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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 パラス!パラス!パラス!パラス! 第61話。いや、パラサイト兵多すぎだろ。アテナの聖闘士や雑兵軍団だってあんだけの密集陣形組んだの見たことねぇし、「アテナ!アテナ!」とか言ってるのも見たことない。果たして今までの時代は一体どこに眠っていた連中なのだろうか。それぞれの雑魚にオリジナル武器を支給してるあたり、パラサイト兵の方が待遇良さそうな気もするな。

 今週は頭から尻まで、ナイスポージングとキメ顔に彩られた「玄武様超恰好いいだろ」回である。頼りなさそうな問題児が多い現役黄金聖闘士の中で、唯一問題無く「先輩」として使える便利なキャラだ。長年童虎さんが守り通した伝統ある天秤座聖衣の説得力も充分だし、このおにーちゃんなら跳ねっ返りの光牙だって叱られても黙っていられる。まぁ、言うに事欠いて「虫の居所が悪かったんだろ」って、なかなか光牙は精神的な成長が見えにくいのが難点だけども……。とにかく、玄武先生の披露する「戦いの心得」を学んで、また青銅聖闘士も一段上の実力を身につけられるといいですね。……いやぁ、あの「心得」どうなのよ。「その1! 戦いは数ではない! 小宇宙で決まる!」……うん、まぁ、そうだね。時には聖衣すらいらないからね。その後心得その4まで披露されたわけだが、多分教科書に書いてあったら苦笑いするしかない内容が取りそろえられている。ロビン戦法と大して変わらない説得力。いや、基礎は大事だよね。そんなことすら忘れてたのだとしたら、光牙たちには改めて指導したくなるのも当然だよね。

 結局、玄武さんの「俺は強いから強い!」という身体を張ったメッセージに、敵も味方も文句は言えない。考えてみれば、玄武さんって1期シリーズでもそこまで劇的な活躍をしたキャラではなく、今回同様に「俺は強いから強い!」と叫んでなんちゃって黄金聖闘士である時貞に辛勝したのが唯一の戦果。作中キャラクター同様、我々もあんまり彼の人となりを知らないのである。その上で、彼の言動にいちいち説得力が出るように、今週のエピソードだけで「玄武さんってきっと凄い人だったんだろう」感を溢れんばかりに盛り込みまくった。もう、これ以降は玄武さんは旧シリーズで言うムウやアイオロスのようなレジェンドクラスに認定されたものとして扱っていいのだろう(まぁ、旧シリーズのムウさんだってハーデス編までは一切バトってなかったのに大物感半端なかったからな)。聖闘士ってのは上下関係の厳しい世界なのだと思うのだが、なんだか納得いかなかったのは檄先生が「玄武様」って言ってたことである。そりゃ、パライストラの先生なんだから率先して黄金聖闘士に敬意を示さなきゃいけないのは当たり前だと思うのだが、玄武は紫龍の弟弟子である。そして、檄先生は紫龍の同期である。世代的には檄の方が上なんだよ。でも、ブロンズ引退組と黄金の間にはそんな些細なことは無視出来るほどの隔たりがあるのだなぁ。

 上下関係といえば、こちらもなかなか厳しいものがあるのだろう、パラサイトサイドのお話。今回は雑魚・3級・2級・1級と、全ての階級のパラサイトがそろい踏みした。再登場枠は「男らしさ」にこだわりを見せるハンマーのテーベさん。独特のデザインのおかげで並み居る3級の中でも特に異彩を放つナイスガイだが、前回は相手がチートキャラのエデンさん、そして今回は黄金相手に陣頭指揮を押しつけられるという、どうにも仕事に恵まれない可哀想な人。一応シルバー聖闘士だったらタイマンでぶったおした実力の持ち主なのに、ちょっと可哀想。今回も、玄武に初撃でぶっ飛ばされた雑魚兵士を見つめる表情が哀愁を帯びており、いきなり炸裂させた超必殺技も片手であしらわれて実に切ない。「3級では荷が重すぎる」って、出てきた時点で分かってたやん。わざわざぶつけないでさっさと引っ込めてあげてよ。

 テーベさんの直接の上司となるのが、初登場2級パラサイトのエーギルさん。これで4人目となる2級だが、直接的なガチバトルに挑むのは初めてのこと。便利そうな能力で玄武に真っ向からぶつかるも、しつこく「強さとは武器の強さではない!」って叫んでる人の前で武器の自慢をするというあまりに分かりやすい死亡フラグをぶら下げていたために特に理由もなく完敗ムードである。流石に黄金相手ではいかに2級と言えども分が悪いということだろう。現時点では、テーベさんがエネアドさんを(ハンデありとはいえ)たたきのめしていたことから、およそ3級≧白銀聖闘士くらいの図式があるわけだが、どうやらその上のレベルにいくと黄金>2級というのが実情のようだ。まぁ、やっぱり黄金は特別な存在だからね。なんとかこの穴を埋めるべく、ハイペリオンさんがあっさりと文字通りに「伝家の宝刀」をパスしましたよ。聖闘士でも数少ない「実体剣を持つ相手」をソードパラサイトの初戦の相手に選ぶあたり、なかなか心得ている。ま、どうせ2級に聖剣なんて扱えるわけがないので、来週は「剣の力で玄武を追い込んだけど最終的に剣の力を扱い切れずにエーギルさん自爆」っていうオチになるだろうし、聖剣の存在感をアピールするには丁度良い展開である。そろそろパラサイト側にもリタイアするキャラが出ていいころだろうよ。

 ま、今回の目立ちっぷりを鑑みるに、玄武さんの無双モードは次回で一段落して、しばらくは黄金も退場する流れになるだろう。今回教わった「心得」をブロンズ連中が実戦の中で身につけていく流れも必要だろうし。修行と進化を描くために、今後は1期シリーズにおける十二宮みたいな盛り上がるセッティングって出てくるのかしら。そして、イチさんはあれでちゃんと仕事が出来ているのかしら。



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 落ち着かない作画! 第60話。昴を中心に等身がおかしいから安定して描くの意外に難しいんだなぁ。エピソード的にも、このあたりのお話って捨て回なのかしらねぇ。1期でいえば遺跡編あたりだからな……せっかく昴が大技を見せたのに、エフェクトしょぼしょぼだったのでなんか可哀想。バンクと繋がってるシーンなんかは不憫さもひとしおである。

 ようやく訪れた昴メイン回。せっかく2期を代表する新キャラとして出てきたのに、これまでなかなか活躍の機会も与えられず、次第に「お前、何で着いてきてんの?」と思われるようになる始末。これじゃせっかく復活した鋼鉄聖闘士も浮かばれない。今までの不安定さを振り返ると、とにかく昴というのは「背景のない」キャラだったのが一番の問題だったように思う。突然光牙の下に現れて勝負を挑んだかと思ったら特に活躍することもなく退けられ、怨敵パラサイトとの戦いでも目立った活躍もなくやられるのが仕事。そのくせいつの間にか光牙に懐いて着いてくるようになり、要所要所で光牙を発憤させる大事な仕事を任されていた。どこまで行っても「何でお前偉そうなの?」「何で着いてきてるの?」が離れないキャラだった。

 しかし、ようやく今回のエピソードで最低限の補強は成されたようである。補強された要素は大きく2つ、「大義名分」と「強さ」。なんの背景も無しに口だけで戦ってきた昴だったが、今回、養成所時代のお友達、エルナを失ったことで、そこに初めて正義の心、仲間を思う力が生まれた。振り返ってみると対パラサイト戦で直接的な死人が出たのってエルナが初めてな気がするのだが、そんな大きな犠牲のおかげで、多少なりとも昴の動機が下支えされるようになった。まだ過去については謎も多いのだが、「スチール聖闘士全員の期待と願い」を背負うという使命が与えられたことで、ようやく「正義のヒーロー」の準備が出来たことになる。

