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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 もしかして:俺、一週間勘違いしてた、第10話。お盆だのなんだの挟んでたせいで、一週間更新を勘違いしてた。良かった、見逃さずにすんで。

 結果的に3週間空けてしまったけど、まぁ、そんなに問題無かった。何しろ今週は画面上ではほとんど進展も無かったから……いや、色々と劇的な事実は判明したし、アツい展開もあったはずなんだけどね。でも、相変わらずの作画状態でヘナヘナだから今ひとつ盛り上がらない。考えてもみてほしい、「童虎・ムウ・サガ・シャカの共闘、しかもフィニッシュはアテナ・エクスクラメーション」とか、どう考えても子供の頃に夢見た「僕の考えた最強の聖闘士星矢の展開」以外の何ものでもないんだ。めっちゃ盛り上がるはずなんだ。でも、なんか作画が。スターダストレボリューションのショボさが特に際だっていました。

 さておき、まずお話はフロディ・ウートガルザ戦から。ここが想像以上にグダグダになった。何しろ、視聴者全員が一番気にしていた「ウートガルザの正体」が訳の分からんものだったからだ。「フロディの家系の裏に位置する家系」ってなんやねん。いや、まず「フロディの家系」について知らんわ。フロディさん本人はご実家のことだから何となく分かってらっしゃったのかもしれないけど、我々はそんな北国の家庭事情とか知らんわ。ファンがあれこれ必死に推理してた時間をどうしてくれるというのだ。あげく試合結果もグダグダで、ウートガルザさんはほとんど見せ場らしい見せ場もなく、腹にピッコロ大魔王もびっくりの大穴を開けられて憤死。何だったんでしょう。フロディさんは「その意気や良し!」みたいなこと言ってましたけど、全然伝わってこないよ。一応、腹に空いた大穴に何かきらりと光るものがあり、それによってフロディさんが感じ入ったような描写になっていたので、ウートガルザ物語はまだ続きがあるんでしょうかね。このまま終わったら、流石に残念過ぎるわ。

 フロディさんがどさくさに紛れて「勇者の像」をぶっ壊したおかげで、中央の間に駆けつけたアイオリアさんの方も急転直下でクライマックスへ。怒りに任せたライトニングプラズマも余裕でかわされ、これまで散々無理してきたアイオリアは虫の息。あっさり敗北かと思われたところに、今までどこを走っていたのかよく分からなかった遅刻組3人がようやく到着。まぁ、作画がへにゃへにゃとは言っても、展開自体はアツいんですけどね。童虎・ムウ・サガのベテラン3人組がアイオリアに「お前は若いんだから無理しないでね」みたいに気遣って戦ってくれるシーンはちょっとほっこりするものがあります。童虎がムウと駆け出すとその脇にシオンの面影を見るカット、これも素敵。サガの登場シーン、「誰が2人だと言った?」のところなんて、言葉を交わさずともムウや童虎と自然に共闘してコンビネーションを構築できるサガの立ち位置に胸が熱くなる。本当ならこいつらはこうして仲良くアテナの守護のために活躍出来た人たちだったんだろうなー、って思うとしみじみしますよ。これで試合結果も恰好よく決まれば最高だったのだが……。

 残念ながら、アンドレアスサイドだって単なるやられ役で終わるわけにもいかない。どう考えても視聴者に嫌われるのは覚悟の上で、ついにその正体を現して黄金聖闘士を返り討ちだ。これまで秘匿されていたその正体は、北欧神話ではお馴染みのお騒がせ者、ロキである。うーむ、そりゃ悪者にされることも多い存在ではあるけども……「邪神」とまで断じなくても……まぁ、今回は完全に悪者ですからしょうがないんですけどね。オーディンも関係者の手綱くらいきちんと握っておいてよ。とにかく、アンドレアスの身体は「邪神」ロキにより掌握されてしまい、たかだか人の子である黄金聖闘士が頑張ったところでどうしようもない状態に。アイオロスが先んじて打ち込んだ楔を解かれ、絶対絶命! のところに駆けつけるシャカ! これも格好いい。まるで打ち合わせでもしてきたかのような完璧な連携でもって、最大必殺技オームを叩きつけるシャカ。「神に最も近い男」の面目躍如で、「黄金聖闘士3人すら前座にさせるのかっ!」と驚きの展開。しかし、それでもロキは余裕の表情。シャカの渾身の一撃すら打ち倒し、これでついに万事休す……と思いきやもう一発! 実はシャカの一撃すら時間稼ぎ! 締めくくるのは最大最強のアテナ・エクスクラメーションだ! いやぁ、やっぱり出しますよね。ここまでの展開でもちょいちょい黄金聖闘士が大挙してたシーンで「さっさとA!を撃てばいいのでは?」ってな部分はみんな気になっていたはずなので、ここで満を持しての発動ですよ。一発撃っちゃえばアテナの裏切り者。そんな禁断の秘技だが、やはり黄金聖闘士の締めの一発といえばこれしかないですよ。まぁ、既にハイペリオンさんという「一人で乗り越えちゃう」前例もあるんですけどね。

 アイオリアだけを残し、シャカが倒れ、残り3人もA!で満身創痍。この状態で相手が倒れてくれなければゲームオーバー……という状態では、当然相手が倒れてくれるはずもないんですよね。さぁ、今度こそ本当に万事休す。一体次回以降にどうやって巻き返せばいいのだろうか。現時点で動けそうな人員ってアイオリアとフロディさんくらいなんだよな。そして、気になるのは崖下に落ちたアイオロスの存在か。今作に残された「我々が見たいと思ってる黄金聖闘士のあれこれ」で残された課題といえば、あとは「アイオロス・アイオリア、兄弟の語らい」くらいだと思うので、きっとここからも繋いでくれるはず。とにかく作画、何とかしてくれ作画。

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 オープニングうるせぇ! 第9話。曲とSEの音量バランスって案外難しいなぁ。

 さて、お話の方はどんどん混沌としてきています。もう、何がどうなって誰がどう悪いやら。聖闘士星矢の最大の売りの1つに「善悪とか余計なこと考える必要も無く悪い奴は悪い」っていう少年漫画らしいシンプルさがあると思うのだけど、今作は神闘士の方にもそれなりの大義名分があるのでなかなか難しいですね。アンドレアスさんはシンプルに悪い奴なんだろうけど、今回メインの敵役だったシグムンドさんもフロディさんも、どうやらいい奴だったみたいなのでなんだかすっきりしないのである。Ωの十二宮編でもミケーネさんあたりは微妙だったのでその辺がすっきりしなかったんだけど、あっちはアモールさんという最大級のオチがちゃんと用意されていたのですっきりしたんだ。今作はもうウートガルザしか残ってないんだけど、あいつの動きもいまいち分からんしなぁ。

 1つずつ戦闘を見ていこう。まず、今回最大の謎となったのは童虎のマッチ。ウートガルザさんはリフィア軍勢(つまりオーディン軍勢)からの伏兵なのだろうと思っていた。実際、あまりにも脆くて発泡スチロールかと思うようなソフトな像を一発で破壊してさっさと逃げる様子からは、どう考えてもユグドラシルを守ろうとしているようには見えないのである。童虎もまさかそんな展開になるとは思ってなかったのでびっくり仰天。そのまま、ウートガルザを追いかけるわけでもなく、再び孤立してしまった。ユグドラシル内部ってどんだけ複雑な迷路になってるんでしょうね。そして、童虎をまいたウートガルザは勇者の間に現れてまさかのリフィア消し。あれ? 仲間ではないのか? アンドレアスさんとツーカーで繋がってる感もあるし、結局ヤツは悪い側なんだろうか。ラストの流れ的に考えてフロディさんは完全に味方サイドになっちゃったわけで、そこで対峙するウートガルザさんは必然的に悪側ってことになるのだが……未だにアンドレアスの狙いが読めないので本当に大混乱である。リフィアが黄金聖闘士たちを蘇らせたことも最初から知ってた風だし、それでも別にOKみたいな顔してたし、ウートガルザさんが像をぶっ壊したことについてもお咎めなしだし……どういうことなんだってばよ。

