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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 サブタイトルの示す通り、終始薄暗い中をさまよい歩く第21話。前回あたりから大きな動きは少なくなっているのだが、それは描かれるべき心情描写がどんどんややこしくなっているため。今週はどの「色」が塗り替えられることになるのか。

 ややこしいので、今週が終わった時点での各自の「知識」をまとめておこう。まず、意識的に「非日常」との接触を避け、事件との関わりを持とうとしなかったために最も「無知」なのが帝人。彼が知っている情報は「ダラーズの真実」「首無しライダーの正体」の2つ。知らないことは「罪歌の全て」と「黄巾族の正体」。その上で、最後に「黄巾族に園原が捕らえられたらしい」ことを知る。

 次は園原杏里。彼女の場合、罪歌の真実は全て知っており、決死の単独行によって、黄巾族を統べているのが親友の紀田であることも知ってしまった。そして、「そんな彼の行動原理が園原を襲った切り裂き魔であり、復讐のために黄巾族を使ってダラーズに攻勢をかけている」ことも知っている。知らない情報は「ダラーズとは何か」。

 最後に紀田。彼は切り裂き魔の正体を知らず、セルティと園原の突撃のおかげで「ダラーズと切り裂き魔は密接に関わっている」という(あながち間違っていないが)正しくない情報に従って行動している。そして臨也を通じて、また、ダラーズのリーダーが親友の帝人であると吹き込まれており、そこについての確認は取っていない。そして衝撃の事実として、黄巾族のメンバーに「催眠術」をかけた「謎の女」が、園原であるという疑いまで抱かなければいけなくなった。「園原=切り裂き魔(罪歌)」という事実には行き当たっていないが、「催眠術なんて世迷い言も、首無しライダーなら出来そうな気がする」→「首無しライダーは刀を振るった切り裂き魔と接点がある」→「首無しライダーはダラーズである」→「切り裂き魔もダラーズであり、催眠術を使う何者かもダラーズである可能性が高い」と、次第に「ダラーズ」「首無しライダー」「切り裂き魔」の3つが繋がりかけている。あぁややこしい。最大の不幸は、誰もが臨也の存在を意識しておらず、「自らの意志で行動している」と思い込んでいるところと、黄巾族に仕組まれたブルースクウェアという毒に気付いていないところだ。

 今週最も直接的な動きを見せたのは、園原だ。黄巾族の横暴を座視しているわけにもいかず、直接的な形で罪歌による干渉を始めている。黄巾族の中にも罪歌の子供が潜んでいるというのがポイントで、一種の後催眠暗示のようにして、黄巾族の暴力行為を止めるための防波堤を築く。一見すると、自分の正体もばれず、内部から抑止出来るナイスアイディアに見えるのだが、超常現象によって黄巾族の中に渦巻くフラストレーションが更に高まってしまうこと、そして何より、施術中に自分の姿を見られていたことがネック。本来ならば捉えどころのないはずの「罪歌」という存在が、ついに捕捉されてしまった。「無関心」を貫き続けた園原の日常が、自分を想う親友の干渉、そして自らの親友への干渉によって瓦解しかけているというのは皮肉な話。

 紀田は、今週もただただ流れにのまれる。「ダラーズ狩り」を止めることも出来ず、ついに積極的な罪歌の介入を呼び起こしてしまったのは彼の責任。さらに臨也の情報を手にしたにもかかわらず帝人に確認を取ることも出来ず、転がり落ちるだけの情勢を黙って見ているしかない。

 対照的に、見ているだけのポジションから具体的に動き出す決意をしたのが帝人。ダラーズの存在に疑問を隠せない彼だったが、門田と出会い、張間美香と出会い、「何かをしなければ」という義務感に駆られ、何とか活動を再開する。色が無いせいで奇妙な騒動に巻き込まれてしまった不幸なダラーズを、再び「色のない結束性」を元にした有るべき姿に戻すため、リーダーとして立ち上がる決意をする。ここからは、彼の得意の「情報戦」のフェーズになるのだろうか。

 三者三様、それぞれに努力はしているのだが、結局流れる方向は決まっているのがこの池袋。騒動の発端である「切り裂き魔」園原が黄巾族の手に落ちるとき、紀田は、園原は、帝人は、そして臨也は、誰のために、どのように動くのだろうか。

 もつれ合った状況だけに、各キャラクターは考えることが多すぎるので、その心情を全て追い切るのはなかなか大変な作業。個人的には帝人や紀田はまだ与えられた情報が「全てか、ゼロか」という状態なので楽なのだが、園原の行動原理を追い求めるのがなかなか大変。特に彼女の場合は「度の過ぎた客観」という属性も持っていたはずなので(最近はそれを発動しないが)、現時点で誰を思って行動しているのかを確定させにくい。今回久し振りに登場した張間美香はそれに比べて非常に分かりやすいメンタリティだったので、なんだかほっとしました。「愛する人を決して離すな」と力説する矢霧誠二君だが、あんたが言ってもいまいち説得力がないな。

 今回は池袋の街中にほとんど陽がささないというのが随分特徴的で、明るい画面でも、ほとんどが下校時刻の夕焼けに染まった寂れたビルの背景である。これは実にシンプルに、勢力を拡大して完全に「無色」を飲み込んでしまった黄巾族の「黄色」、そして、その「黄色」の内部から介入、浸食しようと試みた罪歌の「赤」が溶けあったもの。前回に引き続き、象徴的なカラーリングによる描写が見事でした。

 最後に1つ。ちゃんと教えたつもりで内緒話モードが全然設定出来てないという大ポカをやらかしてしまったセルティさん。もう、どこまでもドジっ子! 

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