 そして、「強さ」についてはこれまで「何となく臭っていた」要素が今回ようやく開花した。新しく友の思いが宿った聖衣をまとい、小宇宙を燃え上がらせた昴は、「今まで見たこともないような」強大な小宇宙をまとった。その力は、あのハティさんを圧倒するほどである! …………うん、まぁ、そこまで凄いって感じでもないのだが、それでも3級パラサイトを一撃(7撃?)で粉砕するくらいなら、聖闘士基準なら白銀以上ってことになる。なんの装備も無いはずの鋼鉄聖闘士としては破格の設定である。今まで何となく映っていたプレアデス星団もいくらか頼れる感じになってきた。……まぁ、お仲間のエルナが「僕らは守護星座が無いから」って言って頑張ってるのに堂々と星団を背負ってるのはどうかとも思ったけども。そもそも昴の守護星にスバル(プレアデス)が絡んでるんだとしたら、それって牡牛座になるってことなんじゃないのか。ハービンジャーさんが黙ってないぞ。

 まぁ、とにかくそんなこんなで昴に多少のてこ入れが成された回であった。そして、そのために配備された要素が大きく3つ。1つは、当然彼が育ったスチール聖闘士養成所のお話。元々どこにあった施設なのかはよく分からないが、パラサイトの襲撃を察知して移転した難民キャンプでは、恩師・ライオネット蛮とウルフ那智が待ち構えていた。自称「グレートティーチャー」蛮(CV稲田徹)は、持ち技ライオネットボンバーの切れもそのままに、なにやら無闇に豪放磊落な性格に。こいつ、こんなキャラでしたっけ? 生徒たちに「先生は現役時代にどんな活躍を?!」って聞かれたらなんて答えるんだろう。「雑魚兵士なら倒したよ!」っていうのかな……。多少ネタキャラ度は薄い那智さん(CV島田敏)は、大人しいので蛮よりも更に目立てない。一応必殺技デッドハウリングは見せつけてくれたが、その後クロノディレイドを喰らって「なんか身体が重い」と訴え、雑魚パラサイトに踏みつけられるという可哀想な役回り。いや、原作の役回りに比べればまだマシな方なのかもしれんが。見習いのエルナがディレイド環境下でも動けてたってことは、先生2人はエルナよりも小宇宙総量が少なかったってことですよね……まぁ、引退した身だから……。先代が生きていても守護星座って引き継がれるものなんだよねぇ。「いつ守護星座のお導きがあるか分からない」って、そういうもんなのかよ。

 結局、蛮・那智の2人は聖衣を手放してしまっているわけで、今回純正聖衣をまとっていたのは光牙だけ。今回2つ目のファクターは「聖闘士にとって聖衣とは何か」という部分である。冒頭、ハティさんの攻撃を完全に舐めプで止めて見せた光牙さんだったが、鋼鉄聖衣は「ブラッディレイン」でズタボロ。「使えねぇ聖衣だ」とおざなりに扱っちゃう昴に蛮先生も激怒である。でもまぁ、スチールの場合は全員デザインが一緒の大量生産品だからなぁ。何となく扱いがぞんざいになるのも分かる気はする。でも、多分剣道部の学生が防具を適当に扱ってたら顧問の先生は怒るだろう。多分スチール聖闘士の聖衣もそんなもん。なかなか愛着が湧かない聖衣の扱いは、「親友の願いが込められた遺品」という設定をつけたしたので万事OK。来週以降は作画班がちゃんと左肩の星マークを忘れずに描いてくれることだろう。何故エルナから聖衣が移動する過程で色が変わったのかは謎だが、「多分その人の属性によって聖衣の色が変わるんじゃね?」とか適当なことを言っておく。いや、多分属性の設定とか無いと思うけども。

 で、そんな昴さんたちを相手取るのが、3番目のファクターとなるハティさんなわけだ。前回登場時は屈指のネタ回だったにも関わらずそれに負けない個性で頑張って戦ってくれたハティさんだが、今回もその情けなさを遺憾なく発揮し、パラサイトの俗っぽさを余すことなく見せつけた。雑魚敵のくせに作中でキャリアキャリア言い過ぎだろが。パラサイトってそんなに査定が厳しい組織なのかよ。いっぺん負けたくせにもう一回「神殺し」に戦いを挑む時点で無茶なミッションなのに、多分仕事の量は割と多い。労災も降りないだろうし、ハティさんは出世したいならもう少し別な組織を考えた方がいいと思うぞ。いや、でも恰好良かったですよ。「最強の鎧の防御力を過信する敵を倒すため、鎧の同じ部分を何度も攻撃して打開する」って、完全に主人公サイドのアクションじゃないですか。今回は光牙が完全に「偉そうな先輩」でしかなかったので、それをなぎ倒したハティさんの業績は評価したい。「ニュー聖衣に傷つけたんですよ」だけでも年俸査定にプラスあげていいだろ。一応聖闘士候補生のスチール軍団を大量に石化するっていう仕事もしたんだし、今のところ一番有能な3級はハティさんである。今回やられエフェクトがすげぇ巻き進行だったせいで倒されたのか撤退したのかよく分からないが、多分また逃げたんだと思うので、次こそはそのあふれ出る出世欲で一旗揚げてほしいものである。そういや「耳がめっちゃいい設定」とかもあった気がするけど、今回は冒頭で思い出したように使ってただけで、いまいち活かせてなかったな……よし、耳がいいなら「目を潰して視力を奪えば小宇宙が大きくなる」っていう裏技が使いやすいぞ。頑張れハティ。

 次回は避難したスチール民も含めて、一時パライストラへ集合するお話。次回予告のユナのジト目が可愛い。パライストラってイオニアさんにあれだけフルボッコされたのにちゃんと復旧して機能してるのが偉いよね。やっぱり先代では檄先生が一番有能。まぁ、次回の陣頭指揮を執るのは玄武みたいだけども。それにしても、こうしてみると指導者聖闘士たちはやたらと戦隊ものの悪役が多い(単に青二声優が多いだけだが)。玄武さんはボンバーザグレート、今回登場した蛮・那智もデュークオルグ・シュテンに第六の槍・サタラクラ。檄先生はタウザント様(ヨゴシュタイン)である。もう、各方面から地球侵略を始めればいいと思うの。


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 サークルチェーン突きつけて相手脅すのやめてもらえませんかね、第59話。そっちは攻撃用じゃなくて防御用でしょ! 相手ののど元に手錠みたいな丸い鎖がふわふわしてるのが何ともいえずシュールだわ! 今回微妙に作画が不安定だったことも原因だけども。

 もう、サブタイトルから期待感マックスの本日のエピソード。前回の予告の時点で「なんか大変なことになってる幼い兄弟を救うために瞬が頑張る話なんやろうなぁ、兄弟ってタームは出てきてるけど、絶対にあの出不精の兄貴は登場しないんだろうなぁ」と思っていたら、案の定である。プロットについては完全に一週間前から予測出来ていたものであった。しかしそれにしても、実に色々と突っ込みどころのある、実に「Ω」らしいお話である。