 そんなごちゃごちゃした展開を他所に、サガとシグムンドさんの戦いは非常に分かりやすい。なにしろ「タイマンでサガがぽっと出の新キャラに負けるはずがない」からだ。元々、このアニメが始まった時には「黄金聖闘士が格好悪い戦いをするのは見たくないなぁ、でも苦戦しないと作品にならないしなぁ」と心配したこともあった。実際、そのために初期のアイオリアなんかは制限有りの状態でのバトルを強いられ、「黄金聖闘士でもこれだけアウェーなら苦戦してもしょうがない」ということを何とか納得していたのだが、サガさんはそんなん知らん。空気を読んで接戦にしてやる心遣いなどありはしない。「聖闘士に同じ技は通じぬ」と豪語し、返す刀でギャラクシアンエクスプロージョン2連発という、あまりに大人げない戦い方。必死に「弟ガー、弟ガー」と哀願するシグムンドさんを容赦無くボコボコにするのである。これはこれで、潔く斬新な展開と言えるのかもしれない。「強いから強いのだ」という至極当たり前の結果である。まー、我々とてサガの苦戦してるところは見たくないので、これはこれでいいのかもしれません。シグムンドさんも、バトルでは一切いい所無しの雑魚認定は不可避だが、その分人間性は正しい人として描写されていたので、少なくともファフナーさんよりは扱いがいいとも言えるんだ(ただ、数ヶ月後に忘れられるとしたら間違いなくシグムンドさんの方だ)。

 それにしても、今回のサガ・シグムンド戦の因縁の付け方、話の展開の適当さはなかなかのものである。初手、シグムンドさんは「弟が殺されたのはおまえらアテナのせい! オリンポスの神々のせい!」と訴え、「まぁ、確かにアテナ軍が嫌いになる気持ちは分かるけど」という同情をちょっとだけ引く。ただ、サガはそんなの気にしない。「俺にも弟がいるんだけどさ……」と切り出すとシグムンドさんも「え? 何? なんか面白い話でもあるの?」とサガの目の前で攻撃の手を止める。サガさん、「いや、別にオチも何もないねんけど、お前は倒すわ」と油断したところに容赦無く攻撃をたたき込んで神衣破壊。ひどい。必死で立ち上がったシグムンドさんはさらに因縁話を続ける。「俺がヒルダ様の異変に気付いていれば弟は死ななくて済んだかもしれない! 弟が! 弟が!」と連呼。「それ、さっきも聞いたわ」とサガさんギャラクシアンエクスプロージョン。ひどい。もう、単なる弟自慢大会だったわけだが、2人とも大して重要なことを話してるわけでもないので、すげぇ適当な心の交流である。最終的に、「まぁ、同じ長男のよしみやで」と命を助けてくれたサガさんは優しいんだろうけど、なんでお前がドヤ顔でジークフリートの気持ちを代弁していたのかはさっぱり分からないという。なんか、サブタイトル詐欺だった気もする。結論、「サガ強い」。知ってた。異次元に吹き飛ばさなかっただけでもありがたい話よ。

 そして残るのは最後の一局、アイオリア対フロディ。しかし、ここも命の削り合いをするのかと思いきや、「どっちがリフィアを信じられるか自慢大会」という謎の口論に発展。先攻フロディさん、「リフィアは大事だけど、今の彼女は間違ってるから正しい道を示してやらないと駄目」。後攻アイオリアさん、「彼女に会ったのはつい最近だし、素性もよく知らないけど、可愛い女の子が困ってたみたいだから全面的に信じるわ」。どう考えてもフロディの方が正しい。アイオリアがリフィアについていく理由ってちょっと弱すぎやしませんかね。確かにここまでの流れでアンドレアス軍が非道な行いをしていたのは間違いないだろうが、それだってファフナーが悪かったり、個人の責任に還元される要素も多いわけで、本当にリフィアが「善」であるかどうかは一切確定してないんだ。「あの女がトチ狂ったんだよ! 昔は良い子だったんだ!」という幼馴染みフロディさんの物言いの方が信憑性が高い気がするんだけど。

 まー、そんな話は結局水掛け論。まとまらないのであとは拳の勝負である。「剣なんていらんかったんや」と拳をぶつけ合う戦闘は、今作の中ではそれなりに良く描けていたシーンだと思うのだけど、それもリフィアの乱入で即座に終了。リフィアが「ごめん、黄金聖闘士蘇らせたの私だったみたいだわ」と驚きのカミングアウトをしたことで、何となく信用していたアイオリアは混乱、アンドレアスに「ほら、始末しろよ、そいつが全部悪いんやで」と囁かれたフロディさんも苦悩。まぁ、仮に「リフィアが死者復活を果たして掟を破ったよ」が事実だとしても、それがすぐに「アンドレアス=正義」の図式とは繋がらないんだけどな。フロディさんからしたら、信じてた幼馴染みがおかしくなった末に禁忌まで侵しちゃったってんだから、そりゃボロボロにもなりますよね。必死で女の子のことを考えてるのに途中で邪魔しようとしたアンドレアスが鬱陶しくなり、ひとまずオーディンサファイアをぶっ壊してコントロール奪取。一体何が正しいのか、決めかねていたら背中を押すかのようにウートガルザさんがやってきてリフィアを消し去ってくれたという。そりゃもう、ここで立ち上がらなきゃ男じゃない。変な姿勢で走り出したアイオリアを見送り、今作初の神闘士決戦へともつれ込むのであった。あれ、その部屋の像は壊さなくていいんですかね……。

 ……うん、やっぱりよく分からないな。黄金聖闘士12人一挙蘇生なんて荒技が出来るのだからリフィア=オーディン(の依り代)で間違いないと思うのだけど、それをアンドレアスが知ってて黙認していたっていうのがしっくり来ないんだよな。前回のシャカの言葉を借りればアンドレアスは「オーディンではない、邪悪な何ものか」のはずなので。そしてウートガルザさんの立ち位置も相変わらずの謎。童虎をほったらかしにしてフロディとぶつかる必要性とは? リフィアを殺すのが目的だったら、死者の間でさっさと殺してるはずだよね。そして、童虎は今どこで何をしているやら。

 次回、いよいよアンドレアスの間に突入、アイオリアが代表して対戦するようだが、残っている黄金面子は童虎、ムウ、そしてサガ。次回予告では当たり前のようにシャカも登場。……アンドレアスさんが勝つ理由が何一つ見あたりません。なんやこのイジメの構図は。

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 バルドル! 作画班に嫌われてる男! 第8話。いや、作画は相変わらずだけどさ、今週はシャカとかデスマスクとか、アップのシーンなら格好良い画もけっこうあったはずなんだよ。でも何故かバルドルだけ全部酷かった気がする。劣勢に陥ってからのギャグ感が凄い。

 いやー、今週は(今週も)突っ込みどころが山ほどあって疲れましたね。シャカさんが参戦するとどうしてもバトルが哲学論争みたいになるので、「聖闘士星矢」ワールドのアホさ加減がよく出てくるわけですよ(それが見たくてファンを続けているという話もある)。なお、先週から週刊少年チャンピオン上では、車田正美の自伝的漫画(かっこ笑い)の「藍の時代」が始まっております。そちらも車田テイストの馬鹿馬鹿しさがあふれているので、是非押さえておきましょうね。

 さておき、先週は黄金聖闘士3人と引き替えに像を2本ぶっ壊したわけですが、今週も無事に2本倒壊。シャカがどうなったかは分からないけど、デスマスクさんはこれまでの不摂生が祟ったのか、突然崩れ落ちて退場確定である。前回のアルデバランといい、どう考えても圧倒してた気がするバトルで突然スタミナ切れ起こすのはどうなんだろう。まぁ、例の刻印は残っているので、復活した黄金連中も万全ではないのかもしれないが。先週の星取表を追記しておくとこうなります。

 ① アイオリア  VS フロディ  戦闘中

 ② アルデバラン○VS●ヘラクレス

 ③ シュラ   ●VS○カミュ

 ④ カミュ   ○VS●スルト

 ⑤ ムウ     VS ファフナー 水入り

 ⑥ 童虎     VS ウートガルザ戦闘中

 ⑦ シャカ   ○VS●バルドル

 ⑧ デスマスク ○VS●ファフナー

 ⑨ サガ     VS シグムント ←NEW!

