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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 優生思想がめっちゃ楽しそうでずるい、第8話。オニジャとムジナが綺麗に息を合わせてる様子とか、ほんとにこいつら仲良しなんだな、ってのがよくわかるんだよな。

 優生思想の仲良しが際立つ分、問題になってくるのはダイナゼノンチームの軋轢……というか温度感? これまでは「怪獣と戦うモチベーション」の違いであれこれやってきていたわけだが、さらにそこに「怪獣って、本当に悪いものなのだろうか?」という疑問が挟まれることにより、よりモチベーションをめぐるあれこれは微妙になっていく。

 発端となったのは怪獣特撮ではおなじみの「子供怪獣」である。まぁ、あのデザインのままで大きくなっちゃったので「子供」というよりは「小型」と表現する方が正しいのかもしれないが、とにかくこの世界はなんだか分からないけど突然どこかの空間にぽっかりと怪獣が生まれ落ちるという謎の次元である。その生まれ方は様々で、今回は「ちっちゃな状態」で現れた。今までは優生思想の皆さんが率先して怪獣を探し、それをインスタンンスドミネーションしてくれていたのでヨモギたちは心置きなく(?)戦うことが出来たが、今回は24時間営業のラウンドワンのせいで優生思想の皆さんが怪獣探しをサボることになり、結果的に面倒な存在とかち合うことになってしまったわけだ。

 今作において、「怪獣は産まれながらにして悪い存在なのか」という部分に関してはそこまで真剣に掘り下げるつもりはなさそうだ。なにしろそのお話は前作である程度答えが出ているわけで、ナイトくんと二代目が「怪獣でもあるまいに」怪獣の成り立ちを知っていたり、1つ次元を越えれば怪獣についての理解はすでに充分なものになっているはず。となれば、あくまで問題は「この世界の人間が怪獣とどう付き合いたいか」という話になってくる。ナイトくんたちは余計なことを考えなくて済むようにさっさと駆除するように心がけているが、もし優生思想のように「怪獣との共存」が可能な人類が増えてくるならば、駆除ばかりが正しい対策とは言えなくなるだろう。そして、現在討伐側に回っているヨモギが、どうやら怪獣使いとしてのなんらかの才覚を持ち合わせているようなのだ。はてさて、グリッドマンは怪獣との友情を築くことに成功していたが、ダイナゼノンは、怪獣を使役することができるのだろうか。

 しかし、暦の成長が正しい方向に進んでるのかどうかがよく分からないのが気になるな……そんなに年齢ばっかり気にせんでも……。

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 2代目! 第7話! いやぁ、まさかあの子がこうしていい女(???)になってるとは……。個人的には「花林ちゃんの真っ当な声のキャラになってる……」っていうのが何故かやたら感慨深かった。

 というわけで、世界の危機に駆けつけたのは、なんと怪獣と怪獣のコンビだったという。幼いあの日の自分に「ウン年後にお前はシノビラー(仮)とアノシラスが二人して世界の危機に駆けつけるアニメを見てるよ」なんて言っても絶対に信じないだろう。現代の自分だっていまいち信じられねぇもん。シノビラー(?)の方はすっかり大きくなったが、ツンツンと不器用な立ち居振る舞いは相変わらずのご様子。でも、この2人で組んで「世界の救済」を行なってるあたり、1期での更生は本物だったのだと改めて確認できる。どういう経緯でこの2人(2匹?)が行動を共にすることになったのかはわからないのだけども……勝手に妄想するなら、やはり「怪獣」という出自は世界を渡る時になんらかの武器になっているのかもしれない。前作だって「世界のライン」を認識できていたのは神視点の人物を除けばアノシラスくらいのものであり、もともと世界の異物として外部から導入されている「怪獣」という存在は、世界のくびきに縛られにくい存在なのかもしれない。「前の」世界ではそうした異物を排除するための機構として「グリッドマン」が生み出されたわけだが、「今回の」世界ではそれがダイナゼノンとして表れた。そんな自浄機構に限界がきた時に、改めて外部からのワクチンとして機能するために動くのが、グリッドナイト同盟ということなのだろう。