 今回のMVPはなんと言っても、真性クズの名をほしいままにする3級パラサイト、ハリメデさんだろう。前回登場したのが五老峰、そして今回が瞬の住む小村と、何故かやたらレジェンド相手のマッチメイクばかりが用意されている心底不幸なパラサイトなのだが、御本人は楽しそうにしているからあんまり心配するのもアホらしい。そもそもパラサイトの連中が人間襲ってる理由って説明されてたっけ? 単にアテナに対する嫌がらせだっけ。だとしたら、あんな田舎の、ボディガードが強そうな村じゃなくて、もっと人口の多いでかい都市部を狙った方が殊勲はあげられる気がするんだけどね。多分、ハリメデさんが純粋に弱いものいじめが好きなクズなだけなのだろう。何となく潰しに行った村に、マルス大戦の時の傷が癒えたレジェンドがいるなんて、計算外もいいとこである。しかしいざ対峙してみたら、たまたま相手が甘ちゃんだったおかげで何となく倒せそうな隙を見いだしたので、その後も何かと気にしていたんだろうね。

 ハリメデさんを巡って不思議の中心となっていたのは、パラサイトの特殊能力の粋とも言えるクロノディレイドのことである。世界中で「時間を奪う」という悪行に及んでいる灰色の男みたいなパラサイト。ユナには「世界中の人々の貴重な時間を奪っている」と、なんか悪質なクレーマーみたいな悪態をつかれていたわけだが、結局なんでそんなことしてるのかはよく分からない。そして、基本的に一度クロノディレイドをぶち込まれると、固まった人間はなかなか元に戻らない。ただ、前回タルヴォスさんがいたあたりは術者をフルボッコにしたらディレイドが解けていた気がするので、結局術者の意志の力が関わっているのだろうとは推察される。つまり、今回瞬はあからさまな相手のペテンなんかを気にせず、レジェンドパワーでもってハリメデさんをぶっ殺していれば、多分フィリップのディレイドも解けたんじゃないか、ということである。満身創痍のハリメデさんが「意地でも時間は戻さねぇ!」と叫んでいたことからも、「油断すると時間は戻っちゃうんだよ」ということは分かるわけだ。まぁ、瞬はその辺のシステムを知らなかったかもしれないので、あんな甘言に騙されちゃうのも仕方ないのかもしれないけど。その割に、瞬はマルスではなくアプスのことは知ってたんだよな。情報共有のレベルが今ひとつ分からぬ。

 また、ディレイドのもう1つの謎として無視出来ないのが、問題のディレイド発動時、何故フィリップは石化したのに、レイの方は無事だったんだろう、ということである。描写から推察するに「お兄ちゃんが身を盾にしてかばってくれたおかげで弟は無事だった」ということのようであるが、あれって直接光が当たらなければ大丈夫なもんなんだろうか。だとしたら、多分人混みでぎゅうぎゅうだった東京のライブハウスなんて1割も影響が出なかったと思うのだが……謎である。まぁ、お兄さんの熱い思いが弟を守った、ということにしておこう。もしくはハリメデさんのディレイドが超弱いとか。

 さておき、そんな謎多きパラサイトと戦う今回の主人公、アンドロメダ瞬。ダメージソースが無くなったおかげなのか、とにかくマルスの時の魔傷は回復しており、普通にクロストーンから聖衣がまとえるようになっていたし、ユナを一捻りしたハリメデさんをほぼ気迫だけで追い返したところを見ると、実力はまだまだ現役、というか黄金クラス、神クラスであるよう。「戦えるようになったならそんな田舎でくすぶってないで、アテナのために戦えよ」と思わないではないが、元々戦いを好まない性格であるし、レイという制約が出来てしまった現在、なかなか村を離れるわけにもいかないのだろう。ホント、レジェンド連中は面倒なのが多い。そういや紫龍だって傷が癒えたなら戦闘に加わってもいいように思うのだが……まぁ、彼の場合はドラゴン聖衣を息子にあげちゃったし、天秤座聖衣も玄武に取られたから、出るに出られないのかもしれないけども。でもさ、今回ハリメデさんも完全に誤解してたけどさ、基本的にこいつらって聖衣着てる時よりも脱いだあとの方が強いんだよな。瞬の奥義なんてチェーン使わないで繰り出すわけだし。「聖衣をまとえない貴様らなど、赤子の手を捻るようなもの」って、それ単に瞬が甘ちゃんなだけだからね。

 結局、兄弟というネタを強迫材料に使われると、瞬は相手がどれだけ下衆でどれだけ嘘くさくても手が出せない。あっさり「命を差し出す」とまで言ってしまい、三節棍でボッコボコ。瞬がピンチだと何となく駆けつけてくれるユナの助けも断って、一人で全てを受けきる覚悟。でも、途中でレイが吹っ切れちゃったもんだから、「もういいや!」ってんで覚醒した。うん、その辺の流れも実は微妙なトコがあるんだけどな。レイは別に「もう兄ちゃんは諦めよう」って思ったわけじゃないと思うんだけど、そんな彼の行動を見て、瞬もあっさり「あ、もう反撃してもいいの? じゃ、念仏でも唱えろや」みたいな切り替えだったし。やっぱり聖闘士は理屈で戦うもんじゃない。その場のノリと勢いだ。あのあとでフィリップがどうなろうとしったこっちゃないんだ。新生聖衣を装備した瞬は今のところ無敵。何せハリメデさんの新必殺技「トリプルディザスター」はユナを軽く吹き飛ばすほどの威力だったのに、瞬さんビクともしなかった。「三千世界を滅ぼす必殺技!」と、無理矢理「三」節棍に引っかけたハリメデさんの努力も台無しである。ハリメデさん、前回使った必殺技はどこへいってしまったんだろう。流石に三節棍に関係なさ過ぎて反省したのかしら。

 気付けば龍峰と蒼摩が寝坊してる間に片がついてしまいましたとさ。もう、ハリメデさんったら、大体誰かが遅刻してくる前に負けてるんだから。ホント駄目な3級。でもまぁ、今回もボロボロの状態ながらもとどめを刺されずに逃げ帰ったしね。また次のリベンジもあるさ。春麗→幼子ときて、次回は誰を人質にとって戦ってくれるのかが楽しみです。結局、瞬はそんなハリメデさんの報復攻撃に警戒しなきゃいけないせいで村を離れられないみたいで残念だ。サブタイトルの「参戦!」の文字は今回限りなのか、それとも、今期は少しずつレジェンドも介入してくれるのか。そして、あの問題児の兄貴はどこにいるのか。瞬さんはことあるごとに「たった1人の大切な兄弟」って言ってましたが、血統の上では星矢だって紫龍だって全員兄弟だからな。忘れんなよ。

 次回、ようやく昴のメイン回が回ってきたらしい。今回は台詞すらなかった可哀想な昴だったが、修行を重ねたふるさとに戻り、師匠連中と再会するらしい。……蛮と那智だとうぅぅぅぅぅ!? うわぁい! やっぱりあの2人も活躍してたんじゃないですか! やっぱりあの世代は優秀だなぁ! ただ、前シリーズで登場しなかったってことは、マルス編終了後にグラード財団主催で立ち上げたスチール養成施設から声がかかったってことなんだろう。生粋の教育者だった檄先生とはちょっと違う立ち位置ってことだろうか。檄、蛮、那智が教育者、そして邪武はよく分からない放浪者、そしてイチさんは……ますますイチさんの肩身が狭くなっていくなぁ……いや、あれだけいた同期の中で、白銀聖衣を着ることが出来たのはイチさんだけやから。


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 星矢ちっちゃ! 第58話。そりゃ確かに元々割とちっちゃい設定だったけども、それって当時の星矢がまだ中学生くらいの歳だったからなわけで……成長期の大事な時期に激しい心的ストレスと過度な肉体損傷が多かったから、身長止まっちゃったのかな……いや、ひょっとしたら回りのゴールド連中がでかいだけなのかもしれないけど……貴鬼に追い抜かれるとか、悔しいだろうなぁ。

