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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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泣きっぱなしで第9話。あ、僕がじゃなくて、六花さんがね。流石にこんだけ毎週生きた死んだの話をしている作品で、いちいちお涙してはいません。しかし大変な回である。何せ後半は六花さんずっと泣きっぱなし。これは中の人の負担もものすごかったはずだ。そして、プレスコの恩恵である生々しい音声がずっと流れ続けるわけだ。すごかったです。泣きの演技の難しさは言わずもがなだが、こういう嗚咽を漏らすシーンで一番しんどいのは、やっぱり「本当に泣いたらそれはそれで駄目」っていう部分だろう。感情移入しすぎてマジ泣きするとノイズが強くなるからNG出ちゃうらしい。適度に感情移入しつつも、その上で明瞭な「演技」にならなければいけないというギリギリのラインで仕事をし続ける役者の皆さんには頭が下がる。そういえば、同じく松尾監督のプレスコ収録だった泣きの演技で見初めたのが「紅」で紫役をやっていたあおちゃんだったなぁ、なんてことも思い出したりするのです。

 味も素っ気もない中の人トークから書き始めてしまったが、相変わらず本筋の方はじりじりするばかりで進みはしない。今回はいよいよもって六花さんが島尾の存在を確信して接触するという一大事件が発生しているのだが、視聴者からすれば「ようやくか」という話であり、しかもその出会いのシーンもまた次週に引いた。この接触が物語のラストステージってことなんだろうなぁ。ファンタジー世界にいる亮介にも異変は起こっているわけだが、果たしてどういう収束を見せるんだろうか。気になるような、「どう考えても無難に終わるしかないだろ」という気持ちがあるような。

 今回は(今回も?)とにかく島尾と六花さんの思い出ばかりが積み重なっており、どんどん島尾の存在感が増している。数々の記憶の中にはそれぞれの場面で新しい姿の島尾がおり、その横には新しい姿の六花さんがいる。木登りのシーンのあけすけな会話なんかは、島尾の病のことを覚悟の下で受け入れながらも、どこか冗談めかして笑い飛ばしてやろうとする2人の関係に、誰も立ち入れないような絆が感じられるし、病室での離婚届のくだりでは、六花さんの「分かれ方を知らない」というしれっとした台詞に、この2人の世界がどれだけ満たされて、どれだけ完成しているかがにじみ出ている。「終わった世界」には違いないものだが、ここに亮介が立ち入るのか、と思うと彼の苦労を思ってげんなりしてしまう。亮介は亮介で「島尾の世界」に立ち入っているのだから権利は充分あるはずなのだが、やはり「培った過去」が、「あり得べき未来」よりもよほど現実的で、今という時間に比較するものとしては不充分に見えてしまうのである。

 島尾なのか、亮介なのか。様々な意味で揺れ動く2人の男の存在が、今回は今作には珍しい忙しいコンテワークで刻一刻と切り替わっていく。もちろん画面自体はゆっくりしたものではあるのだが、「走る島尾」「追う六花」という基本的な構図もあり、次第にあがっていくボルテージは静かな画面の中にも変化が生まれているようだ。今回のコンテ演出は神保昌登氏であるが、切り替わる「顔」の演出がなかなか印象的だった。あと、不覚にも笑ったのは「ガラスの棺をぶち破って目覚める姫」のシーンね。パワフル過ぎる姫様に振り回される亮介君が本当に大変そうだ。

 そういやあのシーンで童話に習ってたくさんの小人が出てきたわけだが、時節柄妖精さんに見えないこともない。「姫起きぬです」「目覚めぬです」「遅刻確定ですか?」「ままならぬです」。このアニメでこんだけキャストが増えたの初めてだな。

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テレビの中には何故かスフィア、第8話。今となっちゃ、あんなちょい役に2人も使うのは割とレア。まぁ、彩陽はともかく美奈子の方は無駄に存在感のある役回りだったけども。

 そんなどうでもいい話は置いといて、順調に(?)進んでいく本編である。あらすじとして書き出すと「六花さん、どれだけ嘘くさくても流石に現実の異常さに感づく」→「島尾、最後の望みを果たすために遠征」→「六花さん、一大決心でそれを追跡開始」というだけのお話なのだが、ドラマとしての密度が濃いために、これでも結構色々な方向に視線を振られているような気になってしまうのがすごいところだ。引き続きはみ出しっぱなしの亮介君が相変わらずのファンタジー空間におり、色々と画面に変化を与えてくれるのも大きいのかもしれない。鼻先にしがみつくミニ店長は魅惑の存在。

 前回は主に島尾視点からの物語だったが、今回はそれが六花に移った。島尾が相反するものを孕んだ様々な思いに突き動かされて行動した足跡があり、六花さんは分からないなりに必死でその意味、現状を理解しようとし、何とかわがままな旦那の思いつきについて行っている。並大抵の関係性じゃとても無理だろうと思われるこの追いかけっこを可能にしているのは、過去に横たわる2人の時間の濃さ故であろう。島尾の割り切れない感情は、六花が自分にすがることを拒否しつつも、どうしても足跡を残したいという未練が混ざり、彼女の追跡を許すことになってしまっている。こればっかりはどうしようもないところだろう。ひょっとしたら、彼からしても六花が自分の幻影を追いかける執念が想像以上に強いのかもしれない。

