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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 めくるめく馬鹿の競演、第79話。この足りてない感じ、いかにも聖闘士星矢らしい攻防で手に汗握ったり、苦笑いが漏れたり。

 個別ルートに突入した光牙達聖闘士チーム。個別ミッションを同時並行というと原作ではポセイドン編が一番分かりやすかったが(まぁ、何故かリュムナデス戦以外はバトルにタイムラグがあったが)、チームの人数が多いΩではすっかりお馴染みのもの。ただ、散り散りになって時間軸やそれぞれの対戦場所が分かりにくかったパラスベルダ市街戦に比べると、今回ははっきりと進路が示されているので分かりやすい。

 今回のミッションは第1の道、アルフヘイムを行く光牙チーム。またの名を「アホの子の集まりと、その保護者瞬」。ルートの守護をするのは「ゴリラ顔に溢れる知性」でお馴染みアイガイオンさん。どう見ても武闘派面な上に武器の名前まで重爆雷斬刃なんて厳めしいので、普通に考えれば四天王の中では脳筋担当に見えるのだが、待機している私室は本棚で埋め尽くされており、心酔している様子の部下のスルトさんも「蒼き知将」などと崇めている。「その設定は活かされるのか?」と不安いっぱいだったが、確かに今回の悪戯半分みたいな戦闘は、単なる脳筋というよりも、多少なりとも戦いを上から観察して楽しむ知略はっぽく見えなくもない。

 しかし、問題は対戦相手である光牙達が輪をかけてアホなことである。今回の敵、2級パラサイトのスルトさんは、「相手の攻撃を完全に反射する」「防御結界を解かずに内部からパワーを放出してアタック出来る」という特性を持ったミスティックストーンをパラスに授けられた。そりゃまぁ、いくら「パラス様からもらった」があんまり役に立ったためしがないとはいえ、それなりに強そうな触れ込みだ。力業しか持たない聖闘士達にとって、絶対防壁はいつの時代も厄介な相手である。「壁壊すミッション多すぎねぇかな」とか思ったりもするが、流石に光牙も壁に立ち向かうことには飽きてきたのか、途中で見事な閃きを見せる。「そうだ、破れないなら、無視して横通ればいいんじゃね?」と。光牙らしからぬグッドアイディア。ユナ曰く「でも、横から攻撃されたら……」。光牙答えて曰く「頑張ってかわせばいいんだ」。うーん、馬鹿っぽいけど、正論。

 見事に「横を通る」作戦と「攻撃をかわす」ミッションを達成したかと思った3人だったが、なんと、「水晶のドーム」のクリスタルは単なる飾りではなく、スルトの攻撃を反射し、全方位攻撃を可能にするものだったのだ! 「ちくしょう、一撃目をかわしても、真後ろから二撃目を出されちゃ、避けることも出来ないぜ……」。……んん? いや、そこは避けろよ。反射したって直線攻撃には変わりないんだからさ。どう見てもドーム内の水晶なんて4〜5本しかないんだから、軌道が分かってりゃ避けられるだろ。なんでそこで諦めるんだよ。アホの子たちがアホの子過ぎるよ。

 多分、この辺りのやりとりも瞬さんはこっそり物陰から見てたんじゃないかと思うんですよね。前回も「若者達の成長が云々」ってのはレジェンドが気にしてたところだから。しかし、流石にあまりに考えが至らない若手が心配になり、「全員で特攻しよう」というあたりで瞬さん登場。まずは基本的なことを教えてあげることに。「あのバリアはね、攻撃の小宇宙をそのまま返してるんだよ」。「なんだってー!!」。……いや、めっちゃ大声で「リフレクト」ゆーてますやん。どうやら光牙達は中学英語にも対応していない模様。蒼摩も下手したら「バーニングファイア」の意味を分からずに出している可能性すら。まぁ、とにかく、反射技だから攻撃は無駄。あとは相手の防御が消える瞬間、つまり攻撃時の隙を衝くという基本プランが浮上する。流石百戦錬磨の瞬さんである。

 しかし、流石にパラス様謹製の武器はそのへんの少年漫画のお約束くらいは乗り越えた。「障壁は一方通行、外部からの干渉は一切受け付けないけど、内部から引き込む分には問題無い」(某インキュベーターさん談)とのことで、普通のアタックではどうやら突破出来ないことが判明する。若者を守るためにうっかり自分の防御を解いた瞬さんも傷を負ってしまい、光牙には「なんで俺たちを守ったんだ!」と責められる。「仕方ない、君たちの身体はもう限界だから」。いや、まだ初戦です。ここで限界だと、後々ヤバいです。