 とまぁ、概形は見やすくなったわけだが、そうなると気になっているのはこの世界における怪獣優生思想の存在である。彼らはまず「人間」なのかどうか。ガウマたちの出自がどこに由来しているのか。彼らの目的はなんなのか。思想の面倒なところは、4人の構成員のモチベーションがそれぞれにズレているところで、前作におけるアレクシスのような分かりやすい統一意志が存在していない。彼らが「世界に滲んだ瑕疵」であったとしても、別個の意志を持って動いているとするなら、それぞれの物語が存在してしかるべきだし、これまでの描写からして、間違いなく描かれるはずなのだ。残りの尺でどれくらいそれが叶うものかという気もするのだが……あとはシリーズ構成の手腕を信じるしかない。一応、味方側のあれこれ(暦の鬱憤とか、夢芽のおねーちゃん関係とか)はそこそこゴールは見えたので、要素としてはまだ回収しきれるだろうか。

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 なんかキターーーーー!! 第6話。いやまぁ、第2作なんだから「そういう」展開もアリかもな、とは思ってたけど……まさかお前が来んのかい、とは思ったね。まぁ、誰が来たところで世界の拡張&崩壊は待った無しなんですけどね。さぁ、ようやく全容が見え隠れして、エンジンかかってきた。

 しかし、そんなラストシーンに至るまでの展開はやはりいつも通りに、いつも以上に「らしい」作劇である。ほんと、今作の世界はグリッドマン時代から隠キャの隠キャらしい描写がうまいというか、何気ない人と人とのすれ違いのストレスみたいなものをつっつくのが上手い。もしかして初代グリッドマンの武からの系譜なんだろうか? 今回、おっちゃん目線で特に刺さるのは暦の経験したあれこれである。暦がここまでの人生をどのように歩んできたのかは仔細には語られていないのだが、とりあえず現時点での立ち位置がもうほんとに他人事に見えなくて……一番気になるのは、稲本さんとの飲み会、どういう風に会計してるかなのよ。普通に考えて、相手はパートやってる主婦だからそこまで金回りがいいとはいえないはずで、「中学時代の同級生」って関係性を考えると、よくて割り勘なんだよ。そこは男のプライドで、幾ら何でも奢ってもらうってことはないはず。そして暦は現在稼ぎがないはずで、そんなにしょっちゅう飲みに誘われると経済的な打撃がでかい……はず。世の中の33歳はちょっとした飲み代くらいでそこまで動じないだろうが、無職は動じるよ? 1円でもケチりたいし、「必要もねぇ飲みとかに誘うなよ」って思うよ? それでも暦がホイホイ飲みについてったのは、稲本さんに対して「何か」をぼんやり期待していたというか、貴重な女の子との接点を失いたくないための措置だったと思うのだが、そこに3人目となる「旦那」が現れ、しかも隠キャが一番接しにくいタイプのキャラだったことで暦さんの安寧は完全崩壊だよ。あれでさ、旦那がわかりやすくウェイだったりしたらむしろ諦めもつくし、相手のせいにできるから楽なんだけど、旦那が「普通にコミュニケーション取ろうとするそれなりの社会人」なのがタチが悪い。どう考えても隠キャ人生送ってきた自分の方に責任があると思っちゃうし、稲本さんに文句をいうわけにもいかない。ただひたすら自己嫌悪の渦に飲まれ、世間に対する不満ばかりが募っていくのである。

 そんな暦も、なぜか周りは女の子ばかり。偶然の出会いは敵サイドの紅一点・ムジナさん。またこの人もいい女っぽくてね……どうしたらええねん。さらに稲本さん・ムジナさんといい女に囲まれてるセンパイをじっとりと見つめるちせちゃんの感情も処理しきれるもんじゃなく……ちせちゃん本人に聞いたらその感情は完全否定されるものだが、やっぱり無視できないものがあるんだろうなぁ……ちせちゃんの過去にはおそらく学校での人間関係のトラブルが関わってて、今の生活スタイルを考えるとそんな彼女を受け入れてくれたのがセンパイ。だから2人の関係性も無視できないもので……あぁもう、どしたらいいのさ。