 

 そういや今回アイオリアに一切出番がなかったんだな……。まぁ、ニューカマーであるバルドルの物語に筆を割かなきゃいけなかったからしょうがないんだけど。先にデスマスクの方を片付けておくと、前々回ムウに二連続で強烈な突っ込みをもらっていたファフナーさんだが、ようやくオーディンサファイアを起動し、改めてムウに圧力をかける。どうやらあの宝石の出力調整を行ったり、起動確認をしていたのはアンドレアスではなくてファフナーさんだったようなので、学者ポジションとしてはそれなりに優秀な仕事をしていたようだ。「単なる虚弱野郎」とか思っててごめん。いや、オーディンサファイア持ってる連中もことごとくぶっ飛ばされてるんだから大した成果じゃないのかもしれないけど。とにかく、デスクワーク専門の雑魚だと思っていたのはムウも同じだったらしく、ちょっと強くなったファフナーに慌てた様子を隠そうともしない。そこに丁度良く現れたデスマスク。どうやらヘレナの仇としてファフナーさんを探してたらしく、出会い頭の積尸気冥界破でさっさとヤサを変えてしまった。ムウに「先に行っといてくれ!」って(多分テレパシーで)連絡した時にムウが「じゃ、この部屋の像は頼みましたよ!」って言ってどこかへ去っていくわけだが、おそらく9割の視聴者は「いや、像は壊してから行けよ」って思っただろう。なんでそこで手間を惜しむかね。

 2人で対話するために黄泉送りにしたつもりだったのに、亡者は力を貸すわ、人質の存在が明らかになるわ、やたらと不利な状況を叩きつけられるデスマスク。考えてみると、「盲目の人間の目が見えるようになっちゃう」とか、以前からデスマスクは黄泉の世界からあんまり恩恵を受けてない気がする。亡者を操って攻め立ててたシラーさんの方がまだホーム感あったかも。しかし、そんな逆境も今シリーズのデスマスクなら大丈夫。なんと、デスマスクさんがこの世界に誕生して30年弱、おそらく史上初の、「子供に声援を送られるデスマスクさん」で、おっちゃんの親心とか色々覚醒。見事、冥界の番人としての威厳を見せる「半死半生永久拷問」という最高の結末を叩きつけた。ファフナーさん、これから永遠に亡者に顔を踏まれ続けるのか。合掌。

 さぁ、そして今回のメインイベント、シャカVSバルドル。前回の引きでアンドレアスさんが「神だ」とか思わせぶりなこと言ってたもんだから「おっ、仏教と北欧神話の謎対決かな?」と期待してしまったわけだが、蓋を開ければこれがとんだくわせもの。「神になった男」でも何でもなく、「神にちょっと利用されてただけの男」でしかなかった。まー、シャカから直接「人は神にはなれない!!!」とか言われたらしょうがないよな。……うん、別にジュリアン・ソロも瞬も人が神になったわけじゃないから、あれは単なる依り代だからノーカン。……アテナはどういう扱いなんだ? まぁいいや、とにかく、とてもアンドレアス似の声をした神さま(自称)に利用された可哀相な少年のお話である。

 まず、「私の生まれた村はアスガルドの中でも特に貧しく、体の弱い子供の私だけが働けたが、それでは誰も救えなかった」の時点でよく分からない。身体弱いヤツしか働けない村って、どんな場所だよ。滅びるだろ、滅びろよ。バルドル少年はそんな苦境でもパトラッシュ(仮)と一緒に頑張っていたわけだが、ある日我慢出来ずに神さまの前で愚痴ってしまう。すると、聞き覚えのある声の神さまが「助けてやるよ」と語りかけてきて、確実に誘導尋問的な流れで「優しい心なんていらないから強い身体をくれ」という(一方的な)交換条件が成立。ちなみに、「神さまに願うなら頑丈な身体とかじゃなくて村の平和とか富とか平穏を願えばよかったのでは?」とも思うが、そこは切羽詰まった子供のお話、深く考えたら負けだ。あそこでバルドルがほしかったのは、ケイン小杉ばりのPerfect Bodyなのだ。結果的に、誰にも傷つけられない無敵ボディを手に入れたバルドルだったが、慈悲の心を奪われ、パトラッシュを放り出して一路戦場へ。めでたくそのボディをフルに活かせる「戦士」という職業についたわけだ。「オーディンにもらった身体だしなー、オーディンの代弁者って言ってる人のために使うのがいいよなー」っていう短絡的な考え方で出てきたようだが、彼の生まれ育った村は結局滅びたんでしょうかね。

 しかし、その不死身のボディで一度はシャカを圧倒してみせたものの、マジもんの神の世界を見てきたシャカはそのペテンにすぐに気付く。「それ、偽物やで」ということを看破し、「パチモン掴まされてざまぁwww」と発動する問答無用の天空覇邪魑魅魍魎。彼がオームを唱えれば、全ては解決するのである。ひとまず、今回の禅問答のおかげで物語の大勢は見えてきた。どうやらアンドレアスは「オーディンを騙る別な邪悪なるもの」であり、回りの連中も色々騙されていることになる。では本物のオーディンは何してるか、って考えると、そりゃま、リフィアさんがいるわけで。この流れだと、リフィアチームの護衛についたウートガルザさんがオーディンサイドの衛兵かな。ひょっとしたらオーディン本人って可能性もワンチャン(その場合、リフィアは純粋に代弁者としての巫女ということになる)。童虎はあの局面をどう対処すればいいんでしょうかね。

 とりあえず、そんなアンドレアスのペテンの純粋被害者となってしまった可哀相なバルドル。なんかいかにも「オーディンの保証付きですし」みたいな顔してバルキリー的戦天使を召喚して戦っていたが、そんなものは大量の曼荼羅の前では塵に等しい。そりゃな、1枚の曼荼羅の中にどれだけ仏が描かれていると思ってんねん。勝てるわけがない(宗教的問題発言)。最後にはアンドレアスにも見放されたのか、不死身ボディすら剥奪されてしまうことになった。このシーンでシャカが見せた五感剥奪の使い方は素直に「うまいな」って思うわ。こういう小ネタの使い方が、今作の憎めないところである。シャカは最初から最後まで圧倒的シャカらしさで、見事な戦いぶりでした。この人の株が下がることは未来永劫無いんだろうなぁ。

 そして次回、シグムンドのところには素直にサガが登場。結局柱を一本も壊してないムウはどこを走っているやら。最終決戦に回されるのかね。そして気になるのは何と言ってもサブタイトルである。「兄弟の絆」とは……いや、素直に(?)考えればシグムンドとジークフリートの話ですけどね。……それで終わるわけがないよなぁ。ジェミニだものなぁ。兄弟の絆とかいうと黙っちゃいないどこぞの不死鳥は元気でやってるかなぁ。

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 思ったよりも順調、第7話。もう少し1戦1戦描いていくのかと思ってたけど、流石にそれだと1クールじゃ終わらないしね。基本的には「黄金聖闘士は圧倒的に強いんやで」感を出せればそれでいいかな。

 前回組まれたマッチメイクは半数を消化。戦績は以下の通り。

 ① アイオリア  VS フロディ  戦闘中

 ② アルデバラン○VS●ヘラクレス

 ③ シュラ   ●VS○カミュ

 ④ カミュ   ○VS●スルト

 ⑤ ムウ     VS ファフナー 戦闘中

 ⑥ 童虎     VS ウートガルザ戦闘中

 ⑦ シャカ    VS バルドル ←NEW!