 最終的に、「小宇宙をまとわず殴ればいいんじゃね?」というエポックメイキングな解法に行き着いた瞬さん。「逆にパワーを消して」というのも少年漫画ではお馴染みの戦法だが、実は聖闘士星矢の世界ではまだ無かった展開かもしれない。回りのサポートを受けた光牙が小宇宙0の状態で突撃し、見事に「単なる腹パン」でミスティックストーンを破壊。最後はレジェンドの見せ場、大技ネビュラストームを惜しげもなく披露し、見事に第1パーティーの勝利である。うーん、この「戦いに知略を用いてるはずなのにすげぇ馬鹿っぽい」感じ。たまりませんね。鳴り物入りで登場したスルトさんですが、やっぱり武器に踊らされるだけで大した人材ではなかったため、決着だけをみると3級以上に情けない最期であった。まぁ、レジェンドが出てきたおかげで軒並みパワーインフレは起こしてるから仕方ないのかな。そういえば、今回スルトさん(とアイガイオンさん)がしつこく「人間というものの可能性は云々」と嘯いていたが、パラサイト兵って人間じゃないんだろうか。今まで気にしたことなかったけど、異世界から来たエイリアンみたいなものなの? てっきり、単なる「パラス信者の人間達のパワーアップ版」だと思っていたのだが……もし人間じゃない連中による組織なのだとしたら、確実に人間だったはずのパラドクスさんとかが所属していた事実はどうなるんでしょうね。あと、エデン(まぁ、神の子wですけど)。

 そして、次回は新たに「人間あがりのパラサイト」枠に1人追加。なんとなんと、次元の狭間に永遠に取り残されたはずの時貞さんが見事な復活。これでパラドクスさんに続き、黄金崩れの2人目が敵側として登場である。どんだけクズの集まりだったんだろう、マルス黄金衆よ。まぁ、流石にシラーさんは帰ってこないと思うので、この時貞でゲスト枠は打ち止め……だと思いたいけども。次回、マッチメイクは氷河VS時貞の、水瓶座因縁対決。完全に呪いの防具となった水瓶座聖衣がちゃんと氷河のところに帰ってきてくれるかが焦点となるだろうか。水瓶座という部分でもちゃんと因縁はあるのだが、次回サブタイトルを見て「そういえば時を止めるってのも関係が深いな」ということに気付いてちょっと感心した。時貞は元々時間を止める能力、時間拳を操る。その時貞がパラサイトになるのはある意味確定事項だったのかもしれない。そして、アクエリアスのカミュから氷河が受け継いだ凍気の技もまた、実は時間を止める技である。何しろ、「原子の運動を止めてしまうこと」により絶対零度を産みだす流派なのだから。なんとまぁ、そこまで考えてマッチメイクを用意していたのか。なかなか粋な計らい。次回、2週間後が楽しみですな!

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 新章突入! 第78話。「なんでこんな時期に?」と思ったが、数えてみると休止も挟んでいたから話数的には大体秋クール開始時くらいのカウントになるのか。オープニングも一新し、なんだかこの時期に「1人だけ衣替えのタイミングでまごついた奴」みたいである。

 で、早速そのオープニングからして話題は尽きない。曲はなかなか良いのではなかろうか。女性ボーカルではあるが、きちんとアツさがあるし、後期クールらしいハードな感じも出ている。そして問題になるのは、その映像。もうネタバレ祭りの様相であるが、大体の視聴者はそんなこと承知の上で見ているから問題無いってことなのかね。堂々と拳を交える昴と光牙。昴の背後に立つ、いかにも神的な風貌の謎の男。そしてラストカットは全員集合絵なのに昴だけいないという。まぁ、そういうことだわな。昴と光牙の対峙カットの背後にでかでかと土星の絵が描かれていたので「土星? サターン? え? サタン?」とか思ったが、調べてみるとローマ神話では土星=クロノスみたいですね(「土星・クロノス」でググった結果)。正確にはローマ神話の神サートゥルヌス=ギリシャ神話のクロノスとか。まぁ、よく分からないですけど、そういうことですね。詳しく知りたい人は頑張って調べましょう。つまり、この「Ω」は火星と戦った後に土星と戦うお話だったと。

 その他オープニングではアテナ・エクスクラメーションをぶっ放す黄金3人の姿や、パラスの聖衣(クロノテクター?)姿、ブロンズ勢の見たことのない聖衣のフォーム、1級、2級パラサイトの勇姿などが公開されており、本当にカロリーが高い。今回は更に前回に引き続きオールスター総出演なので、現代アニメにはあり得ないレベルの高カロリーキャスト表なども見どころ。ちなみに、個人的にお気に入りのカットは2つあって、1つは土星が映る直前の、聖闘士達が下から上にひゅんひゅん上がっていくところ。これ、旧作オープニングでも全く同じ演出があった奴。こういうサービスが行き届いてるのが嬉しい。あと、もう1つは、必ず決めポーズで羽ばたいてる謎の男こと氷河さんです。アイキャッチでも同じポーズで羽ばたいてて素敵。今作でも、相変わらず立ち位置がよく分からん奴である。

