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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 京アニはツダケンを若返らせなきゃいけない使命でもあるのだろうか、第5話。まぁ、男子高校生役よりは幾分マシではあるが……微妙に高い音域のツダケンがちょっと面白い。

 今回は一応「手紙」のお話として成立していたかな? いや、「LINEでやれや」とは思うけども。前々回の感想で書いたとおりに、本作は「アスペの物語」なので見ていて辛い部分が多く、さらに設定面が物語に有効に働いている部分が乏しいので、正直いうと、あまり面白いとは思わない作品になってしまっている。前回の戸松一家里帰り物語に関しても、あれって別に「ドールの物語」である必要がなくて、手紙云々がこじつけレベルになってしまっていたのであんまり響かなかったんだ。あれだけヴァイオレットのことを忌避していたアイリスがいつの間にか態度を軟化させていたり、不可解な部分も多かったし。

 そういう意味では、今回の話は「手紙の物語」であることは間違いないので、きちんと狙い通りの文脈は成立している。お姫様と相手国王子の恋愛は至極真っ当なストーリーになっているし、それを影で支えてくれていた乳母の存在感もあまり押し出しが強すぎず、自然なバランスで見えるようになっていたのでわざとらしさが無い。そういう意味では、良いお話になった。

 ただ、それでもやっぱり違和感があるというか、物足りなさがあるというか……。違和感の方を先に片付けておくと、多分アスペが急速に回復しつつあることがなんだかもったいないように見えているのかもしれない。あれだけ「アスペ要素が嫌だなぁ」と思っていたのだから現金な話だが、ヴァイオレットがお姫様の話を割とすんなり理解して、初対面の相手(しかもお偉いさん)と1対1で対話してもそこまで問題が起こらないっていう状況が、「その程度のものか」っていう肩透かしにつながっている。まぁ、軍人上がりなので上役とのコミュニケーションにおいて失礼がない対話は心得ているのかもしれないけども。そもそも社内でトップであるカトレアさんが相手国へ出向してたからといって、こんな大事な国運をかけたプロジェクトにヴァイオレットが駆り出されるのもよくわからんのだよな。社長は「経験も積んでだいぶ良くなってきたから」っていってたけど、普通に考えてラブレターの代筆なんて一番ヴァイオレットに頼んだらあかんやつだったのでは……。

 とにかく、そうして大役を任されたヴァイオレットは、過去のラブロマンスやらなんやらを大量摂取して「文法」をマスターしていたのだろう。見事に大役を乗り切り、さらに人の心に寄り添う術までもを学び、最上級の答えを導き出すことに成功した。こうして「会社の任務を飛び越えた私情にのっとった行動」を起こせたというのは、破天荒な行動でも臆せず突っ込むヴァイオレットならではの功績だったということなのだろう。最後には綺麗な笑顔を浮かべることにも成功しているし、多分この5話目と4話目の間には、何か劇的な成長物語があったに違いない。

 でもまぁ、こうしてみると、物語自体もすごくベタな内容ではあるんだよね。それこそ道徳の教科書にでも載っていそうな……悪いこっちゃないのだが、わざわざこの世界観でやる必要があるのかな、という気もする。その辺りが「物足りなさ」につながっているんだ。「心のこもったお手紙はちゃんと自分で書きましょうね」って、小学生でもわかる話だしなぁ。まぁ、ラブレターのやり取りを全国民に晒し者にされるとかいう地獄みたいなチャレンジに乗っちゃったお姫様達もかわいそうなので、その辺りの「世間体との戦い」みたいなものも考えなきゃいけないのだろうけども。誰だよ、公開恋文なんて企画持ち込んだやつは。

 まぁ、「なんか見てて辛い」から「可もなく不可もなく」くらいの内容まで持ち上がってきたのは良しとみるべきだろう。今回はコンテの担当が山田尚子氏で、相変わらずちょっとお転婆な女の子の恥じらいみたいな部分の見せ方が小憎らしくて良い。それだけに、そのまま終わって良いお話のままでいて欲しかったものだが……やっぱり戦争の傷跡ってえぐられるよなぁ。そういう話になるんだよなぁ。

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 義手の限界ってどこにあるんだろう、第3話。まぁ、我々はテリーマンのおかげで義足の限界は底なしだということくらいは知っているが……。

 本当にジリジリと進んでいる作品なので、どうにも3話目までで「面白いッ!」っていう感想が出てきにくい。相変わらず画面は凄まじいのだろうが、同じ京アニでも「ユーフォ」みたいに演奏シーンがどうとか、高坂さんの魂がどうとかいう展開もないので、あんまり作画クオリティが印象に結びつかないんだ。今回のお話で一番見るべき部分ってどこだったんだろう。兄貴がぶん殴られてるところかな。

 何だかぬるっとした印象が続いているこの作品。どうにも抜けきらない理由は色々と考えられるのだが、1つに、ヴァイオレットという主人公そのものが、どこまで触れていいキャラクターなのかがよくわからない、という距離の置き方に問題がある気がする。現代風の言葉を誤解を恐れずに使ってしまえば、ヴァイオレットって結局「超ド級のアスペ」なんだよ。アスペルガーの特徴の1つに「言外の意味が読み取れない」とか、「極端な視野の狭さ」がある。揶揄としての「アスペ」じゃなくて、割と本気のアスペ。ただし、本来のアスペルガーは持って生まれた天性のものであるが、ヴァイオレットは天性のものなのか、後天的な性質なのかが定かでない。