 一夜をともにし、久しぶりに間近で最愛の人とふれあったことである程度未練が解消されたのか、島尾は確実に「片付け」のフェイズに入っている。あれだけ切望した六花との時間を切り上げ、残された未練は、彼女と直接ふれあうことではなく、彼女と約束したことも含めて、自分が生きたことを示し、彼女に残すための活動に当てられる。花束を造り、画を描き、彼女がやりたいと願っていた「どこかへの旅」。一人で出歩いてしまっては彼女の望みとは裏腹ではあるのだが、「島尾という男が病室から出て、外の世界で何かを残す」ことが、彼にとっても慰めになるのかもしれない。相変わらず邪魔そうにぶら下げる小さな植木鉢が、何か最後のしがらみを表しているかのように見える。

 そして、そんな露骨な島尾の行動に、現実が大きく揺らぐ六花さん。彼女の中で、島尾は半分「生き返って」しまっている。店に戻って見た島尾の幻影、残された数々の痕跡から、彼女は一体どんな気持ちで島尾の私室のドアを開いたのか。その描写が具体的にされていないあたりが演出の憎らしさだが、とにかく実際に彼女が目にしたのは、「復活」などではなく、数々の遺品の「喪失」であった。不思議なものである。リュックと植木鉢というピンポイントの剥奪が、「喪失」であるはずの事象をこれ以上無いほどに「復活」に繋げてしまっている。「その2つが無くなったこと」が、どれだけ荒唐無稽な想像であっても、島尾という男の存在を喚起させてしまう。ここまでされてしまったら、彼女は確かめに行くしかないのだろう。その2つのツールが示す、そのどこかに。

 そして、そんな現実世界とは相変わらず隔絶しっぱなしの亮介君だが、ついにそのファンタジー世界にも、島尾が決断した影響が出始めている。終末を予感させるその状態に、島尾のどうしようもない葛藤を理解する亮介。2つの気持ちがあることは認める。それがどうしようもないことだというのは、六花に対する同じ気持ちを共有する男2人のこと、充分に理解出来ることだ。しかし、その上でやはり許せない。今まで流されるばかりの状態だった亮介が、ようやく、決意を新たに最後の決戦に挑むことになるのだろう。六花の事情と、亮介自身の気持ちは別問題。非常に乱暴な物言いだが、現時点ではそれが一番大事なこと。ラストシーンの、泣き崩れる六花に背を向けて飛び出した亮介の背中に、その決意がひしひしと感じられるのである。

 この作品に「クライマックス」という言葉は似合わない気もするが、どうやら、それが訪れることになりそうである。

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夏雪ってそういう意味だったのか、第7話。いや、分かんないけども。試しに「夏雪ランデブー」を除外して「夏雪」でググると、トップに来たのがエロゲーだったよ。色々駄目だな、日本。

 さておき、相変わらず亮介君不在のまま物語が進行しています。今回は主に島尾の心中が描かれており、彼をして「必然」と言わしめる2人の関係性の進行に従って、お互いのわだかまりが少しずつ清算されていく様子が描かれている。正直、六花さんの無闇な積極性は私みたいな朴念仁には「必然」であるのかどうかはさっぱりなのだが、そこはそういうもんだと思って触れないでおこう。掘りさげると、自分の人生を振り返って死にたくなるだけだろうから。とにかく、六花さんは少しずつ新しい人生に向けて歩き始める準備が整いつつあり、それは島尾も望んでいた「必然的な流れである」。これは決定事項。この2人の声で「ヒツゼン」とか言い始めると、どうにも怪しげなミセのことを思い出して仕方ないのだけれども。次元の魔女は今もどこかで元気に呑んでいらっしゃるのだろうか。

 今回のメインは、どちらかというと島尾の方。前回の衝撃告白から始まり、六花さんが勇気を出して動いてくれたことに対して、自分の欲望半分、「必然」を進めるための手順半分といった感じで、突発的な小旅行に挑むことになった。「両思い」が成立したところなのだから、これは確かに必然であるし、花屋敷での悩ましい展開を考えれば、特に謂われも思い入れもない海へ繰り出してダラダラと過ごす1日というのは、実に気の利いたセッティングといえるだろう。これで中にいるのが亮介本人であったら、ごく自然な、何の問題もない「新たな関係」になっていたはずなのだ(まぁ、実際に亮介だったらここまで自然なエスコートが出来ていたかどうかは微妙なところだが)。

 しかし、実際は「初デート」ではなく、あくまで島尾の中では「思い出の総決算」ということになる。番組開始直後から分かっていたことではあるのだが、改めて見てみると、やはりこの状況は残酷だ。倫理的にも、常識的にも、六花の行動が「正しい」と理解した上で、自分の言葉で、自分の身体でもって、島尾は妻が「寝取られていく」姿を見守り、見届ける責任があるのだ。やろうと思えばここで亮介の身体を使って好き放題暴れて無茶苦茶にすることも出来るだろうが、それが六花のためでないことは嫌というほど分かっているだけに、大人しく受け入れるしかない。改めてそんな絶望を確認した島尾は、残されたささやかな思いを成就させつつ、ついには一人、「尻ぬぐい」へと向かうのである。なんだかんだとわがままは言っていたが、やはりこの男も悪人ではないのだし、最愛の人のことを考えて自分を犠牲に出来るだけの度量を持っているのである。