 残っている部屋は「霧の間」ニヴルヘイムで、守っているのは消去法でシグムントということになる。黄金側の残りはサガとデスマスク。サガはなんか別なところに行ってそうな気がするので、デスマスクさんかなぁ。

 さて、一試合ずつ見ていこう。①アイオリアVSフロディ。残念ながら試合としては一番どうでもいい対戦である。アイオリアが特別トリッキーな勝ち方をするとも思えないし、神闘士の中で一番特徴が無いのも残念ながらフロディさんだろう。一応オーディンサファイアの力で「力の戻った黄金にだって負けねぇからな!」と気を吐いているわけだが、本気出したアイオリアさんは主人公補正(?)もあるので相打ちすら拒否されるだろう。そう考えるとフロディさんはかわいそうな役回りである。まぁ、一番出番が多いから我慢してもらおう。

 ②アルデバランVSヘラクレス。個人的にはここが割と面白い試合だった。どこぞの部屋では「時間無いから相手なんか無視してさっさと像の方壊すで」という頑張り屋さんもいるというのに、アルデバランったら「一度倒した相手をもう一度倒す必要なんてない」ってんで、頑なに抜拳しないんだもの。必死にゲンコツをぶつけてくるヘラクレスさんが可哀相。「力こそパワー!」って叫んでいるのにパンチが一切届かず、最終的にはアルデバランさんのアツい闘魂注入ビンタである。そこで目覚めてりゃ良かったのに、何故か変なスイッチが入ってサファイアに飲まれるヘラクレス。いいとこ無しだ。だが、最終的にはグレートホーンをぶっ放してもらえたし、「ちゃんと聖闘士の心意気も分かってるんすよ」アピールしながらの敗北なので、脳筋キャラにありがちではあるが、キャラとしては恰好よく描いてもらえたといえるかもしれない。今のところ、一番仲良くなれそうな神闘士はヘラクレスさんだからね。最終的にはユグドラシルの介入もあり、像の破壊は完了したものの、どさくさに紛れてアルデバランは退場。もーちょい早めにヘラクレスを叩いておけば余力を残せたかもしれないのになぁ。

 ③シュラVSカミュ。「なるほど」って思ったが、「ハーデス編でも一緒に蘇ったよね」っていう2人の語らいはなかなか良い感じ。ぶっちゃけ、あのときもなんであそこまで頑なに裏切ったふりを続けてたんや、っていうのは未だに納得いかない部分もあるのだが、とにかくこの2人(とサガ)は他の連中よりも固い関係性があったのだね。アイオリアは「カミュとは戦いたくないわー」「シュラさんは兄を殺した人なんだよなー」とうじうじすることも多かったが、この2人は非常にさっぱりと、「お前と戦ってみたかったんだ!」と元気よくぶつかっていく。まぁ、シュラはそう言いながらもカミュを殺す気は一切なかったわけだが、カミュもそのあたりは分かった上で殺さないレベルのじゃれ合い方になっていたのだろう。今作ではシュラの侠気溢れる良い部分が多く描かれているので、鬱憤の溜まっていた山羊座チームはいくらか溜飲が下がったのではないでしょうか。

 ④カミュVSスルト。幼なじみ対決。結局、シュラの命と引き替えにカミュは正気に戻った。「頑張れば友達が良い奴になってくれると思ってたのに、もう駄目だ」っていう判断だが、出来ればもう少し早めに割り切ってくれてればシュラも無駄に傷つかずに済んだんだけどね。まぁ、終わってしまったものはしょうがない。「炎VS氷」というコンセプトながらも、2人のキャラが全く逆になっているのが非常に面白い。「お前の凍てついた炎を、俺の熱い氷で溶かしてやる!」って、すげぇ格好良い台詞だなー、って感心しました。カミュもこうして1人の男としてみるとアツい奴ではあるんだよな。氷河とは似たもの師弟だよね。

 ⑤ムウVSファフナー。あんまり進展無し。真っ先にぶっ殺される枠かと思ったが、ファフナーさん案外粘る。

 ⑥童虎VSウートガルザ。ローブの正体はまさかのリフィア! ……でも先週確認したら割と「リフィアじゃね?」って予想してる人はたくさんいましたね。だってさ、リフィアが移動したのって童虎よりも後じゃん。なんで先回りしてるんだよ、おかしくない? ひょっとして童虎、部屋に向かう前にトイレにでも寄ってたのか。単に道に迷ったのか。童虎ならありそうだけども。まー、そろそろリフィアさんも正体を明かしていかなきゃいけないタイミングなんでしょうね。そしてウートガルザさんが直接そのリフィアを守りに来たということは、彼は直接の配下ということでいいんだろうか。パラス軍におけるミラーさん、エウロパさんみたいなスタンスなのかな。アンドレアスはそのへんをどのくらい理解してるのかも気になるところ。

 ⑦シャカVSバルドル。さぁ、無事にシャカも戦場に到着。相手は「神」だそうですが……わざわざサブタイトルに名前が出てくるとは生意気な奴である。まー、シャカが負ける姿は想像できないので来週1話使ってアピールするだけアピールしてもらってからぶっ叩くことになるのだろうが、ここで「神」と言われているということは、何かもう1つくらい小ネタがあるのかもしれない(ただ、あんまり強そうには見えないんだよなぁ)。

 今週はそれなりに作画の状態も良好で、キメのシーンはビシッと決まっていて良かったです(相変わらずヘロヘロのカットも多いが)。時間に余裕があったら改めてアルデバランにビンタされるヘラクレスの顔を見直そう。

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 祝! 聖闘士星矢カテゴリ100記事目! 第6話。いや、ものすげぇ私事ですけどね。Ωとコレを合わせて気付けばもう100本かぁ……なんだかんだ言って随分長いお付き合いになってるなぁ。ま、聖闘士星矢シリーズ全部との付き合いを考えればこれでも短いほうですけども。毎週の拍手コメ、ありがとうございます。とても励みになります。

 さておき、今週も遠景になると一気に崩れる作画をちょいちょい気にしながらの展開になりますが、先週「3つのポイントをぶっ壊せば先に進めるよ!」をやったと思ったら、今度は更に「7つぶっ壊せば解決するよ!」という展開。うーむ、この安定感。今回破壊するのは「ユグドラシルの中にある部屋の、更にその中に立っている像」である。大樹の中になんでそんな部屋があるのかはよく分からないが、ちょうど神闘士の数と同じだけの(とても立派な)部屋が用意されおり、それぞれに部屋をまとめるコンセプトも異なっている。ここに立っている馬鹿でかい彫像を破壊すればミッションクリアだ。今回はわざわざライブラの武器とか使わなくても壊せるのかな。外を守る結界の破壊に神聖衣が必要だったのに、今回必要なかったらなんか間抜けだけども。

 さて、それぞれ7つの部屋は当然北欧神話に由来する区分けがなされているわけだが、制作陣はその辺を気にしなかったのか、見事にΩのパラス城におけるルート選択と被っているという。パラス城の場合は四天王の皆さんに分配されていたので4つ。詳細は当時の記事参照であるが、名前だけ確認しておくと「来訪者は神の裁きを受ける」アルフヘイムの道、「時空の狭間へと繋がっている」ニヴルヘイムの道、「踏み込んだ者に究極の試練を与える」ドヴェルグの道、そして「世界の終焉に通じている」ヴァナヘイムの道だ。そして今回リフィアによって紹介された部屋を羅列すると、①「知恵の間・スヴァルトアールヴヘイム」②「巨人の間・ヨートゥンヘイム」③「光の間・アールヴヘイム」④「死者の間・ヘルヘイム」⑤「勇者の間・ヴァナヘイム」⑥「霧の間・ニヴルヘイム」⑦「氷の間・ヤーヘイム」となっている。

 比較して見ると、まずΩではアイガイオンさんが守護していたルート、「アルフヘイム」が「光の間・アールヴヘイム」と同一。この部屋はまだ黄金聖闘士が訪れていないので詳細不明。Wikiの北欧神話まとめによると「妖精の国」と表記されているが、ここは光の妖精(エルフ)の住まう場所と書かれており、レベルも他の国よりやや高いようだ。残った神闘士の誰が配属しているかは分からないが、ちょっと毛色の違う部屋のようなので、例の怪しげ仮面が関わってくる部屋だろうか(そして、今になって思うと何故アイガイオンさんだったんだろう)。

 2つ目、ガリアさんが守護していた「ニヴルヘイム」は⑥「霧の間・ニヴルヘイム」に対応。映像を見る限りではなんかもう、全然「部屋」って感じじゃない空間なのだが、ここもまだ誰が向かうかは不明。Wiki情報によると一応「霧の国」と書かれているが、同時に「冷たい氷の国」ともされている。⑦「氷の国・ヤーヘイム」はWikiには存在していないオリジナルの設定のようなので、そことは区分けするために「霧の間」とはっきり指定したのだろうか。「氷の間」については、当然のようにカミュさんが守護していたので、そちらに合わせて多少神話をいじったのかもしれません。