 さらに、ユメのお姉ちゃん調査も次第にそのどす黒い全貌が見え始めている。今回提示された動画、また丁寧に「それっぽい」内容になってるのが残虐でね……隠キャいじめて何が楽しいんだよ。いや、そもそもユメのねぇちゃんは隠キャってほどでもないだろうに(妹の性格考えると人間づきあいに難があった可能性はあるが)。塞ぎ込んじゃうユメさんに対し、ヨモギはクラスの女子といつも通りの(?)接し方。あっちもこっちも、いわく言いがたい微妙な感情が渦巻いておるわ。今回何かが吹っ切れてすっきりしたのってムジナさんだけじゃん。

 そうして、どこもかしこも感情迷路な地獄絵図には、怪獣だってパワーアップするよ。ダイナゼノンチームの連携がガタガタになっているところに登場する、これまでの倍強そうな巨大怪獣。街の破壊規模はこれまでの比ではなく、もう間違いなく「この街は単なる街じゃないんだろうな……」ということを予感させる崩壊ぶり。そして、そんな「街の設定」を裏打ちするかのように飛来する突然の巨影。そう、グリッドナイトさんだ。いや、アンチくんだ! ……まぁ、中身がアンチかどうかはまだ確定しないけども。とりあえず世界が接続し、この世界も「何かの中」であることは保証が得られた形になるだろうか。だとして、前作との接続はまだ分からないのだが……是非とも神様を登場させましょう。巨乳で、性格の悪い、神様をさ。

 

 

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 無職が休みたくて何が悪いッッ!!! 第5話! 無職にだって無職の事情があるんだよォ! そっとしといてくれよォ! ……全く本筋と関係ないところでキレてしまった……まぁ、私は残念ながら旦那持ちの女性と二人きりで飲みに行く予定ができたことはありませんでしたが……。

 相変わらず色々クセがすごいまま。もう、どっち方面に振り切れたギャグなのかもわからなくなってきた。今回個人的に推したいシーンは何といってもチュロスのシーン。画面動かさずは当然として、ヨモギの台詞回しとか、2人の声の音量とか、もう、本当に「空気をお届けします」という製作側の姿勢がダイレクトに伝わってくるカット割りである。今回はヨモギとユメがこうして微妙すぎる距離感で絡むシーンが多かったおかげで、今作のこだわり溢れる音響部分が何度も味わえたのはとても良かったね。相変わらずアフレコ現場は全員での収録は出来ていないと思うのだけど、これだけ絶妙な空気芝居を演者たちはどのように共有しているんだろう。メインの掛け合いくらいは一応リアルでやらせてもらってるのかしら。

 前回・今回とちせの活躍シーン(?)も色々と増えていて楽しくなってきた。このままダイナシリーズの乗り手として定着してくれると嬉しいのだが、何故かヨモギと入れ替わるっていう案は出ていないようだ。コントロールの技術でちせが追い抜いてるって可能性はないんだろうか? 流石にそこは男の子に任せた方がいいという判断だろうか? ガウマがそんなことを気にするとも思えないのだが……あくまでちせは補欠要員。そこは変わらず。

 しかし、今回は一応水着回ということもあり、(あんまりエロくはならなかったが)さらにちせに食い込んでいく展開も見られた。彼女の左手を覆うカバーはいったいなんなのか。ユメは気になっても踏み込まないタイプなので聞かなかったようだが、普通に考えてあの部分を隠すとしたら、まぁ、線が入っていると考えるべき。ちせさんの過去にももうちょい掘り下げ部分があり、そこでセンパイとの関係性も見えてくるってことなんでしょうかね。ガウマと優生思想、ヨモギとユメ、ちせとセンパイ、そしてユメとその姉。いろんな関係性がただひたすらに「空気」で伝達され、気づけば5話目も終わったのである。そろそろ大きな変化があるところで……ほんとに気になる引っ張り方だけは心得てやがる……。

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 つらみ、第10話。うーむ、こういう展開になるのか……。どうしよう、誰が悪いとか一概に決められなくなっちゃったので、それぞれの心境を考えるともやっとしてしまうな。