 で、そんなオープニングで盛り上がっておいての新章であるが、今回はとにかくエウロパさんオンステージ。時の門をぶち壊し、外側から包囲する雑魚兵士はスチールや諸先輩方に任せていよいよ突入したオールスター勢。目の前に広がるのは4つの通路と、相変わらず神出鬼没な水先案内人エウロパ。今までも散々好き放題やってくれた素敵なおにーさんだったが、今回はあまりに無法な強さで意気軒昂な青銅軍団の鼻っ柱をぼっきぼきにへし折ってくれた。相変わらず、これだけのメンバーが揃ってしまうと青二才連中の情けなさが際だってしまう。まー、エウロパさんもあのミラーと肩を並べるくらい強いと考えれば、このくらい出来て当然なのかもしれないけども。最初にくってかかった蒼摩が完全になかったことにされて話を続けられたシーンが一番寂しかったわ。レジェンド勢も「ここで手を出したら彼らの成長のためにならない」とかじゃなくてさ、もうちょっと急いでる様子は見せようよ。アテナは時間がないんじゃなかったのか。エウロパさんの天性の煽り職人ぶりが見事に花開き、口を開けば「いや、それは言うてやるなや」という正論の連打。あそこまで堂々とアテナを小馬鹿にしてくれる侠気は大したものである。

 結局、上手い対策法も思い浮かばずにエウロパさんのエスコート通りに4チームに分かれて進軍を開始するアテナ軍。まぁ、次回からは「Ω」のお約束通りに、個別チームごとの戦いが開始されるわけですね。これで旧作ならば1対1の試合が多元中継的に展開されるわけだが、今作は必ずアテナ側がチーム戦になる。今後は世代を超えた夢の共演のオンパレードになるわけで、色んなところに萌えポイントが出てくる期待が高まりますね。ちなみに、萌えといえばすっかりロリっ子萌えの残念なお兄さんキャラが定着してしまったのがタイタンさん。今回は作画の影響もあってパラス様が無闇に可愛かったので、「こりゃタイタンさんがメロメロになるのも仕方ない」とガリアさんたちも諦めムード。「パラスを犠牲にしてあのお方を復活させるぜ!」と、既に隠す気すら無くなった1級四天王の中で、板挟みにあうタイタンさんが本当に不憫である。彼には最後までパラス様への愛を貫いて頑張って欲しいなぁ。

 さて、それでは今回決まった4チームの構成をメンバーの見どころと一緒に確認していこう。基本的には「若いブロンズに保護者としてレジェンドが同伴」というスタイルのチーム編成になっているが、何故か各ルートで人数がバラバラという、適当なチーム編成になった。まぁ、こればっかりはシナリオ重視だし、無理矢理分けようとしても若者連中はハービンジャーさんと一緒とか抵抗があるだろうし。星矢が「黄金は基本的にアテナの守護を担当するから、若手の監督はそれぞれに任せるわ」って言った時の紫龍の「え? 俺は? どういうこと?!」感が楽しい。

 第1のコース、「来訪者は神の裁きを受ける」という、アルフへイムの道(ちなみに、道の名前は全て北欧神話から来ているらしい)。色合いと次回予告から、こちらの守護はアイガイオンさん。突入メンバーは、我らが主人公光牙さんに、直情なお友達蒼摩、そのつがい(?!)ユナさん。一番青臭い問題児が居並ぶ「若造チーム」であり、保護者役は一番慣れている瞬が担当。ある意味最も「Ωらしい」チーム編成だが、それだけに、あんまり陰のドラマもなさそうな「シンプルに暑苦しい」チームである。次週、アイガイオンさんを前にしてどのようなチームプレイが見られるだろうか。

 第2のコース、「時空の狭間へと繋がっている」という、ニヴルヘイムの道。担当守護はおそらくガリアさん。こちらは、噂の問題児昴を中心に、その存在に気付いた監視役、エデンさんと偵察忍者栄斗がチーム編成された。エデンは何度も貴鬼と目配せしながら昴に注意を払っていたが、今回、エウロパさんが昴の拳を顔面で受けて「痛い痛い」と嬉しそうにするというなかなかキモいパフォーマンスのおかげで、必要以上に警戒が強まっている。エウロパさんも昴のところに親分がいることは承知しているってことで、当然四天王もその辺は理解してるんだろうね。ただ、貴鬼以外のレジェンド軍団が昴の危険性に気付いているかどうかは微妙なところで、今回は相変わらず真意が読めない「謎の男」氷河が子守役としてついていくことに。エデン・栄斗・氷河と、昴からしたら誰に話しかけてもろくに会話が成立しなそうで嫌な雰囲気。あ、栄斗は前に昴と友情成立させたからそこだけが繋がりかな。名付けて「凍る空気と愉快な偵察忍者」チーム。

