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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<無色2>


 Omen Meachine 前兆の機械 (6) R

アーティファクト

プレイヤーは、カードを引けない。

各プレイヤーのドロー・ステップの開始時に、そのプレイヤーは自分のライブラリの一番上のカードを追放する。それが土地カードであるなら、そのプレイヤーはそれを戦場に出す。そうでないなら、そのプレイヤーは、可能ならばそのカードをマナコストを支払うことなく唱える。

 時たま現れる、とにかくルール全部無視カードの新作。「包囲戦」でも「知識槽」が「どうせいっちゅうねん!」感満載でデッキビルダーたちを盛り上げてくれたが、このカードもなかなか曲者。効果自体は「姥の仮面(CHK)」がやや近い。ドローをリムーブに置換し(つまり公開し)、それをそのターンのうちに手札にあるかのようにプレイするのだ。だが、決定的な違いが2つ。このカードはドローを置換するのではなく、あくまでドローを禁止する。「姥の仮面」ならドロースペルを使えばその分だけリムーブチャンスが与えられたわけだが、このカードはとにかく1ターンに1回こっきり。手札を増やしたければ「海門の神官」のようなドロー以外の補充手段を講じなければならない。そして2つ目の違いは、キャストにマナコストがいらず、しかも強制であるという点。自軍優位で「審判の日」がめくれても、場に「ジェイス」を置いている状態でさらに「ジェイス」がめくれても、とにかくプレイは義務。何が起こるかはライブラリのみぞ知る。カウンターを搭載しているデッキなどは、ポロポロと無駄カードがこぼれていくのが何とも寂しい。で、これを何に使うかというと……何に使うんだろう。見当も付かない。一応下の環境だと「ザルファーの魔道士、テフェリー(TSP)」と組み合わせることで相手の手を完全に止めることが出来る、とかいうコンボを今思いついたのだが、誰かやってみてくれまいか。

 

Pestilent Souleater 黒死病の魂喰い (5)

アーティファクトクリーチャー・昆虫

3/3

(ΦB):〜はターン終了時まで感染を持つ。

 「魂喰い」サイクルの黒は「災いの召使い」のアーティファクトバージョン。またはでっかい「媒介のアスプ」。素で感染がついている「災いの召使い」の方が優秀に見えるが、決してそうでもない。このクリーチャーならば必要に応じて通常ダメージと毒を使い分けられるおかげで、いわゆる「ライフ30点」を回避しやすくなるし、どの色に入れてもそれなりの仕事が出来るのだ。万一感染が関係無い赤系のデッキに入ってしまった場合でも、クリーチャー戦闘のタイミングに限ってライフを支払い、相手クリーチャーにカウンターを残すプレイングも可能。「不純の焼き払い」で焼かれても痛くない、なんて微妙な売りもあるぞ。まぁ、感染無しで見るとスペックは高くないから、やっぱり黒デッキが補充の「召使い」として採用するのが一般的だとは思うけどね。



 Phyrexian Hulk ファイレクシアの大男 (6) C (9版などから再録)

アーティファクトクリーチャー・ゴーレム

5/4

 カード名に騙されてこの世界に新たに降り立ったクリーチャーに見えかねないが、歴然とした再録カードである。7版から9版まで基本セットに収録され、「でかいアーティファクトクリーチャー」の1パターンを生み出した地味クリーチャー、ファイレクシアの大男。今回も、普通だ。これが1マナ増えて7マナになればパワーが1増えたり(「剃刀ヶ原の打つもの」)、タフネスが3増えたり(「六角板のゴーレム」)するが、6マナと7マナの差は大きいと感じる時もあるかもしれない。まぁ、無理に使う必要も無いわな。あ、でもゴーレムなのは一応のメリット。接合者でトランプルや飛行をつける土台としては、手頃なところかもしれません。

 

Pristine Talisman 清純のタリスマン (3)

アーティファクト

(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。あなたは1点のライフを得る。

 「清純なるミラディン」VS「新たなるファイレクシア」のエキスパンション対決が決着する以前には、「清純なるミラディン」側のプロモーションカードとして紹介されていたのがこのカード(ファイレクシア側は「縫合の僧侶」)。今となっては敗れ去った1つの次元の象徴になったかと思うと、その姿にも哀愁を感じずにはいられない。3マナで無色マナ1つしか出ないアーティファクトっていうのはマナソースとしてもそこまで信用できるもんじゃないが、Φマナ運用のためのライフソースとして毎ターン確実に1点は回復できるため、少なくとも「アジャニのマントラ」あたりよりは役に立つだろう。今回は割と重めのカードも多いし、ライフが多くて困ることもあるまい。マナマイアが少なくなり、今後は早めのパックからマナ加速を見ていく必要がある。幸いこれはコモンなので、適宜押さえておくとデッキ構築の幅が広がるはずだ。