 さぁ、全面対決の構図が鮮明になった、転機となるエピソードである。ぶっちゃけシナリオ上は単にわかりきっていた目標を確認するだけだったので大した進展があったわけではないのだが、現時点で集まれる人員がほぼ総登場し、各々の現状を教えてくれた同窓会みたいな趣だったので、それだけでも充分お腹いっぱいの展開だ。まぁ、相変わらず単独行動のエデンさんはいないし、ある意味一番気になっていた雑魚クラス白銀さんたちとかがどこに行ったのかもよく分からない(画面端にちらちらと映ってたので、何人かはいたのかもしれないけど)。まぁ、「既に何人かの聖闘士は倒されてしまっている」らしいので、各地で情報を嗅ぎ回っていた白銀はやられてしまったのだろう。密偵行動を行って無事に帰ってきた栄斗さんが偉いに違いない。

 今回注目された1つ目のトピックスは、全員集合した黄金聖闘士である。戦車や通信機などが設置された現代戦争の前線基地に突如ピカピカのゴールド連中が現れる図式はなかなかシュール。実は聖闘士星矢って、現代文明と聖闘士が同時に描かれる機会というのがほとんどない。そういえば1期でも光牙達がバイトする話とかですげぇ違和感があったのを思い出す(東京のライブハウスは違和感とか以前の問題だったのでどうでもいい)。まぁ、前線の兵士だって時間止められたらどうしようもないからなぁ。でも、実際に戦車と黄金聖闘士が戦ったらどちらが勝つかは興味があるよね。鼻息で吹き飛ばせるくらいの実力差なんだろうけども。今回黄金代表として最初に登場したのは、ボーンクラッシャー・ハービンジャーさんである。どうやらお留守番が暇だったのでちょっとそこらに遊びに出てきていたらしい。一応人助けをしてるのだから文句を言われる筋合いもないのだろうが、生真面目な玄武さんはまじおこ。品行方正な玄武からすると骨砕きラブなハー様は気に入らないご様子。マルス戦のラストはあんなに仲良く頑張ってたのにねぇ。まぁ、今現在生き残ってる5人って、基本的にあんまり相性が良くなさそうだからな。ヤンキー1人に胡散臭い仏教徒1人混じってる時点でお察しだ。早く残り7人の認定作業をしてあげて下さい。

 アテナの下にはせ参じたゴールド連中の振るまいもそれぞれ。(多分)最年長の星矢があんまり貫禄を見せていないのが気になるところだが、多分沙織さんのことが心配でそれどころじゃないのだろう。代わりに何故か全軍の指揮を執ったのは玄武さんである。アテナがヘロヘロになったあとに、誰に言われたわけでもないのに開戦宣言を執り行ったのが玄武さんなのだ。ま、あの人も紫龍の弟弟子だったとすればそこそこの歳なのかもしれないけども。こんな時にイオニアさんが生きてれば誰がとりまとめるかで悩まずに済んだのになぁ。黄金5人はキャスト的に目眩がするくらいに贅沢なので、あんな連中に傅かれてしまっては、沙織の中の人、しょこたんも失神するくらいのヘヴンに違いない。

 それにしても、アテナが動き出すまでに随分かかってしまった理由がちょっと切ない。パラスと過去にどんな因縁があったのかは未だ明確ではないが、「姉妹喧嘩みたいなもんだからあんまり聖闘士を巻き込みたくないなぁ」という気持ちは分からなくもない。ただ、そのために全国各地で暴れ回っているパラサイトを放置してたのはやっぱりあかんのじゃないか。ハービンジャーさんが金牛宮待機を命じられてたのだって、端的に言えば「アテナの警護が必要だから、パンピーの救出なんかしないで守りを固めろ」ってことでしょ。そんな指示を出しておいて「喧嘩に巻き込みたくない」は駄目だろうよ。まぁ、指示を出してたのは過保護な星矢だった可能性もあるけどさ。

 そんな未だ不安を抱える黄金聖闘士に対し、こちらはワクワクが止まらないご様子のパラス四天王の面々。オープニングでキャストがズラリと並んだ時点で、「うわぁ」と嘆息するような青二軍団である。もう、このまま無双シリーズの収録が始められるくらいに。何せ並んだ面子は石田三成・島津義弘・服部半蔵・阿国の4名。これも戦国ゥ! まぁ、聖闘士側も光秀やらなんやらいっぱいおるけども。現状では、黒田崇矢演ずるハイペリオンさんが一番好戦的。「ハイペリオン」っていう名前だけでどこぞのアホアニメを思い出してちょっと笑ってしまうが、顔を見ると明らかにクモジャキーさんなので更に笑ってしまう。声が聞こえてくる方向が違ってややこしいことこの上ない。紅一点のガリアさんはCV山崎和佳奈。こちらはパラドクスさんみたいな美人のおねーさんというよりも、どちらかというとイケメン風味な怖い人っぽい。そして、前回の予告で顔が出てきた時点では「四天王最弱」候補かと思われていた武闘派臭いアイガイオンさんだが、現時点での発言は意外と思慮深い。多分、最初に土を付けられる役目が似合うのはハイペリオンさんの方だと思われる。全員が「剣」をモチーフとしたパラサイトであることも判明し、とりあえずの統制は取れている感じ。今後の活躍が楽しみではあるが、現時点では2級連中の方がキャラが濃いかな。

 そんなこんなで双方上層部が出そろったわけだが、全面戦争とは言ってもしばらくは要所での防衛戦が続く様子。先週のエネアドさんの犠牲でも分かっていたことだが、パラス軍による時間停止は、術者がその場からいなくなってもちゃんと撃破しないと解除されない仕様(つまりあのライブハウスの観客は……)。それを解放するために、聖闘士達が各地を放浪して各個撃破にあたる。初戦は、沙織さんの姿を見てなんかウジウジしていた光牙が2ヶ月ぶりのタルヴォスさんとの再戦。「お前、前に会った時も悩んでたけど、今回も悩んでるのかよ!」と、元気づけてくれる様子はまるで気のいい先輩である。しかも、今回の光牙の懊悩、あの回想の挟み方だとどう考えても「星矢と沙織さんの仲の良さに嫉妬してる女々しい男」にしか見えない。いや、実際そういう側面もあるんだろうが、沙織さんと星矢って、光牙にとっては両親みたいなもんだろうよ。そこに後ろ暗い感情を抱えたらあかんわ。また闇の小宇宙が目覚めちゃうわ。幸い、最近は光牙に便利な外付け倫理監視装置・昴がついているので、あっという間に正気を取り戻してタルヴォスさんは2度目のフルボッコでしたけども。今回はめでたくクロノテクター粉砕出来ましたが、また逃げられてるんですよね。3度目の挑戦はいつになるのか、またのお越しをお待ちしています。「星をも砕くモーニングスターが!」って、元々「星をも砕く」って流星拳のキャッチコピーですやん。パクり、いくない。

 さて、来週からまたダラダラと全国行脚が始まるのかと思ったのだが、意外にもそこに現れた名前はアンドロメダ瞬! 瞬にも新しい聖衣?! 何がどうなっているのか? マルスが倒れたから魔傷は治っていたのか? だったらアテナの呼びかけに応じて出てこいよ瞬。星矢だってきっと会いたがっていたぞ。兄弟の絆ってことはあの人は出るのか? 多分出ないけど、出るのか?! BGMに「ネビュラチェーン、兄弟の絆」を流しながら、待て次回!