 ……でもまぁ、やっぱり亮介君は怒っていいとは思うけどね。酔った勢いで適当に請け負ってしまった身体の貸し出し。まさかここまで長期に及ぶことになり、あげく大願である一夜を他人に奪われてしまうことになるとは、思いもしなかっただろう。こればっかりは他人に任せていいもんじゃない。悔やんでも悔やみきれない失点である。まぁ、島尾の方も他人の身体を使ってコトに及ぶのは複雑な心境だったとは思うが……いや、なんかリアルに想像するとすごく興ざめだからやめておこう。とにかく、亮介の関与していないところで物事がどんどん進展しているので、戻ってきた後にどうなってしまうのか、その辺が心配ではある。意外と図太い男の子だから大丈夫だとは思うけども。

 とにかくやるべきことをやって、最終的に島尾が選んだのは「離れること」である。このあたりの心情もなかなか微妙なところで、島尾の私室にあった小さな植木鉢の意味なんかが分かるまでは判然としないが、ラストシーンで六花と顔を合わせずに逃げたことから考えて、島尾はこのまま自分の「残滓」を処理して表舞台から去る心づもりなのだろう。「必然」を守らなければいけないという意識は、その不自然な存在故に誰よりも理解しているのだと思われる。しかし、そんな潔さとは裏腹に、やはり自分の存在に気付いてもらいたいという願いも隠しきれない。店に残した花の記憶は分かりやすい葛藤の現れであろうし、旅館に残したメモ書きにしても、どうも本気で自分の正体を隠そうとはしていないように見受けられる。「六花が何かの拍子で気付いてくれたらそれはそれで嬉しいけど、後で亮介の対応次第でどうとでも言える」というレベルの痕跡を残してきている。このあたりの揺れ動きは致し方ない部分であろう。あとは六花さんがどう受け止めるかだ。

 そんなわけで、今回は総じて「受け手」となった六花さんである。アクションとしては積極的にアプローチを仕掛ける部分もあったので、決して流されるだけの状態というわけではないのだが、いかんせん置かれているシチュエーションがファンタジー過ぎるために、彼女の想定の範囲では収まりきらない。これまで少しずつ蓄積されてきた混乱が、今回の島尾の動きによって一気にあふれ出し、ついに許容量を超えてしまった。彼女の中で、「亮介」という存在は今後どのように受け止めればよいのだろうか。完全にアクシデントでしかないのだが、こんなトンデモ状況に置かれてしまった六花さんは、ある意味すごく不幸な女性なのかもしれない。

 でもまぁ、こちとらそんな可哀想な六花さんを見るのが主目的でして。今回は艶めかしい姿も色々とサービスしてくれていたのでドキドキしっぱなしですね。画面に映っているのは六花さん1人のはずなのだが、実際には「島尾といるときの過去六花さん」「亮介といるときの今六花さん」「ファンタジーな姿の夢六花さん」の3バージョンが入り交じった状態なので、実に様々な味わいが楽しめます。中の人ファンからすればこれ以上のご褒美は無いですよ。出来るだけ大人として振る舞おうとしているのに振り回される大人六花さんも、とぼけた表情の夢六花さんも素敵だが、やっぱり一番ナチュラルに輝くのは島尾と一緒にいる時代の若かりし六花さん。居酒屋でちょっと酔っぱらった雰囲気の時とか、たまりません。本当に等身大の姿なんだなぁ、というのがよく分かるのが良い。これもプレスコ収録のうまみの1つだ。2人ならんで海岸線を歩くときの会話なんかもすごく良い。

 結論・とにかく良い。

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見切り発車にも程があるよ六花さん、第6話。今回は完全に亮介が空気になってたなぁ。まぁ、毎回3者で絡んでると片付く問題も片付かなくなっていくけど……、いよいよもって一番肝心な六花さんの内面にもがりがり踏み込んできております。それってつまり、SAN値もがんがん削れるってことです。

 「背中を流したい」という爆弾発言に対し、ひとまず風呂場に向かうことで出方をうかがう島尾。しかし、いざとなると自分がいかにひどい提案をしたかということが理解出来るようになった六花さんは、非常に分かりやすくテンパって自爆。しかし、それを見た島尾の心境も非常に複雑である。「六花がすんでのところで思いとどまった」と考えれば島尾的には嬉しいことなのかもしれないのだが、彼女の行動には、少なからず焦りやいらだちも覚えてしまう。結局、六花は自分の幻影に不必要に縛られているというよりは、夫の幻影を逃げ口上にしているだけなのではないか。当事者から見ると、そんな妻のあり方は望むべきものではない。独特の感性で語る「背中の価値」は、かつて島尾に対して送られた言葉だったのだが、それが踏ん切りがついたわけではないと言っても、確実に亮介にも向けられているのだ。そして、そこで留まる最後の理由が、島尾の幻影なのである。これを切れば何かが終わる、という最後の拠り所となった島尾自身は、何をしていいのか、自分でも分からない様子。