 本作の話をするときには何度か「フルメタル・パニック」の宗介を引き合いに出しているが、いわゆる「軍人ネタ」というのは、基本的に「空気を読まない」というか、「日常的な常識と戦場の常識のずれ」みたいなものがネタになることが多いので、「空気を読めない」のではなく、「空気を取り違えて学習している」という方が可能性として高い。今後の物語も、普通に考えればそうした「特殊すぎる空気しか学んでこなかったヴァイオレットに、人の感情を1つずつ教えていく」という物語になるはずだ。例えるならウォーズマンに友情パワーを教える過程みたいなもんである。今回だって、不自由な兄妹の関係性からヴァイオレットは何かを学びとることができたわけで、彼女は決してアスペではないのだ。

 しかし、そんなヴァイオレットの設定にもいくらか疑問というか、違和感が残っている。彼女の最大の特徴は、まるで感情など不必要なものであるかのように全てを切り捨ててしまっているにもかかわらず、少佐への「慕情」だけは(自己認識が困難な状態で)はっきりと息づいており、感情のうちの1つだけがやたらに暴走している部分だ。それこそが彼女の「大好きを知りたい」のモチベーションになっているのだから大切なものには違いないが、何故彼女がそんないびつな状態になってしまったのかが分かっていない。「少佐」がもし、戦場において彼女に愛情を注ぎ、大切にしていたのなら、彼女が現在のように感情を失ったマシンになっているのはおかしい。ヴァイオレットが慕情を抱くに足るだけの「愛に満ちた関係」が少佐との間には存在していたはずであり、実際、彼女の回想における少佐の人物像は、割と血肉の通った「いい人」っぽい描かれ方になっている。それなら何故、そんな人物の下で活動していたヴァイオレットはマシンになってしまったのだろう。欠落した感情をどこに落として来たのかがわからない。

 「慕情だけの化け物」であるヴァイオレットは、周りの人間と交流して少しずつ人の感情を学んでいくことになるだろうが、そのためには彼女に影響を

与えられるだけの大切な人たちが必要になってくる。それこそ今回登場したルクリアなんかはわかりやすい例で、損得無しで奇人変人のヴァイオレットに付き合い、親身になって彼女の問題解決に尽力してくれた。そこまでしてもらって初めて、ヴァイオレットは「ルクリアのための手紙」を必死に書き上げることができたのだ。ただ、今回のエピソードだけでは彼女がそうまでして「必死になった」理由がちょっと弱かった気がする。おそらく「学校生活」がかなり圧縮された状態になってしまったせいでルクリアとの関係性の掘り下げが足りず、何だか急な展開に見えてしまったのだろう。そして、この問題は今後のストーリー展開にも影響を与える可能性がある。どうしたって「ヴァイオレットが自分の培って来た生き方を曲げてまで感情を表出させる人間関係」なんてものは簡単に構築できるはずがないからだ。彼女の中の「少佐」があまりにも強すぎて、彼女は少佐のためにドールになりたいのに、少佐のせいでドールになりきれないという、なんとも矛盾した状態になってしまっているのだ。

 もちろん、これをスッキリ解決してくれるシナリオラインが何かしら用意されているのがベストなのだが……どうだろう。

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 良い話だった……最終話! 最後はちょっとウルッとさせられましたね。果たして小林は実家のご両親にトールをどんな風に紹介したのか……。

 実に予想通りの展開ではあるのだが、ここまでの丁寧な日常描写の甲斐あって、最後の特別感がしっかりと活きるお話になっている。最後の最後まで小林が小林のままだったのが実に潔いな。酒の力を借りなくてもドラゴンと対等に話が出来る女、小林。トールの方は流石に弱みを見せてしまったが、メインヒロインの面目躍如、完全に小林との関係性で「メイド」であり「お姫様」になることが出来た。彼女にとってこれ以上のご褒美はないでしょうね。

 結局、突き詰めれば非常にシンプルな「イシュカンコミュニケーション」が本作のテーマ。今回終焉帝も取り上げた問題には大きく2つの論点があり、1つは終焉帝の気に当てられたようにトールが自分の内面と戦った命の長さの問題。人の命は限りがある。永劫を生きるドラゴンとの共同生活も、確実に終わりを迎えることになるのだ。小林をただ1つの拠り所にしてしまった場合、トールは小林亡き後、一体どうすればいいのか。正直、そんなことはまだ誰にも分からない。しかし小林はいう。「すでに共同生活は出来ている」と。そう、問題は今なのだ。確かに数十年後にはトールは小林に置いていかれることになるだろうが、それが「人間界を立ち去る理由」にはつながらない。これからの時を生きる中で、また新しい目的を見つければいいだけの話なのだ。あくまで、トールを人間界に繋いでくれたのが小林。あとは彼女との関係性の中で、新たに「人間界のドラゴン」を作り上げていけばいい。

 もう1つの問題は、ドラゴンは人間界に干渉してはならないという不干渉の約定。この取り決めがいつ、誰によって成されたのかは定かでないが、終焉帝は「干渉を許せば、いつか侵略を目論む者が出てきてもおかしくない」という論を展開していたので、決してドラゴンの身勝手ではなく、むしろ人間世界に配慮した上での取り決めであることが分かる。そう言われると人間サイドとしても「しょうがない」と思うところだが……小林の返答は「知ったことか」。なるほど、これもまた真理。確かに、トールの行動によって、この世界にはドラゴンが増えつつある。カンナ、ファフニール、そしてエルマ(ルコアはトールとは別枠でこっちにきてる)。このまま特例を認めれば、いつかドラゴンとヒトの世に境がなくなるかもしれない。そうなれば、確かにヒトの身には困難が起こる可能性もあるだろう。しかし、だからといってそれがトールの責任だというのもおかしな話。現時点において、トールは人間界がいいと主張し、それを受け入れた小林もトールがいいという。ミニマムな関係性において、ヒトとドラゴンの共生は成立しているわけで、そこに「将来の懸念」を理由に割ってはいるのはお門違いである。実際、ルコアがこちらの世界にいることで問題は発生していなかったわけで、ここでトールだけを特別視してしょっ引くのは道理が通らないだろう。小林は、はっきりとこの欺瞞を見定め、巨大なドラゴンに異議を申し立てたのである。あくまで、一人の人間の主張として。