 



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 「俺だけのサンクチュアリ」とか言われると無闇に面白くなっちゃうのは全部先週の忍者が悪い、第57話。どうしよう、なんか2期に入ってからアベレージが高いぞ。ネタとしても楽しいけど、キャラが活き活きしてる気がする。

ブロンズ大集合エピソードも6話目でようやく完結、最後の1人は当然、長らく体育座りしていたことで「体育座」の名をほしいままにしていたエデンさんである。もう、登場シーンで優雅にピアノを弾いているエデンさんだけでもひとネタぶちかましてくれており、一人であの崖地までグランドピアノを担いでのぼってきたエデンさんを想像するだけで涙を禁じ得ない。「アリアに聞かせたいから……」っていう一心で運び上げたんだろうなぁ。屋外にグランドピアノって、あっという間に駄目になるだろうなぁ。そして、そんな優雅なエデンの下を訪れる2級パラサイト、エウロパ。前回お人形作りが得意であることが判明した上にCVが二又一成なので美形キャラにも関わらずなんだか怪しい雰囲気を醸し出す奴ではあるが、立ち居振る舞いはそれなりに優雅。光牙と昴の攻撃を触りもせずにあしらうなど、存在感は充分である。現時点での雰囲気だと3級パラサイトがシルバークラスで、2級パラサイトでも黄金くらいの存在感があるんだよね。1級はスペクターとかと同じ扱いでいいんだろうな、多分。

 3級パラサイトと白銀聖闘士の強さを比べる格好の材料を与えてくれたのが、めでたく半年ぶりの再登場を果たした盾座のエネアドさんである。既にどこで登場したのかもうろ覚えだったが、確認したら半年前に光牙たちが仲間を結集させて一番最初にバベルに突入した時か。あのときは蒼摩の新技ライオネットボンバーに瞬殺され、「最強の防御力www」みたいなお約束のかませ犬展開だったのだが、考えてみればあのときボコボコにして回った白銀たちだってアテナを守る立派な聖闘士である。今回は「子供を守って死ぬ」(死んでないけど)という実にヒロイックな活躍を見せ、初の「再登場白銀」としては破格の扱い。良かったね、防御力は無駄じゃなかったんだ……。ぶっ倒れてるのを見ても光牙が「あ、エネアドだ」みたいなすげぇ冷めた反応しかしてくれなくて、声を上げてようやく「生きてるぞ!」って言われたエネアドさんマジ不憫。

 そんなエネアドさんを亡き者にしたテーベさんも、今回のシナリオを盛り上げてくれた立役者の1人。基本的にかませ白銀と同じ立ち位置のはずなのに、何故か憎めない奴が多いのが不思議な3級パラサイト。今回のテーベさんは台詞の数も多く、下衆としてのキャラ立ちも良かったので、是非ともエデンとの再戦で再びフルボッコにされてほしいものである。能力自体は強いんだよな、スタンドでいったらプラネットウェイブスなわけだし、地球規模の能力を持つハンマーって結構凄い。でも、使ってる人間のせいでパッとしない。ホントにテーベさんは短い中でも名台詞のオンパレードであり、主立ったところを抜き出しても、「男らしい俺様ちゃん」「嫌がらせだぁ〜!」「跪けぇ!」「逆らったら仲間入れねぇからな!」「軟弱じゃねぇじゃねぇか! 勝手に恰好よくなってんじゃねぇ!」。素敵。一応本人としては「軟弱者が大嫌い」という侠気溢れるステータスらしいのだが、見た目がなぁ。何を言ってる時もずっと舌を出しっぱなしなのがお茶目よね。ちなみにCVはパライストラのコンパス座の人と同じ、沼田祐介さん。

 そして、そんなキャラにぶつかるのが、体育座改め、オリオン座改め、ピアノ座改め、3級パラサイト・クラブのエデンさんである。武器しか売りがないパラサイトのくせして「やはり武器は性に合わん」とかいってすぐにクラブ捨てちゃうあたり、あんまり真面目にパラサイト業務やるつもり無かったのは自明。っつうか、そもそもどういう基準でパラサイトに加入出来たんだろう。エウロパさんの口調からすると直々にスカウトが出向いてきたみたいなのだが、「パラサイトになる?」「なる!」っていうだけでクロノテクターってもらえるんでしょうかね。クロノテクターもらった時点で時間止められるようになるんですかね。そもそもスパイ業務って言っても、こんだけさっさと正体明かした時点で情報なんてほとんど手に入れてないだろうにな。一応数話前に中枢部の会議みたいなのに参加してた描写はあったから、それなりに何かは掴んで出てきたのかなぁ。どさくさに紛れて聖衣のパワーアップまで一人でやってるのがずるいなぁ。クロノテクターが剥がれて新生オリオン聖衣が出てくる演出は不覚にも恰好いいと思ってしまったけども。どこまでも男前やでぇ。

 エデンさんが裏切ったことの説明パートはそれなりの説得力があった。エデンに対して「アリア」という言葉は効果絶大。しかも今回の取引材料は「失った人たち全員」である。父親マルス、母親メディア、姉ソニア、妹アリア、そして家庭教師のミケーネさんまで入ってらっしゃる。どう考えても胡散臭い取引でも、ここまでの大盤振る舞いだとちょっと心が揺らぐかもしれない。実際、「アリアを生き返らせる」っていう取引材料を教えられた光牙も、一瞬「じゃ、俺もパラサイトになろうかな……」みたいな顔してた(いや、してないかもしれない)。一応、パラサイトって時間を操れる軍団だから、死者蘇生だって出来るかもしれないしな。でも大丈夫、迷った光牙さんは今まで何のためについてきてたかよく分からなかった昴によって導かれましたので。昴さん、説得業務で満足してそのあと気絶しっぱなしでしたけどね。ちゃんと仕事があったのは久しぶりなので良かったです。昴って色々と聖闘士のことに詳しいと思ってたのに、肝心要のエデンについては全然知識がなかったのは何でなんだろうな。まぁ、光牙もエデンの姿を見て驚いてたから、アテナやシャイナさんからも捜索願は出ておらず、完全に無視されてたってことなんだろうけども。やっぱり仇敵の血族って扱いが難しいよねぇ。

 さて、次週はいよいよ1級パラサイトが総登場。四天王を名乗ってたってことは、タイタンを含めて全部で4人ってことですね。2級はそれよりも数が多いだろうから、そろそろパラス軍がどの程度の軍勢なのかが明らかになる頃か。聖闘士側も黄金大集合で実に見応えのある展開になりそう。残念ながらやっぱり集合シーンにパラドクスさんの姿は確認出来ず。……どこに行っちゃったんだろうなぁ……


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 笑ってはいけない聖闘士星矢Ω! 第56話。先週の時点で予想出来ていたことだが、史上最大のネタ回。どのシーンをとっても全てギャグという、あまりにも恐ろしいエピソードとなった。新たな栄斗伝説の幕開けに相応しい堂々たるエピソードであるが、メイン7人のうち1人にここまでのネタキャラを設定してしまっては、今後の真面目なバトルに多大な影響を及ぼしてしまうのではないかと今から非常に心配である。とりあえず世界中のロックシンガー(と世界中の忍者)に謝ろう。