 ややこしいのは、今回島尾が葛藤の末に導き出したいくつかの言葉が、六花にとっては全て「亮介の言葉」として伝えられているという部分である。しかも、そのことを亮介自身は与り知らない。六花は昂ぶった感情の中で、亮介に告げられた言葉の意味を考える。自分がこれからどうあるべきなのか、初めて「年上の上司」としてでなく、対等な立場に立った「恋愛ビギナー」として考える。その結果が、今回結末で訪れた衝撃の告白である。

 六花さんが、ちゃんと全ての状況を把握した上で考えたとしても、結果は同じだったのかもしれない。しかし、現時点においては、彼女が告白した相手が「島尾である」ことは覆しようがない。彼女の想いは本当かもしれない。しかし、きっかけを作ったのは島尾に違いない。だとしたら、この感情は「本当」にしてしまっていいものなのか。六花さんは考えた結果として行動を起こしたが、島尾の方はそうもいかない。この状況、一体どうやって収束させたらよいのだろう。

 今回はとにかく、六花さんが一気に「弱い立場」に回されて泣いたり悩んだりしている姿が目立つ。何しろ今まで年下だと思っていた亮介が突然精神的に上位に回って諭してきたわけで、困惑するなという方が無理な相談だろう。そして、「対等以下の立場」にたたされて初めて、彼女はようやく自分の気持ちを考えなければいけない、という義務にたどり着いた。これまで保留して、分かったつもりでいた「逃げの感情」が、ついに現実問題として浮き上がってきたのだ。

 どうしても、私自身は男なもんで「これを受けて島尾はどうしたらいいんだ!」という部分ばかりに気がいってしまうが、やはり大変なのは六花さんがことの顛末にどうけじめをつけるつもりなのか、という部分。今までの流れからして、彼女の中には「亮介が袖にする」という選択肢は一切無いわけで、そこまで了解を得た状態での告白である。そりゃもう、ね。

 あかん、この修羅場っぷりは見てられない。とりあえず人魚姫六花さんのトップレス姿を眺めて心を落ち着けることにしよう。

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六花さぁぁあぁん! なんやねんこの人! 普段はそれなりに大人な常識人なはずなのに、時たま「少しは男の気持ちを理解して!」っていうタイミングが出てくることがあるの。しかも、大体致命的なタイミングで。そらもうあんた、プロポーズと大体同じ意味だと解釈していいんですか?! ご飯にしたらお風呂にして、その後は(ry

 さて、やっぱり冷静に視聴すること能わぬ作品ではありますが、今回は突然お話が技巧的な方向に飛びました。亮介がいるのがずっとメルヘン空間ということで、アニメ的にはかなりいじり甲斐のあるシーンである。元々松尾監督の美術感っていうのは結構独特で(エンディングの1枚絵なんかでもよく分かる)、今回の「メルヘンランド」の情景についても、基本は「島尾の描いたスケッチの世界」だと思うのだが、そこから多少エキセントリックな方向にのばしたり、とにかく「花屋の夫婦」という存在感が増すように、色遣いも多くて鮮やかな色調になっている。話としては延々1組の男女が会話を続けるだけ、というおそろしく地味な(はずの)作品なので、こういう場面で見せられると楽しくて良いですね。

 いや、まぁ、あんまりそういう要素を楽しむ精神的余裕もないのだが。今回は、メルヘンチックな手法を用いて何とか亮介と島尾を分離させ、2人の男連中に互いのことを理解させる、というパートになる。島尾は亮介の身体を乗っ取ることによって彼の(視聴者すら知らなかったような)パーソナリティを文字通り「身をもって」知ることになったし、亮介はメルヘンワールドを通じて、島尾という1人の男が生涯をどのように生き抜いてきたのかを知ることになった。これまでのお話では亮介→六花←島尾という本当に一方通行の関係のみだった世界に、突然亮介←→島尾というインタラクションが生まれたわけだ。この「男同士の理解」が今後の展開にどのように影響を与えることになるのか(というか、そもそも男同士は理解するつもりがあるのか)。とりあえず、次週の冒頭が風呂場から始まるかどうかで明暗が分かれそうである。

 でもなー、こうして見るとほんとに旦那の器がちっちゃいからなー。流石に風呂には入れてくれないと思うなー。あとは「自分が嫁と一緒に風呂に入りたいかどうか」という欲求とのせめぎ合いになるんだろうけど。でもさ、まさかわざわざ乗っ取りを許可してくれた亮介の身体で、ここまで傍若無人に振る舞うことになるとは思わなかったよね。コンタクトの件は知らなかったから仕方ないとしても、勝手に金使ったり、勝手に髪切っちゃったり(しかもダサさを狙って)。今まではなんとか「それでも六花ちゃんの幸せを一番に考えているので、彼女が幸せになるんだったら相手が亮介でもしょうがないんだよ」という感情があるのかと思ったが、どうも、心底亮介のことは認めたくない模様。まぁ、自分でも仕方ないと思っている部分があるからこその、やっかみの部分もあるんだろうけどさ。亮介君は身体に帰還した時に、一体どんなリアクションを見せてくれるでしょうか。

