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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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気付けばフルスポ出るまでもう2週間しかないのでは? このわずかな期間でラージエキスパンションのスポイラ書ききるのは結構な荒行なのでは……。しかし、とんでもねぇ世界がきたもんだな。

 

○製造X(Fabricate X)

 このクリーチャーが戦場に出たとき、この上に+1/+1カウンターをX個置くか、1/1で無色の霊気装置(Servo)・アーティファクト・クリーチャー・トークンをX個生成する)

 砂草原ののけ者(FRF)」に似たギミックがキーワード化。ただし今回はトークンが飛んでいない。単純にサイズが可変になることと、質はさておきアーティファクトの数を増やすこと。この世界ではどちらが重要になるだろうか。

 

○搭乗X(Crew ) と 機体(Vehicle)

 あなたのコントロールする望む数のクリーチャーを、パワーの合計がX以上になるように選んでタップする:ターン終了時まで、このカードはアーティファクト・クリーチャーになる。

 このセットの肝の1つといえるギミック。「機体」は全てアーティファクトだが、通常はパワーとタフネスを持ち合わせていないにも関わらず、カードテキストとしてははじめから(仮想の)P/Tが書かれているのが最大の特徴だ。イメージとしては召集に近いが、クリーチャーとしては「ケルドの闘車(PCY)」あたりが元ネタになってる気もする。クリーチャーによってクリーチャーを運用するギミックであり、リミテッド的にはデッキの中のクリーチャーの数がますます増えそうだ。一応ソーサリー除去で処分されにくい、というメリットはあるが、カードの枚数が必要なので、安定感には欠けるか。

 

○エネルギーカウンター(energy counter)

 無色マナシンボルに続いて、また新たなシンボルマークが生み出された。イメージとしてはMagicの生みの親であるリーチャード・ガーフィールドのデザインした「キングオブトーキョー」のエネルギーマークに似てるな。この新たなリソースは、マナではないというのが最大のポイントで、それってつまりフェイズの終わりに消失しないってこと。名前の通りにカウンターで管理し、好きなだけ蓄えて様々なカードに運用出来るという形になる。マナとは別軸でのリソース管理を楽しめる事に加え、色の概念を取っ払い、全ての色で共通して管理出来るリソースが新たに生み出されたことでかなり色々な常識が覆ることになるかもしれない。

 基本的に、こうして「セットの中でしか運用出来ないシステム」っていうのはあまり評判がよろしくない。戦ディカーの嚥下+昇華者のように、他のセットとの組み合わせが難しく、すごくその場しのぎのイメージがあるからだ(その最たるものが神河の秘儀だったという)。さらにこのギミックは典型的なA+Bギミックである。A+Bギミックとか、特定の前提条件を満たさないと機能しないギミックのことで、たとえばマッドネスの場合は共鳴者(A)が無ければマッドネスカード(B)は機能せず、ドラフトではそのどちらもデッキインする必要があるからデッキ構築が大変になり、バランス調整が難しい。このギミックも、カウンターを生み出すカード(A)がなければカウンターを使うカード(B)が運用出来ないという難点がある。幸い現時点で発表されているカードはどれもカウンターを生み出す能力とそれを使う能力が併記されたものになっているが、いざリリースされた後にこのギミックが活用出来るかどうか、今後のカード情報が気になるところだ。

 

 

 

以下個別カード。

 




 

Aetherstorm Roc 霊気嵐のロック (2)(W)(W) R

クリーチャー・鳥

3/3 飛行

〜か他のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、(E)を得る。

〜が攻撃するたび、あなたは(E)(E)を支払っても良い。そうしたなら、〜の上に+1/+1カウンターを1つおき、対象の、最大1体までの、防御側プレイヤーのコントロールするクリーチャーをタップする。

 エネルギーカウンターカード。4マナ3/3フライヤーとそれなりのサイズに加え、こいつ自身が出た時にまず貯金1,そして次のターンに何か後続を出してから殴れば、即座に4/4になり、さらにブロッカーも排除出来る。多少の条件はあるが、擬似的に「雷口のヘルカイト(M13)」みたいな動きが可能になるわけだ。さらにもっと前からエネルギーをチャージ出来る状態にしておけば恒常的な運用も可能になるかもしれないし、エネルギーを得たロックは際限なく大きくなっていく。単純に力押し出来るカードなので、チャージ素材次第では構築も見えなくもない人材だが……今のところ、そこまでチャージって簡単そうには見えないんだけどな。