 結果的に、終焉帝は娘の意地に折れた形になる。依然わだかまりは残っているだろうが、少なくとも一度はトールのわがままを認めたということで、トールの居住は親公認だ。なんだ、結局今回のお話は小林がトールの実家に乗り込んで「お嬢さんを僕にください」って言っただけの話だったんだな。結論は「2人のことなんだから好きにさせろよ」。随分わがままなプロポーズがあったもんである。トールが居なくなってからの小林の生活スタイルを見ていると、どうしても「やっぱメイドがいないと不便だから……」っていう打算的な面も見えそうになっちゃうんだけど、そこは気にしない方向で。夜勤連発の小林の庇護では、カンナちゃんの発育にも影響が出かねませんからね。育児の大変さがよく分かるお話ですよ。

 小林は、結果的にイシュカンコミュニケーションを認めさせることに成功したわけだが、改めて見ると、2人の間に種族の差なんてものはあまり関係なかったということになる。冒頭、何気ないシーンの中で、トールはとてもいいことを言っている。「ドラゴンだからじゃありません。私だからです」。これ、良い言葉だと思うよ。世にいう差別とか、そういう問題も、この気持ちがちょっと持てるだけで解決することが多いんじゃないだろうか。

 常識も滅しちゃえばパラダイスですよ。

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 しっぽりと、第12話。過去に戻って出会いのお話。いわゆる「酒の勢いで出来た子供」みたいなもんですよね(違う)。

 今回はトールの自分語りに終始するという、最終回間際でなかなか異色のお話。まぁ、今まで語られなかったのが不思議なくらいだけども。まずはAパート、トールの過去と比較する意味で、現在のトールの日常が描かれた。実は小林の留守中にトールがどんな生活してるのかって、これまでもあんまり描かれてなかったんだよね。まぁ、普通にメイドの日常、っていうか、完全に主婦ですけども。掃除洗濯お手の物。メイド服は鱗みたいなもんなので、白手袋はつけっぱなしで掃除も洗濯も余裕です。お掃除すれば壊したオブジェクトだってあっさり修復。メイドっていうか、なんだろ、これ。そしていよいよご飯を作る。小林のヤツめ、「なんでもいいよ」とかいうご飯を作る人間に一番言っちゃいけないことを言ってたが、まぁ、朝ごはん食ってる時点で晩のリクエストを出すのはなかなか難しいからしょうがないよね。うちのおふくろも、実家に帰ると確実に晩ご飯食い終わって腹一杯のタイミングで「明日の晩は何がいい?」って聞くんですよ。いや、思いつかねぇよ、っていう(ご飯食べさせてくれてありがとうございます)。

 トールの思いつきで決まったオムライスは、実は小林にとっても思い出の一品。何とか上を目指すため、トールは東奔西走、これぞまさしく「ご馳走」の意味だって美味しんぼに書いてありました。でもさ、予算を組んで材料費を必死に計算してる割に、とりあえず自分で作って味見する余裕があるのはどうなんだろうな。まぁ、トールの場合はどんな資源でもやろうと思えば捻出できるからいいのか……それなら素直に秋田県に地鶏を取りに行けばよかったと思うの。まぁ、ホームグラウンドの「あっち」の方が食材の知識も豊富だからしょうがないんでしょうねぇ。カンナちゃんも「あっち」の材料を懐かしそうに眺めてましたね。今回はカンナちゃんの出番はあんまり多くなかったけど、帰宅直後に頭ぱたぱたして角出すところが核爆級に可愛かったので良しとしましょう。

 こうしてトールはメイドの仕事を全力でこなしているわけですが、さて、何故メイドなんてやることになったのか。小林の電車のウトウトの中でその時の記憶がフラッシュバック。まぁ、「酒乱に絡まれたから」がファイナルアンサーなんですが……酔っぱらい方が完全に中の人と一緒だ……。いつか左遷させたあの憎らしい上司の下でストレスを溜めていた小林は、鬱憤を晴らすために女一人の飲み歩き。「ワカコ酒」なら大人しく見える画面だが、残念ながら酔った小林に遠慮はない。降りるべき駅もすっ飛ばし、何故かやってきたのは人っ子一人いない終点の山中。そして、そこで織り成す運命の出会い。神との喧嘩に負けて「こっち」へ逃げてきたトール。神の武器をその身に受け、死を待つのみの状態だった……らしいのだが、あんまり剣は深く刺さってませんでしたね。まぁ、神の武器なので、ちょっと刺さっただけで抜けなくなって必ず殺すとかいう、そういう魔具だったんでしょう。敵対していても「存在を認めている」という部分においてトールは神に弱い。しかし、そもそも無神論者の小林にとっては、でっかい剣も単なる重り。いや、それでも充分でけぇと思うのだが、勇者はいつの時代にも剣を引っこ抜くものですよ。酔った勢いで作った大恩。気付けばトールも意気投合し、「一人身」どうしで身を寄せ合う約束を交わす(小林の記憶にはない)。この辺のトールの心情は、それ以前の戦いでの疲れとか、他の要素も色々と介入してくるんでしょうかね。今回のお話だけだと流石に即オチ過ぎるとは思うけども……。