 第3のコース、「踏み込んだものに究極の試練を与える」という、ドヴェルグの道。担当はハイペリオンさん。第二コースまででほとんどルーキー達を使い切ってしまったため、「あれ? もう少し話し合って決めるんじゃないの?」と困り顔の龍峰が中心のチーム。当然保護者にはお父上が付き、「父子水入らず」のドキドキ親子旅。最少人数の2人というどう考えても過酷すぎるルートだが、紫龍親子の道行きということで、もれなくパラドクス・インテグラ姉妹もついてくることはほぼ確定なので、ある意味一番賑やかな痴話喧嘩チームと言えなくもない。いざ紫龍とパラドクスが顔を合わせた時にどんな修羅場になるのかが大変興味深い。ちなみに、ついでに玄武の霊も出てくる可能性があるので、実は割と黄金聖闘士含有率も高い。

 第4のコース、「世界の終焉に通じている」という、ヴァナヘイムの道。当然最後の守護担当はタイタンさんだろう。こちらは、アテナとその護衛である大量の黄金聖闘士軍団という、どう考えても一番贅沢なチーム編成となる。星矢・ハビさん、貴鬼、フドウの4人。やべぇ。まぁ、これくらいの戦力で護衛しないと、史上初の「アテナを引き連れながらのバトル」という展開も安心して見られませんからね。1チームだけこんな重装備で(しかもタイタンさんの守護ってことはこのルートがパラスに通じてる可能性が一番高いわけで)、タイタンさんも「ちょwwwもうちょっと均等に分けろよwww」とか焦ってる頃合いかもしれない。ちなみに、チームバランスが悪くて劣勢になったチームは、どこでも早い者勝ちで1回だけ「呼ばれて飛び出るフェニックス」という切り札を使用することが可能です(ただし、その場合相手も「呼ばれて飛び出るミラーさん」を使用可能)。現在兄さんの鳳翼天翔で壊されたもの一覧。

1,ミラーさん

2,単なるドア←NEW!

 神殿を管理しているタイタンさんも「そこは手で開けてくれよ」と困り顔に違いない。

 さぁ、役者も舞台も出そろった。次回からいよいよガチバトルだ。……まぁ、いきなりアイガイオンVS瞬という、取り立てて因縁もなさそうな組み合わせだけど……。そういや、ラストで出てきた思わせぶりな男は一体誰なんでしょうか、この期に及んでまだ新キャラ?

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 オゥ! 作画枚数ゥ! 第77話。いくらレジェンド大安売りの今作とはいえ、せっかくの全員集合という記念すべきエピソードが……前回の一輝に作画リソース全部持っていかれたんちゃうやろな。

 もう、作画のメタメタさが作品内容まで出てきてる感のあるやっつけ仕事回。そりゃクライマックスは盛り上がるのだが、それ以上にネタ感が半端なく、いちいち苦笑いが抑えられない。冒頭、砂煙の中で戦う龍峰の時点で既に怪しく、サブタイコールに入る前の全員揃って女の子走りで草不可避。その後も、戦闘シーンは砂煙によるディティール隠し、閃光によるシルエット処理、大胆に中抜きを廃したざっくりしたモーションなど、見どころには事欠かない。まー、定期的にこのクオリティは出てくるからなぁ。今回は正面から描こうとせずにあの手この手で手間を削ってるのが分かる分だけ良くできていたと言えるのかもしれない。ほんと、エウロパさんがメインの回ってなんでこう不幸な画面が多いんでしょうね。

 ま、そんな可愛そうな状況はさておき、いよいよパラス城の前までたどり着いた面々の前に立ちはだかるのは、タイタンさん謹製の最終兵器「時の門」。クロノテクターを身にまとう時間闘士の最終兵器が「時の門」の時点で、ラスボスはどう考えても時間関係の神様だろ、という話にはなっているが、こんなにあからさまにしてきたってことはボチボチ隠す気もなくなってるんでしょうかね。アイガイオンさんもだんだん遠慮がなくなってきて、「アテナの命はここで尽きる。そして、パラスも」とか言っちゃってる。隣にロリコンおにーさんがいる状況でそんな不敬な台詞を漏らしちゃって大丈夫か。

