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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「魔法使いの嫁 SEASON2(第2クール)」 ―→7

 無事に2クール目も円満終了。改めて、実に恵まれたアニメ化であった。

 細かい内容に関しては「原作時点ですでに世界観が完成しており、おそらく原作者が描きたいものをフル回転で自由に描いた結果の世界なのだろう」ということさえ伝わればそれでOK。「ヨーロッパを舞台にした魔法使いのファンタジー」なんてものは本当にテンプレ処理されてしまいそうな題材だが、それを許さずにどこまでも「自分が憧れた本場イギリスにおける魔法の世界」にこだわり続ける制作チームには頭が下がる。ほんのちょっとの部分でも、そこにこだわりが見えるようになれば受け取る側の印象も随分違ってくるものでね。やっぱ僕らは純粋な意味で「剣と魔法のファンタジー」に憧れる部分があるし、世界中でハリーポッターがどんだけ売れているかを考えれば、そりゃみんなこういうのが好きなんだろうよ。

 そうして純度の高い「魔法世界」の漫画を、今度はアニメスタッフが100%の密度でみっちみちのアニメ作品に仕立て上げてくれている。一応1期の頃からは制作スタジオが変わっているのだが、1期制作がWITだったのに対し、2期目は「スタジオカフカ」という聞いたことがないスタジオに変わっており、それもそのはず、ざっくりまとめると「まほよめを作るためだけに独立したスタジオ」なのだ。いわば「無職転生」とスタジオバインドの関係性に近く、本来ならもっと話題になってもいい組織である。そんなスタジオがわざわざ今作のためにリソースの全てを注ぎ込んでくれているのだから、おかしなものが出てくるはずもないじゃないですか(クール後半は作監の数がとんでもないことになってはいたが)。こちらのスタジオは動画はもちろん見栄えがするものを作ってくれるのだが、それより何より1枚画のインパクトが素晴らしい。それこそ作風を反映してのものだろうか、一幅の西洋絵画のごとき映像美にいちいちドキリとさせられてしまう。これだけの作画力を持つスタジオ、他になかなかないと思うぞ。1期監督の長沼さんが抜けてしまってヒヤッとしたが、カフカのメンバーも見事に重責を果たしてくれた。こんなにありがたいことはないです。

 あとはいつも通り、種さんお疲れ様です。チセ・アーニャ・フリーレンが並び立った今シーズンは末長く語り継いでいこう。すでに次章の告知は出て3期が匂わされているが、具体的な時期はまだ未定。チセとの旅路も、まだまだ続きそうで楽しみですね。

 

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「ゴブリンスレイヤーⅡ」 ―→4

 2期目ということで1期からの惰性でダラダラ見ていたが、うーむ、やはりどうにもぼんやりとした作品である。そこそこ制作には力が入ってると思うんだが、ちゃんとした画で描かれても、それで何がやりたいのか分からんというか、他のなろう作品と違ってオレツエーが見せたいわけでなし、かといって壮大な冒険譚を紡ぐでもなし……やっぱどう考えても出オチネタだった気がするんだよな……。

 多分1期の感想と同じことを書く羽目になるのだが、「何をするにもゴブリンのことしか考えられない変態」っていう設定自体は面白いし、キャラは立ってるんだよ。今までそんな設定考えた奴はいなかったわけで、しっかりと作り込んだ時に「ゴブリンスレイヤーの朝は早い」から始まるスレは頑張れば1スレ消化できるくらいの盛り上がりにはなるかもしれない。ただ、そうして「ゴブリンスレイヤーさんの日常」に視聴者が満足してしまえば、その周りの世界なんてものは全く必要なかったし、延々同じ話をされるのも困りもの。そこで今作は根本的な構造のトラブルにぶち当たってしまうわけだ。「そもそも長く続けるようなもんじゃない」という。