 

Gling-Sleeve Artisan 光袖会の職工 (2)(W) C

クリーチャー・ドワーフ、工匠

2/2 製造1

 シンプルな製造元。3マナ3/3 or 3マナで2/2と1/1。まさに教科書通りのコモンである。今回のセットにからめて言えば、1体のデカブツよりもパワーを細かく分けた方が機体に搭乗する時に微調整がしやすい、っていう利点があり、今までのように「とりあえずでかくしておくよね」みたいな運用が正解とは限らなくなったことが面白い。ちなみにカード名の「光袖会(こうしゅうかい)」は英語の「光る袖」をそのまんま組織名として当てた語だが、「そでが光るってどういうことやねん」と思ったら……、うん、確かに光ってる。なにそれ。

 

Propeller Pioneer プロペラの先駆者 (3)(W) C

クリーチャー・人間、工匠

2/1 飛行 製造1

 空飛ぶ製造主。素で飛行持ちなので、普通はカウンターにして「噛み付きドレイク」として運用することが多くなるだろうか。金属術があるならアーティファクトの数を増やすことにも意味があるだろうが……。

 

Tasseled Dromedary (W) C

クリーチャー・ラクダ

0/4

 ラクダ?! そんなクリーチャータイプってあるの? と思って慌てて調べると……過去に2体存在していました。1体目はそのものずばり、アラビアンナイトのクリーチャー、「Camel(ARN)」。クリーチャータイプがそのままカード名って、トークンレベルのカードだ。そしてもう1体がラヴニカ産の「ドローマッドの純血種(RAV)」。登場時は単なるビーストだったが、何故か後にオラクルで史上2体目のラクダとして登録されたらしい。そして10年以上の時を経て、今3体目のラクダが生まれた!! ……「鋤引きの雄牛(ORI)」ですね。まぁ、そういうデッキにどうぞ。パワーが無いから当然マシンに搭乗するなんて夢のまた夢だ。ラクダが操縦出来るわけないしな。歴代ラクダクリーチャーを3体全部あわせても、なんとそのパワーの合計値はたったの1!! 史上もっとも優しいクリーチャータイプである。

 

Aether Tradewinds/上天の貿易風(WWK)」 C

 カラデシュは上空に流れる「霊気」を上手いこと機械で操作し、それをエネルギーとして運用する社会。つまり元々「霊気」と訳されていた「AETher」はこの世界にドンピシャのカード名だったわけで。まぁ、残念ながら日本語だと「霊気」ではなくたまたま「上天」になってますけど。「空の上」っていう意味では間違いではないわな。安定のバウンス。今回は製造持ちのクリーチャーなんかを戻して再利用するデザインかな?

 

Curio Vendor (1)(U) C

クリーチャー・ヴィダルケン

2/1

 同型再版については「珊瑚ウツボ(9ED)」のwikiページ参照。史上5体目ですってよ。タルキールの「湿地帯の水鹿(KTK)」は貴重な2マナパワー2として「鹿、超大事」と言われていたが、今回のヴィダルケンは活躍出来るだろうか。とりあえずどっかに搭乗するのが似合いそうではあるが。

 

Saheeli’s Artistry (4)(U)(U) R

ソーサリー

次のうちから1つか両方を選ぶ。

・対象のアーティファクトのコピーであるトークンを1つ生成する。

・対象のクリーチャーについて、本来のタイプに加えてアーティファクトでもあるコピー・トークンを1つ生成する。

 最初に判明した、このセットのスタート地点となったレア。サヒーリの技なので当然アーティファクトを増産するわけだが、ついでにクリーチャーも増やす双呪仕様でアドバンテージを稼げるのが売り。しかも書式が2つに分割されているため、アーティファクトクリーチャーなら2回連続で対象に取ることも可能だ。まぁぶっちゃけ単なるクローンなのでそこまで劇的なカードではなかろうがリミテッドならばそれなりに初手級。毎度の事ながらこれを「先駆のゴーレム(SOM)」にぶち込めば……。

 

 

Gonti, Lord of Luxury 豪華の王、ゴンティ (2)(B)(B) R

伝説のクリーチャー・霊気体、ならず者

2/3 接死

〜が戦場に出たとき、対象の対戦相手のライブラリを上から4枚見て、そのうち1枚を裏向きに追放し、残りをライブラリの1番下に無作為に置く。そのカードが追放され続けている限り、あなたはそれを見てもよく、唱えてもよく、あなたはそれを唱えるために任意のマナを望むタイプのマナであるかのように支払っても良い。