 一番立ち位置が悩ましいのは大神であろう。シルヴァスタが何かやってるぞ、ってんで、全部製薬会社が悪かったんだ、っていう陰謀論に話がまとまれば簡単だったのだが、どうにも今回のアランの説明を聞くだに、彼のやろうとしていることは割と真っ当な社会貢献である。もちろん獣人側からすれば寝耳に水には違いないが、そもそも自分たちの素性をよくわかっていなかった獣人側に問題があるわけで、ここで「あんたらに原因があるんだから、多少こっちが無理を通すのもしゃーないやんけ」と言われてしまえば返す言葉もない。ただ、そうして「獣人であること」そのものを悪性と結び付けられてしまうと、どれだけものの理屈がわかったところで、心情面で納得できるものではないというのもしょうがない。普通の獣人でさえ「獣人じゃなかったら問題ないんだし、獣人やめろ」と言われたらいい顔はしないわけで、それが1000年ものあいだ「獣人であること」を拠り所に戦い続けてきた銀狼様ならなおさらである。

 ただ、そうは言ってもやはり今回の大神の行動は短絡的なように見えてしまうのも事実である。あそこで暴れてアランを傷つけてもしょうがないのだし、獣人感情が絶対的に自分の気持ちと寄り添うものであると想定するならば、まずは単身で暴れるのではなく、同じ危機感を持つものを増やして、世論として対抗策を練る必要があるだろう。そして、これまでの凶暴化事件の背景を考えれば、そうして「獣人でありたい」という要求を第一に掲げる獣人がそこまで多くない可能性だってあるのだ。そうなったら、大神は折れるしかないだろう。そこにあるのは主義主張の戦いよりも前に、政治である。

 ただ、そうして「獣人は産まれながらにリスクを抱えているのだから淘汰されても仕方ない」という見方が真理を含んでいるというのは認めつつも、だからといってシルヴァスタの動きが全て認められるべきかというと、これまた悩ましい。まぁ、アランは市長との関係性で何かを謀っていたわけで、やっぱり悪いやつなのは間違い無いのだろうが、それを差っ引いても、彼らの選択肢が最適解なのかどうかは疑問が残るところ。結局、人と獣人の間の歪んだ歴史の溜まった澱の部分がアニマシティなわけで、それを一発で解消する手段などあるはずもないのだろう。そして、どうしたって皆が「都合のいい答え」を求めて最短距離でゴールしようとするからこそ、軋轢が生じるのである。

 こうなると、結局「獣人側」「人間側」の間を取り持てるのは、半端もののタヌキとキツネということになるのだろうが……なんで突然ライブ始めようとしてるんですかね???

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 今更気づいたけど、これって「狸と狐のばかし合い」なのか、第8話。まぁ、現状では2人が直接対立する構図ではないけども……多分みちるの変身能力で直接なずなを上回るっていうのが最終的なオチに来るんじゃないかしら。そしてそのどちらも実は人間ってのもまた皮肉なお話で。

 なんともわかりやすいTRIGGERバトルとなった。アクションパート監修に今石さんが配置されており、デカブツ相手の立ち回りはまさにいつも通りの大活劇。「全部同じ味付けになっちゃう」というとそれまでなのだが、やはりTRIGGERアニメはこれが観たくて観てる部分があるので、ガンガンやってもらって構わない。もう、獣人とか人間とかいう垣根を超えて完全に「怪獣」バトルになっていたのは潔いと見るべきか。いくらなんでも「サイの獣人」というには無理がありすぎる造形で……まぁ、子安に改造されて変容してしまったのならどうしようもないわ……まさにイコリア風味の大変身でございます。怪しい薬物を投入されて犯罪者が暴れ出して獣人街をカオスに巻き込むっていう展開だけみれば、完全に「ズートピア」風味でもあるな。

 これまでどうしても「紋切り型の差別要素」が引っかかって筋立てに入り込みづらかった今作だが、今回の顛末を受けて、ようやく飲み込みやすくなってきた。いや、これまでの過程は別にフォローされてはいないのだが、ようやくみちると大神が「互いに理解し合う」という様子を明確に見せはじめたために、これまでばら撒き続けてきた「差別と偏見」がようやく下地としての意味を持ちはじめたということ。結局そこなんだよな。差別と偏見の物語を見せ続けられて、そこに特に理由がなかったことにモヤモヤしたものを抱え続けていたわけだが、それがちゃんと「融和への前提条件」に見え始めれば、その後の展開に期待できるようになるので溜飲が下がる。いや、そりゃ最初からこうなることはわかってるんだろうけども、実際に歩み寄る様子が見えるのと見えないのでは印象が違うのでね。今回はツンケンしっぱなしのみちるに対し、大神の方からちょいと歩み寄る様子を見せ、そこからはトントン拍子で二人のコンビネーションが深化。最終的には大神のダイナミック「カミングアウト」のおかげでバディとして成立した感がある。