 ただ、毎度毎度「殲滅した〜〜い」と言っていたトールだが、実のところ、人間に対する憎しみがあるわけでもないし、ひょっとしたら人間を殺めたことすら無い可能性がある。その後語られた「もう一人の人間」の物語。そこでトールは「強迫慣れしてない」ことを矮小な人間にあっさり看破されているし、強大な力を持ったドラゴンならばその場で瞬殺していいようなシチュエーションだったにも関わらず、たった1人の人間を殺さずに放っておいた。おそらく、彼女が人間に対して見せていた態度は、同族たちが見せていた古き良きドラゴン像のまねっこだったんじゃないだろうか。「ドラゴンはそういうものだ」っていう「常識」を何となく受け入れて、彼女なりに演じていた部分もあったのだろう。その1つ目の欺瞞を剥がしたのが、最初に出会った少女だったのだ。別に人間に会ったからといって殺す必要も無いし、ドラゴンにはドラゴンの楽しみがあり、人間には人間の生き方がある。別に理解し合わなくてもいいだろうが、そこにいがみ合う理由も無いのだ。

 そして、人間という存在が「殲滅する対象」以外の何かかもしれない、という漠然とした違和感を抱えたところで、小林という「2人目」に遭遇したからこそ、2人は理解し合うことが出来た。まぁ、小林の人柄に依るところも大きかろうが、それでも、トールの人格(竜格?)形成に2人の人間が関わったことは紛れもない事実だろう。2つの昔話が、まさに「イシュカンコミュニケーション」の始まりのお話だった。こうしてトールの変遷を見てからエンディングを聞くと、またひとしおですよね。

 ちなみに、今回残りの3竜についてもワンポイントで挟まってました。エルマはまぁ、しょうがないとして、ファフさんはとても良い人。そしてルコアさんは翔太君と仲良し。翔太君、やっぱりあれだけ溺愛されてたら失いたくないよね。おっぱい。

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 エンドレス日常、第11話。これが「日常系アニメ」の真髄だ。今回はまじで特別なことが一切無い、ドラゴン要素ゼロの奇跡的なお話(雑煮の中の尻尾を除く)。

 一応「イシュカンコミュニケーション」がテーマの本作、日常ものとは言っても毎回必ず「ならでは」の要素はあったのだが、今回はついにそれが無くなり、言わば「普通のご家庭の年末年始」オンリーという状態。普通ならそんなもんは物足りないと思われそうなところだが、ここまでの10話でずぶずぶとこの世界の日常に埋没してしまっている身としては、もうこれでいいし、これがいいという調教されて切った状態になっている。俺だって正月くらいはリビングにこたつ置いて可愛いメイドや可愛い幼女と一緒にゴロゴロしたいよ。まぁ、別に正月じゃなくてもゴロゴロしてるけど……。ちげぇ、大事なのはゴロゴロじゃなくてオプションの方だよ。非実在性メイドと非実在性幼女がほしいんだよ。クソッ、どこが日常系だ。こんな日常、ファンタジー以外のなにものでもないやんけ……(こじらせ気味)。

 とりあえず、年末年始ネタと言われて思いつきそうなことは全力で処理していく所存。異界から来た連中ってのはどこぞの優等生悪魔と同じように、やたら日本文化にこだわり、イベントごとを大事にしますね。トールもしっかりとネットで勉強したお正月文化をスーパーメイドスキルで完全再現し、これ以上ないくらいに「和」なお正月イベントをコンプリート。今時、生粋の日本人だってここまでの年始は迎えられないでしょう。実際、小林なんて日々の生活の疲れを癒すのに手一杯で、正月イベントなんて久しく忘れてたらしいし。まぁ、一人暮らしだとそうなるよなぁ。トールがいるおかげでたっぷりと「非日常」を経験出来たようで何よりでした。

 そして、トールのすごいところはこうしてバリバリ働きながらも、ちゃんとまったりするところはくつろぎムードが出せるところ。小林はあれこれと働くトールを見て「大丈夫?」と気を遣っていたが、トールからすれば日々のメイド業務の亜種程度の認識で、蕎麦だろうが餅だろうが、「小林のために勉強した人間界スキル」の1つに過ぎないんだろう。考えてみれば元々おせちってのは正月以降に家事をやらずに済むように作られた文化なわけで、おこたでゆっくり出来るのは当然といえば当然なのだが、日々の行事を楽しみながら、心の平穏も無理なく与えてくれるトールの技能はやはり大したものだ。

 そして、そんな小林家の周りに集うドラゴンたちの集会。滝谷とファフさんのコンビは典型的な「一人暮らし野郎の正月」。おせちもいいけどカレーもね! とは言うものの、そこまで全力でのカレーはちょっと……飽きるとかそういうレベルじゃねーぞ。まぁ、ファフさんは甘口だったら何でもいいみたいだけど。トールの家で「お汁粉出しますよ」って言われたファフさんの反応がめっちゃ可愛い。翔太君ちはいつも通り過ぎるが、ルコアさん、そのお着物は一体どこに売ってる代物なんや……。そりゃ初夢だってボンバーまみれになるわ。考えてみると今作において一身に不幸を背負ってるのって翔太君だけだよな……(コミケで売れなかったニキは考慮外とする)。エルマさんは……まぁ、無限に腹ぺこを続けるだけの概念だな。お雑煮食べた「うまーい」の時のエルマがやたら可愛かった気がします。