 ゴブリンスレイヤーの設定が面白いのは、「そもそも(なろう的)ファンタジー世界では雑魚だと思われているゴブリンを大真面目で対処しようとするイカレ野郎」だからであり、その面白みを増やすために「実はゴブリンって、放っておくと超危ない危険生物なんです」もまぁ、1回こっきりのフリとしてはアリだろう。なろう的ストーリーに乗せるなら「ゴブリンを甘く見て酷い目にあった奴」が必要になるのだから、そこはゴブリンに頑張ってもらわないと困る。そうして世界を作ってうまいことザマァやオレツエー(俺頑張って準備して戦うから結果的にゴブリン相手にだけツエー)が見せられたらあとは「The End」の文字を掲げるしかないわけで、アニメ2期なんて夢のまた夢。つまり、今作はそんな夢幻が具現化した世界。おかげで内実はなくてやたらふわふわしてるし、無理に整合性を取る必要もないので場当たり的なシナリオを2、3個繋げて一夜の慰みにする程度である。「いろんなトラブルの裏にゴブリンを潜ませましょう」はやっぱり無理があるんだよなぁ。ゴブリンが怖い生き物だったらゴブリンスレイヤーという存在の特異性が失われてしまうという最大のジレンマのせいで「世界を描けば主人公が消え、主人公を描こうとすると世界が続かない」という謎かけみたいな状態に。まー、そんだけ最初の思いつきが面白かったってことで諦めるしかないんじゃないかな。

 

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BULLBUSTER ブルバスター」 5→5

 やりたいことは一通りやれたんじゃないかな、と思えた作品。まぁ、それがウケるかどうかは別問題ではあるのだけど。土曜9時のドラマとはニーズが違うからねぇ。

 わたしゃロボットものの造詣も愛着も深くないのでロボットものに対しては若干の抵抗感があったりするのだが、幸い(?)これはロボットものじゃなかったね。どっちかってぇと最近のゴジラシリーズで見られるような「一般人が頑張ってバケモノ退治するために手持ちの機械を乗りこなす」流れの派生かな。今思い出したけど「ゴジラ シンギュラポイント」の設定と似ているといえば似ている。ただ、こちらはトンデモ科学などは極力導入せず、「現実でももしかしたらあり得るかも?」という路線に乗せることで「お仕事もの」としての性格を強くし、「お給料をもらって頑張って怪獣退治をするロボット操縦士」を描く形にしたわけだ。そうして設定した独自の設定については、きちんと1クールでやるべきドラマが出来ていたし、大きな不満はない。

 まぁ、その分どうにも小利口のまとまっちゃったかな、という印象もあり、とっぴな方向にも持っていけそうな設定の割に無難な展開が多かったのであまり新鮮な刺激は得られなかったのよね。なんなら序盤にあった「会社のロゴをデザイン会社に作ってもらったけどデザイン料が高いだのなんだので会社の経理と揉める」みたいなシーンの方が「中小企業アニメ」らしさがダイレクトに出ていて、「確かに他の作品ではあんまり見たことない展開だ……」という気持ちになっていた。まぁ、あの路線を突き詰めたところで何か明るい未来につながるとも思えないからこっちの路線で正解なんだろうけども。多分、俺が会社員という立場を1度たりとも経験したことがない社会不適合者じゃなければ、もう少し今作のどこかに共感できる部分が増えて見え方が変わっていたのかもしれない。アニメを楽しむためには、労働が必要なのか(絶望)。

 映像部分は中の中、ところにより上。ロボット描写にこだわりがあったのはなんとなく感じられるし、「現代技術でも可能なくらいの現実と地続きの戦闘ロボ」というイメージは表現できてたんじゃないかしら。対して、最近お馴染みになったCG巨獣のビジュアルは……あんまりなぁ……。これも適材適所だとは言ってるんだけど、今作は「現実と地続き」が目標の1つなのだから、巨獣の存在感についても、もうちょっと血が通った描写になってほしかった。あー、でも巨獣があんまり「身近に」なっちゃうとそれはそれで描写としてエグくなるのか……難しいところね。

 

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「カミエラビ GOD.app」 5→3

 やぁみんな! デスゲーム設定大好きおじさんだよ! おじさんはデスゲーム設定が大好きなもんだから、つまらない作品もそれなりの数を踏んで心が強くなっているよ! でもつまらないものはつまらないって思うタフな精神でデスゲームに挑みたいね!