 「時の門」の効果は絶大で、いわばパラサイト兵の必殺技である時間停止を全自動で行う装置である。案の定、単身挑んだ光牙は見事に固まってしまったわけだが、冷静に考えると、今回最大の敵だったのはそんな巨大聖遺物ではなく、そこにたどり着くまでの青銅軍団を完全に足止めした大量のパラサイト兵の方なのではなかろうか。事ここに及んで雑魚兵士の大軍に苦戦し、「長くは保たない!」とか言っちゃう主人公チーム。どんだけ強いんだ雑魚兵士。今回も躍動感のないゆったりとした行進で迫ってくる雑魚の集団は、一体どこに隠れ潜んでいたんだと思う量ではあるのだが、それでも、今更セブンセンシズ持ちが束になって苦戦するようなもんでもないだろうに。あっけなく散っていった3級パラサイトさんたちが不憫になってしまうわ。

 そんな現役選手のあまりの不甲斐なさに、ようやく出そろって見事な名乗りシーンを見せてくれたのが、今回の目玉、レジェンド「兄弟」軍団である。オープニングクレジットの時点で謎の男さんがあっさりと名前を名乗ってしまっていましたが、今回ついにシリーズ初名乗りです。「キグナス氷河!」の名乗りに「氷河!」って、知ってたんか。更に、息子の危機に駆けつけたお父さんも、「(あー、名乗らなきゃいけないけど……聖衣着てないしなー、ドラゴンも息子が着てるから今名乗るのはまずいし、えーと……)紫龍!」……一人だけ聖衣無しで突っ込んできたあたり、元祖全裸系聖闘士の面目躍如。ちゃんと玄武の遺志を受け継いで、正式に黄金の授与が出来て一安心である。そして、兄弟そろい踏みで似たようなひらひらシルエットを披露する瞬・一輝。くそっ、兄さんが自然に寄り添ってるあたり、仲良さそうだよな。まぁ、こいつらまだ今作で一度も会話してないけども。結局、ゴッド聖衣持ちがこんだけ集まっちゃうと雑魚兵士くらいじゃどうしようもない模様。

 その後、無事に大名行列を引き連れていたアテナも到着し、黄金聖闘士はこれで半数の6人が揃ったことになる。ほとんど交流のない連中が揃っただけなので案外統一感がなかったりするのだが、今後機会があるなら、レジェンド連中と新生黄金の掛け合いとかも見てみたいね。ハービンジャーさんと一輝の会話とか、どうなるんだろう。とにかく、そんな贅沢な勢揃いメンバーから一気に小宇宙を受け取った光牙が、あっさりと扉を破壊。タイタンさんも超ショックだったろうが、流石に1級パラサイト1人で作った施設ごとき、あれだけの数が集まって壊せなかったらマズいだろうよ。逆に、あそこまでしないと壊せないんだったら、タイタンさんが恐ろしく強いってことになるけども。聖剣一本≒黄金1人くらいの計算なので、タイタンさんの全力でもせいぜい黄金3人が限度じゃないのか? つまり、アテナエクスクラメーションクラス。すげぇ。

 しかし、小宇宙供給シーンでのエデンさんが確実に突っ込み待ちだったのが何か笑える。固まってしまった光牙にしか目が行かないアテナご一行様は、涙ながらに小宇宙を送り始めるのだが、その前に地べたに這いつくばっているエデンは完全無視である。送り込むルート上に転がっているくせに、だ。みんなして小宇宙を注ぎ込んだシーンで、エデンさんも一瞬「え? 俺にくれるの?」みたいな勘違いしちゃったんじゃなかろうか。その後、自分の後ろの光牙が対象だと気付いてすげえ恥ずかしくなって、「俺も送るぜ!」とパフォーマンスをしてごまかした。つまり、「知り合いが手を振ってると思ったら自分の後ろの人に手を振ってるだけだった」現象と同じ状態である(いや、違うけども)。まぁ、最終的には「エデンが小宇宙を送ったおかげで門が壊せた」みたいなビジュアルに見えなくもないので、プリンスエデンもご満悦ということにしておきましょう。ラストカットで光牙だけじゃなくエデンまでドヤ顔だったのがやけにおかしかった。あと、こういう乱戦模様になるとどさくさに紛れていちゃつく蒼摩とユナはなんか微笑ましいね。ユナは似たような環境で育った氷河との初対面でもうちょっと何か反応するかと思ったけど、特に絡まなかったな。

 さて、次回はいよいよパラス城突入となるわけだが次回予告は何故かエウロパ無双。そして謎の「新章突入」の文字。新章っていうほど新しい何かが起こるのだろうか。「Ω覚醒」を巡るお話らしいが……作中でΩとエイトセンシズの違いが語られることはあるのでしょうかね。フドウさんに問いただしたいところ。

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 少年漫画におけるチートキャラの扱いについて真剣に考える回、第76話。我々を延々やきもきさせた男。結局1年半も待たせた男。地獄の炎のぬるさに飽きた男。うちのブログの検索件数で「聖闘士星矢Ω 一輝」が何故か一番多い男。フェニックス一輝、じらしプレイの達人が、ようやくΩの世界に舞い降りた!