 

Shrine of Boundless Grouwth 際限なき成長の祭殿 (3) U

アーティファクト

あなたのアップキープの開始時か、あなたが緑の呪文を唱えるたび、〜の上に蓄積カウンターを1つ置く。

(T)、〜を生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに、〜の上の蓄積カウンター1つにつき(1)を加える。

 ここからの5枚は、「祭殿」の名を冠した5枚のサイクルが並んでいる。どれも2,3マナのアーティファクトで、アップキープと特定色の呪文に反応してカウンターを乗せ、その数に応じてサクった時に効果を発動するのが共通仕様だ。また、フレーバー的には、それぞれの色を持つファイレクシアの宗派の連中が、造物主たるカーンを讃える彫像を祭り上げている様子が見て取れる、緑のカーンは、ミラディンの核に取り込まれて沈思する様子が描かれているぞ。さておき、そんな緑祭殿は、その上にマナを蓄積する貯蔵庫の役割を果たす。無色マナしか出せないのはアーティファクトなので仕方ないが、マナはどんなデッキでも使うものなので、これはこれでニーズはありそう。3ターン目に置くことが出来れば、そこから毎ターン土地を置くと2倍の早さでマナが伸びることになるし、7〜8マナクラスのカードを使うブースターと考えれば、使い切りでも文句はない。万一法務官クラスのカードが取れちゃったときなんかは、さりげなくサポートに回ってくれるカードになるかもしれない。「赤の太陽の頂点」とかが引けると、割とボーナスステージ。

 

Shrine of Burning Rage 燃え上がる憤怒の祭殿 (2) U

アーティファクト

あなたのアップキープの開始時か、あなたが赤の呪文を唱えるたび、〜の上に蓄積カウンターを1つ置く。

(3)(T)、〜を生け贄に捧げる:〜は、対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に、〜の上の蓄積カウンターの数に等しい値のダメージを与える。

 赤の祭殿には、怒りに打ち震えて鬼の形相を浮かべるカーンがまつられている。そして、何故かこのカードだけ日本語版が「祭殿」ではなくて「祭壇」と書かれている(ルビはさいでん)。エラーには違いないだろうが、致命的ではないのでひょっとしたらエラッタはでないかもしれない。さておき、起動に3マナがかかる赤祭殿の能力は、単純な火力になった。おかげでサイクルの中では最も使いやすいカードになっており、3〜4個も乗った時点で決戦兵器としてカウント出来るようになるだろう。2枚以上とれた時に増殖が絡んだりすると色々と楽しそうだし、白の「倒れし者の記憶」なんかで回してやるのもいいだろう。なかなか良いカードだな、と思ったけど何か引っかかると思ったら、これって色を無くした「片思いの歌(USG)」のマイナーチェンジなんだな。増殖が絡んだ分と、蓄積カウンターがいじりやすい分だけ、純粋に強化されたといえるのがすごい。

 

Shrine of Limitless Power 限界無き力の祭殿 (3) U

アーティファクト

あなたのアップキープの開始時か、あなたが黒の呪文を唱えるたび、〜の上に蓄積カウンターを1つ置く。

(4)(T)、〜を生け贄に捧げる:対象のプレイヤー1人は、〜の上の蓄積カウンターの数に等しい数の手札を捨てる。

 黒の祭殿は手札を捨てる。手札破壊は少ない数のカウンターでもダメージが大きくなるため、設置と起動コストはサイクル中でも最大。トータルで7マナかかるカードになってしまった。とはいえ、3マナで設置したあとは自動で成長してくれるわけだし、3〜4個の状態で使うだけで相手には甚大なダメージが入る。何ともまだるっこしいカードではあるが、実際に使われたら確実に嫌なカードだろう。ただ、見えちゃったあとは相手もマッハで手札を使い切ろうとするだろうから、あんまり待ちすぎても効果は薄い。起動コストもかかるので、マナを寝かせたところを割られる回数も増えるだろう。微妙なところかね。ちなみに、「祭殿/Shrine」というと神河物語で登場した本殿シリーズがあり、あの5枚にはサブタイプとして「祭殿」がついていたのだが、このサイクルには付けてくれないのだろうか。もし史上6枚目〜10枚目の祭殿が増えたら、「激憤の本殿(CHK)」1枚で10ダメージとかいう夢も見られたのに。