 というわけでなんかダメでした。まぁ、12話視聴し終わってなお「どう考えてもこのノースリーブの制服はキモすぎるだろ……」という印象が拭えなかった時点で画面へのヘイトが高すぎた感はありますが、最終話まで見て僕の心の滝昇が「なんですか、こ」くらいまで言いかけてる状態。まー、それこそ適当な設定で適当に誤魔化して適当に終わったデスゲームなんて山ほどあるので、今更そこで失望するほどおじさんも初心ではないのだけど……最後のシーンで制作側が「よし、うまいことやったった」みたいに思ってそうなのがかえってムカつくんだよな。

 もしかしたらこれくらいの「雰囲気デスゲーム」というか、生きるか死ぬかみたいな話を適当に出しとけばなんとなく満足しちゃうということも世の中には存在するのかもしれないが、ルールもさっぱり分からず、主人公が因果に影響を及ぼすタイプで何をどうとでも出来そうな能力者設定にされてる時点で納得感のあるエンディングなんて迎えられるわけもなく。途中から「これ、1クールでまとめられるわけないよな……」という不安しかなかったのだが、ハナからまとめようという意識すらなかったらこうなってしまうのはしょうがない。いや、分からんけどね。脚本家はこれで「まとまった」と思ってるかもしれないけどね。納得する奴おるんかなぁ。

 「いや、この作品におけるカミエラビっていうゲームはそういうものなんですよ。何を期待してたんですか。デスゲームにいちいち細かいルール説明を求めるなんて、マニュアルとテンプレに脳を侵されたなろうキッズじゃないんだから」とか言われたら反論の余地も意気も無い。こっちが勝手にデスゲームに期待し、違うものが出てきたから「裏切られた!」と騒いでいるだけかもしれません。でも、そういうものが描きたいなら、端々に「ちゃんと考えてゲームを構築してるんです。それっぽい世界の断片を伏線っぽく置いておきます」みたいに含み持たせるのやめてもらっていいですか? 視聴継続しちゃうから。

 作画部分についてはまぁ……CGだからというだけで嫌悪する時代はもう終わったと思うけど、やっぱりこのキャラデザで真面目にやってるようには見えないよなぁ……全部ノースリーブ・サスペンダーが悪い。

 (と、ここまで書いたところで「2期がある」との情報を確認する)

 ……………………どうしよう(頭を抱えるわたしの後頭部でフェードアウト)。

 

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Helck」 6→6

 視聴終了後に「流石にこの尻切れの幕引きは減点もやむなしかなぁ……」とか考えていたのだが、よくよく考えてみれば別にここまでの楽しさに特に影響を与えたわけでもなし、毎回の盛り上がりは今期の作品でもトップクラスだったのだから、特に減点の必要もなさそうである。面白かったですよ。いや、だからって完結編をやらなくてもいいってことではないですけどね。

 毎回感想を書いていたので特に追記する要素もないパターンだが、2クールの長丁場をなんとか乗り越え、最後まで独特の空気感を壊すことなく維持し続けたというだけでも努力賞。長きに渡る冒険の中で雰囲気が二転三転する難しい作品だったと思うが、きちんとその時々に応じて必要な素材を提供してくれていたし、どんな展開になろうとも「ちゃんとヘルクを見てるなぁ」という不思議な統一感があり、進んでいる方向に迷う感覚はほとんどなかった。いや、「ここからどこへ向かうのだろう」と不安になったタイミングはありますけどね。最後にはピウイの力でなんとかしてくれるって信じてるから。そう考えると、毎回提クレのところでピウイが歌ってくれていたのも癒し&統制の意味があったのかもしれない。