 「豪華の王/Lord of Luxury」って言葉の破壊力。どこのセレブなんだよ。一体何者なんだよゴンティ。今後のストーリー展開で明かされていくんでしょうかね。しかし、豪華王な割に4マナ2/3接死という随分庶民派なステータス。レジェンドなんだからそこに何かビッグな能力が搭載されているのかと思いきや、相手のライブラリから適当に1枚くすねてくるだけのこすっからい窃盗能力があるばかり。……豪華……か? まぁ、相打ち要員になる上にカード1枚分のアドってんだから悪いことではないのだろうが……地味の王だよな。

 

Furious Reprisal 猛然たる報復  (3)(R) U

ソーサリー

〜は、対象のクリーチャーやプレイヤー2つの組み合わせにそれぞれ2点のダメージを与える。

 酷暑(JDG)」のちょい豪華版。「酷暑」はジャッジメントにちょろっといただけの地味な火力なのだが、オデッセイ環境大好きだった我々は随分印象深い呪文で、未だに夏場にやたら暑い日には「クリーチャー2体くらい殺せる」と言ったりするのである。今回はそんな火力の矛先をプレイヤーに向けてもいいというおまけつき。わざわざ4マナも払ってプレイヤーに2点ばかり与えてもしょうがない気もするが、一応、クリーチャーが1体だけでも唱えられるという安全性が保証されているのでそれなりのアップグレード。構築は夢のまた夢だが、リミテッドなら相変わらずありがたい存在である。ちなみにイラストは猛り狂う地元民・チャンドラさんの様子。彼女の荒ぶる姿を見てリリアナさんのテンションが上がっているが、公式ストーリーでも抜群のキマシ成分を披露してくれたこのラクドス姉妹、今後の絡みが本当に楽しみである。

 

Skyship Stalker (2)(R)(R) R

クリーチャー・ドラゴン

3/3 飛行

(R):〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

(R):〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。

(R):〜はターン終了時まで速攻を得る。

 レアだけど、レアに見えないその地味さ。いや、でもここまでシンプルにドラゴン性を追求し、使えそうな能力になってるのは立派なことなのではなかろうか。4マナ3/3という小粒な体躯ながら、先制攻撃が付けられるので突破力は高い。そして通してしまえば今度は文字通りに能力が火を噴くことになる。中盤以降に唱えても速攻+ブレスで想定外のダメージをたたき込むこともあるだろう。リミテッドでは分かりやすいボムである。最大の難点は、ありとあらゆる除去で沈むその脆さ。まぁ、4マナのクリーチャーなんだから除去を撃たれても我慢出来ないレベルではないが……構築は無いかなぁ。それにしても、この世界にもドラゴンっているんだね。まぁ、ミラディンにもいたしな。弱かったけど。

 

Speedway Fanatic 競走路の熱狂者 (1)(R) U

クリーチャー・人間、操縦士

2/1 速攻

〜が機体に搭乗するたび、その機体はターン終了時まで速攻を得る。

 分かりやすくヒャッハー!なあんちゃん。名前、イラスト、能力の全てが噛み合い、非常に分かりやすい1枚になっている。機体の搭乗を応援するカードということで、特有ギミックにしか使えない受けの狭いクリーチャーにも見えるが、2マナでパワー2の速攻クリーチャーなのだから赤なら充分に一軍選手。それがついでに他のギミックも応援できるっていうなら、そりゃ使わない手は無いだろう。一応「機体デッキ」みたいなデザインがベストなのだろうが、現時点では機体ギミックが特定色のアーキタイプになるのか、5色に満遍なく配分されるかは定かでないな。とりあえずヒャッハーだ。しかし、フレーバーがゴブリンと大差無いのはどうしたものか。

 

Start Your Engines エンジン始動 (3)(R) U

ソーサリー

ターン終了時まで、あなたのコントロールする機体はアーティファクト・クリーチャーとなる。あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。