 冒頭、巨大な聖衣ボックスを背負って東京の雑踏に現れた光牙の時点で割と面白かったわけだが、そこからの展開には何一つ意味の分かる部分が無いという奇跡的なシナリオ。どさくさに紛れて先のマルス大戦の帰り道で聖衣の修復をしていた栄斗さんが既にずるいが、わざわざ次の戦闘に備えて準備してた割には、コロッと宗旨替えしてロックンロールに目覚めてしまうあたりが忍者軽薄。流行りの言葉で書くなら「ニンジャ、ニンジャナンデ?」である。本当に今回は突っ込みどころのみで構成されているのでいちいち大変であるが、とりあえず、墓前に参りに行くのにラジオ持参で行くなよ! 兄者は多分音楽に興味なんて無いよ! そもそもラジオから流れてるその曲はアニソンであってロックンロールじゃねぇよ! 何か目覚めるなよ! 進路に悩んで迷走する中学生男子か! メジャーデビュー早いな!(まぁ、中の人は一応歌い手だから……)

 もう、本当に下衆野郎にしか見えない栄斗さん。ライブハウスの奥に、明らかに入り口で止められるだろう巨大な箱を背負った客を発見し、ライブ終了後に楽屋裏で落ち合う。「何となく危機が迫ってる感じはあったわー」と事の次第を素早く飲み込み、全部を理解した上で「でも俺関係無いしな」と余裕のシカト。後輩をフルボッコにして「本気じゃなかったわー、俺本気出さなくても強いわー」とドヤ顔。名言その1「今の俺が仕えているのは、アテナではない。ロックだ!」 お前、ロックとやらに出会ってから数ヶ月しか経ってないよね。あれだけ必死だった忍びの道はどうなったんだよ。兄者の遺志はもういいのかよ。名言その2「悟った、俺の生きる道はこれなのだと! ロックンロール!」なんか、小宇宙じゃなくて変なロックパワーみたいなものを燃やせるようになったみたいです。立ち去る背中を追わない光牙さんも、「あいつ、本気なんだよ……」と変な世界に入っちゃったみたいです。ただ、内心からすると栄斗側は「どうせ俺、十二宮で雑魚キャラ筆頭の時貞しか倒してないしな……」とか思ってて、光牙も光牙で「そういやあいつ、あんまり役に立って無かったからいいか……」とか思ってた気もする。実際、翌日のライブを見て「あいつもういいいや」ってあっさり諦めてたしな。ユナや龍峰のスカウトには割りかし力入れてたのになぁ……。

 しかし、そんなバンド活動立志伝を朝6時半からやるわけにもいかず、最終的には栄斗も聖闘士の道に舞い戻ることになる。今回のお仕事担当はダガーの3級パラサイト。東京に出てきて仕事するくらいなので丁寧に空気を読んでくれる人で、わざわざライブ会場が開くのを待ち、そこでのイベントの一環として打倒栄斗を目論む。確かに、ライブイベント中の栄斗は動画が3枚くらいしか無かったので非常に倒しやすそうではある。マイクスタンド抱えて熱唱してる栄斗の画(止め絵、今回何回も使い回し)があまりに面白くてそのたびに吹く。ライブ会場に現れたパラサイト兵どもを見て、光牙は思わず「何故ここに?」と疑問を口にする。正確に表現するなら「こんな役に立たないロックシンガーしかいない東京に何でわざわざ敵兵が派遣されたんだ?」となる。だって、五老峰とかジャミールで出会った時にはなんの疑問も無かったですものね。

 敵兵さんはダガーの特性とは特に関係無く、「めっちゃ耳が良い」という特徴を持つ。相変わらずセブンセンシズに目覚めているはずの光牙を(昴とセットで)あしらう実力を持ち、なかなかの強敵である。まぁ、なんかダガーの攻撃の演出がいちいちもっさりしてるのであんまり強敵には見えないわけだが(そして多分実際大した敵じゃないのだが)。一度は光牙をたたきのめし、綺麗な栄斗復帰フラグを立てるところまでがお仕事です。アテナを裏切ってまで魂を捧げたはずのロックに対し、わずか数分であっさりと諦めの意志を示す栄斗。そりゃそうなるしかないが、残されたバンドメンバーの皆さんはいい迷惑である。それにしても、「アテナのために!」とか「家族を守る!」とか「聖闘士の未来のために!」とかいう立派な目標で戦っている他の青銅聖闘士たちの中に、栄斗が「お客様は神様です!」と叫びながら参戦する様子は本当にシュールである。名言その3「俺の新しいサンクチュアリを! 俺のファンに、俺のバンドのメンバーに手を出す奴はッ、決して許さない!!」。新しいサンクチュアリて。お前ホントにアテナとかどうでもいいやろ。「誰も俺の歌を聴いてくれないじゃないかー!!」と怒り心頭の栄斗さんは熱気バサラにも対抗しうる歌い手戦士として活躍するに違いない。数ヶ月にわたるボイストレーニングを活かすために、新技「アパッチの雄叫び」もマスターしたしな! 新技も「ローリングストーンズ」だしな! このまま「レッドホッドチリペッパーズ!」とか「AC/DC!」とかいう技もマスターすればいいと思う。でも、結局今回も直接敵にとどめを刺し(かけ)たのは光牙なんだよなぁ。

 さ、来週以降の栄斗さんはどういう風に扱えばいいんだろうなぁ…………とにかく、今回は記憶に残る迷エピソードになったのは間違いないです。なんかもう、最後に出てきた2級パラサイト2人までネタキャラに見えてくるのが可哀想だぞ。レアさんはCV高城元気の時点でちょっと面白いし、CV二又一成のエウロペさんも、趣味がぬいぐるみ作りの時点でちょっと可愛いじゃないか。次に出てくるパラサイトは……エデンさんかぁ。エデンさん、つい最近まで支配者のご子息として大活躍されてたのに、気付けば3級パラサイトじゃないですか。就職難の世の中だなぁ。それでは皆さんご唱和ください。「アリアー!」


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 普通の話やと思ってたのにラストの栄斗で全部ぶっ飛んじゃった第55話。もう、あいつホンマになんなん? 「忍者」「聖闘士」「ロックシンガー」←New!

 まぁいいや、栄斗に対する突っ込みはおそらく次週嫌と言うほど出来るだろうから、今回はあくまで龍峰のお話だ。実は「ついに紫龍が初台詞!」という歴史的な事件があったんだから、東京なんかよりも五老峰の方がよっぽどニュースだ。無事に五感剥奪から復帰しちゃえた紫龍。この1年の話は無かったかのように、平気でしゃべれるし、見られるし、歩けるようになっている。長い間不可解な精神世界での修練だけでコミュニケーションを取っていた親子がようやく分かりやすい形で交流することが可能になり、今回はたっぷり時間をかけて親子の水入らずの時間を楽しんだ。ホントに春麗は大人になったよなぁ。当時は「紫龍を戦いにいかせるな!」って言って老師に泣きついてた娘なのに、「聖闘士は戦うのが宿命」って最愛の息子を諭せるくらいに達観しちゃってるもんなぁ。母親としてその姿勢はどうなのよ、とも思うが、多分旦那が死にすぎたせいでもう慣れちゃったんだろうなぁ。いや、原作当初の春麗なんて下手したら小学生くらいの歳だったわけで、成長してるのは当たり前なんだけどね。

 しかし、親の心子知らずというのはどこの世界でも一緒であり、紫龍がさっさと次のミッションに目を向けたのに対し、龍峰は「もうみんなで楽しく過ごせばいいじゃない」と駄々をこねる。元々戦闘にそれほど積極的でない龍峰が平和な世界で戦い続けたくないと思うのはごく自然な流れであり、紫龍もスパルタしてねぇでちゃんと「次の敵が来たみたいだから」って教えてあげれば良かったのに。おかげで一度は聖衣を投げ捨ててしまった龍峰は、丸裸なのを良いことに相変わらず雑魚臭が半端無い3級パラサイトにボコられることに。ちゃんとドラゴン相手に三節棍を送り込んでくるあたり、パラス軍もなかなか空気を読んでいる。そして、わざわざ「そしてこれがトリプルロッドだ」って自己紹介してもらっているのに、律儀に三節棍特有の戦法に引っかかってあげる龍峰の優しさ。あまりの空気の読みっぷりに敵側も気が引けたらしく、聖衣石を守って地面に這いつくばる龍峰を相手に、さっさと棍を突き刺せばいいのに鞭のような殴打を繰り返すという、不可解な攻撃パターンを見せた。ちゃんと相手が聖衣を装着するまで必殺技も出さずに待っててあげる優しさが、パラサイトには欠かせないものである。しかも持ち武器が三節棍のくせに必殺技に全然無かったしな。なんだったんだ、あいつ。