 とぼけた味わいのキャラの掛け合いも楽しく、ピウイはもちろんだが我らがメインヒロイン・ヴァミリオ様も空気を読んだツッコミで作品を支えてくれている。後半のシリアスパートではなかなかボケるチャンスもなくて残念だったが、そんな状況でも意地でもシリアスになりきらない魔族の方々には本当に感謝。どんな苦境でもギャグを貫き通せば、アズドラさんのようにシリアスを超越したレベルで生き残ることができるのかもしれません。人間側も魔族を見習ってもっとお気楽に戦えば幸せになれるのかもね。

 結果も出したし、期待も高まった。これで最終章がなかったら嘘だよ。どんな形でもいいので、ヴァミリオとヘルク(とピウイ)の幸せな結末を見せておくれよ。

 

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「柚木さんちの四兄弟。」 5→6

 今期後悔していることの1つに、今作の感想を毎週残すことができなかったことがある。今期は視聴本数も多かったので切り捨てる要素が増えてしまい、例えば「フリーレン」はまぁ、俺なんかが何も書かずとも世間が勝手に盛り上がってたので構わなかったのだが、今作については、途中からきちんと向き合っておけばよかったと残念に思っている。

 それくらいに評価が尻上がりになっていった作品。正確には3〜4話あたりですでにだいぶハマっていた気がしてて、1話目の視聴時に要らん警戒心から不当に評価を下げてしまっていた可能性がある。まずもって映像クオリティは非常にソリッドで、そりゃまぁ飛び抜けて目を引くようなハイパー動画が求められるような作品でもないので動画だけで評価が爆上げするなんてことはないが、最終話まで1ミリもブレない安定のキャラ作画は昨今では貴重な仕上がり。地味な作品にはリソースを注がれない印象があっただけに、これだけの地力があったのは想定外でもあった。

 そして……どうやら私は本郷みつるテイストが好きなようである。たいそうなベテラン選手だというのにこれまであまり注目していなかったのだが、彼の名前が気になりだしたのは「本好きの下剋上」から。そして直近では「ぐんまちゃん」の電波采配に魅了され、今作では流石にあんな飛び道具は出てこないだろうと思われていたところに、手堅い演出に混ざった時折の爆弾でいい刺激を提供してくれた。こういう「ちゃんとアニメしてんなぁ」ということが分かる自由な演出はとても好みだ。

 内容に関しても、1話目時点では「男だらけの四兄弟」というだけで「どうせほにゃらら向けだろ」と勝手な色眼鏡で見てしまった部分があり、すぐに「地に足つけたホームドラマだった……」と気付かされて反省することになった。そりゃまぁ、兄弟各々の極度のブラコンっぷりなんてのはあまりに漫画的ではあるのだが、それが単なる消費型の萌え要素として置かれたわけではなく、物語を見守っていれば「まぁ、この兄弟ならそれぞれに愛情が過多になってもしょうがないよなぁ」という納得感があるし、何よりもまず、視聴者目線でも4人のことがどんどん好きになっていく。ハヤトは溢れるオカン風味の裏にある苦闘の人生へのシンパシー、ミコトはクールな表情の奥にある少しの狂気ととぼけた味わいへの興味、ミナトは最初に単なる悪ガキだと思っていたところが反転して愛嬌になるまっすぐな性根と、何よりもウタとの関係性へのニヤニヤ、そしてガクはその健気さ、聡明さへのエール。四者四様の魅力を持ちながら、それでいて根底ではどこか似ているような不思議な兄弟の感覚。結局、私はどんな形だろうと「家族の物語」が伝わってきたらそれでおしまいなのである。

 あと、やっぱり霧島家との関係性がほんと好きでねぇ。ウタちゃん可愛いわねぇ……。ウタ・ミナト関係の恋心とも言えないような絶妙な関係性、ず〜〜〜っとニヤニヤしながら見守っちゃうし、その後により強固になった悪ガキコンビの活躍から目が離せなくなる。ガクと爺さんの関係性も涙なしには見られないくらいに優しさに満ち溢れており、家族関係だけでなくご近所付き合いにも色々とおかしなことになってしまったこの世間で、ジワリと染みる憧憬が温かい。