 「機体+搭乗」という基本ルールを作りながら、いきなりその基本をぶっ壊す例外を用意しちゃうカード。搭乗者のサポートが必要なくなるということは、機体+他のクリーチャーが全員殴りに行けるので打点が上がるということ。そしてそのついでに「ラッパの一吹き」までついてくるので、たとえば適当な機体1つ+搭乗予定だったパワー2のクリーチャー1体、とかいう状態で使ったとしても、相手の想定+6点のダメージをたたき込めることになる。これはなかなかブラボーだ。しかし、この書式は過去のルールに問題は……でないのかな? 過去に何らかの方法でサブタイプ「機体」を与える方法があった場合、パワーとタフネスの値が分からないクリーチャーが誕生する可能性があるのだが……流石に大丈夫か。

 

Terror of the Fairgrounds (3)(R) C

クリーチャー・グレムリン

5/2

 機械文明の世界ということで、機械の天敵、グレムリンも登場。グレムリンの特殊能力は機械の誤作動である。つまりこのメカニカル次元では天敵ということになるが……なーんかひょうきんだな。いや、隣にこんなのがいたらおっかなくてしょうがないけど。ちなみにクリーチャータイプ・グレムリンもラクダ同様に過去に2体だけ。直近だとミラディンに生息していた「解剖妖魔(MBS)」がグレムリンでした。まぁ、この世界だと割とメジャーな種族のようなので、ラクダと違って3体目以降は一気に増えそうな気もするが。クリーチャーとしてはどこからどう見ても「巨体の悪魔」。ベリー数合わせ。パワーの値がやたらでかいので、もし「搭乗5」の機体なんかが出てくれば活躍のチャンスはあるかもしれない。まぁ、機体にグレムリン乗せるってどうなの、って話だが。

 

Architect of the Untamed 獣性を築く者 (2)(G) R

クリーチャー・エルフ、工匠、ドルイド

2/3

あなたのコントロール下で土地が1つ戦場に出るたび、あなたは(E)を得る。

(E)×8:6/6で無色の、ビースト・アーティファクト・トークンを1体生成する。

 エナジーチャージャー。こちらの条件は上陸である。確実に1つ2つとエネルギーをチャージ出来るのはいいのだが、上陸条件ってことはそこまでまとめて大量のエネルギーが蓄えられるわけではないんだよな。そのくせ、単なるバニラビーストを作るのにエネルギー8個というべらぼうな料金をふんだくっていく。あんまり効率は良くなさそう。いや、これがレアに配属されてるってことは、案外エネルギーって集めやすいのかな?

 

Cultivator of Blades (刃の耕作者) (3)(G)(G) R

クリーチャー・エルフ、工匠

1/1 製造2

〜が攻撃するたび、あなたは、他の攻撃クリーチャーがターン終了時まで+X/+Xの修正をケルことを選んでも良い。Xは、〜のパワーの値である。

 なかなか面白いデザインになっている。攻撃時に回りも鼓舞する一種のオーバーランだが、普通に考えたら3/3で着地して全軍+3突撃というのが現実的。決まればあっさりゲームが終わるカードだ。しかし、世の中そんなに甘くない。こいつが出てくるときに回りに味方が誰もいないという可能性だってあるのだ。そんなときには、製造能力でトークンを2体。修正値はたかだか+1になってしまうが、次のターンに3体で殴ればダメージは5点。こっちの方が効率がいい。以上は流石に極端な例ではあるが、装備品なんかの他の方法でパワーを上げる算段があるなら、先に仲間の数を増やしておくトークンモードが役に立つ場合も結構あるのだ。まぁ、いつ出してもそれなりに使えるっていうだけでも充分なセールスポイントになるか。

 

Depala, Pilot Exemplar 模範操縦士、デパラ (1)(R)(W) R

伝説のクリーチャー・ドワーフ、操縦士

3/3

あなたがコントロールする他のドワーフは+1/+1の修正を受ける。

あなたがコントロールする各機体は、それがクリーチャーである限り+1/+1の修正を受ける。

〜がタップ状態になるたび、(X)を支払っても良い。そうしたなら、あなたのライブラリを上からX枚公開し、その中から全てのドワーフ・カードと機体・カードを手札に加え、残りをあなたのライブラリの一番下に無作為に置く。