 もう、今回は完全に「30分でよく分かるフェニックス一輝」でしたね。展開の全てが予定調和であり、観ている大きなお友達からしたら型の決まった演舞を鑑賞している気分である。なるほどねー、ミラーさん初登場のときには「こんなん出しちゃって、一体どうしたらいいのよ」と思っていたが、対一輝用の駒だと分かればすごくすっきり。確かに改めてマッチメイクを確認すると、ミラーさんって一輝を引き立てるための要素だけで作られたようなキャラなんだよな。

 いよいよごまかしも通じなくなってきたようで、流石にパラス城の直前まで迫った感のある青銅勢。これまで双児宮もびっくりの無限回廊っぷりにげんなりさせられていたパラスベルダの町並みだが、大量の鋼鉄聖闘士を犠牲にした強行軍もようやく終わりそう。しかし、そんな行脚の最後に立ちはだかるのは、はぐれパラサイトのミラーさん。前回は忍者を引き立てるという貴重な仕事をこなしつつも、強者感をしっかり維持するかなりの難行を果たした見事なキャラクターだが、今回はいきなりクロノテクターをまとっての登場。うーむ、正直あまり恰好よくはない……裸で戦ってた時の方が強そうではあった。観た感じではやっぱり階級は2級のようで、2級のテクターはせいぜいエウロパさんが似合ってるくらいで、あんまり恰好いいのがないからな。でもまぁ、多分自分の着ているものがパッとしないから聖闘士の聖衣狩りなんてやってるんだろうし、その辺はそっとしておいてあげよう。88星座コンプリートを目指すことにしたらしいので、最終的に女子高生のストラップみたいにじゃらじゃらしたミラーさんが見られるようになっていたのかも。

 いざミラーさんが現れると、もう光牙たちの及び腰が半端じゃない。今回は解説役、驚き役になることは宿命づけられていたわけだが、「これから1級と戦う予定だから、ここで聖衣を壊されると困る」って、いや、ミラーさんに怖じ気づいてる時点で1級と戦えるわけないやん。そこは嘘でもいいから貴鬼の修復を信じて突っ込めよ。いくら短気な一輝兄さんでなくても腹パン入れたくなるわ。出来の悪い後輩達に業を煮やした一輝兄さんは、トレードマークの不死鳥を背負って堂々の入場。燃えさかる劫火の中から現れる決めシーンは相変わらず。今回は戦闘などではなく一輝の聖衣に対する作画リソースが相当気合いを入れており、ブロンズの中でも異端と言われるフェニックス聖衣の輝きが眩しいばかりである。やっぱ良いデザインだわ。

 あとはもう、予定通りの練習メニューをこなすチュートリアル展開。聖衣壊す、戻す。幻魔拳打つ、相手調子に乗る。鳳翼天翔! 定番メニューでフルコースですわ。光牙たちに向かって「聖衣を破壊されることを恐れるんじゃない」って説教してる一輝さんは流石に酷いと思った。一人だけドリンクバー頼みながら「じゃんじゃん飲めよ」って言ってるようなもんじゃねぇか。幻魔拳を打った後のミラーさんのドヤ顔なんかも、分かっててもニヤニヤしちゃうポイントですね。ま、今回の幻影は割とあっさり目だったけども。そして鳳翼天翔のあのモーション! 当然のことだが、やっぱりアニメ版モーションを忠実に再現してくれています。やー、懐かしい。あれをぶっ放しただけでもお仕事としては充分でしょうね。個人的に嬉しかったのは、そんな決め技確定の鳳翼天翔を喰らっても、ミラーさんが割と元気だったところ。冒頭でマッチメイクが決まったときには一輝兄さんの噛ませ犬としてぼろくそにされるかと思われたミラーさんだったが(まぁ、実際ぼろくそにはされているが)、一週で再起不能になるような情けない姿は見せず、ちゃんと奥の手を臭わせつつ、まだ裏事情を隠したままエウロパさんと退場してくれた。一輝アゲエピソードとしては「あれ、意外と効いてない?」という展開はちょっと腰砕けだが、ミラーさんは珍しく良いキャラだったので、もうちょっと頑張って欲しかったからね。アルケミィグローブを脱いだ方が強いんだよ、やっぱり。