 ある意味で今期最大のダークホースとも言える作品。興味がなかった人も、心に余裕がある時にのんびりと見守ってほしい。

 

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「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになっていた」 5→5

 無事にゴールまで辿り着けたなろう作品の1つ。まぁ、あんま真面目には観てなかったけども。実にフラットに好感も嫌悪感も持たず、「まぁ、これくらいなら」という感情のみで視聴を続けていた感があるが、多分最大のモチベはるみるみ成分の補充だった希ガス。

 「嫌悪感を抱かなかった」理由としては、クソみたいななろうタイトルに出てきている「娘」要素が、いうほど鼻につくチート要素になっていなかったこと。ふつーに娘さんは「才能もあるだろうけど、頑張って訓練して、強くなった」というお利口さんなだけ。そんな娘について、主人公(?)のおっさんは「自分には勿体無いくらいの娘になっちゃったなぁ」とは思いつつ、常に家族愛を持って娘が幸せになれることを考えており、優秀な娘をチートツールのように鼻にかけるでなく、保護者として節度ある距離感で見守っている。問題があるとすればどちらかというと娘の方で、ファザコンが強すぎていわゆるなろうにおける「主人公格好いいbot」に成り下がることもあったが、まーこれも「過度な家族愛」の範疇ではあるし、生い立ちをつぶさに見ていけば娘目線で父親に憧れる理由も分からないわけではない。普通のホームドラマのレベルでの関係性は最低限成立はしているので、テンプレにおんぶにだっこの産廃作品とは一線を画す「物語」にはなっている。

 「好感を抱かなかった」理由としては、「文句をいうとちょっと可哀想だけどやっぱり誰が見てもヘタってしまった作画」が最大の要因。「魔剣使い」同様、このクオリティに文句を言い始めると贅沢病かも、というギリギリのラインだが……いや、でもバトル描写のショボさは割と深刻だった気もするな。一応「そこまでバトル要素を中心に据えていなかったから容赦しよう」くらいの評価点でいいか。もうちょい頑張れば、それこそ娘がいるくらいのおっさん世代(でも娘はいない)に刺さった可能性もあるだけに惜しいところだ。

 今作を見て「妹萌えの時代が終わり娘萌えの時代がきたとしたら、純粋にアニメユーザーの高齢化が深刻なのではないか」みたいな言説が出てきそうな気配がどっかに感じられた気がするんだが、「うさぎドロップ」が10年以上前の作品ですので、これは人類の普遍の性質の1つです。うちの娘のためならば(略)。

 

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Dr. STONE NEW WORLD(第2クール)」 ―→6

 引き続き、続編があるのでその間で採点する意味もないんですが、相変わらず、丁寧にちゃんとやってくれてます。

 正直いうと、これまでのシリーズの中ではかなり楽しめるシーズンだった。「宝島」編、割と好きでしたね。ただ、これは筋立ての面白さだったのか、単にこの辺りから俺が原作を読んでなくて「先の展開を知らずに見られたから」なのかはちょっと分かんない。もし後者が理由だとしたら、ここから先の展開は何一つ知らないのでずっと楽しめる可能性があるのは嬉しいよね。

 今作の一長一短要素として「急速に発展しすぎる科学技術」ってのがある。「科学」をテーマにしながらも狂おしいまでに「ジャンプ漫画」であるため、いわゆる戦闘力のインフレ要素がそのまま「科学力のインフレ」という形で現れる。以前までのシーズンでは「いくらなんでも千空1人で何もかもやりすぎだし、雑に発展しすぎだろ」というのが気になってもいたのだが、裏を返せばそうしてダイナミックな拡大再生産を繰り返すことで世界が広がっていくわけで、どんどん要素が増えていく楽しみもそこから創出されている。そして今回のお話は、「再生産により積み上げてきた要素」をフル回転させて巨悪と戦うという、「発展は少ないけど活用が多い」というパートだったおかげで、より面白さが見やすい状態になっていたんじゃないかしら。