 家族の絆を大事にしたおかげで、龍峰の聖衣も無事に覚醒。右手のナックル部分に大きな疑問を抱かないではないが、ドラゴン聖衣は素体の完成度が高いのでごてごてしたニュー聖衣もなかなかの存在感だ。ドラゴンシールドはどんどん軽量化して守備力が不安になっている気もするのだが、「流石のニュー聖衣は防御力が全然違う!」らしいので問題無いだろう。考えてみりゃドラゴン聖衣もペガサス同様に色んな黄金聖闘士の血を浴びてるから、覚醒するのは当然といえる。しかし、そうなると次週の狼座聖衣はどうなるんだろうね……ペガサスとドラゴンはレジェンドだから自動覚醒、子獅子座と鷲座は修復師貴鬼が手ずから直してくれたもの。東京のコンクリートジャングルでどうやって狼座聖衣が復元されるのか……栄斗、ホントに色々不憫な奴だ。

 今回は(今回も?)昴には大した活躍の場は与えられていないが、画面によっては「昴ちっちゃ!」と思えるカットがちょいちょいあってなんか笑える。聖衣装着バンクを繋げたシーンは、分かっちゃいるけどもやっぱりテンションが上がりますな。昴の変身シーンのバックにはよく分からない星雲みたいな星座が表示されてるんだけど、あれって一体何なんでしょうね。

 そして、今回ついに初台詞をもらった紫龍だが、CVは成田剣である。ナリケンさんなら問題無いかなーと思って見ていたのだが、どうやら他のCV鈴置キャラも割とナリケンさんが受け持っているのね。少なくとも宮野氷河とは比べる必要も無い安心感がある。いや、宮野氷河について文句があるわけじゃないけども。あれはあれで面白かったし。こうなってくると、俄然気になるのはやっぱりどこぞの不死鳥兄さんだけども……堀さん、声当ててくれるかなぁ。


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 俺はまだ本気出してないだけだ! 第54話。そうだな昴。だからさっさと本気だそうな。光牙相手だと訳もなくつっかかるくせに、黄金聖闘士相手だと単なるミーハーみたいな反応になるのが謎である。神になりたい男なら、黄金聖闘士を打倒した方が近道だと思うんだけども。

 光牙回、蒼摩回ときたんだから、順番でいえば当然ユナ回である。マルス戦終了後にみんな何してるのかと思ったら、ユナは故郷の村に帰還して一時の安息をえていたらしい。そりゃまぁ、普通に考えたらアテナを脅かすような危機なんてものはそうそう起こっても困るわけで、あんだけの巨悪を退治したらしばらくはゆっくりしてもいいだろう。ただでさえ苦しめられ、辱められていたユナさんなんだから(主にアモールに)、少しは有給を使っても罰は当たらない。しかし、青銅聖闘士なんてもんは基本的にブラックな職業。休む間もなく次の仕事のスケジュールが入ってしまい、ユナはすっかり軽度の鬱である。時期的には五月病に近い症状かもしれないな。「なんでこんなしんどいことせなあかんねん」という悩み。ごくごくごもっともである。ブロンズが頑張ってたんだから、どこにどれくらいいるかもよく分からない白銀あたりが仕事しろ、と思ってもいい。おかげで心理的抵抗が強くてせっかく貴鬼が修復してくれた聖衣も起動せず、勝ち気なユナもしょんぼりである。

 基本的に「弱い人のために」というのがユナの行動原理になる。今回そのための生け贄になったのはラキである。いかにも女の子同士らしく、悩めるユナを相手にお花畑を見せて奮起を促したラキ。彼女の無垢な声と、献身的な気持ちを受けて(そして光牙にどやされて)、堂々と立ち上がるユナ。「怖い」とはっきり言ってしまったユナの気持ちはもっともなもの。しかし、光牙に「分かってるけどとにかく戦おうぜ!」とはっぱをかけられてしまっては、結局黙っちゃいられないのであった。正直、ユナの覚醒シーン、変身バンクからのニュー聖衣は、かなり恰好いい。聖衣石から新たなオブジェフォームとして生まれ変わった聖衣は装着シーンがどことなく女性的で魅力があり、デザインも鮮やか、そしてちょっとエロい。女性聖闘士としては破格の扱いのユナ先生の面目躍如である。

 で、一方……蒼摩さん。こちらもちゃんとニュー聖衣で目覚めているし、新しいオブジェデザインも変身バンクも公開されているのだが……なんかコレジャナイ……聖衣のデザインはいいんだ。ヘッドギアに顔、胸部パーツにも顔でグレンラガンみたいなことになっているが(中の人的に)、多分このデザインはすぐに慣れる。でも、オブジェフォームが絶対に何か足りてない……あのデザインはがっかりやで。まぁ「子獅子座」だからなぁ。獅子座と差別化を図るためにも「小ささ」を出さなきゃいけないから……うーむ。そして今回はユナ回のついでってことで扱いが悪く、ユナなんかわざわざ貴鬼から色々と説教されてたのに、蒼摩は「ま、お前は単細胞だから大丈夫だよな」の一言で終わりである。「セブンセンシズに目覚めてたからモチベーション高いよな」って、ユナだって同じですやん。まぁ、聖衣直してくれたんだから文句は言わないけどさ。貴鬼は師匠であるムウみたいに面倒なこと言って修復拒否ったりしないから楽でいいわな。二つ返事で「直すよ!」だしな。十二宮突入時は聖衣装着状態のまま全員分まとめて強引に直すという荒技を見せてくれたが、今回は古式に則り、それっぽい修復をしてくれた。相変わらずあのハンマーやらピックやらをどうやって使うのかは謎のままである。ちゃんとスターダストサンドとかの設定もあったのはちょっと嬉しかったけど、いきなり聖衣石にダバァされたときには「そうやって使うんか!」と叫んでしまった。

 今回の敵役はクローを使う兄弟聖闘士。姉弟というよく分からない組み合わせだったのは、メインの敵の性別をユナに合わせるためだろうか。完全に同じ顔で髪の色だけ違うという非常に省エネな設計である。クロノテクターって聖衣と違って同じのが2台あっていいのかしらね(微妙にデザインが違ったから別な製品なのかもしれないけども)。基本的に3級パラサイトって「辰巳とすら互角」「武器じゃなくてメカ蜂の方が強い」などの情けない連中が多いのだが、今回の姉弟もなかなかの雑魚っぷり。ニュー聖衣お披露目のお約束である「すごい、傷一つついてない!」をやるためだけの存在。その後の「なにぃ〜!」って叫んでる顔とか、完全にギャグ要員ですやん。中の人がトリッツ先輩だったのはちょっと嬉しかったけど。こういうアニメだと青二所属は仕事が回ってきてありがたいですね。そう言えば、3級パラサイトの連中って負けた後に放置じゃなくていちいちどこかに帰還してるんだよね。今後どこかでまとめて登場するイベントとかがあるのかな。