 3つ目、ハイペリオンさんが守護していた「ドヴェルグ」だけは今回登場していない名称だが、調べてみるとこれは「闇の妖精」の名前であるらしく(「ドワーフ」の元になったとか?)、このドヴェルグが住んでいるのが「①知恵の間・スヴァルトアールヴヘイム」である。そこで待っていたのは、なるほど闇っぽそうだし知恵もありそうなファフナーさん。台詞途中で2回もムウにぶっ飛ばされるシーンは今回最大のギャグシーンとして多いに笑わせてもらいました。ムウも容赦無いけど、せっかくアンドレアスさんからパワーアップしてもらったくせに、やっぱりデスクワーク専門だと辛いのか。しかしこうしてみると、やっぱりΩの時の名付けは設定と全然関係無かったな。ファフナーとハイペリオンって、対極にあるようなキャラやないか。

 そして4つ目、僕らのタイタンさんが守護していた「ヴァナヘイム」は⑤「勇者の間・ヴァナヘイム」と対応している。ここは幸いにも、タイタンさんほどではないが、そこそこ敵組織の中核を担うとおぼしきフロディさんが守護していらっしゃったのでちょっと安心。そして当然のように駆けつけるアイオリア。まぁ、ある意味一番面白味のなさそうな試合ではあるのだけども。

 カミュの為に作られたヤーヘイムを除くと、残り2つが今回の追加分のルートである。1つは②「巨人の間・ヨートゥンヘイム」。名前を聞いて一発で分かる通りにヘラクレスさんが守護しており、当然来訪するお客さんはアルデバラン。今回のマッチメイクは、全員が顔見知りのところに会いに行くという意外性の薄いセッティングになっているわけだが、まー、これはドラマ作りのためにはしょうがないところだろう(フロディのところにシュラとかが行っても全然盛り上がらないだろうし)。なお、カミュの後ろには相変わらずスルトさんが待ち受けていると思われるので、残ったシグムントさんがどこに行くかは気になるところ。空いてる部屋は「光の間」「霧の間」だけだが、過去の因縁を考えると「霧の間」がシグムントさんかなぁ。

 そして、色々と波紋を呼びそうなのが、童虎が突入した最後の一部屋、「死者の間・ヘルヘイム」ということになる。何から作ったのか分からない巨大ミイラがおしゃれな教会風の部屋だが、そこで待ち構えていたのは黒いフードの人物。あいつ、謎の仮面神闘士ウートガルザさんとは違う人物のようなのだが……誰なんでしょうね。「死者の間」という名前からも分かる通り、ここは死者を蘇らせることが出来る部屋らしいので、一番シンプルな答えは「アイオロス、もう一回」というもの。今回、既にアンドレアスと一戦交えていたという衝撃の事実が明らかになったアイオロスだったが、彼が出番を終えるはずもないため、どこかで再登場ということになる。「死んでたやつが更に死んで、何の因果かここで復活」というのは一応ありそうな、なさそうな。蘇った直後で記憶が定かでなく、どさくさに紛れて童虎に襲い掛かってくるとか……なさそうだなぁ。それに、あいつがウートガルザじゃない場合には神闘士が1人余っちゃうんだよね。これまで全然目立ってなかった優男風の「バルドル」っていうやつと、曰くありげなウートガルザで「光の間」を取り合う形になってしまうのか。いや、カミュのいる「氷の間」にシグムントさんも行ってる可能性の方が高いか。「氷の間」でカミュが正気に戻って、カミュ・シュラ連合軍VSスルト・シグムントチーム。これがありそう。

 さて、そうなると残っているシャカ・デスマスク・サガがどこに向かうか、っていう話だが、デスマスクは流石に「死者の間」に行ってもらわないと困るよな。サガとシュラは……まぁ、何してもいいや。どうせ負ける図が想像できないし。サガとか空気読まずに直接アンドレアスのところに殴り込みに行くかもしれん。あと、今回の説明展開でリフィアにオーディンが取り憑いていることは大体確定したわけだが、サガはずっと待機しててVSオーディン戦から本気出すっていう可能性もある。あんだけ走ってるのに遅刻するのはどうかと思うけど。ただ、遅刻っていうならまだ町を出てすらいないデスマスクの方が駆けつけるまでに時間がかかりそう。

 今作は13話予定とのことなので、こっからあんまり複雑なプロットは作れないはずなんだよね。サブタイトルからして次回がシュラVSカミュで、ついでだからそこでスルトもボコるとして、アイオリアVSフロディとか、アルデバランVSヘラクレスとか、あんまり面白くなりそうにない試合はさっさと片付けてしまってもいいかもしれない。あれ、でも余ってる面子がいることを考えると、この中から負けるメンバーも出てくるのか……先が読めないなぁ。

 なお、ムウさんとファフナーのどつき漫才みたいな試合はずっとやっててもかまわないと思っている模様。

 あれ、そういえばせっかくアイオロス復活のめでたい回なのに、彼についてあんまり触れてないな……だって、なんか途中で作画が色々迷走して「どうみても星矢じゃね?」みたいなところがあったし……あと屋良さんが頑張ってるおかげで「お前歳いくつやねん」としか思えないし……。

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 心得てるんだか心得てないんだかよく分からないサービス展開が続く、第5話。一瞬だけテンションあがったけどさぁ、やっぱりあそこでの青銅勢の登場は意味がよく分からんよね。

 前回はデスマスクの兄貴がこれまでの悪行をぶっ飛ばす大活躍で魅せてくれたわけですが、今回は蟹座のカの字も出てこなかったり。11人もいると1話で全員に活躍させるのは当然不可能なわけだが、彼は今回、一体どこで何をしていたんでしょうね。そして、前回の復習をするアバン部分で「命を落とした」とサラリと断定されたアフロディーテ。いや、そりゃやられたのは分かってるけどさ。やっぱりかわいそうな扱いだよなぁ……。

 だが、そんなアフロディーテも無駄死にしたわけではない。「ユグドラシルの結界はめっちゃ強いけど、3カ所叩けば何とかなるよ!」という貴重な情報をムウに託して倒れていったのである。そう、聖闘士星矢名物、「何カ所かの目的地をクリアすればボスのステージに進めるよ状態」に突入したわけだ。「なるほど、今回はユグドラシルの根っこか。これを破壊するお話で今後は黄金聖闘士と神闘士がそれぞれぶつかるんだな」と思ったのも束の間、実はこのグレートルート(大いなる根)、3カ所しかない。まだ黄金聖闘士は10人ご存命のはずなのに3カ所。少ない。少なすぎる。わずか4人(実質5人)で世界中の海を支える柱を壊しまくった星矢たちに比べればイージーなミッション。ただ、これを破壊するには「神聖衣にならなきゃいけないっぽいよ」という、何ともふわっとしたシャカの情報もあり、とにかく各ポイントに神聖衣経験者が向かうことに。これ、アイオリア・アルデバランが確定してるのはいいとして、もう一カ所はそれこそデスマスクがいけば良かったはずなのだが……音信不通なのかしらね。

 今回一番不思議だったのは、いつの間にやら接続された黄金聖闘士間の無線LANである。これまでは「お互いどこにいるのかわからねーなー」って探し歩いてたはずなのに、今回何事もなかったかのようにテレパスで会話しているのである。ムウがいちいち直接会いに行ったおかげで接続出来たのだろうか。でも、ラストシーンでは普通にアイオリア・アルデバラン・ミロの3人も通じてたよな。あんな便利な能力があるなら最初から使えば良かったのに。そしてサガとかシュラも呼んじゃえば良かったのに。少なくともアフロディーテとムウは繋がっていたということなのだから、そのままの流れでデスマスクも捕まりそうなもんだが……通話中で回線が繋げないとか、そういう制限でもあるんだろうか。