 

Shrine of Loyal Legions 忠実な軍勢の祭殿 (2) U

アーティファクト

あなたのアップキープの開始時か、あなたが白の呪文を唱えるたび、〜の上に蓄積カウンターを1つ置く。

(3)(T)、〜を生け贄に捧げる:〜の上の蓄積カウンターの数に等しい、1/1で無色の、マイア・アーティファクト・クリーチャー・トークンを戦場に出す。

 白い祭殿はマイアを呼び集める。黒祭殿と並んでアドバンテージが稼げる祭殿であり、効果自体が積極的に戦術を構築できるため、一番使える祭殿といえる。一括払いの「目覚めの領域(ROE)」にパワーが付いたと思えば、その脅威は想像しやすいだろうか。2マナで設置して放っておくだけでその後に潜在的な脅威が増え続けるため、出された方としては何としてもこれを起動させずに割らなければいけない。しかし、時間が経てば経つほど、起動マナを残す余裕が出来てしまい、壊すチャンスは無くなっていく。カウンターが5つも6つも乗ってしまったら、もう戦う気も起きなくなるだろう。他の祭殿と比べても格が違うカードだ。これ強いなぁ。

 

Shrine of Piercing Vision 貫く幻視の祭殿 (2)

アーティファクト

あなたのアップキープの開始時か、あなたが青の呪文を唱えるたび、〜の上に蓄積カウンターを1つ置く。

(T)、〜を生け贄に捧げる:あなたのライブラリをX枚見て、その内1枚を手札に加え、残りをライブラリの下に好きな順番で置く。Xは、〜の上の蓄積カウンターの数である。

 最後に残った青い祭殿。青は「三角護符」でもドローだったし、古くは「謎めいた命令(LRW)」「風見の本殿(CHK)」「全能なる者、アルカニス(ONS)」と、サイクルの中でドロー効果を得ることが多く、5色の中では得する立場だった。今回もそんな恩恵に与れるかと思ったが……残念ながら手札は増えない。あくまで使えるのは「洞察のひらめき(JDG)」止まりであった。まぁ、それでも選択肢が少しずつ増えていくのは悪くない効果だし、起動コストもかからないので、いざというときにすぐに手札に変換できる。ジワジワとカウンターを乗せていくこれを見せつけられたら、実際には大した意味が無くても、かなりのプレッシャーはかかるはずだ。たかだか2マナのカードなのだから、充分な効果なのではないだろうか。

 

Sickleslicer 鎌切り (3)

アーティファクト・装備品

生体武器

装備したクリーチャーは+2/+2の修正を受ける。

装備・(4)

 「皮剥ぎの鞘」を倍にしたら、キャスティングコストが3倍、装備コストが倍になったというカード。または歩く「ヴァルショクの鉄球(9ED)」。基本的に「どんなカードでも生体武器の時点で強い」というのが「包囲戦」環境で得られた答えなわけだが、このカードもご多分に漏れず。3マナ2/2バニラは「皮剥ぎの鞘」以上に地味な存在で、+2の修正のために4マナ払うのはかなり効率が悪いのだが、だからといって使わないかと言われると、やっぱり取っておきたい気もする。あとは「太陽の槍のシカール」でもいればゲームは終わるのだ。夢もキボーもありゃしない。でも+2/+4到達の「縒り糸歩き」と装備コストが同じなのはやっぱり釈然としないな。

 