 こうしてドラゴンに囲まれた非日常な日常。浸りきった小林にご実家から電話。そういえば、小林は正月も実家には帰らないのよね。実家どこだか知らないけどさ。別に家族仲が悪いわけではなく、なんだかんだで短い正月休みにわざわざ帰省に時間を割くのは面倒ってことらしい。これもよく分かる。そして小林、トールのことは実家には何も言っていないようだ。まぁ、なんて言ったらいいのか分からないしな。「メイド飼うことにしたよ」って報告したら心配されるだけだろうし。「メイドと結婚しました」だともっとマズいし。社会人になったらこのくらいの距離感が丁度良いのかねぇ。そして、家族と話をしている小林を見てトールさんもなんだか物憂げ。そう言えば、トールの家族ってのもあんまり話題には出てこないなぁ。帰省とかしないだろうけど、こんな娘さんはどう思われてるんでしょうね。色々と日常について考えることの多い、年末年始でしたとさ。

 そしてぇ! あとはぁ! カンナちゃんな! 今回はこたつでダルダルしてるシーンがメイン。寝っ転がってこたつで漫画を読むカンナちゃん、お着物でおめかしカンナちゃん。お習字で小学生らしい字を書くカンナちゃん。小林に「ついでにリモコンとって」って頼む図々しいカンナちゃん。どさくさでエルマにもお年玉を要求するカンナちゃん。どれもこれも素敵でした。当方、あんまりにも保護欲が高まったせいで、先日京アニショップでカンナちゃんを保護してしまいました。後悔はありません。



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 魔法少女はおじいさん、第10話。まぁ、実際男の娘でも魔法少女になれることは各所で実証されてるからしょうがないよね。現代日本文化に詳しいファフニールさんならこのくらいのシナリオ構成は余裕でしょう。

 今回はあんまり異種間コミュニケーション的な要素が無く、サブタイトル通りに割とドラゴンオンリーで進行していく珍しい回。中身としてはこの手の作品ではお馴染みのトンチキな演劇のお話なのでベタといえば至極ベタだが、完成したマッチ売りの少女(?)は割と面白そうではあるよね。まぁ、人智を越えた能力を持つドラゴンがこれだけよってたかって舞台に携わってるんだから、人智を越えた完成度のものが出てくるのは当たり前なんだけども。ただ、トールはどう考えても人間が作ったドラマの要点なんて理解出来ないだろうし、ルコアも使えそうで使えない。おそらく常識人の翔太君や人間代表の才川が何とかブレーキをかけつつ、キレた演出要素はエルマやファフニールなどの「半端に人間文化にかぶれたヤツ」が追加していったのではなかろうか。エルマのやつ、食うに困るような生活しかしてないのに案外日本文化に詳しくなってるよな。会社はこんなヤツを置いといてブラインドタッチ講座しか出来ない状況でいいものだろうか。

 まー、ど派手なエフェクトなんかが前提で作り上げられた演劇だったので中身がどのくらい面白かったのかは謎なのだが、今回の最大のポイントは「小林の助力無しでトールたちが人類との融和を果たした」という部分なので、細かい部分は気にしなくても良いだろう。今回の一件、トールの方から歩み寄る意志があったわけではない。商店街の親父さんの怪我を見ても「脆弱ですねェ」としか言わないようなトールだ、まだまだ人間の付き合いの機微が完全に理解出来たとは思えない。単に、「老人ホームでの出し物」というイベントが何となく楽しく見えたのではないだろうか。悪い奴だけど人類のイベントに興味があるって、「ガヴリール」のヴィーネみたいだな。劇の練習中にも言っていたが、基本的にはトールが何かをするならそれは全て「小林のため」だ。日々の奉仕は言わずもがな、無駄に人類に害を及ぼさないのも、平穏無事な生活をしているのも、全部小林の意志を尊重した結果。しかし、今回の演劇参加には小林の意志は一切介入しておらず、非常に珍しい「トールの積極的な人類干渉」である。動機は単なる好奇心だったとしても、その事実だけでもトールが少しずつ変わってきていることが分かるのではなかろうか。

 そして、そんなトールのお友達連中は彼女の比じゃないくらいに人類に溶け込んでいる。やっぱりファフさんがすっかり暴れなくなったことが一番意外だよな。まぁ、口では色々言いながら、実際は一度も暴れたことなんてないんだけども。不干渉を主張するエルマもなんだかんだで人類に溶け込んでいるし、ルコアは……あんまり変わらないか。どっちかっていうと翔太君が小林家と積極的に絡むようになったことの方が大きな変化かな。あのくらいの歳の小学生男子が、特に縁もゆかりもない年下の女の子に呼ばれておうちまで行っちゃうのってどんな気分なんでしょうね。しかも集まったリビングには、普段自分を苦しめるあの肉まんじゅうがさらに2人も追加されて……押し潰されてしまうがいい。今作はどんなシーンでもエルマやトールの乳のサイズが容赦無いのは本当にこだわり抜いてる部分だよな。エルマなんてイメージ先行したらうっかりしぼんでしまいそうなところだけど。やっぱりスーツ姿でパツンパツンの爆乳は無駄にエロいわ。頑張れ翔太君。

 そしてそんな翔太君にとっては数少ない癒し(?)となるカンナちゃん。今回も全力でかっ飛ばしてましたね。そりゃ才川じゃなくてもボヘェラッシュになりますわ。どさくさに紛れて才川が馬になってたシーンは……ありゃぁなんだったんだ。罰ゲームか何かか。ご褒美か何かか。

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 単なる育児アニメだこれ! 第9話! もう、完全に愛娘を見守る保護者視点でのホームドラマじゃん。メインヒロインがカンナちゃんじゃん。……安西先生、娘がほしいです……。安西先生じゃなくてシェンロンでもC.C.でもいいから、我に育て甲斐のある幼女をください……。