 一方の亮介君はというと、メルヘンランドで肩乗り店長やらコスプレ店長やらを見て心ここにあらずといった状態。まぁ、あの生き物はやたら可愛らしかったから仕方ないけど。普段からぬぼっとしてるキャラだが、こういうトンデモ展開でもあんまり動じないのはすごいな。自分の身体がどんな風に扱われてるか、心配じゃないんだろうか。

 そして六花さんですよ。今週も好き放題揺れてくれてましたね。結局、目の前にいるのが実の旦那だということには気付く由もないわけだが、その割に頑なだったり、ほだされてみたり、忙しい御仁である。まず、旦那のシャツを譲る気は無い。遺品は処分しろ、と(口だけでも)旦那は言っていたが、そんなことは出来るはずがない。あの感じだと、家の中にはほとんど島尾が生きていた時のままに色んなものが残っているのだろう。亮介は仮に六花さんの横を勝ち取ったとしても、その後も随時旦那の幻影と戦わなきゃいけない予感がする。

 しかし、旦那の遺品については頑なだったが、ひもじそうにしているバイトを見て、一緒に食事をしてあげるくらいは余裕。ここで旦那の食器を使うのは大丈夫なのだ。そして、久しぶりの感覚に少しずつ揺さぶられてもいる。おそらく、実際目の前で飯を食っているのは本当にその旦那なわけで、食べるリズム、仕草、面影が旦那のものであるからこそのフィードバックがあったのだろう。おかげであのラストである。やりたいことが斜め上だなぁ。どこまで考えてしゃべってるもんだろうか。男の側からしたら、もうこの言質を取った時点でゴールやぞ。

 とまぁ、結局最後の一言で全部持って行かれた感はあるのだけど、実は今回のベストシーンは「六花ちゃん」って名前を呼ばれて返事をさせられるところ。「はい」「はい」「はいはい」って、3回応えているのだが、全部色合いが違う。そのナチュラルな反応がね、本当に切なくなるんですよ。目の前の男の子のことを見てるんだけど、多分、一瞬旦那の面影を見てるんだろうなぁ、って。くそう、中の人は下の名前呼ばれるの好きなくせになぁ。

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俺まだ生きてる、第4話。毎週死にそうになるけど、なんとか生きてる。これが原因で死んでも後悔はしないけれども、僕が死んだら毎月墓前に声グラだけは供えに来て下さい。

 一組のカップル(未満)が、遊園地デートするだけのお話を延々1話やるという、視聴する人間次第では死罪よりもむごたらしいお話。もう、それだけでも致死性の何かがあるわけだが、今回のデートは、本当に絶妙なもどかしさが別な方向からも何かを募らせる。じっとりとした空気の中にものすごい「近さ」を感じさせるのに、いっこうに交わる気配の無い2人の意識の差が本当にもやもやするのである。しかし、亮介君が積極的になればなるほど、「やっぱこいつもリア充じゃねぇか……」と思い始めて応援する気がそがれてくるというジレンマ。一級爆発物だよなぁ。

 いや、応援はしてます。やはりどう考えたって死人に引きずられる人生はよろしくないと思うし、六花さんは相手が誰であれ、ちゃんと自分の方を向いてくれる人間と一緒に新たな人生をスタートさせるべきだと思う。しかし、何よりもまず優先されるのは結局彼女の意志なわけで。今回のデートで分かった決定的な「距離」については、やはり一筋縄ではいかない問題であるのは間違いないだろう。

 亮介は、浮遊霊が現れないコンディションのおかげで、非常に積極的に攻めることが出来ている。デートに誘ったことが既に金星だったわけだが、そこからきちんと「デートである」ことを意識にのぼらせつつ、正面から「旦那と勝負」という構図を描き、ぶつかった姿勢は評価出来る。家が上下するあの名物施設(Beeタワーというらしい)の中での直接攻撃なんかも、「もう、ここで一気に点を取って勝ち越したい」っていう姿勢が見えて、これはこれで効果的だったはずだ。他のシーンでは多少乙女チックなくらいに慎重な部分もあった気がするが、場所が場所だけに、そこまでガツガツ攻めるよりは、うまいこと雰囲気を重視してあわよくば、というプランの方が正しかったのだろう。

 しかし、やはり六花さんは動かなかった。今回は六花さん目線で「亮介を見る」というシーンがほとんどなく、彼女の中で「亮介がどういう存在なのか」というのが全く分からない状態だったのだが、彼が用意した真剣勝負の舞台は、どうやら旦那優位に働いてしまった模様。元々、彼が花やしきを用意した意図はうすうす感づいていたようだし、ひょっとしたら「これで思い出を上書きして若い男とやり直すきっかけが作れたらいいかも」くらいの気持ちで挑んだのかもしれないが、様々な場面で現れるのは、とうてい上書きされそうもない幽霊の怨念。どれだけ明るく振る舞っても、どれだけ年上の余裕を見せても、根深く残った思い出の強さばかりが補強される結果になってしまったようだ。