 さて、そんなチュートリアルが堪能出来たエピソードだったわけだが、流石にぽっと出で鳳翼天翔をかましただけで満足させてしまっては一輝の持ち腐れ。これまで1年半ずっとサウナで汗を流していたという設定は流石にまずいので、今回遠慮無しに設定をぶっ込んできた。冒頭のシーンで「ずっとお休みしていた一輝がわざわざ腰を上げたのって、ひょっとしてわざわざパラサイト兵を送り込んで焚き付けたせいか?」と思ったのだが、実際にはそれ以前の段階でアイガイオンさんと一戦交えていたという衝撃の事実が明かされた。1級の中ではこれまで一番影が薄かったアイガイオンさんだが、なんと「一輝担当係」という一番不憫な仕事を裏で請け負っていたようだ。あの玄武を叩き伏せ、彼の命を賭した一撃でようやくひびを入れた聖剣に、なんと一級本人が持った状態でも互角の戦いを繰り広げたという。流石、黄金聖闘士をものともしないチート青銅の鑑。アイガイオンさんは過去に一輝にしてやられた反省を思い出して「数十人のパラサイト兵」というホントにやる気が感じられない刺客を送っていたわけだが、それがちょうどいいウォームアップとなってこの度の出撃に繋がった様子。ちなみに、アイガイオンと一輝がぶつかった背景には、一輝が「マルスすらそっちのけで黒幕を追いかけていました」という裏事情が隠されており、パラスがラスボスでないことをあっさりと暴露。そりゃまぁ、1級の皆さんの様子を見ていればそれくらいは予想がついたわけだが、まさか一輝がそれを伝えるメッセンジャーの役割を務めるとは。はたして誰が出てくるんでしょうかね。現時点では、タイタン以外の1級3人は「黒幕」前提で行動しているのは間違いなさそう。エウロパ・ミラー組も多分そっち方面での暗躍なんでしょうが。このままいくと、今年中にはパラスが負けるかなぁ。

 その他の諸要素として、まず、前回ぽっと出のはずのインテグラさんが堂々のアテナ軍参加表明。今回アテナに自己紹介してたってことは、どうやら初対面のご様子。一体誰がどこで彼女に双子座聖衣を渡したのか。そしてアテナがサラッと言った「姉と戦うことになる」という一言。うん、やっぱりパラ様は死んでない前提だよね。インテグラさんも「倒しました」とは一言も言ってないし、多分アナザーなディメンションから帰ってくるのは確定っぽい。今年度のシリーズ中にもう一戦あるのかなぁ。そして、少しずつ陣容が揃いつつあるアテナ軍が、いよいよ次週大集合。星矢・紫龍・氷河・瞬・一輝の「兄弟」軍団がついに勢揃いし、うち2名は黄金聖衣装備である。瞬は乙女座聖衣がフドウのところに行っちゃったからしょうがないとして、氷河は水瓶座聖衣をさっさと受け継いだらいいと思うの。ひょっとして時貞と一緒に異界に送られたまま帰ってきてないんだろうか。「時の門」って一体なんなんでしょうか。こうしてレジェンドが揃っちゃうと、レジェンド鋼鉄って何のために出てきたんだ、という思いが大きくなってくるけど、楽しげだったからまぁいいか。

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 双子座祭りじゃーーーーーい! 第75話! もうね、色々突っ込みどころだらけですよ。こんなちょろい展開なのに昂ぶっちゃう自分が恥ずかしいわ!

 まず外堀から埋めていくが、相変わらずどこに向かっているのか分からないアテナの大名行列はジリジリとパラス城に向かっていると思われる。両脇に黄金聖闘士を控えさせているのでそりゃ安全なのだろうが、いくら何でも生き残ってる鋼鉄聖闘士多すぎるだろ。下手したらハリメデさんが連れてたパラサイト兵よりも多いわ(まぁ、鋼鉄1人は雑魚パラサイト1人よりも弱いのだが……)。パラス側もここに一級全員送り込んじゃえばさっさと勝負がつくような気もする。でもまぁ、どうやらパラス軍も一枚岩ではないみたいなので、そういう作戦は採れないのだろう。前から何となくほのめかされてはいたが、今回久しぶりに出番があったガリアさんもパラスのことを呼び捨てにしており、タイタンさんほど興味は無いご様子。パラス軍の忠誠心ってのはどこに働いているのかなぁ。