 ドワーフ。また懐かしいタイプが登場したものだ。遙か昔にはエルフやゴブリンなどと共にファンタジー世界の代表選手としてカードが作られていたドワーフだったが、Magicにおいてはどうも天敵であるゴブリンの方が人気キャラになってしまい、同じ赤という色をを共有するが故に、枠の関係からその数を減らし、第6版の時点ではすでに「ドワーフ都市の廃墟(6ED)」を残して消え去るという哀しい末路を辿った。その後もオデッセイ・イーブンタイドと何度か姿を見せるものの、すぐに消え去りゴブリン時代に逆戻り。ドワーフの未来はなかなか見えない。しかし、今回はめでたくゴブリンではなくドワーフな世界。しかも、我々がイメージする短躯のデザインではなく、非常に人間に近い姿での登用となった。さて、一体どんな活躍を見せてくれるやら。そんなドワーフの首魁と思われるのがこちらの御仁。分かりやすいロード能力は「操縦士」という職業も相まって機体クリーチャーにも伝播。さらに機体を操縦するために搭乗する(タップする)とそれだけでがっぽがっぽ味方が集まってくるというおまけ付き。集まってくるようであんまり集められなかった「待ち伏せ隊長、ムンダ(BFZ)」に爪の垢を煎じて飲ませたいところ。3マナとは思えないかなりの大盤振る舞い。この優れた能力が、「まぁ、どうせドワーフなんて大していないし……」というネガティブな温情から出てきたものでないことを祈るばかりだ。

 

Rashmi, Eternities Crafter (2)(G)(U) M

伝説のクリーチャー・エルフ、ドルイド

2/3

あなたが各ターンに最初の呪文を唱えるたび、あなたのライブラリのトップを公開する。それが、あなたの唱えた呪文未満の点数で見たマナコストを持つ土地でないカードであるなら、それをマナコストを支払うことなく唱えても良い。あなたがそのカードを唱えないなら、それを手札に加える。

 カラディシュストーリー第1回の主人公になった、優秀なエルフの研究者。志高く非常に真面目な人物として描かれ、PWサヒーリとの関係性も良好。この世界の主人公になってくれるのだろうか。ただ、彼女の生み出した転送装置が、どうやらこの後世界を揺り動かす火種になるらしいのだが……どうなんでしょうね、サヒーリさんが彼女の発明品に危険なものを察知したということは、何か次元を渡る力と関係している……とか? 一般人が自由にプレインズウォークできるようなったら……それはそれでカオスだな。さておき、そんな優秀な研究者である彼女は、カードも紛うことなく優秀。呪文を唱えてライブラリをめくる、というのは同じシミックのモミール・ヴィグもやっていた動きだが、彼女のモーションはどちらかというとコンスピラシーにも出ていた「とぐろ巻きの巫女(DIS)」に近い。呪文を唱えるだけで、もしそれよりも安ければ直接戦場へ。駄目でも手札へ。何をしても損しない素敵デザイン。さらに、能力が自分のターンだけに限定されていないのも注目すべき点。例えば相手ターンに何か重いインスタントを唱えれば、ひょっとしたら相手ターンにクリーチャーが唱えられるかもしれないのだ。連打が効かないのでコンボみたいな動きにはならないが、確実に実績を積み重ねていくその研究魂はお見事。統率者としても使いやすそうで楽しみである。

 

Saheeli Rai サヒーリ・ライ (1)(U)(R) M

プレインズウォーカー・サヒーリ

<+1>: 占術1を行う。〜は各対戦相手に1点のダメージを与える。

<-2>: 対象の、あなたのコントロールするアーティファクトかクリーチャーについて、本来のタイプに加えてアーティファクトでもあるコピー・トークンを1つ生成する。それは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。

<-7>: あなたのライブラリから異なる名前のアーティファクト・カードを最大3枚探し、それらを戦場に出し、あなたのライブラリを切り直す。

【3】

 そんなラシュミの良き理解者にして、この世界を代表するPW、それがサヒーリ。圧倒的な創造力でもってこの次元の余人がとても届かない圧倒的な製品を生み出し、また操縦者としても卓越した技術を見せている。青いのは確定で、もう片方の色が何になるかを楽しみにしていたのだが、なるほどイゼットカラーになったか。言われてみれば、鬱憤が溜まったからって即闘技場で連コインしてる姿は赤っぽさがあったかもしれないな。