 六花さんは本当に難しい人だ。経験から来る年輪の深さみたいなものはあって、「自分も、本当はやり直した方がいい」という打算めいた部分は頭で分かっているのだろう。だからこそ亮介の誘いもあっさり受けるし、どこかで「亮介が自分にとってもっと大切な存在になればいい」という願望みたいなものがあるのかもしれない。島尾との思い出は大切なものだし、それが絶対的な位置にあるのは間違いないだろうが、それはそれ、と割り切る意識もあるみたいだ。しかし、結局ソレが割り切れないのが「死者の強さ」という奴で。こればかりは六花さんががどう頑張っても仕方ない。ただ、難しいのは彼女が基本的にどこか抜けてるような、根本的に男の思ってることを理解してくれてないような部分があることでして……。細かい台詞とか、結構傷つくこと言うよ、この人。もちろん悪気がないことは分かってるのだが、まだまだ亮介君がどれだけ必死かは伝わってない模様。がんばれ。

 「無理にきまってんじゃん」って言った直後の台詞が「乗り物乗らないの? 乗り放題だよ?」って。ひどい。亮介君が一番乗りたいのは(ry

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引き続きライフ0,第3話。まぁ、元々スライムなみのHPしかないんだけどさ。これで成仏出来るなら一片の悔い無し。今期は最悪週にこれ一本でも食いつなげる。

 さて、ストーリーの方はゆっくりしっかりがこの作品。前回で倒れてしまった六花さんとそれに絡む亮介に対して、ついに島尾のパワーが覚醒するのが最大の見せ場である。これまではチープトリックのごとく「囁く」だけしか能の無かった浮遊霊が、本気になるとポルターガイストまで引き起こせるようになるという。これは、邪魔なんてレベルではないパワーアップである。実質、亮介は島尾邸の中では身動きが取れない状態なのだから。もっとも、島尾も単なる悪霊ではないので、常時能力を起動し続けているわけではなく、感情が高ぶり過ぎた際にのみ妨害行為に及べるということらしい。生者と死者が直接インタラクション出来るようになったこの状態、今後どのように変化していくのだろうか。

 ということで、この作品の大命題の1つであり、今回フィーチャーされたテーマは「生者と死者」という2人の主人公の関係性である。「死んだ人間とのさや当て対決」というテーマはこれまで少なからず生み出されてきたモチーフであり、実際に中の人的には「ハチミツとクローバー」で完全に同じようなシチュエーションが展開されていた。この場合、お話としては基本的に生きている人間が勝つ。その方が「前を向いて生きている」ことになるし、感情移入する方も過去の人間よりも今を生きる者に頑張ってもらった方が気持ちが良いからだ。過去の記憶、思いは決して嘘ではないが、それを乗り越えて、新しい出会いと関係を大切にしていこう、というのが、基本的な結論になる。

 この作品も、もちろん最終的にはそうなるのだろうと思うが、ここで普通と違うのは、「死人に口あり」なところである。死んだ人間は、思い人にとって大きなアドバンテージとディスアドバンテージを持っている。前者は「思い出が綺麗」であるところ。「死人が相手じゃかなわない」と匙を投げるシーンなんかもよくあるもので、どれだけ生きている人間が説得したとしても、既に死んだ人間の美化された思い出はどうあがいても覆らないもの。あがるばかりでさがりようのない「綺麗さ」は、死者の側の最大の武器といえる。実際、六花さんが思い出すのは島尾の恰好いい姿ばかりで、彼女の思い出が本当の気持ちだったことが伝わってくる。

 他方、ディスアドバンテージは、やはり「死人に口なし」である点。どれだけ綺麗な思い出を残そうとも過去は過去。新しい人生からの強いアプローチがあれば、動かぬ思い出だけではいつか退く時も訪れる。「動かないこと」は、最大の利点でもあるが、弱点にもなり得るのだ。そして、この作品の死者は「口がある」とはいうものの、この「口」が機能するのが思い人当人ではなく、相手の亮介だけ、というのが実に面白い。島尾→六花という直接的なインタラクションが取れないばかりに、彼が出来るただ1つの選択は、「生者の心を折る」ことだけなのだ。

 そう、島尾は結局、亮介の邪魔ばかりしている。これまでもちょくちょく冗談めかして妨害してきたわけだが、結局はその嫉妬心、未練は根深いものだったらしく、六花が幸せかどうか、などという相手のことは考えない一方的な思いが、ついに暴走してしまった。ポルターガイストはその最たるものであり、彼の隠しきれない本心が亮介に暴かれてしまった形になる。そんな「理不尽な嫉妬心」から亮介の妨害を働く島尾であるが、もちろんその気持ちは分からなくもない。目の前で最愛の人が転げようとしているのだから、冷静に見ていられるとしたらそれはそれで人間じゃないだろう。自分が死んでしまって役立たずになったことが受け入れられるようなタマなら、そもそも残留思念がさまよったりしないだろうし。