Soul Conduit 魂の導管 (6) R

アーティファクト

(6)(T):対象の2人のプレイヤーは、ライフの総量を交換する。

 あの「Mirror Universe(LEG)」が帰ってきた。以前も「鏡の大魔道士(FUT)」などでしばしば顔を見せていた効果だが、アーティファクトとして戻ってきたのは本当に久し振りだ。そして、そんな懐かしの効果だが、案の定重い。先輩方は設置の6マナだけで済んだのに、このカードは起動にも同量のマナが架かってしまう。「精神隷属器」もびっくりの重さだ。ただまぁ、これにはちゃんと理由があって、現在は感染というライフを全く減らしにこないデッキタイプが存在している他、Φマナというライフの増減に大きな影響を与えるギミックも登場したため、この手のカードの価値はわずかながらも価値が上昇しており、そのコストには細心の注意が払われているというわけだ。感染デッキで、かつΦマナカードをガンガン使った状態から突如起動すれば、うまくいけばギリギリまでへったライフを20点まで押し戻せる可能性があるわけだ。もちろん、起動型能力にΦマナを持つ「魂喰い」サイクルなどで能動的にライフを1〜2点にして押しつけるという使い方も、今ならそこまで非現実的なものではないだろう。一度はやってみたいコンボである。そして、このカードだけのオリジナルギミックとして、使い捨てだった「Mirror Universe」と違って何度でも起動できるという特徴もある。もっとも、この効果を何度も使いたい理由がまったく思いつかないのであるが。とりあえず、カジュアルな多人数戦で全然関係無い2人のライフを繋いであげるのが正しい使い方なんだろう。12マナかけた、壮大な嫌がらせだ。

 

Spellskite 呪文滑り (2)

アーティファクトクリーチャー・ホラー

0/4

(ΦU):対象の呪文1つか能力1つは、その対象の1つを〜に変更する。 過去のカードでいうと「軍旗の旗手(APC)」のように避雷針の役割を務める「ここは俺に任せて先に行け!」クリーチャー。0/4と絶妙にウザイステータスを持っているため、こいつがいるだけで「不純の焼き払い」などの除去呪文が使えなくなってしまうし、「荒々しき力」などの増強呪文などもってのほか。立っているだけで相手の動きをかなり制限できる嫌らしいクリーチャーである。コストの支払いはΦマナなので青デッキならば恒常的な運用が見込めるが、そうでなくとも2ライフで保険が得られるのなら安いもの。火力デッキにはナチュラルに壁にもなるのがありがたい。律儀にスペルだけでなく能力の対象まで肩代わりできるので、この手のカードが苦手にしていた「未達への旅」などのエンチャントなどにも強いのは面白い部分であろう。今後コントロール対策としてはなかなか面白い存在である。もちろん、自身が対象として適切でなければいけないので「喉首狙い」なんかには効果がないので、あとはバランスとメタの勝負。

 

Surge Node うねりの結節 (1) U

アーティファクト

〜は蓄積カウンターを6個置いた状態で戦場に出る。

(1)(T)、〜の上から蓄積カウンターを1つ取り除く:対象のアーティファクトの上に、蓄積カウンターを1つ置く。

 蓄積カウンターの分配装置。「ヴィダルケンの注入者」を集めまくっちゃうくらいに蓄積カウンターが大好きな私には垂涎の1枚で、1マナと手軽な設置コストで、毎ターン1マナで手軽にカウンターをチャージ出来るデザインはシンプルにして魅惑的。これで「ゴーレムの鋳造所」も「屍気の香炉」も「転倒の磁石」も「叫び角笛」も元気元気。「叫び角笛」に換算したらライブラリ12枚分だ。素敵極まりない。特に今回登場した「変換室」と組み合わせると、毎ターン3マナでゴーレム1体が湧くなかなかの鬼畜プレイに早変わり。「思考の三角護符」と組み合わせれば3マナ1ドローだ。設置出来るカウンターは6個までだが、そんだけあれば相当色んなところにばらまけるだろうし、増殖を絡めれば更に用途は拡大していく。地味だが戦略次第では核になる1枚である。惜しむらくは、どんどんミラディン軍が劣勢に立たされているため、蓄積カウンター絡みのアーティファクトを引けるチャンスが減ってしまっていることくらい。あと、地味に「地核搾り(DKS)」より弱くね? と思われることくらい。除去されにくいっていうのはメリットだよね。

 

Sword of War and Peace 戦争と平和の剣 (3)

アーティファクト・装備品

装備したクリーチャーは、+2/+2の修正を受けるとともにプロテクション(赤)()を持つ。

装備したクリーチャーがいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、〜はそのプレイヤーに、そのプレイヤーの手札の数に等しい値のダメージを与え、あなたは、あなたの手札の数に等しい値のライフを得る。

装備・(2)