 まぁ、実際にホームドラマなんだよね。単にホームの形が尋常じゃないだけで。普通の家庭には愛し合ったお父さん、お母さんがいるが、こちらのおうちには一方的な愛を叫び続けるトールと、その愛を受け流しながらも生まれもっての世話好き体質と大人の包容力でもって受け止める小林。まぁ、つまり小林はお母さんじゃなくてお父さんだな。そして、そんな二人の間に生まれる愛の結晶が普通は「娘」なんだけど、カンナちゃんはそこがちょっと違う。小林から見れば娘みたいなもんかもしれないが、トールとの関係性が「先輩後輩」くらいのニュアンスなのよね。一応、向こうの世界でも割と密な関係性はあったので、トールはカンナちゃんの家庭事情をよく知っていた。まぁ、時間にしてどんくらいの付き合いなのかは分からないけども。現在幼女の姿を取っているカンナちゃんは、本来なら一体どれくらいの年齢で、どの程度の精神年齢なのかが気になるところだ。

 小学校に行きたいと言い始めたのはカンナちゃん本人だったが、幸い、まだ人格形成が定まっていなかったカンナちゃんを小学校に通わせたことは、情操教育という面で大きな効果があったようだ。何しろ、わずかな期間ですっかり人間社会の文化に馴染み、(見た目の)年相応の「人間らしい」行動が取れるようになっている。初登場時はトールの影響もあってか割と「ドラゴンらしい」振る舞いも見られたので、今回カンナちゃんが見せた純正の小学生としての態度は、真に教育の賜物だろう。現行の小学校教育が良いものか悪いものか、なんて話はまた別の次元にあるが、とりあえず素直で、真っ直ぐに育っているカンナちゃんを見ると、やっぱり小学校って良いところだなぁ、と思えるのだ。もちろん、ちょっとしたわがままで小林を困らせたりもするのだが、それは子供のお仕事みたいなもの。ちゃんと小林のことを考えて自分を戒める優しさと賢さを持っているし、何よりもクラスメイトとの協力という行為に価値を見いだし、それを楽しいと思えるようになっているのは本当に素敵だ。人間を食料や下等生物としか見ていなければ、今回のような展開は絶対に無かっただろうから。

 そんな真っ直ぐなカンナちゃんを見て、小林もハデス討伐に全力を注ぐ。「行きたくなったわけじゃなく、行かなきゃいけないと思った」ってのはいかにも小林らしい物言いで、最後の最後まで情だけで流されるようなことはせず、諸々の要素を鑑み、その中ではきちんと「幼女の真摯な態度」も判断材料になっている。カンナちゃんの将来を考えた時に、ここはなんとしてでも運動会を「見に行かなきゃいけない」と判断出来るのは、もう親御さんとしては100点の対応であろう。もちろん、世の中はそんなに甘くないので「行かなきゃ」と思っても子供の行事程度では動けないお仕事もあるだろうが、小林はそこで何とか出来る才覚の持ち主なのである。あと、滝谷がいい奴(まぁ、デスマーチって言ってたんだから部署全体で追い込まれてた案件だとは思うが)。

 あとは運動会当日の様子を、我々視聴者も保護者感覚で温かく見守るだけである。こんなにも穏やかな気持ちで、ただの「娘の運動会」を応援できる日が来るなんて……本当に目頭が熱くなる思いです。あとはこれが実在性娘だったら言うこと無しだったのだが……しょうがない。非実在娘で我慢しようじゃないか。カンナちゃんのお隣には、我々以上に感極まった才川が常に付き従っており、彼女の献身的な存在もカンナちゃんを立派に育てるのに一役買っていることが分かる。友達の大切さ、そして友達を想う大切さ。そういうものを、親友との関係性を通じて身につけていくのである。まぁ、ちょっとアヘ顔が多すぎる友達だけど、そういう病気だと思えば気にならないし、実際にカンナちゃんは気にしてない。多分、人間は食料じゃなくて仲間だ、っていうところまでは思考が進んでいるだろうけど、流石にそこから先の何らかの欲求の対象にはなりませんよね。まぁ、なったらそれはそれで問題ですが……。

 そういえば、カンナちゃんってまだ3年生扱いなのね(ひょっとして実年齢が9歳なのかなぁ)。もう3年もこの小学校に通うのか。一応魔法であの姿形になってるわけだが、今後3年間で成長した姿はいちいち魔法の術式とかをいじって調整するんでしょうか。それとも、精神年齢の成長に伴って魔法のビジョンも大きくなっていくんでしょうか。他の連中を見てると、成長したら巨乳になりそうでちょっと怖い。それにしても、現在のカンナちゃんの容姿って、なんか周りのクラスメイトよりもムチムチ気味なのよね。長縄飛びのシーンなんかでよく分かるが、カンナちゃんだけちょっと身長が低めで、太ももがかなり太ましいのである。おそらく、クラスでもマスコット的存在になってるんじゃないかしらね。

 そういえば運動会の会場にはもう一頭のドラゴンもいましたが……ねぇ、借り物競走で「ワールドクラス」ってお題出されて、一体何を持ってくるのが正解なんでしょうかね。小学5年生相手にはかなり無茶なお題カードだった気がするのだが、他の選手達はどんなお題で何を探しに行ったんでしょう。あと、審判の先生もルコアさんを一目見て「ワールドクラス、OK!」っていうのも教育者としてどうかと思いますよね。まぁ、そりゃ一目で分かるんだけども。小学5年生くらいってもうあの乳を見て欲情する年齢なのかなぁ。自分の過去を振り返ってみると……すげぇ微妙。ギリギリ性の目覚めくらい……か? 応援してる時のルコアさんのモーション、タンクトップだから肩のラインあたりと乳のつなぎ目がはっきり見えるんだけど、ムチムチ加減と微妙な揺れのモーションが無駄に丁寧で、「京アニめ……」って気持ちになるよね。

 以上ですが、せっかく前回鳴り物入りで登場した新キャラさん、単なるネタ要員で穴埋めどまり……まぁ、スーツ+巨乳の破壊力っていいよね!