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 パライストラの愉快なお友達、第53話。このオメガ初期に戻ったぐだぐだな感じ、むしろ懐かしくて愉快。わずか1年で既になにがしかのオリジナルの楽しさを与えてくれていたというのか?! いや、多分惰性っていうんだと思うけども。イチさんが出てくるだけでなんかもうどうでも良くなる不思議。

 今回からまた1期同様に仲間探し編がスタートしているので、基本的に筋立てに意外性は無くなる。仕方がないので小ネタを拾って遊んでいくのがしばらくの楽しみ方になるだろう。ただ、今回は「どうせ前と同じ展開だろ」と思っていたら大きく予想を外した部分があった。それはもちろん、蒼摩の聖衣が直らなかったことである。なるほど、なんで激が知ってたのかは知らんが光牙の聖衣が生まれ変わったのはペガサス聖衣の特性であるらしい。確かに、神話の時代から何故かいつでも主人公ポジションにいたのは間違いないので、色々と大物の血を浴びているのは事実だろう。過去のペガサス聖衣が復活のためにいちいち歴代ゴールドの血を吸ってきたのも事実だ……が、復活特性とか、今までそんな設定あったっけ? どう考えてもフェニックス聖衣の設定じゃないか? まぁ、一言でまとめると「主人公だから」になるわけだが。それにしたって、差別化を図られたライオネット聖衣がちょっと可哀想ではある。しかも次週ユナのアクィラ聖衣はしれっとパワーアップするみたいじゃないの。またあれか、男女差別か。これでシナリオが進んで最後に「じゃ、蒼摩、龍峰、栄斗の聖衣を一気にパワーアップしまーす」ってな感じでまとめて処理されたらやるせない。蒼摩は一応ナンバー2のポジションだと思って観てるんだけどなぁ。いや、むしろここは「復活しなかった」ことを泥臭さの象徴と考えて、ここから地道に聖衣復活までの労苦を描く蒼摩の苦労人ぶりが描かれることを期待しよう。

 で、そんな展開だった今週、光牙と昴は一体何を目標に動いたらいいのかと思っていたが、アテナ直々に仲間集めの指令が下された。アテナ自身が動けない状態にあり、マルス戦で聖闘士も大きな痛手を被ったため、ブロンズも草の根活動で動かなきゃいけないらしい。まぁ大変だわなー、と思っていたのだけど、今回一番「えっ?」って思ったのはここだった。黄金の任務はアテナの守護だ。これは古代より定められた当然の摂理なのでOK。貴鬼はジャミールにいるらしいけど、歴代アリエスは基本的にマイペースだったから良しとしよう。そしてシルバーはパラスの情報捜査に奔走しているらしい。星矢が直接面会して倒せなかったパラス。その後の行方は知れず、確かに何とか情報は欲しいところ。現時点で白銀聖闘士が何人いるのかは知らないが、確かに人手は割く必要があるだろう。となると、残っている、戦力として一番劣るはずの青銅が連絡係になって……って、待て。既に役割分担が出来てるってことは、全国の黄金・白銀には既に連絡が行ってるってことやないか。何で今更光牙をパシリに使わせる必要が? 「シルバー聖闘士は情報を探る&各地で伝令」でええやないか。そもそも黄金聖闘士は1秒で地球を7周半出来るんだから、さっさと各地の主要なメンバーには言づてしろよ。っつうか携帯くらい持てよ。パライストラが連絡網くらい作っておけよ。普段どうやって連携とってたんだよ。相変わらず、聖闘士という連中は謎だらけである。

 聖闘士の謎というと、今回めでたく復活したパライストラという組織そのものも相変わらず謎である。いや、1期で登場した時点で突っ込みどころ満載だったわけだが、今回はイオニア園長がいなくなった穴をおそらく激さんが1人で必死に埋めたのだろう。つてを頼んで一番面倒見の良さそうな蒼摩を講師として採用するなどの奇策を持って、また一からのスタートである。……いや、違う。鋼鉄聖闘士がグラウンドでトレーニングしてたってことは、既にあのパライストラにはグラード財団の息がかかっている。だったら金持ってるだろうに。流石に先代パライストラのような豪華施設にしろとはいわないけど、もう少しちゃんとした教育施設にしてあげようよ……あとイチさんは結局どこで何してた人なんだよ。あの扱いだと講師として呼ばれてはいないみたいだから、また学生として参加してるのかよ。逆にうらやましいよ。

 そしてそんなパライストラに乗り込んできたパラサイト。今回は槍使い、というか蜂使いであるが、三級のくせにやたら余裕があり、前回のモーニングスター馬鹿とはランクが違うようにも見えるのである。聖闘士と違うので何をしても構わないのだろうが、大量の蜂型ロボットを引き連れて単身でパライストラ壊滅を狙うという。そしてそれが大体うまくいっちゃうという。たまたま光牙が来てなかったら完全にアウトだったもんな。やっぱりスチール弱いな。今回は丁寧な自己紹介のおかげで、パラサイトがまとう聖衣、「クロノテクター」には自由に時間を止める能力があるというとんでもない事実も明かされた。ま、「小宇宙の弱いもの限定」ということだったので、単に聖闘士以外を戦闘から除外するための措置だと思われるが、時間停止なんてラスボス級(もしくはアクエリアス級)の能力を軽々しく3級が持っている時点でかなり壮絶である。2級以上では一体どんな奴らが待ち構えているのか、恐るべしパラサイト。

 そんな強敵を前にしたら蒼摩も手が出ない! ……結局今回は一切いいところ無かったなぁ。Ωになってからというもの、「燃えろ、俺の小宇宙!」という鉄板勝ちフラグがことごとく破られる傾向にあり、せっかく熱く見せたのに秒でいなされるという残念さが際だつ。これも泥臭さを売りにしてる蒼摩の良さと言えばそうかもしれないけどさ。負けてるけど前を向いてるからあんまり悲壮さは無いし、一応世界の危機の大きさも伝わってくるし。でもそこはやっぱりさっさと「新生聖衣から逆転」っていうのを決めて欲しかったんだけどなぁ。これでも一応セブンセンシズ目覚めてるねんぞ。黄金とタイマン張って勝てるレベルやねんぞ。まぁ、タイマン張って勝てたのって、怪しい黄金のソニアさんだけだったけどさ……頑張れ蒼摩!

 後は懐かしい要素では、シャイナさんとの再会と、ちょっと楽しげな光牙の会話なんかは良かったですよ。シャイナさん、昔はホントに尖ってたのに、いまやすっかり大人の余裕よね。相変わらずロケットおっぱい(聖衣)だし。ほんと、子供の相手は手慣れてる感じがいい女。昴はシャイナさんに向かって「女が門番してるとか! 聖闘士も本当に人手不足だな!」と笑っていたが、その人手不足を補うために開発されたのがお前らスチールだからな。今回昴は延々「神になる男だ!」しか言ってないけど、いっそここまで単細胞だと清々しい。一応主人公補正的なポテンシャルはあるらしいので、今後昴がどういう道を歩むことになるのかが楽しみ。今のところ昴を巡るこの物語のオチは想像がつかない。ペガサスの引き継ぎは無いと思うが、現時点でありそうなのが「パラスが憑依」だな。今回、鋼鉄聖衣のオリジナリティとして、「他人の鋼鉄聖衣をそのまま拝借する」っていうシーンがあるのはちょっと面白かった。確かに純正の聖衣なら聖衣に選ばれないと駄目だけど(アクエリアス除く)、スチールは単なる装備品だから誰でも装着できるんだよね。今後、そういうスチール独特の使い方がもう少し見えてくれば、案外独自の良さが出てくるのかもしれません。


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