 まぁ、とにかく便利な共有能力が手に入ったおかげで、3カ所同時進行のミッションも非常にスムースに進む。「突然青銅勢が現れた!」という、視聴者にとってもとんでもないサプライズについても、リフィアさんがタネを知っていたおかげで、一瞬にして情報共有&クリア。人騒がせでがっかりな幻である。結局星矢たちは一言もしゃべらなかったしな(ギャラの関係で)。いや、こんなところでちょこちょこしゃべられても困るけどさ。一瞬でも「旧版キャストでしゃべったりするの?!」って期待しちゃった俺のドキドキを返せ。それにしても、「フィンドルの冬」とやらの効果は結局どの程度のものだったのだろうか。アンドレアス様は「ときに心の闇を見せる」とドヤ顔で言ってたけど、童虎もアルデバランもミロも大した悩みは抱えてなかったということなのか。まぁ、黄金部隊の中では割と悩みのなさそうな3人ではあるが。童虎に紫龍の幻を見せる理由はまぁ分かるし、アイオリアに星矢もギリギリ分かるけど、アルデバランに瞬とかいう関係性がいまいち分かりませんよね。多分ソレントの幻とかの方が何倍もダメージあると思うんだけど。あと、いっそサガの幻っていう手もある。なんで律儀に青銅でそろえたのだろう(製作の都合と視聴者サービスです)。

 しかし、しょぼい幻でガッカリしたところにちょっとしたサプライズが舞い降りる。なんと、アイオリアにだけ特別メニューとして「シュラの幻」をプレゼント。これまであまり語られることのなかった、アイオリアとシュラの確執のお話だ。アイオロスを手がけたというシュラの「罪」について、アイオリアがどのように捉えているかという事実確認と、悲劇を生んだあの日の思い出。シュラさんはエクスカリバーで倒せないと見るや、即座にもう1つの見せ技であるジャンピングストーンを披露し、そのスタイルはあの日の廬山亢龍覇のごとし。シュラさんの無骨な職人気質が確認出来たし、改めて黄金の友情が深まったよいシナリオである。あとショタシュラさんがなかなかカワイイ。

 ちょっと良い話を挟んで、あっという間に目的地に到着。そこで、ミロが適当に聞き流していた衝撃の事実が更に追加される。「神聖衣になるには、小宇宙をめっちゃ高めた上で、アテナにゆかりの何かが無いと駄目っぽいよ」と。うーむ、これは厳しい。いや、アルデバランとかデスマスクの覚醒の理由も割と適当で如何なものかと思うが、つまりは「ミロ! 君はいっつも仕事が地味だし、なかなかアテナと絡むような目立った活躍が無かったから残念!」って言われてるようなもんだからなぁ。ミロさん、一番真面目でこまごまと働いてくれているのに、気苦労ばかり多くてアテナの庇護を受けられなかったとのこと。その結果、シャカがどさくさで拾ってきたあの短剣を強制使用することでドーピングからの神聖衣発動。結果的には2人目の退場者となり、巨大な触手根っこにズルズルと食われてしまうこととなった。うーん、最後の最後まで損な役回りだったなぁ……。せめてラストバトルくらいは人間相手で終わらせたかっただろうに……。まぁ、7人の神闘士の人数に合わせなきゃいけないので、多少の間引きはしょうがないんだけどね。ご冥福をお祈りします。そういえばエンディングでうつされるサンクチュアリの火時計、前回は1つ消えてただけだった気がするんだけど(うろ覚え)、今回3つ消えてたね。あれ、黄金聖闘士の人数に対応してるわけじゃないのかな。アイオロスがいない換算?

 さて、次週からはいよいよ神闘士との激突ということになるか。現状、黄金が3人減ったとすると9人だが、1人寝返っているのできれいに8対8。相手側に正体不明が1人いるのがどういう風に転ぶのかが気になるところだし、そもそもラスボスってアンドレアスさんじゃなくてリフィアの方なんじゃねぇかっていう。色々と先が読めないのはオリジナル作品の良いところである。

 個人的に今回のツボポイントは、「あーもう! 面倒臭いなー! 金牛宮で座ってる仕事の方が楽でいいわー!」みたいなテンションのアルデバランさん。

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 神・回・確・定、第4話。うおぉぉぉお! アツいぜイカすぜデスマスク! 自分で貶めた蟹座の地位、たたき直して引っ張り上げるのは、やっぱりあんたの仕事だよ!

 いやぁ、今回は無闇に盛り上がりました。なんだろ、ワシひょっとしてデスマスクのこと大好きだったのかな。いや、絶対そんなはずないんだけどね。子供心に「最低やなコイツ」って思ってたのは間違いないし。ネタキャラとしていじられるのが定番になって笑えるようになったのって、ある程度ヒネた大人になってからよね。でも、今回のデスマスクはネタ抜きで格好良い。いや、ぶっちゃけ「今まで不良だったヤツが更生したら一般人よりも良く見える」理論なんだけども、それでもさ、彼のこれまでの人生を考えるとさ、今回の一件は色々と妄想が膨らむのですよ。あのおっさん顔にも、色々と苦労があったんだろうなぁ、ってさ。

 さて、ひとまず全体を確認しようか。まず、前回鳴り物入りで登場した黄金聖闘士最強の男(の一人)、サガ。ミロが死にかけた爆炎を手刀一閃で吹き飛ばし、そのまま特に説明も無しにいきなりのギャラクシアン・エクスプロージョンという身も蓋もない攻撃。すげぇ、この一切空気を読まない感じはまさにサガ。一切融通が利かないせいで自壊しちゃう悲しい男、サガ。しかし悲しいかな、銀河も砕くその一撃も今や「百分の一の力もでない」状態とのこと。まぁ、「銀河を砕く」力なら1%でも地球くらい壊せる気もするのだが、今回は神闘士が相手ということで、相手は「無傷だとッ」な元気モード。ついでにカミュも元気(ずるい)。相手は3人がかりで(しかも前回と同じように氷と炎を同時に放つというとても効率の悪い方法で)攻め立てるが、今度は改めて伝家の宝刀、アナザー・ディメンションを発動。「ヒャッハー! 次元の果てまで飛んでいけー!」と思いきや、なんとこれ、瞬間移動の手段として使った模様。すげぇ、そんな使い方もあるのかよ。便利すぎるな。いや、黄金聖闘士って元々光速で移動出来るはずだからあんまり必要ない気もするけども。私、未だに初期のアイオリアがギリシャ・日本間を移動した時の「黄金聖闘士は光速で動けるからな、ちょっと歩いて来たわ」っていうびっくり発言を忘れちゃいないからな(アニメオリジナルだったかな?)。

 まー、とにかく一時的とはいえミロも助かって良かったよ。でも、ミロさんはすぐに立ち上がって再びカミュのお仕置きに向かうという。ミロって情に厚い性格だったイメージはあるんだけど、こんなに熱しやすい性格だったっけ。基本的に他人を疑うってことを知らないピュアなヤツだから、「裏切ったよ」って言ってるカミュのことをすっかり信じて許せなくなってるんだろうなぁ。でもさ、確かにアイオリアも言っていたように、「復活した目的が分からないし、この場にアテナもいないから何をするにも個人の自由」っていう考え方は一理あるんだよね。アテナの聖闘士が「アテナ」っていう縛りを外されたら、何をしたって別に怒られるわけではないだろう。カミュはたまたま他のみんなとスタンスがずれちゃっただけなんだよね。

 そして、他にもスタンスが違うお二人さん。すっかり仲良しの雰囲気が出ている魚座・蟹座コンビである。水棲生物星座どうしで相性がいいのか、デスマスクも「意外と気が合うじゃねぇか」とまんざらでもない様子。主義信条だけを考えれば真逆みたいな2人なのに、こういう時の呼吸が合うのはそれだけで面白い。あ、でもアフロディーテは綺麗なものが大好きで、デスマスクも綺麗なおねーちゃんが大好きなんだから、そこだけでも意見は一致しているのか。「他人の死」をたくさん見てご満悦の人生を送ってきたデスマスクさんは、今やポーカーで相手の死相を見る単なる飲んだくれ。愉快な町で酒とギャンブルがあればいいや、ってんだから、確かに聖闘士としては最低の部類である。でもね、多分これ、彼の人生にとってはとても新鮮で、貴重な体験だったんだろうよ。生きるのに必死だった時代もあっただろうし、黄金聖闘士っていう肩書きが色々邪魔した時代もあっただろう。皮肉なことに、死んでしまって初めて、彼は素のままの「デスマスク」として人生を謳歌してたんだと思う。「死」ばかりを見せられていたからこそ、精一杯生きていたヘレナにあそこまで惹かれたんだと思うのよね。