 

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 翔太君の将来が本当に心配、第8話。絶対に性に目覚めた後に歪むと思うんだよね……。幼少期・思春期をでかい乳に囲まれて育つと、大きくなった後で貧乳を求めるようになるというデータがあります(割と実話)。

 さておき、そんな翔太君とルコアさんの出番は今回ほとんど無し。もちろんファフさんの出番も少ないし、滝谷に至っては多分初めての登場ゼロである。しょうがないよね、新キャラ登場だからね。ここまで全てのキャラが充分な描写で説得力のある造形になっており、中盤も過ぎたこのタイミングで最後の1キャラが押されてもどうなるものかと不安だったのだが、やっぱり今作はみんな満遍なく可愛いから安心出来ますね。今回はコンテ演出が山田尚子ということで、いつも以上にまるっとした女の子らしい可愛らしさが前面に出た演出になっている。要所で挿入されるあざといカンナちゃんの破壊力もひとしおで、「犬猿の仲」でドヤ顔カンナちゃんの妙な間の取り方とか、充電カンナちゃんの「一家に一台置いとかなきゃ!」感が疲れた現代人に極上の癒しを与えてくれます。

 そんなカンナちゃん(ハンバーグ大好き)の手引きによって開催される運びとなった「弁当試合三本勝負」。カンナちゃんも肝心なタイミングでは小林の方におねだりにいくあたりがなかなか罪作り。普段のご飯はほとんどトールに作ってもらってるだろうに。ただ、どうやらトールも「お弁当」という文化には疎かったようで、普段ほとんど自炊なんてしてなかった小林に手痛い一敗を食らってしまうという失策。そうか、ここまでのメイド生活でお弁当文化に触れるチャンスはなかったか。今のトールだったらちょちょいのちょいで調べて完璧な答えをすぐに出してきそうな気もするんだけどね。「納得いかねぇぜ! なぜ俺の……」のくだりは美味しんぼあたりからの流用でしょうかね(カンナちゃんともども、変な文化の吸収だけは速い)。

 まぁ、その後も茶番は続くわけだが、結局このエピソードで描きたかったのもいつも通りにトールと小林の関係性である。ルコアさんが「喧嘩なんて珍しい」って言った時にはなんだか違和感があって、傍から見ても「喧嘩」というよりも「対決イベントを楽しんでる」という感じだと思ってたんだけど、考えてみれば、こうしてトールが「小林と足並みを揃えようとしない」だけでも珍しい事態なのだね。ルコアさんはその様子を表して「喧嘩」という言葉を使ったのか。トール自身はその珍しさに気付いておらず、ルコアさんに「喧嘩」という言葉を出されて少し戸惑っていた(玄関で靴を脱ぐのを忘れそうになってるところなんかは芸が細かい)。まぁ、それくらいに「自然体」ってことなのよね。ファフさんは「ドラゴンが上だろう」という意味で「対等だと思っているのか」とすごんだわけだが、それに対する小林の「対等だと思っている」ってのは、「トールはメイドだけど主従の関係ではないよ」っていう返答だったね。良い友達関係なんじゃないかな。しかし、結局遠足当日のカンナちゃんのお弁当はどんなものになったんでしょうかね。

 そしていよいよBパート、新ドラゴン・エルマの登場だ。ここまでのドラゴンは脳天気・幼女・厨二・おねいさんとすでに属性の渋滞っぷりがひどかったが、新たなキャラは教科書通りの「真面目」(巨乳はデフォ)。トールが「混沌」側ってのもなんだか面白い話だが、それを咎める「調和」勢はいわゆる委員長ポジションであろうか。もちろん、異種族委員長なのでポンコツ要素も追加、そこにさらに腹ぺこ属性まで。うーむ、やっぱり渋滞する。しかし、そんな新キャラもあざとさ全開の丸っこいキャラデザで一撃。普通、この手の委員長キャラってシャープな線のデザインが優先されると思うんだが、京アニ作画は容赦無く女の子的な丸みを優先させてくる。カンナちゃんは言わずもがなだが、トールのむちむちニーソックスなんかもかなりの丸さだ。エルマもその例に漏れず、腹ぺこキャラにクリームパンは色んな意味で丸い丸い。それにしても、なんでエルマさんはこんなにこっちの世界の食べ物に感銘を受けているのだろう。トールもカンナちゃんも、そこまで食生活に劇的な変化があったようには見えなかったのだが……お堅い調和派のエルマは頑なにこっちの世界の食べ物に口をつけてこなかったから新鮮だったってことなんでしょうかね。だとしたら、禁忌を破らせてしまった小林はなかなかの罪作り。あ、でも「あっちの世界の食べ物」も美味しいものはいっぱいあるはずなんだよな……謎だ。

 結局、向こうに戻れなくなってしまったらしいエルマは相変わらず謎のドラゴン・マジックで小林と同じ会社に就職。PCの立ち上げ方すら分からない奴を雇えるIT企業ってどうなんだろう。まぁ、入社に何らかの魔術が関わってるんだろうけども。しばらくは単身で稼ぐ努力をして欲しかったところ。コミケで在庫抱えて帰宅するエルマちゃんがみたいよー。