 大神の正体が「銀狼」だったことはさほど驚くべきところではないわけだが(誰だって知ってるだろうよ)、そんな大神のハイパーパワーと肩を並べるくらいに活躍できるようになっちゃってるみちるの大変身能力の方が驚く部分かもしれない。先週のあれだけの経験で空を飛べるようになるし、あげくに大神が苦戦するレベルの巨漢ファイターすら持ち上げるパワーを手に入れるとは。翼の大きさはまだしも、持ち上げるにはそれ相応の筋力が必要なわけで、あの変身能力は単なる外形変化ではなく、根源的な「性質」の変化でなければならない。現時点でみちる(となずな)の獣人化の原因は不明ではあるが、これだけ巨大な力を付与できたと考えるなら、その後ろには巨大な組織力と陰謀があると考えるのが普通だろう。たとえば戦後に壊滅させられた生物兵器工場とか、ね。

 しかし、こうして見てるとすげぇ大雑把に人類の差別の歴史を踏襲している舞台背景になっているのは良いのか悪いのか。「ヨーロッパの東端で迫害を受ける」とか「第二次大戦下では収容されている」とか、モチーフとしては絶対にユダヤ系民族の歴史なんだよなぁ。その辺りは割とデリケートな問題な気もするんだけど、このくらいの噛み砕き方だと「モチーフ」ではなくて単なる差別の類型として処理されるもんなんでしょうかね。まぁ、大神という文字通りの「神」が導き手となって明確な救済が与えられているのは人類史とは異なる部分かもしれないが……それでも現状ではその大神すら覆しそうな力が生まれつつあるわけでねぇ。導き手が実際の「神」の領域ではなく、悩める「たまたま長命な一個人」であるっていうのは、今の体制に不安を覚える部分ではあるよね。戦後の獣人実験組からの派生が今の製薬会社、そしてそこに合流しようとしている子安もその一派と考えるのが自然なわけで……いよいよ銀狼様を超える力が、ここに生まれようとしているということか。

 ただ、そうなるとなずなの方の存在意義はよくわかるのだが(監視下の実験体だ)、みちるの方はどこから漏れて、なんでこんなところでくすぶっているのだろうか。どうしても狐と狸だと狸の方が間抜けだと思われがちだし、初期段階で見切りをつけられて廃棄されたのかしら。だとしても、みちるの戦いぶりを見たら上の連中も放っておかないような気がするが……社長の前でバトルしたことってなかったんだっけ?

 

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 ジャッキー、レギュラーなのかよ、第6話。なんかもう、画面にいるだけで空気が変わってしまう恐ろしいキャラである。今回も「肉の焼ける匂い〜」で笑ってしまった。悔しいけど、こういうキャラを作る事に関してはやっぱりこのチームは図抜けているのである。

 さておき、ジャッキーの存在感とは真逆で、今回はかなり胸糞悪い方向でのシリアス展開が加速していく。毎回触れる通りにこのアニメは本当に要素だけを繰り出して粛々とシナリオを進めていく印象が強い(前回を除く)。悪く言えばすごく事務的で味気ないのだが、良い側面を見れば、それだけ余計なものがそぎ落とされ、脚本意図が分かりやすいとも言える。今回の展開なんてその最たるもので、冒頭でなずなの思い出が描かれ、さらに銀狼というこの街の守護神の信仰も描かれる。事前にこれらの要素が出てくることで、そこからあれよあれよと転がっていくシナリオラインもすんなりと「まぁ、そうなるやろな」みたいな感じで理解できる。初めて教団が登場した時にも、誰に紹介されたわけでもないのに「あぁ、なるほどなずなが教祖になってんのか」っていうのが一発でわかるしね。