 「こいつはつまり、剣ってやつだ。前のブロックにあったのも剣だな。ついでに言うとその前のやつも剣で、その前の時代にあった尖ったやつも剣。思い出せる範囲で剣的な装備品は全部剣だ」。なるほど、虎徹さんはいつだって正しいことをいう。つまり、これは剣だ。強いことは自明すぎるくらい自明なので特に書くことが無いのは悩みの種だが、今回はその効果もなかなか味がある。赤の誘発能力はなんと「突然の衝撃(10ED)」で、白の効果は「ジェラードの知恵(7ED)」(の半分)。どちらも4マナのカードの効果であり、過去の剣が大体1マナ程度の効果を発揮していたことを考えれば、これは恐ろしいサービスである。ただ、サービスされているのにはちょっとした理由があり、どちらの効果も、これまでの剣に比べて盤面への影響が少ないのだ。直接火力は、アタックの分も含めれば相当なダメージ量になるだろうが、極論すれば、それさえ耐えてしまえば付加効果はない。ライフゲインに至っては、過去に「光と影の剣(DKS)」が3点ゲインしていたのとまる被りで、ひょっとしたら作業効率は下がってしまうかもしれない。「有利をより有利に」「不利な局面をワンパンチで打開する」という、ここ最近の2本の剣にあったような影響力が、このカードにはないのだ。とはいえ、序盤からこれをつけて殴られれば、ライフアドバンテージは容易に二桁規模で開いてしまう。決戦兵器、最終武器としての性格ならば、これこそがまさに剣なのである。赤と白という2大除去カラーに対するプロテクションもがっちり決まっているし、今後のメタ次第では、充分に青緑剣や黒緑剣と渡り合えるのは間違い無い。3本の剣を巡る今後のボード争いは要注目だ。

 

Tropor Orb 倦怠の宝珠 (2) R

アーティファクト

戦場に出るクリーチャーは、能力を誘発させない。

 なかなか斬新な方向から環境を潰しに来た、新たな世界の構築者。そのシンプルなテキストには、様々な夢と邪念が盛り込まれている。このカードによって大きな影響を受けるデッキが2つある。1つ目は当然「Caw-blade」。「石鍛冶の神秘家」と「戦隊の鷹」という2体のキーパーツがどちらも187能力者であり、それらを封じられた場合、明確なアドバンテージ構造を有するカードが「ジェイス」くらいになり、大きくテンポを喪失するのだ。うまいこと先手が取れて2ターン目にこれが設置出来た時には、2マナのアクションを大きく阻害することになり、対処は困難になるだろう。地味に白青系のコントロールでは「海門の神官」が使い物にならなくなるのも面白いし、「前兆の壁」も単なる防御役。「粗石の魔道士」「宝物の魔道士」が機能しなくなるため、「青黒テゼレット」や「青単建築家」タイプのデッキにも影響は出るかもしれない。そして、もう1つの食い物になるデッキタイプが、ヴァラクートだ。「原始のタイタン」は片腕がもがれた状態になり、決戦兵器として選択されることが多い「ゼンディカーの報復者」も機能しない。なるほど、色々と影響が大きくて、今の世界がどれだけ187クリーチャーに牛耳られているかが分かるというものだ。世界に一石を投じる可能性はある。しかしまぁ、今のご時世、メインとサイドを合わせてアーティファクト対策をしないデッキなどないので、サイドから投入してもそのサイドで対策されやすいのは難点であるが。一応サイドにとっているのが「テューンの戦僧」のデッキは涙目になるぞ。リミテッドの場合、こうした影響が等価のカードは基本的に使えないものだが、例えば相手の「太陽破の天使」がどうしても怖いとか、「死体の野犬」が多すぎてウザいとか、使いたくなる局面はあるかもしれない。ま、狙ってやるようなもんではないな。

 

Trespassing Souleater 侵害の魂喰い (3) C

アーティファクトクリーチャー・構築物

2/2

(ΦU):〜は、このターンブロックされない。

 青の「魂喰い」はアンブロッカブル。「生体融合外骨格」をはるとゲームが終わる、って書いてあるカード。青には現在同じ仕事を担当する「ニューロックの透術士」がいるが、タフネスが1上がった上で色拘束が無くなるので、使いやすいのはこちらの方だろう。毎ターンマナがかかるという短所も、相手が感染デッキだったらライフを湯水のごとく使うことでまかなえる。とにかく、相手のライフを先になくしてしまえばいいのだから、一種の「炎の裂け目(NEM)」みたいなカードだと思えばいいのかもしれない。本当に、この環境のライフリソース管理は難しそうだ。ひょっとして「白の太陽の通過」が脚光を浴びる可能性も……という、夢を、見ない。