 「心折られる側」の亮介は、どうやってそんな障壁を突破すればいいのか。今回感心したのは、亮介は単なるぶっきらぼうなフリーター風情だと思っていたのだが、いざ動き出すと案外機転も利くし、根性もあるってことだ。六花の寝室での一幕も不測の事態に冷静に対処出来ていたし、島尾の「悪行」に対し、正面からたしなめる姿勢を貫いている。そして、ミホさんから見せられた思い出の写真に一度は心を折られかけたわけだが、そこから逆転してむしろ「思い出の上書き」にチャレンジしようという気概はお見事である。「旦那がかつて最高の笑顔を作った同じ花屋敷で、自分はそれを塗り替えて新しい笑顔を作ることが出来るか」。かなりハードなチャレンジには違いないが、あの性悪旦那を打ち砕くには、これくらいの「ギャンブル」に出る必要があるということだろう。ドライフラワーか鉢植えか。異質な勝負はまだまだ続く。

 蛇足とは思うが、今回画面を構成する上で効果的に使用されたツールとして、「手」というモチーフがある。六花にとって、亮介にとって、「手」というものは「何かをするための道具」として現れ、それはつまり「生きている者の証」として機能している。六花は思い出の中で生きている頃の島尾を振り返り、彼に背負ってもらった時の「手」の記憶に「生きた島尾」を集約させている。同様に、島尾の身体と対比して「生きた人間」である亮介を感じ取ったのも「手」だし、亮介は、「土を掘り、種をまくことが出来る」武器として自分の手を見上げた。対する島尾の「手」は、亮介を掴もうとしてもすり抜けるばかりだし、いざ直接関与しようとした時には、一切手を動かさずにポルターガイスト現象を起こして暴れるだけである。こうした分かりやすいモチーフを中心にテーマを描いてくれると、見やすい上に色々と読み込みが出来てアニメとしての満足度も高い。今回のコンテは神保昌登氏。相変わらず良い仕事をしている。

 中の人のことは……もういいかな。酔っぱらい演技が板についているのは面目躍如。何故だろうね。我々はさぁやが本気で酔っぱらった時にどうなるか、割と知ってるんだよ。そんな声優、なかなかいないと思うのだが。そういやミホさんはオリゼーの中の人である。オリゼーと長谷川さんがノイタミナ枠を通じて出ずっぱり。確かにこの作品も、色々とかもされそうである。

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引き続き悶絶もの、第2話。キャストロールとか見て改めて驚くけど、本当にこの作品はメインの3人だけで回してるんだなぁ。これでプレスコ収録ってんだから、ものすごい現場だったんだろう……。

 前回の出来事から一週間、というのは進行が早いのか遅いのか。今回は主に六花目線から描かれていたので葉月の側からはどのように感じられたかは分かりにくいが、おそらく、葉月君にとって「あっという間」なんてことは無かっただろう。長らく「単なるお客さん」を演じ、更には「単なるバイト」を演じ、ようやく培った今の関係性、それが少しずつ動き出したのだから矢も楯もたまらず少しでも前に進めたかったはず。しかし、そこに現れるのは神がかった邪魔っぷりを発揮する前夫の島尾篤である。変顔、ディフェンス、ささやき戦術。生前はあれだけ潔い姿を見せていたくせに、事ここに及んで大人げない妨害の嵐。結局、それを突破するだけの甲斐性もなく、葉月君はすっかり停滞。そんな年若い男の子を見て、若干腰砕けの六花さん。彼女からしてみれば旦那の島尾は少しずつ過去の人になっているわけで、そりゃぁ男から声かけられて「そういう」ことになるのは久しぶり。前の旦那との関係がどうあろうと、多少なりとも興味が無いわけでもなかったのだろう。「自分なんて」と思うような人なので、妙な女に興味を持つ妙な男の子が気になった部分もあるかもしれない。

 「何も無いのか」と拍子抜けする女と、「何も出来ないのか」と歯がみする男。しかし、旦那の挑発が逆効果となったのか、ようやく動き出したチキンな葉月君。とりあえず前夫の牙城である自宅を抜け出し、穏当なところから始めの一歩。ここで何の含みもなしに餃子を食いに行くあたりはさすがの六花さんであるが、そんなことでは挫けない葉月。そして、そんなアプローチにまんざらでもない六花さん。火遊びのつもりなのか、それとも、「俺の死後は好きにしろ」という島尾の言葉をポジティブに捉えた人生設計なのか。とにかく、意外なことに二人の間の垣根は案外低い。

 そのままとんとん拍子でコトが成されるかと思いきや、逆転ホームランを放つウザさの帝王、島尾。そりゃあのロケーションでは愛の言葉もろくにささやけまいて。一歩間違ったらBLアニメになりかねない近さである。あそこまで肉薄してしまったら、肉眼に映っているのが野郎の顔である葉月がボーンヘッドしてしまっても仕方ないか。島尾への挑発が的確に六花さんの逆鱗に触れ、あえなく退場する葉月君。今まで悪くなかった印象値は確実にマイナスされました。それでも、久しぶりのアバンチュールに割り切れない六花さんである。仕方ない。目の前には「生きた男」がきちんといるのだから。