 そうして数奇な巡り合わせで再会したみちるとなずな。そこからの2人のやり取りは、結論から言えば「胸糞悪い」ものではあるのだが、なんだろう、不思議とすっきりした印象もあるのだ。下手したらものすごく個人的な印象なのかもしれないが、どうしてもみちるのような無鉄砲な娘っ子の行動ってのはいくらか大目に見ようと思っても、どこかで「そんな無茶すんなよ、アホか」と思ってしまう部分がある。先週の話みたいに「アホ」が突き抜けてしまえば問題ないのだが、先々週の「向こう」への出向や友だちづきあいみたいな話になってくると、「もう少し先のことを考えて動けばいいのに」という呆れみたいなものが先立ってしまう。そして、今回のお話はまさに、なずなの口を借りてそうしたみちるの浅慮を非難する内容になっているのである。主人公だからって、お仕着せの善意が許されるのか? 自分が不遇だからといって、勝手に周りの人間まで不幸だったと思い込んでいいものか? そんな、お約束で処理するなら無視してもいいくらいの違和感を、なずなは正面からグリグリと押し込んでくれた。みちるの欺瞞を、これ以上無い形で、最もふさわしい人間が暴き出してくれた。いや、別に私もみちるが嫌いなわけではないのだが、こうして一度主人公にも立ち止まって自分の行動を反省する機会を与えて欲しいとは思ってしまうのである。

 もちろん、だからといってなずなの行動が正しいのかと言われればそれも違うのだろう。仮面を外さないやつはもちろん怪しいし、そのCVが子安の時点で怪しいっていうか有罪率は多分100%を突破する。そんな奴にいいように担ぎ上げられたなずなが、このまま「アイドル」として欲望を満たし続けられるとも思えない。最終的には「やっぱりみちるが正しかったのか」という風に転げ落ちてくる展開にもなるだろう。それでも、現時点でなずなの行動理念は一貫しているし、みちるの物言いは相手の立場を考えていない浅薄なものであることは間違いない。これが次回以降のお話で綺麗にみちるに大義名分を与える形で転換できるなら、シナリオも引き締まるのだが……どうだろうねぇ。

 ところで、長縄まりあのこういう役もいいわね(頭では理解していても、やっぱり諸星すみれより年上という事実が認識できない)。

 

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 野球回があるアニメは(略)、第5話。突然襲い来るネイキッドTRIGGER。それすなわち、包み隠さぬ今石洋之。逃れ得ぬ理不尽が降りかかる!

 というわけで、今までのテイストなんて完全無視で容赦無く叩きつけられるTRIGGERの源流。満艦飾マコがそこかしこに潜んでいそうな危険な下町風味に、これでもかと繰り出されるネタのオンパレード。怒涛のカット割りに野生を取り戻したかのようなキレキレのやりたい放題動線は、もはや誰にも止められない。このアニメが始まって以降、ずっとこれが見たかったような気もするし、改めてぶつけられると「完全に世界が壊れちまった……」という絶望感がないまぜになった感情が押し寄せてくる。OK、面白ければそれでいいのです。

 とはいえ、やはり今作につきまとう「なんか微妙な雰囲気」は相変わらず漂っている。常に「獣人差別」というテーマを抱えているおかげで胸糞悪い話になるのはしょうがないのだが、今回その中心となった監督の迫害エピソードなんて、本当に話を前に進めるために、お約束の要素として挿入されたに過ぎず、あまり悲壮感もないし逼迫感もない。監督の身の上を考えたら大変なことなのだろうが、先週まで見てきたこの世界においては、「まぁ、そうなってたんやろな」くらいの感覚だし、何しろラジオニュースでしれっとドードー獣人の絶滅が告げられるような世界なのである。今更監督1人の命がどうなろうと、あまり問題ではないような気になってしまう。そういう意味では、やっぱりあまりストーリーテリングの上手な作品ではないような気がする。

 しかしまぁ、今回ばかりはそうした細かいことはどうでもいい。とにかく狂気を煮詰めたような髄のエキスを味わうだけである。そこかしこに散りばめられたパロディ要素が実に脳に悪く、「がんばれベアーズ」のはずなのにベアーに一切敬意を表さず、真っ先にぶっ殺される選手の名前はプニキである。クマならなんでもいいっていうチーム構成なのでよくわからない動物もひしめき合っているが、どう考えても山田太郎にしか見えないシロクマなんかもいるし、チーム全体がカオスだ。最後の最後で戦ったキラーアニマルズの中にネズミが混ざっていたのだが、あれってやっぱりくまのプーを薙ぎ払うような動物キャラといえばネズミ、ってことなんだろうか。