 ヘレナの事件、あのマッドサイエンティスト・ファフナーによる誘拐事件。いち早くその危機を察知して現場に駆けつけたのはアフロディーテの方。彼も彼で「植物の専門家」という新しい属性を確立させており、「ユグドラシルだって植物なんだから、私にかかればまるっと全部お見通し」とのこと。一方的にファフナーを追い詰め、正義を謳いながら戦うアフロディーテは、ひょっとしたらシリーズ史上もっとも格好良いシーンだったのではなかろうか。アフロディーテがあんなに頼りになるヤツだと思ったのは初めてだよ。薔薇くわえて戦うなんてふざけたスタイルなのに、無闇に恰好よく見えるのが素晴らしい。3D劇場版の魚座の悲劇を払拭するために、元祖魚座も頑張って戦っている。

 あぁしかし、だがしかし、悲劇はそこに訪れる。なんと、圧倒するアフロディーテの前には最悪の敵、「ラスボス」アンドレアスが現れてしまった。流石にユグドラシルの結界がある状態でいきなりラスボス戦は勝ち目無し。しかし、そんな絶望的な状況でもアフロディーテは「美しいもの」、つまり女の子を助けるために命を投げ捨てる。嗚呼、アテナの聖闘士! くそぅ、完全に負け組ポジションを背負わされて損してるはずなのに、ちゃんと恰好よく見えたぞ。短い出番だったけどもお疲れ様、アフロディーテ。

 さぁ、そしてデスマスクである。「こんな俺と、もう一度一緒に戦ってくれるってのかよ! キャンサー!!」もう、この一言で充分でしたよ。「黄金魂」史上もっとも格好良い聖衣装着シーン。そして神聖衣への覚醒。もう、黄金最弱なんて言わせない。もう、彼は死の淵のどす黒い番人なんかじゃない。「生きるのを諦めるんじゃねぇ」。生きることを望み、生きる強さを学んだ今、彼は間違いなく、立派なアテナの聖闘士だ。それだけに、ヘレナの最期はどうしようもない悲しさがあったなぁ……あそこで救われないのがデスマスクの辛いところだよな……何とか積尸気まで出向いてヘレナを迎えて欲しいものです。そのためには、まずこのアスガルドの地でユグドラシルの呪縛から抜け出さないとね。

 さて、ついに12人のうち一柱が欠けてしまった黄金チーム。倒されたアフロディーテはアンドレアスに持ち帰られ、なんかよく分からない生け贄にされていた。これ、残りの11人でも続ける気なんだろうか。いや、そもそもアイオロスがどこにいるかも分からんけども。そういえば、7人の神闘士の中に1人正体不明のヤツがいたけど……あれ、誰なんだろう。流石にあの描写で全くの新キャラってことは無い気がするのだが……アスガルド編はほとんど覚えてないので、アニメ旧作絡みだとお手上げだなぁ。黄金聖闘士絡みでこのタイミングに暇そうな関係者って誰かいるかな……。

 あ、シュラさん、次回ようやくお出ましですね。これで大体全員揃った。ムウに言われたらそろそろシャカも重い腰を上げてくれる……かなぁ? やっぱり今まで殆ど描かれなかった「黄金どうしの対話シーン」を見てるだけで面白いのは色々ずるいわ。

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 東映ィ〜! 作画作画ァ! 第3話。まぁ、東映作品でこの手のメタメタ作画はお約束だから別にいいんだけどさ。せっかく配信期間に余裕があるんだから、もう少し作画リソース割いて作ってくれてもいいじゃんよ。

 まぁ、ある意味で今回は「捨て回」だったのかもしれません。むしろ意図的に作画をヘナヘナにした可能性すらある。何しろ、世にも珍しい黄金聖闘士の日常回とも言える内容がふんだんに盛り込まれていたためだ。今回登場した聖闘士はミロ、カミュ、デスマスク、アフロディーテ・シャカ・サガと一気に6人。彼らが「何故か突然生き返っちゃったよ?!」というトンデモな状況で各々どのように生き様を決めるのかが描かれており、たとえ作画がヘナヘナであろうとも、つい笑ってしまう変な魅力があったり、なかったり、あったり。

 個人的には何と言ってもデスマスク・アフロディーテの「扱いが悪い方代表」のお二方のやりとりがとても楽しい。「何か分かんない状態」に放り込まれた時、アテナの聖闘士って奴はやっぱり堅物が多いもので、アイオリアにしろムウにしろミロにしろ、「復活したからには正義をまっとうしなきゃ」ってんで行動を始める。あの童虎にしても、立ち居振る舞いこそ大雑把ではあったが、基本的には正義のため、アテナのために行動という基本理念は動かない。そんな中で、これまでの立ち位置など全く気にしないのが(元)悪役2人組。アフロディーテは元々私生活がイメージ出来ないヘンテコにーちゃんだったが、これまでの役職から解放されて伸び伸びと日常を謳歌している。「私の美しさは隠せないからなー」といつも通りの様子ではあるが、どう見ても正義とかには興味なさそう。「死んだと思ってたけど生き返っちゃったし、自分の美貌を守るためにもこの町でスキンケアでもしながら生活していこうかしら」ってなもんである。まー、今になって考えると、こいつが黄金聖闘士に推挙された流れも想像できないしな……サガから「いいバラ園あるよ、バラ園」とか言われたんだろうか。いや、アフロディーテが黄金に任命されたのがいつなのかもよく分からんけども。

 そして、そんな魚座とノリが合う……わけではないのだが、スタンスを共にするのが我らがデスマスクの兄貴である。確かにあんな薔薇をくわえたカマ野郎と同じグループだとは思われたくないだろうが、職務への興味の無さで言えばアフロディーテ以上。流石、一度黄金聖衣にすら見放された生粋の適当黄金は格が違う。自由の身になったと分かって真っ先にナンパに行ったりギャンブルに行ったり。このおっさんも、黄金になる前はなにやってたんでしょうねぇ。ただ、普段ならば「駄目だろ!」と色んな人から怒られそうな態度ではあるのだが、このたびばかりは、彼の言っていることも一理ある。「何で復活したか分からないし、いつ尽きるかも分からないかりそめの命、自分の為に使って何が悪い」という。クソ真面目の権化であるアイオリアは当然抵抗を示すわけだが、彼とて具体的に何をしたらいいという確証があるわけではない。別な場所での会話ではあのシャカさんも(理由は違えど)「何もせずに座していることが正解じゃね?」と言ってるわけで、デスマスクは図らずも神に最も近い男と同じことをやっていたわけである。十二宮にいた頃ならば「アテナを護る」という目的に違反した者は間違いなく処罰の対象であるが、目的も分からない、存在意義も分からないこんな状況では、デスマスクさんのように「とりあえずやりたいことをやる」でも別によいのではなかろうか。

 こうして、目先の目的が無くなった黄金聖闘士がそれぞれのイデオロギーをぶつけてやんわりとまとまったり、対立したりしている様子は、これまでのシリーズではなかなか描かれなかった情景なのでそれだけで割と面白い。今になって振り返ると、童虎とアルデバランの2人が出会ったのって割とラッキーだったんだな。性格は全然違うように見えるが、あんまり理屈をこねくり回さずに勢いで突っ走る部分は2人とも同じ。あの2人が噛み合って目的意識を確認出来たおかげで上手いこと突っ走ることが出来た。これ、アルデバランが最初にカミュにあってたりしたら、また話が違っていたかもしれない。