 さておき、能力としては一見するとそこまで強そうには見えない。プラス能力では直接アドバンテージが得られないし、身を守る術が何一つ無いのは不安要素だ。適当に出すだけ出して活躍出来る、というタイプのカードではないだろう。何故、こんなにディフェンスが甘く不安定なデザインになっているかというと、おそらく小マイナスがデンジャラス過ぎるため。コピーをちょっと作るだけとはいえ、その対象は悪名高きアーティファクト。ここからどんなコンボが生み出されるか分かったもんじゃない。例えば「ワームとぐろエンジン(SOM)」を出して次のターンにこれでちゃっちゃとコピーして殴ってサクるだけでもゲームは決められてしまうのだ。他にも歴代のアーティファクトならマナを爆発的に増やしたり、カードを引きまくったり、色々と悪さは考えられる。そんな爆弾能力を与えられたが故の不自由さ、脆さなのである。上手いこと専用デッキを組み上げることが出来れば、この小回りの効くコストはテゼレットをも上回る。新たなアーティファクト専門家の参戦で、各環境のアーティファクトスキーはさっそく色々とチャレンジしているのではなかろうか。

 

Aetherworks Marvel 霊気池の驚異 (4) M

伝説のアーティファクト

あなたがコントロールするパーマネント1つが墓地に置かれるたび、あなたは(E)を得る。

(T)(E)×6:あなたのライブラリを上から6枚見る。あなたはその中からカードを1枚、マナコストを支払うことなく唱えても良い。残りをあなたのライブラリの一番下に無作為に置く。

 エネルギーを夢に変える魔法の装置。エネルギー6個というコストが高いのか安いのかは現時点ではよく分からないが、そのご褒美はどう見ても破格。なるほど、これなら神話にもなるだろう。ご丁寧に唱えてしまっているので、さっそく全国各地のエムラクールさんがアップを始めているという情報も次々と。多分リミテッドで開けちゃったらエネルギーデッキに一直線なんだろうなぁ。まぁ、リミテッドでこの効果を起動してどれくらいうま味があるかは分からないけど。

 

Fillgreed Familiar (3) U

アーティファクトクリーチャー・狐

2/2

〜が戦場に出たとき、2点のライフを得る。

〜が死亡した時、カードを1枚引く。

 ちょろっと出てきた小粒アーティファクトなのだが……あれ? 強くない? 出た時点で2ライフの3マナ2/2というだけなら、古き良き「ありがたい老修道士(10ED)」と同じ。単なる穴埋めとしてたまにデッキを埋める程度だろうが、これに死亡時保証がつくことでカード効率が劇的に上昇。そこそこ「真面目な身代わり(M12)」の領域。色つきクリーチャーを含めても、ここまでのカード効率を誇るクリーチャーはそう多くはないだろう。主線がはっきりしないので「穴埋め」の印象は変わらないかもしれないが、どんな穴でも埋めてくれる名バイプレイヤーの予感。

 

Fleetwheel Cruiser 高速警備車 (4) R

アーティファクト・機体

(5/3) トランプル 速攻 搭乗2

〜が戦場に出たとき、それはターン終了時までアーティファクト・クリーチャーとなる。

 超速い機体。流線型のボディと悪趣味な金ぴかボディからは、制作者の怨念じみたスピードへの執着が感じられるようである。最大の売りは、登場ターンに全自動で殴りに行けるオートコントロール。このワンパンで壊れてしまえば搭乗者など1人も必要とすることなく任務をまっとうできるので、余計なことを考えずとも採用しやすい1枚になっているだろう。新時代のボールライトニングは、稲妻のように走る文明社会のシンボルである。

 

Ovalchase Dragster 楕円競走車 (4) U

アーティファクト・機体

(6/1) トランプル 速攻 搭乗1

 上記の「高速警備車」の廉価版。機体性能をピーキーにしたため、速攻は維持出来たが車体強度が下がり、壊れやすくなった。でもまぁ、これだって充分にボールライトニング。追加コストとしてクリーチャーのタップが必要ではあるが、このダメージのためならそれくらいのコストは余裕で払えるだろう。本家同様にトランプルがあるのでダメージ効率は文句無しだし、本家と違って使い捨てってわけでもないので、相手は渋々ブロッカーを差し出さなければならない。そしてなにより、このカードはボールライトニング業界では非常に珍しい、アンコモンで与えられたのだ。今後の世界ではこいつがそれなりの頻度で人の命を奪っていく姿が確認出来ることだろう。

 

Sky Skiff 航空艇 (2) C

アーティファクト・機体

(2/3) 飛行 搭乗1

 機体クリーチャーの入門編。入門とは言っても実力は本物で、2マナ2/3フライヤーは当然破格の性能。何より、(アーティファクト次元ではありがちだが)白や青といった飛行を本職としない色でも手軽に採用出来るため、空の防備としても有能なのが魅力的な1枚だ。これがコモンで回収出来るということは、例えば1マナ1/1なんかのクリーチャーでも充分やるべき仕事が出来るということ。次の世界のマナカーブは難しそうだなぁ……。