 他にも「フラミンゴ打法ってそういうことじゃねぇよ」とか、水島裕が務めるアナウンサーのあまりに刹那的すぎる愉快な放送とか、恐ろしいテンポで展開されるファニーな世界観はやっぱりクセになるのである。ふと思い出して「パンティ&ストッキング」が見たくなりますね。個人的にツボだったのは、イタチじゃなくてミンクなマリー伊丹さんが、率先して自分を(特定の)イタチに寄せていってたシーンですね。やっぱり世間的にイタチといえばあのお方なんやなぁ。

 

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 Ami Maeshimaの初めての別な仕事、第4話。いや、これ、だいぶ上手くなってますやんね。初登場時の丸山彩は「あぁ、うん……」くらいの仕上がりだったと思うのだが、今やちゃんと声優としての仕事になっている。こうして改めて聞いてみるとあみたの声って割と鼻にかかっててクセがあって面白いな。丸山彩以外のキャラクターでどんどん個性が伸ばせれば、声優街道でも一花咲かせられるかもしれない。まぁ、舞台女優としてはバリバリ活躍してるはずなので、そっちを知らない人間の見当はずれの見方な気もするのだけど。

 そんなわけで、あみたの話題が出したかったから記事立てしてみたわけだが、正直いうと本作は今んところあまり乗り切れていないアニメの1つである。毎度おなじみTRIGGER節なので映像部分に楽しい要素は多いのだが、どうにもシナリオラインが雑多というか、「獣人差別」というところからスタートして、対立してる2項について、そして獣人の住む街の孕む闇についての描き方が、良く言えばわかりやすく、悪く言えばあまりにも紋切り型で「ドラマ」として成立してる感が薄いのである。

 これまでのシナリオでも、本当に要素を要素として切り出して断片を繋いでいるだけ、というイメージが強く、個々のファクターが世界を構成する要素として繋がってこない。やりたいことはすごくわかりやすいのだが、何か問題を掘り下げるなら、できればもうちょい周りから埋めていってくれないか、というのが正直な感想である。今回のお話は、イルカ獣人・ニナとの外界散歩を通じてみちるが「人間に戻る」ことをどのように考えているかを掘り下げるのが目的。あっさりと獣化の解除に成功し、それで全てが終わりかというと、流石にそんなことはない、という複雑さを「ヒトと獣人の信頼関係」をベースに描いている。確かに人間に戻れれば嬉しいだろうし、ニナのように人間と獣人が仲良くできればそれでいいはずなのだが、表面上なんとなく上手くいくだけでは、結局みちるの抱えている問題は解決してませんよ、っていう話だ。

 それ自体に疑問はないのだが、どうにも筋の運びが適当。例えば今回ニナが出向いたクラブみたいな会場は「獣人を認める人間たち」の集まりであり、ざっくり言えば「みちるやニナの仲間」となりうる人間たちのはずなのだが、彼らにとって獣人はあくまで「獣」の延長線上にあり、物珍しさや同情からの付き合いでしかないということが端的に説明されている。ただ、それにしたって彼らの行動は適当すぎて、歓待したはずのニナが明らかに苦しんでいるのに水槽にぶち込んで放置したり、対応の意味がわからなすぎるし、それをみちるがぶっ壊して退場する際にも、誰も何も言わずに「仕事が終わった」とばかりにフェードアウトしていくのは、あまりにキャラとしての血肉が感じられず、「そのための舞台装置」としての処理が冷徹だ。ニナとみちるの新しい友人関係をせっかく構築したのだから、もう少し「友達だから」みたいな部分から他の人間たちとの関係性との差分を見せるような演出が欲しかったところ。

 まぁ、現時点でみちるの心情にも整理がついていないし、世界の構図も見えていないので多少もやもやするのはしょうがないことなのだが……もうちょい、あけすけにテーマ性を謳う以外の描き方があればいいのに、とは思うのだ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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