 

Unwinding Clock 巻き戻しの時計 (4) R

アーティファクト

他の各プレイヤーのアンタップ・ステップに、あなたのコントロールする全てのアーティファクトをアンタップする。

 暁美ほむらが左腕に付けていた時間跳躍のための装備品。よく見てみると形もなんだか似ている気がするが、決してそんなことはない。フレーバーを見ると、このカードがミラディン世界の希望になるかも、とエルズペスさんが語っており、ひょっとしてファイレクシア侵攻の前まで時間を戻してリトライ出来るんじゃないか疑惑もあるが、多分そんなことをしたらエントロピーの許容量を凌駕してしまうので無理なんだろう。残念無念。さておき、自分のアーティファクトだけ「覚醒(STH)」出来るカード。マナソースをアーティファクトにすればマナ増産手段となり、クリーチャーをアーティファクトで固めれば警戒付与のカードに。タップ能力を持つ「試作品の扉」みたいなカードがあれば倍の効率で使えるようになる。色々と可能性はあるが、発動するのがあくまで相手ターンに1回と限られているため、コンボデッキのような構造はあまり狙えないだろうか。「夢石の面晶体(ROE)」にこれを合わせれば相手ターンにもやたらマナが出るようになるのだが、それをどう使えばいいのかは想像もつかないし、そもそもアーティファクト依存のコンボデッキは、あんまり今のご時世には通用しない気もする。「テゼレット」さんが入っているようなアーティファクトてんこ盛りデッキで何かネタが狙えるかどうか。カウンターを乗せまくった「永遠溢れの杯(WWK)」に「伝染病エンジン」を絡めたミラクル増殖デッキだと結構な悪さにはなるかな。リミテッドの場合、色々とメリットはあるのである程度アーティファクトで固めたデッキなら適当に入れておいてもそれなりの仕事をしてくれるが、何が効果的かを色々と夢想したあげく、結局「大石弓」が一番簡単だったりするとにょろーん。

 

Phyrexia’s Core ファイレクシアの核 U

土地

(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。

(1)(T)、アーティファクトを1つ生け贄に捧げる:1点のライフを得る。

 今回唯一収録された土地は、「ミラディンの核(DKS)」に対抗し、生まれ変わったファイレクシアの姿を写している。イラストも一応対比構造が分かるデザインになっているので、確認してみると面白い。ただ、効果の方は特に対比関係にはなっておらず、いわばアーティファクト版の「高級市場(MMQ)」。これからはアーティファクトを食い物にして元気に生きていくぞ、というファイレクシアの意気込みが感じられるデザインになっている。1点ぽっちのライフはそこまで大した魅力ではないのだが、リミテッドの場合、恒常的なアーティファクトサクり手段としてはそれなりのニーズがある。「胆液の水源」「マイコシンスの水源」の水源コンビをフル活用出来るようになるほか、「屍百足」の自動発動や、相手にメリットがある「病的な拡散」などをフィズらせる手段、「攻撃的な行動」や「堕落した良心」でパクってきたクリーチャーの処分など、いざ使ってみれば仕事は多いものである。マナが出せるおかげで最低限の仕事はしてくれるし、この世界にライフはあって困るものじゃない。早めに引くのは難しいかもしれないが、意識的に押さえておきたいギミックの1つである。

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コメント
無題
一挙更新お疲れ様です
《倦怠の宝珠》を使えば簡単に統率者にしたフェイジを戦場に出せる…とか真っ先に考えてしまう私
《ギタクシア派の調査》はストーム系コンボで使われそうですね。《通りの悪霊》と違って自身がストーム稼ぎに使えますし
【2011/04/26 22:44】 NAME[DRAKE] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
フェイジ! そういうのもあるのか! デメリット消す方向の発想は無かったな……じゃぁ俺は……「日々を食うもの(DKS)」で。
「ギタクシア派の調査」は、評価されるところでは割と話題になっているみたいですね。史上初の0マナキャントリップだから、下の環境に影響を与えるのかと思ったら、青でなく使える手札チェックだから、ビートがコントロール相手に回せるとか……どうなんだろう、そこまで使われないとは思うんだけど。
【2011/04/27 01:02】


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