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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ノブナガ・ザ・フール」 5→4

 なんか色々メタメタだったけど、最終回まで見たら一応それなりにけじめはつけてくれたかな、という作品。これで「けじめがついた」とするジャッジはちょっと甘い気もするんだけど、オリジナルアニメだったら多少冒険してほしいっていう気持ちもあるしねぇ。

 正直何がしたいのかは最後までよく分からない作品ではあったのだが、様々なイロモノ要素をフラットにならすと、割とシンプルな「戦国乱世」のお話だったのではなかろうか。星が東洋と西洋に分かれていたり、色々と説明すら放棄した超常現象が起きすぎていたり、作中のキャラが大体においてネガティブな方に歪んでいたり、表層だけを見るとがんがん視聴意欲が削られていくのだが、「お家騒動」から始まって「土地と人を巡る覇権争い」が続くという要素だけを見れば、これは確かに戦国ものであった。創世王を巡る云々のせいで無駄に壮大になったり、観念的になりすぎて個々の心情が追えなくなってしまったのは大いに問題だが、それだってなにがしかの「大望」を表すための1つのツールとして使われていたわけでね。慎重に1つずつ取り出していけば、河森監督の書く話ってのは、そこまで常軌を逸したものではないのである。

 ただ、そうすると今度は、「じゃ、その道具で何がやりたかったの?」ということを改めて問う必要が出てくる。マクロスやアクエリオンは、割とやりたいことが分かる作品だ。アルジュナだって「AKB」だって、見てれば「あぁ、このあたりがやりたかったんだな」というのが分かるのが河森さんの素直なところだ。ただ、今作は正直そこが感じ取れなかった。戦国絵巻という舞台設定はいいのだが、「信長を中心とした戦国絵巻」なんてのは昨今のアニメだけを切り取ってもとんでもない数に上るわけで、改めてそこを切り出して、サテライトロボアニメにした意味は一体なんだったのだろうか。サテライト的要素との融和によるハイブリッド感を出したかったのだとしたら、何とも中途半端な結果である。最後の最後までノブナガを「破壊王」というポジションのまま維持し、「うつけ者なりの統治」を描くっていうのが最大の眼目かなぁ。最終回だけ見ればそのあたりは割と納得出来たのだが、やはりどうしてもそこまで持っていくシナリオラインがもたつき、ダレてしまっていた。アーサー王が最後まで概念存在としてのあやふやなスタンスをキープしちゃったもんだから、敵も味方も、あまりはっきりした大義名分を持てなかったのがなぁ。

 今作がいまいちピンと来なかった最大の原因は、ジャンヌだったんじゃないかと個人的に思っている。いうてもノブナガの苦悩や、最後まで貫き通した「うつけ」の道はそれなりにオリジナリティがあるものだったし、ライバルとして立ちはだかったカエサルは、実は見ていて一番楽しいキャラだった。その他にもダヴィンチやヒミコ、イチヒメあたりはそれなりに「生きた意味」のあるキャラだったと思う。他方、ジャンヌの巻き込まれ体質というか、最後の最後まで「振り回される側」でしかなかった立ち位置が、メインヒロインとして非常に勿体ない。ノブナガが破壊王で固まってしまい、救世王選択としては「外れ」だったのだからジャンヌが迷うのも分かるのだが、彼女の信念がどの程度のもので、それがノブナガにどう働きかけられたのかが見えず、メイン2人のつながりが最後まで固められなかった。途中で一度里帰りしたあたりからは「そろそろジャンヌのターンだろ」と思ったら、結局イチが死に、ヒミコが逝き、最後までメインヒロインとしてパッとしない状態が続いてしまった。そこが非常に勿体ない。あと、(そんなジャンルがあるか知らんが)「信長もの」で一番大事なポジションといえば、当然光秀であろう。今作の光秀は、序盤から少しずつ不穏な雰囲気を出す技能には長けていたものの、こちらも行き当たりばったりで揺れて、裏切って、負けていただけに見えてしまうのが勿体ない。他作品の光秀は「愛故」とか「正義故」とか「嫉妬故」とか色々と「強い感情」が表に出てくれていたのでそれを見るのが楽しかったのだが、今作の最後のまとめ方は、ミツヒデが恰好よく見えない残念なものになっている。そもそも、あの終わり方だとこの世界のミツヒデは三日天下じゃないんだよなぁ。その辺がしっくりこなかったのよ。

 というわけで、「一応オリジナルアニメとして頑張ったポイントは見えるので評価に値するが、それが上手く行ったとは言いがたい」というのが今作の総括である。ロボバトルにもあんまりピンと来なかったしな。一番の収穫は……ヒミコが可愛かったことかな。

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