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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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  副部長の移動手段が危なくて仕方ない第8話。そりゃま、キツネは無賃乗車するしかないと思うが、そのポジショニングで大丈夫か?

 今回のメインテーマは大きく2つ。1つ目は、目覚めたスガタと、わだかまりの残るタクトの一騎打ち。ここ数話の間ずっとモヤモヤしていたタクト・スガタ・ワコの3者関係が、2人が直接ぶつかり合うことで次第に浮き彫りになっていく。

 まずはタクト。彼がワコに対してもっている感情はについては、未だ名前を持たない不安定なものだ。それは親愛であり、同情であり、義務感でもある。島に囚われた巫女としてのワコの生まれの不幸を打ち崩せるのは自分だけだという認識から戦う決意をしたのは、正義感に裏打ちされたものでもあろうが、そこにワコへの愛情が無いと言えば嘘になるだろう。しかし、この愛情はスガタのことを考えれば確定させるわけにもいかない。現状、タクトが最優先で提示すべき感情は、ひとまず「正義感」ということになる。

 そして、これまでくすぶっていたスガタに対する感情が、今回崖の上で開示されたわけだ。あらゆる面で「違っている」2人だが、互いに根っこの部分は似ていると分析している。タクトはスガタに「本気で人と向き合え」と叱咤した。これは当然、「何故ワコの気持ちを汲んでやれないのか」という「正義感」の表れである。「遠い世界」にいるように見えてしまうスガタの立ち位置は、何度もゼロ時間という「二人だけの世界」をワコと共有したタクトにとって我慢ならないものだ。

 他方のスガタからの目線はどうだろうか。タクトに対する視線は、やはりタクトと表裏一体。「自分に対する関心が薄いように見える」というタクトは、生まれながらに王の宿命を背負う自分と同じように、何か刹那的な危うさを抱えているように見えてしまう。そんな「余所者」がワコを語ることにも苛立ちはあるのだろう。ワコと培ってきたこれまでの人生は、ぽっと出の余所者の魂の籠もらぬ叱咤などでは動かせないほどの重みがあるのだ。

 島から出られない運命を背負うワコと、島から出ようとすれば部下であるメイドたちに殺されてしまうというスガタ。同じように殺される存在であるならば、自分はワコのために殺す側に回ろう。その思いの象徴が、ポケットに収まった1本のナイフに現れていた。スガタにとって、ワコはライフスタイルをも支える、かけがえの無い存在だったのだ。

 互いの虚実を拳にのせて、理屈抜きでぶつかり合うサイバディどうしの代理戦争。今まで見たこともないような雨空のゼロ時間は、二人が拳を交えるにつれて、次第に雲が切れていく。最後に広がる満天の星空は、お互いの気持ちをあけすけにぶちまけた、男二人の友情の現れであった。

 そしてもう1つのテーマは、「サカナちゃんの脱走劇」。既に封印を解かれてしまったキタの巫女は、ワコと異なり島を出ることは制限されない。これまではヘッドの「所有物」として歌を歌い、物語を語り続けてきたわけだが、イカ刺しサムの物語は、彼の意に沿わぬ形で幕を閉じた。役目を終えた巫女は、自らの意志で外の世界を目指す。行きすがらのバスでもう一人の巫女であるワコと出会ったのは、偶然か、はたまた運命だったのか。「島の外に出ようと思う」と話す彼女に見せたワコの笑顔は、様々な事情を飲み込んだ何とも複雑なもの。互いの健勝を祈りつつ別れる二人の巫女の分岐点は、今後の島の運命が、一身にワコの身に降りかかることを暗示しているかのようである。「行き交う願い」が全て「モノクロームの中」とは、何とも切ない船上の歌声。

 

 前回までのエピソードがちょっともやっとしていただけに、今回はシンプルなシナリオラインと、愉快な画面構成の妙が見事にかみ合った印象深い回になった。

 崖の上で語り合い、殴り合う2人の青年の図。夕日をハイロウのように背負った「王」と「戦士」の対話は、内容だけを聞けば単なる青臭い恋愛・人生談義でしかないのだろうが、劇画のごときベタベタな重苦しさが無闇に雰囲気を盛り上げてくれる。いささか歪んだスガタの表情は、最初はスカーレットに操られているせいであると思われていたわけだが、次第にその胸の内がスガタ本人のものであることが分かり、最終的には、ゼロ時間すら2人の間に渦巻く「嵐」に置換されるほどのパワーを持つ。雨天のゼロ時間は二人の関係性の不透明さを表すが、全てをなげうった最後の一撃でそれらが消し飛ぶ演出は、実に分かりやすい「友情の成立」を意味している。また、雨雲の絵を引き裂くシュルレアリスムのごとき様相のタウバーン登場シーンも、「雨雲を引き裂くもの」としてのタウバーンの存在感を示す面白いカットといえるだろう。

 そしてこちらもお約束、男と男の拳で語らう喧嘩シーン。一応ベニオが介入しているのでノイズが無いわけではないが、その展開はどう見ても「へっ、なかなかいいパンチもってんじゃねえか」である。前回不安だったアクション作画もばっちり回復し、サイバディどうしの殴り合い、投げ合いなどの息詰まる攻防が見事なリズムで刻まれていく。そう、これが見たかったんだよ。

 今回はカットの繋ぎが色々と楽しくて、例えば冒頭ではサカナちゃんの涙からそのままサブタイトルにつなげて「流星」のイメージをリンクさせてみたり、バスの中で語らう4人の女性の視線の向きが各々違っていて、それをサカナちゃんを中心にまとめることで彼女の門出を祝ってみたり。崖の上を吹き荒れる風がぴたりと止むことでゼロ時間へ突入するシーンなんかも印象的ですね。どうせ胡散臭さ満点の半笑いギャグドラマなのだから、こういうけれん味溢れる見た目重視の演出でガンガン押してくれると本当に気持ちが良いです。

 一応今回の小ネタ。1つ、この期に及んで新キャラ登場。次回予告では「ミズノちゃん」という名前が出ており、どうやら綺羅星に加わる新たな刺客という立ち位置のようだが、どうなってるかさっぱり分からない髪型なんかが魅力。そして中の人は日高里菜。ここまでがっちりアニメに食い込んできているということは、彼女は正式に声優業を目指す方針と見ていいのかな? 嬉しい限りです。

 そしていつも通りに元気な綺羅星女性群。今回は一応寮長がメインだったわけだが、保険医のとき同様、部隊長クラスの連中もあっさりと噛ませ犬になるのが面白いですな。部屋の写真をペロペロしながらのエクスタシーとか、ホントにこの作品の女性キャラは変態ばかり。なんだかだんだん千葉千恵巳の声にエロさを覚え始めております。保険医はいつも通りに快調に飛ばしており、真剣な仕事中なのにディスプレイに一瞬で美少年画像を表示することが可能。どこまで真性なんだか。だんだんエロ人妻が一番まともな人間に思えてきた。

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