 「何が目的か分からない」のなら、生前の自分の目的を優先してもかまわんのだろう? というのがカミュさんの行動方針。この北の大地アスガルドではたまたまお友達が働いていたらしく、昔を懐かしんだカミュさんは、「アテナなんて生きてるかどうかも分からないし、もういいかな……それより友達優先するわ」という、何とも即物的で血の通った判断。でも、これだって面と向かって間違っていると主張できる人間はいない1つの選択である。ま、しばらく付き合った後で「この友達、悪い奴だったわ」って気付くことになるわけで、黄金聖闘士やってる割に見る目無いとは思うけど。アスガルドに友達がいたり、親友が海闘士になってたり、カミュさんのところは師弟で面倒な人間関係に悩まされるわね。そんなカミュさんのごたごたが絡み、何が非道なのかよく分からない「罠」でミロがピンチに。いくらユグドラシルパワーで弱っているとはいえ、単なる設置トラップごときで黄金聖闘士がどうにかなるとも思われないが、ミロさんは千年戦争直前まで行った状態だったので割とピンチ。旧友のビジネスライクな態度にカミュさんもちょっと苛立った様子だし、お仲間の神闘士も「卑劣な真似はすかん」とスルトさんに嫌な顔。北の大地で炎を扱ってる時点で神闘士としても微妙な存在な気がします。こんなことでミロがやられたらあまりにも苦労人気質がかわいそうだ、と思っていたら、何とそこには救いの手。砂煙の中のシルエットに「誰だ? 誰だ? 誰だ?!」と期待が高まるなか、その期待を裏切らずに颯爽と現れたのはなんと『ジェミニのサガ!!』(全員で声を合わせて)。いいねぇ、ちゃんと見せ場を心得てるねぇ。

 さぁ、これで大体の黄金は揃い踏みです。次週はデスマスクの兄貴もちゃんと出撃する流れになるようだし、ますます「今まで見たことがな黄金どうしのすったもんだ」が楽しめそう。「デスマスクの声、こんなんやったっけ」って思って、変な作画も合わさってすげぇ違和感があったんだけど、最終的にはなんかこれでいい気がしてきた。こうしてみると、20年もの時を超えてまだまだ愛され続けているデスマスクさんって、やっぱり少年漫画の歴史に残る名キャラクターなのかもしれません。

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 アリエスのムウ(初めてのチュウのふしで)、第2話。なんかね、小さい頃から「アリエス〜の〜ムゥ♪」って歌うのが癖になっててね。全く意味はないんだけど、子供心になんか引っかかるネーミングだったのかもしれません。

 さておき、順当に2話目が配信(実際には土曜日に配信されてたらしいけどしらんかった)。今回もオリジナルキャストのゴールド勢がボコボコ出てきて「濃いなぁ」としみじみさせてくれます。あと前回触れるの忘れてたけど、一応テーマソングがソルジャードリームというのは注目しておかないとね。まぁ、歌唱がどう考えてもワンランク落ちるのだが……仕方ないオリジナルが強すぎたんや。エンディングはよく分からんけども、映像で流れる12の神聖衣が格好良いので良しとしましょうね。

 結局、前回のフロディ戦でアイオリアは疲労困憊、リフィアの上にぶっ倒れるラッキースケベイベントを起こすも、そのまま一度リタイア。リフィアは「水だけでもいいので!」と叫んで家々を回るも、結局何も見つけられずに二次遭難。「暖炉に火は入ってるんだから雪を溶かせばいいのでは?」とか「お前倒れすぎじゃね?」とかいっちゃいけない。リフィアさんだって女手一つで苦労しているのである。そんな窮状を助けてくれたのは、「人々が消えてしまった」という怪現象が発生している村に逗留していたムウさんである。このCV山崎たくみの違和感の無さね。元々は塩沢兼人なわけだが、やはりこの2人の親和性の高さは尋常じゃないわ。

 アスガルドの地に降り立った時には前後不覚、疲労困憊だったアイオリアに比べると、他の黄金聖闘士たちは割と余裕のある状態で顕現したようで、ムウさんも保護した少年と2人して「いやー、なんかゴッドウォーリアーが暴れてますなぁ」とのんきなもの。「5日前に人がいなくなったんですわー」って言ってたけども、その割に5日間何もしてなかったのは体力回復するためだったのかしら。人体実験なんてやべぇ状態だったんだから、早く助けに行ってくれりゃよかったものを。ただ、この世界は黄金聖闘士にはなかなかのハードモード。死亡からの謎復活のせいでコンディションはあまり良くないし、アスガルドのフィールド効果のせいでゴッドウォーリアー側に大きく補正がかかっている。単体ではちょっと勝ち目が薄いと判断して、二の矢であるアイオリアの復活を待っていたのかもしれない。無事にリフィアからアイオリア復活の報せを聞き、ようやく安心して核心へと乗り込むことにしたのかも。そのあたりはムウさんの冷静さの賜物か。

 他方、ムウの慎重さとは真逆の行動に出ていたのが牡牛・天秤のむさ苦しいコンビ。童虎に至っては特に意味もねぇのにコロシアムで暴れ回るという、かなり適当な行動に出て仲間探しも荒療治。結果的にはアルデバランが釣れたのだからOKなのだろうが、悪目立ちして敵軍の集団に襲われたりしなかったのはラッキーだ。まぁ、黄金側が状況を把握していないのと同様に、敵側も何でいっぺんに12人も面倒なのが増えたのかは分かってない状態だからおおっぴらには動けないのかもしれないけども。童虎とアルデバランが警戒する「復活させた何者かの意志」については、アンドレアス側も探っていかなきゃいけない要因だからなぁ。いや、さっさとリフィアさんをふんじばって吐かせてしまえば良いとは思うんだけどね。

 今回面白かったのは、ムウサイドの「学者肌で冷静に状況の推移を見守るよ」対決と、アルデバランサイドの「よく分からない状況だから後先考えずにやりたいことをやる脳筋だよ」対決の対比が綺麗にクロスオーバーしていたこと。ムウ対ファフナーの学者対決は、互いに「実際やってみないと気がすまない質なんで」とドヤりながらの殴り合い。ムウさんも随分マゾいことをやらかしていたけど、右も左も分からないこの状況では、とにかくなんでもいいから情報を確保しなきゃいけない。苦労の甲斐あって当面の目標は分かったのだから、充分に苦労に見合うペイがあったと考えるべきだろう。「最初にやられるか仕事が終わっちゃう」という牡羊座のジレンマからは抜け出せていない感もあるのだが、面倒臭い12人のまとめ役の1人として、これからは現場ではなく後方支援でもちょいちょい活躍して欲しいものである。

 他方のアルデバランは、相変わらずの無骨さの中にも黄金聖闘士として培った冷静さ、器の大きさが垣間見えるので悪くない活躍。聖衣装着シーンがやたらダサいとかいう難はあるものの、今回最大の見せ場となった角復活グレートホーンはなかなか格好良かったのではなかろうか。「アテナに言われてなきゃ絶対戦わないもん、俺、童虎みたいな腕白とは違うんだもん」っていうおっさんのプライドが素敵。どこぞの骨折り大好きタウラスに爪の垢を煎じて飲ませてやりたいところである(なお、そっちは教皇職に就任した模様)。「俺はよく分からん!」って叫んでぶっぱしてるだけなのに格好良いってのは人徳の成せる業だよね。童虎との絡みもこれまでのシリーズではあまり無かったものなので、2人の微妙な関係性が色々と楽しい。アルデバランって黄金の中でもおっさんポジだったけど、流石に童虎には敬語使いたいっていうのは当然の立ち位置。そんな中でも童虎がいつも通りのテンションなのでなんだか凸凹してて楽しいのよね。童虎、嘆きの壁破壊直後の時間軸だとすると、あの姿に戻ってからまだ大して日数経過してないんだね。

 脳筋は脳筋なりに、参謀は参謀なりに活躍して目標は少しずつ絞られていく。さて、次回はミロからのスタートか。どこの世界でも地味で面倒ごとを背負い込んでしまう苦労人のミロさん。敵の雑魚兵士から知らされた情報は、なんと「まだこの期に及んで裏切ってる黄金がいるの?」という七面倒くさいもの。次回予告の映像には安定の蟹と魚………………。エンジンかかってきましたかね? 正直、作画状態とか取り立てて良くもない作品なので、ネタ回しで存分に盛り上げて欲しいところですよ。黄金聖闘士がネタになるというシチュエーションだと、全国5000万の聖闘士星矢ファンのほとんどは「ほう、カニはどうなる?」というのが一番気になるところだと思うので、期待して待っています。

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