 こじれるかと思ったぴりぴりした関係性だが、六花さんが無茶したせいで妙な方向へと急展開を始める。倒れた六花と看病する葉月。そして黙って見ているしかない島尾。結局、この状態が今の3人の状態を端的に表しているのだね。ここで島尾が「やっぱり自分には何も出来ない」と諦めて身を引くようならば話は簡単なのだが……残念ながらそう簡単には割り切れまいよ。六花さんも、うなされながら呼ぶのは当然頼りにしていた前の夫だ。何の裏も無い状態でそれを見せられた葉月だって、心中複雑なものはあるだろう。今回は「全員アグレッシブ」という状態だったのだが、一騒動終わった後はいったん立ち止まって「全員考えよう」というフェイズへ。げにややこしき三角関係である。

 基本的に、テーマの割にはあまりドロドロしすぎたところがなく、ドライな関係性が続いている気がしている。そもそも葉月が六花さんに惚れた理由も単なる一目惚れだったわけで、「掘り下げるべき純愛要素」とか、そういうなまっちょろいものはこの作品には無い。しかし、だからこそストレートな男女関係とも言える。葉月は訳もなく六花がほしいし、六花さんも特に理由は無いけど葉月のアプローチは断る理由も無い。島尾が六花に張り付いている理由だって、実は単なる「既成事実」である。強いてあげるなら、今回唯一関係性が繋がったのは、六花から見た島尾が「憧れの人」であるという事実だけだ。そして、正直言うとこれだけで充分だ。惚れた腫れたに理由はいらず、とにかく結果だけが嫌というほど切実な形で提示されている。これが少女漫画の文法なのかなぁ。慣れないだけに、かなり新鮮。

 今週は「うざい夫」が非常にクローズアップされていたわけだが、ただうざいだけではなく、彼の心中も非常に共感出来るものである。そりゃね、生きてるうちは恰好いいこと言えるんだ。下手に自分が助からないと諦観してると、とにかく世話になった人に迷惑をかけたくないだろうし、「死んだら好きにしろよ」って思うし、離婚届も渡す。でも、死んでも見えちゃったら話は違う。多分、あの離婚届ビリビリのくだりで更に惚れ込んじゃっただろうしなぁ。目の前で別な男にみすみす渡してやろうとは思わないだろう。その上で、やはり「自分が何も出来ない」という事実については向かい合わなきゃいけない。今回の風邪でダウンのくだりはいささかご都合主義なきらいはあるものの、非常にストレートで分かりやすいシチュエーションである。がんばれうざい夫。

 そして、やっぱり六花さん。今回も本当に自覚のないナチュラル男殺しが憎らし過ぎる。誘ってるってレベルじゃない。しかも悔しいことにあまり嫌みじゃない。これはもう、結婚するしかない。「8つも年下」なんて言い訳以外のなにものでもないし、余計なこと考えなきゃいいのに。あ、でも葉月は単なるフリーターだ。そこは、問題だ。……俺も職探すか……

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 意外に難しいことやってる第4話。この作品のキャラのいじり方って、他の作品と違って変化球が多いからアニメにするときのギミックが多くなって面白いね。

 原作は未読なので、実を言うと途中までは画面手前に映ったりして千歳にティッシュ渡してる手はアッカリーンの手だと思っていたのだが、ちょっと確認したらどうやら違うらしいということが分かってしまった(ある意味視聴前ネタバレを見たのでがっかりなのだが)。確かに、言われてみれば綾乃は「副会長」なんだった。どこにもいないはずの「生徒会長」の存在って、全く意識してなかったぞ。「いないのにいる」というよく分からない立ち位置がまるで間違い探しのようにコチョコチョと登場するというのは、多分画作りしてる人は楽しい作業なんじゃなかろうか。それにしても、「見えないことがステータスのキャラクター」と、「目立てないことが売りのキャラクター」が同時に存在する作品って……変なの。

 そして、今作で一番気になる娘といえば、個人的にはやっぱり千歳。妄想部分は今回あまりに多かったので「もうええがな」という気分ではあるのだが、要所要所で美味しいところを持っていく周到さは、まるで主人公のような貫禄がある。実は一番歪で明確な百合性愛を発揮してるのがこの人だったりするしねぇ。個人的にはオチたようで全然オチてなかった「ヒトデは投げたらあかんよ〜」っていうシーンが妙にツボだった。

 それにしても、タイトルに「百合」とついているくせに、本当に百合要素についてはさらっと流してくる作品である。生徒会の面々は割と主張がはっきりしているので分かりやすいのだが、ごらく部の4人にとっての同性愛って、どの程度のレベルで許容されているものなのだろうか。「ちなつ→結衣」と「京子→ちなつ」は全員が認知してる公然の事実として受け入れられているとして、隠し要素が「結衣→京子」でいいのかな? 結衣があんまりしゃべってくれないせいで、彼女がちなつに対してどの程度の感情を持っているのかが分からないんだよね。普通に考えて、同性の後輩から「キスしてほしい」とか言われたら引くだろうに。なんである程度それに応えようとしているやら。まぁ、結衣の本心がどうだったとしても、間違い無くアッカリ〜ンは蚊帳の外なわけですけども……

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