 

Skysovereign, Consul Flagship 領事の旗艦、スカイソブリン (5) M

伝説のアーティファクト・機体

(6/5) 飛行 搭乗3

〜が戦場に出るか攻撃するたび、〜は対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーかプレインズウォーカーに3点のダメージを与える。

 重爆撃機体。何しろ神話で伝説の機体ですからな。ヤマトみたいなもんですよ。搭乗コストは3ともなるといささか重くはなるが、5マナのカードを出しているなら工面するのはそこまで面倒ではないだろう。パワー3のクリーチャーをタップする労力は、3点の爆撃で余裕でお釣りが来る。あとはその巨大なボディで進撃するだけ。お手軽なゲームエンドカードである。ご丁寧に187でも一回爆撃するあたりがえげつないよなぁ。リミテッドで使ったら怒られるタイプのカード。この世界も「粉砕」が1引きされるミラディン的常識が繰り広げられるんでしょうね。

 

Whirlermaker つむじ風製造機 (3) U

アーティファクト

(4)(T):1/1で飛行を持つ、無色の飛行機械・クリーチャー・トークンを1体生成する。

 カラデシュといえば飛行機械だろ、というのがオリジンで我々が学んだ常識なわけだが、現時点では飛行機械が関係しているのはまだこの1枚だけ。まぁ、飛行機械ってリミテッドで基本ギミックにするには強すぎるからバランス調整が難しいのでね……。3マナで置いて毎ターン4マナでフライヤーを捻出。決して軽いコストではないだろうが、これまでのカードでこれを実現しようとしたら、もっととんでもないコストを要求されていたのだ。多分覚えている年寄りプレイヤーもあんまりいないだろうが、かつては「蜂の巣(10ED)」ってカードがレアにあったんやで。時代も進むものです。コレ1枚守りきれば勝てるというデッキデザインも可能なので、リミテッドでは一応気をつけておくべき1枚かもしれない。まぁ、機体カードがブイブイ言わせてる時点で、あんまりコントロールゲームを推奨しているとも思えないのだが。

 

Inventors’ Fair 発明博覧会 R

伝説の土地

あなたのアップキープの開始時に、あなたがアーティファクトを3つ以上コントロールしているなら、あなたは1点のライフを得る。

(4)(T)、〜を生け贄に捧げる:あなたのライブラリからアーティファクト・カードを1枚探し、それを公開して手札に加え、ライブラリを切り直す。この能力は、あなたがアーティファクトを3つ以上コントロールしている時にのみ起動出来る。

 見る人みんなが「大人しく金属術って書いとけよ……」と思ってしまう何とも歪なカード。金属術条件ってのは、当時の製作チームが念入りに調整した結果のデザインであり、様々な環境を振り返っても、なかなか絶妙で良い数値だった。マローも満足していたし、使いやすいギミックだから再利用したいというのも当然だ。しかし、この世界はミラディンではない。金属術をセットギミックとして呼び戻してしまうと怠慢の誹りもあるかもしれないし、そもそも金属術にたくさんのカード枠を割く余裕も無い。そんな事情から、こうしてこっそり「金属術っぽい」カードが挟み込まれるに留まったのである。まぁ、我々としては使用感がイメージしやすいから助かるんだけどね。条件を満たせば毎ターン自動で1ライフゲイン。これだけでも案外馬鹿にならないのだが、さらに土地から起動出来る「加工(M10)」まで内蔵。手軽にデッキを締め上げることが出来るので、純度の高いアーティファクトデッキならば喉から手が出るほどほしい1枚だ。下の世界の親和系では何の問題も無く採用出来るだろうし、総じて速いタイプの親和系では、序盤を凌がれてしまったあとにも一発逆転で押し込む手段が増えたことになる。やっぱり土地って強いよなぁ。

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コメント
無題
ミラディンのドラゴン・・・「炉のドラゴン」はかなりイカしてましたぞ
【2016/09/04 03:33】 NAME[NONAME] WEBLINK[] EDIT[]
Re:無題
ア……アーティファクト吹き飛ばすようなミラディン愛の無いやつはノーカンで(旧ミラディンのカードなんてすっかり忘れてたマン)。でも、今確認したら「鋼のヘルカイト」も割と強かったな……。
【2016/09/04 08:51】


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