 そんなエルマのおかげで、トールさんてば嫉妬の炎がメラメラ。カンナちゃんにとられた時もちょっとそういうそぶりは見せていたかもしれないが、今回は相手が相性の悪いエルマなので胸くそ悪さもひとしお。無駄に頑張って空回っちゃうあたりはまだまだ不器用。でもまぁ、その後素直に小林に心情を吐露できるようになってるんだし、やっぱり距離感は良い具合に縮まってるんだろう。そして、小林はそんなトールに対して「求められ慣れてない」という素直な非リアっぷりを告白。まぁ、そりゃそうよね。いきなり忠犬メイドが現れても普通の人類は対処に困るわよね。大丈夫、まだまだ時間はいっぱいあるから。レッツ異種間コミュニケーション。

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 パリパリサクサクしっとり、第7話。カンナちゃん、ちゃんと小林に見てもらってから宿題提出してるといいな……あんなもん、才川ちゃんに見せたら泣くぞ……。

 テコ入れ回って割りにはあんまりテコ入れ要素がないお話。そりゃま、海で水着ではあるが、今作はあんまりエロい要素が無いのでね。ルコアさんとか奇乳過ぎてエロくなくなってるし、カンナちゃんは流石にエロではないし、そうなると残るのはトールと小林ということになる(翔太君は除外していいですよね?)。そして、小林は実に見事なまな板っぷりを披露しているため、強いていうならトールが一番まっとうなサービスということになるが……なんだろ、流石にこのキャラデザではソソられないよな。可愛いとは思うんだけどね。やっぱり水着になっても一番際だつのはカンナちゃんのあり得ないくらいのムチムチっぷりじゃないですかね。足の太さとか、すげぇよね。京アニキャラってあんまり下品なエロさはないんだけど、時たま足元とかフェティシズムあふれるところに爆裂なエロさを感じることはあります。ハルヒとか、あすか先輩とか。

 結局、海に行っても小林がインドアなせいで大したことは出来ない。というか、(翔太君はいるけど)女性ばっかりの集団では海で何か嬉しいハプニングとかあるわけでもないし。せいぜいカンナちゃんが蟹を食べたことくらいだろうか。あと、トールの人間体(亜人体)での泳ぎ方がワニっぽいっていうことは分かった。あの尻尾のうねりは確かに泳ぎなれてる感じですかね。ちなみにカンナちゃんの方は人間体のまま、バタ足だけでトールについていってたんだけど、どんな爆裂バタ足だったんでしょうかね。

 そして、小林の思い出話からトールの思いは「家族」へ向かう。小林は至って普通の家族構成だったそうだけど、トールはどうだったんだろう? 頭の中で鳴り響く父親らしき怒声はどうにもあまり平穏とは言い難い関係性のようだが……まぁ、小林も言っていた通り、ドラゴンの業界じゃぁそっちの方が普通なんですかね。トールだって似たような思想はずっと持っているわけで、小林という異分子さえなければ、父親ドラゴンとの関係だって普通のままだったんだろう。まぁ、ドラゴンの親子関係を人間と同様に考えていいのかどうかもよく分からないけど。トールがいくつで、その親父さんは更に何歳なんだよ、っていう。そもそもドラゴンという神獣が普通の生殖から生まれるのかどうかもよく分からないしな。謎多きトールのご家庭、いつか明かされる時が来るんでしょうかね。

 トールが家族のことを思い出しちゃうと、やっぱり現在の「異常な」状態が気になってしまうもので。小林はすぐにトールのわだかまりを察し、ドラゴンフォームに戻してちょいと沖合まで。悩んだ時には楽な格好でリフレッシュするのがいいということですよ。そして、小林の前では元の姿に戻ることが出来るということで、トールは「小林に許されている」という感覚を得ることも出来る。そのあたりの機微を全部分かってやってるのが小林の偉いところだ。ガス抜きのプロ、流石は社会人。

 そして「夏の定番」ということで、BパートからはコミケにGO。そういや色んなアニメにコミケって出てくるんだけど、作中だと「コミマ」とか別な名前が使われることが多いよね。商標とかの関係なんだろうけど、今作ではフツーに「コミケ」という名称が用いられているので、ちゃんと許可とったってことなんだろうか。このイベントを「夏の定番」と言ってしまうのも問題ある気もするのだが、一応カンナちゃんを連れてこないくらいの良識はあるのでギリギリセーフ。あくまで今回は滝谷の臨時手伝いだからやむなしか。異様なイベントの様子はトールにも奇異に映ったらしく、人間の恐ろしさを垣間見せられることに。確かにあれは異常だよな。「何か大きな力」があるような、ないような……まぁ、お祭りってそういうものですから。滝谷の出してる同人ゲームですら列形成するくらいだからな。割と評判のいいサークルなのだろう。どこかの初参加で灰になってた邪竜とは違って。そりゃま、宣伝もせずに仏頂面のあんちゃんが1人座ってるだけじゃ無理だよな……でも、ファフさんって見た感じ美男子な気もするし、放っておいても1人2人くらいなら客も来そうだけどねぇ。

 こちらのイベントでも、トールはふとした拍子に「人間との差異」を感じ取ってしまってちょっとセンチな気持ちに。他の異種族はコスプレ会場を利用して変身を解除して羽を伸ばしていたわけだが、トールのような竜族にはそれもままならない。人に紛れて生きていくことの窮屈さにちょっと疲れを見せてしまったトールだったが、ここでもすかさず小林からのフォローが。文字通りに「羽を伸ばす」ことが出来て、トールもいくらか気が紛れただろうか。元々は小林という1人の人間に興味を持ってこちらの世界に出てきたトールだったが、この機会に人間種全体について、多少なりとも興味(と慈悲)を持って接してくれるようになればいいんだけどね。ただし、「性奴隷」とか言う言葉を覚えるのはやめておけ。カンナちゃんの教育に悪影響だから。

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