 もしかしたらダイナミックすぎる贔屓かもしれないが、こうしたダイナミックジャンプバトルを盛り上げた立役者は、イバラ役の青山穣だったんじゃないかと思っている。千空陣営とぶつかるはっきりした「ボスキャラ」って司以外だと今んところこのイバラだけだと思うんだけど、「いざとなったらフィジカルでねじ伏せる」司と違い、互いに策謀のみでぶつかったイバラは今までになかった敵のスタイル(まぁ、最終的にフィジカルも強かったわけだが)。そして、千空と舌戦も交えた戦術バトルをするにあたり、千空の持ち味にして最大のイライラポイントでもある「やりすぎヘンテコ口調」と真っ向から対立するには、敵側も「すげぇ変な喋り方」で今作の空気に合わせていくしかない。おかげでどうしたって不自然で鼻につく台詞回しになるはずの無茶苦茶なキャラ造形が、青山穣ボイスで恐ろしい程に馴染んじゃったのよ。イバラの口から出てくるねちっこすぎる「おじちゃん」、最高にキモくて気持ちよかった。中ボスとして使い果たすのが勿体無いくらいにインパクトのでかい敵キャラだったなぁ。

 改めて、こっから先がどういう展開になるかはさっぱり知らんので、いつくるか分かんない(けど確実に作ってもらえる)続編を楽しみに待ちたいと思います。月……月ねぇ……。

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「でこぼこ魔女の親子事情」 6→6

 好きです(外角高め)。「魔法に溢れる世界のほのぼの作品」「エルフが活躍する」「ヒロインがほっぺプクーってするのが可愛い」「(主に情操教育に)悪い諏訪部キャラと敵対する」。これもう、事実上のフリーレンと言っても過言。

 というわけで、最近はすっかり定番になりつつある「なんか分からんけどユルいくせにやたら刺さっちゃう」枠。こういう現象を意識し始めたのが「このヒーラー、めんどくさい」からなので、私の中では「ヒーラー現象」とか「カーラ作品」と呼びならわしていきたい。その例でいえばこちらは「フェニックス作品」なのだけども。例によってゆる〜いギャグなので刺さらん人には全く刺さらないし、アニメとしてのクオリティは「話が分かりゃそれでいい」くらいなので決して人に勧めようとは思わないのだが、疲れた脳に染みるアニメってこれくらいでちょうどいい気がするんだよな。なーんも気を使わず、しかもショートネタのたたみかけなのでぽんぽん笑って次に行ける。キャラにハマってくるとどのシーンを見ていても楽しくなっちゃうので、「終始ニヤニヤ、ところによりゲラゲラ」くらいのテンションで見られるんですよ。私の場合はフェニックスが出てるシーンはほとんどゲラゲラだったんですけどね。笑いの沸点って歳とともに下がってくるものなのかしら。ぜんぶ土師さんのおかげ。

 画についても「大したことない」と悪し様に言ってはいるものの、今作のユルさを考えりゃこれくらいで適材適所だし、へちょ絵のタイミングとか転がし方も良いあんばいなので決して「無駄なアニメ化」とは思わない。キャストがやたらとゴツいので声の力も大きかったとは思うが、そんだけのキャストパワーに臆面もなくこの絵を当てて、むしろ相乗効果で笑いにつながっていたのだから作品作りの方向性は正しかったということである。人材不足を嘆く声ばかりが聞こえてくるアニメ業界、こういうデザインのアニメでもちゃんと傷跡が残せることが証明できれば、もうちょっと環境も変えられるのかもしれません。まぁ、そんなご大層な志を持った作品じゃなかろうが。

 もっと続きは見てみたいんだけど、今確認したら原作コミックは6巻しか出てないのか……だと流石に2期はないかなぁ(心残りがありそうなエンディングじゃなかったしなぁ)。とりあえず、この量だったらコミック買うわ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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