 そして、そんなガリアさんが「おもちゃ」としてスカウトしにいったのが、元黄金聖闘士のパラドクス姉さんだったというわけである。あのポセイドンが幽閉されていた由緒正しきスニオン岬に投獄されていたパラドクスさん。今回詳細が語られなかったので推察するしかないが、マルスの乱が収束した後、裏切った黄金の中でもまだ生存していた唯一の存在であるパラさんは、他の黄金の手であそこに収監されたのだと思われる(つまり、シラーさんは確実に死んだってことだよな)。アテナがどのようなジャッジを下したかは分からないが、流石にあれだけの重犯罪者をそのまま元の任務に戻すわけにもいかなかったのだろう。そもそも今回「アテナが大っ嫌い」と断言していた御仁なのだから、そのまま放っておく訳にもいくまい。で、おそらくその時にアテナが「結果はどうあれ、この女は双子座聖衣を身につけたのだから、多分世界のどっかにもう1人姉妹がいるんじゃねぇかな」と思いつき、身辺調査でもしたのだろう。その結果、ようやくこの度妹さんの存在が発覚し、こちらは人格に問題がなかったためにめでたく正式採用に至ったと、多分そういうことだろう。少なくとも春の段階では貴鬼が双子座聖闘士の存在を知らなかったのだから、採用は本当に直前だったか、よほど秘密裏に進められていたと思われる。

 さて、そんなパラドクスさんだが、相変わらず乙女チックに花占いしているところをガリアさんの聖剣で救出されると、一も二もなく新しい職場に飛びつき、二級パラサイトに再就職。どんな命令を受けたか分からないが、当然のように狙うは龍峰1人である……って、あれ? 同じ現場に紫龍もいたはずなんだけど……そっちには飛びつかねぇのかよ。とりあえず、霧を発生させて1人だけ異次元に取り込む技は流石の元黄金である(龍峰が行方不明になった際、光牙が「前に進むしかないんだ」とか言ってたけど、この数ヶ月でお前らが一体どれだけ行きつ戻りつしていたのかと突っ込まざるをえなかった)。マッチメイクとしては、かつてセブンセンシズに目覚めるきっかけになった試合の復讐戦。かたやあのときから更に強くなった(はず)の龍峰、かたや黄金聖衣を奪われてしまったパラ様。普通に考えたら龍峰のワンサイドゲームになるはずなのだが、「あのときは手加減していただけよ」という身も蓋もない一言でパラ様が圧倒する展開に。うーむ、まぁ確かに、憧れの男性の息子だったから邪険に出来なかったというのはあるかもしれないけど……あのときもどう見ても本気だった気がするのだが……。

 今回のパラ様は終始「憎しみ」モードで固定されていたので、余計な二重人格が無くなった分だけ強さが吹っ切れた、という考え方も出来るだろうか。「ワールドイズエンド」なんて無節操な名前の技を繰り出して終末感をアピールする。こうなってくると、ホントに黄金聖衣って強かったのかどうかもよく分からないな。当然決め技はあのときも龍峰を苦しめたクロスロードミラージュ。かつてはどうしようもない2択で精神ダメージを与える技だった気がするのだが、今回は「どの未来でもアテナとか駄目だし、アイツマジ無理だし」というアピールのためだけの技になっていた。まぁ、とにかく龍峰を苦しめた上でアテナをDISれるならなんでもいいのだろう。憎しみモードオンリーのせいで割と短気になっちゃったせいか、龍峰が必死に訴えてもさっさと鉄拳制裁に移行し、にべもなく命を奪おうとする。

 さぁ、ここでついにインテグラさんの出番だ。やっぱりいたのさ双子の妹。今回の双子は、姉が「愛と憎しみ」の二面構造のくせに、妹さんは「清廉」のみの存在という偏ったステ振りになっている。贔屓が酷い。そりゃ姉もグレるってもんだよな。「昔から妹の方だけちやほやぁ!」と不平を訴える姉に対し、妹は「でもあんたの方が強いんだよな」と困り顔。小宇宙の応酬ではあわや千年戦争になりかけるが、パラ様の妬みパワーの方が上をいったようだ。「黄金聖闘士どうしの闘いは……」って言ってたけど、片方がはぐれ黄金でも千年戦争は成り立つんですよね(まぁ、スペクターでも成り立ってたからな)。死ね死ねビームを発する姉に妹が屈しかけたところで、姉妹喧嘩に割ってはいる龍峰。多分彼の目にも「あんな危ないストーカーより、多分こっちのお姉さんに粉かけておいた方が、将来の人生設計にプラスになるわ」という計算があったのだろう。流石に2人がかりだとパラ様も劣勢。大技ファイナルデスティネーションで勝負をかけるも、なんか上手いこと言ったインテグラの奥義・ギャラクシアンエクスプロージョンで異次元へと消え去ってしまった。もう、その技が使える時点で勝負決まってるじゃねぇか。しかもその技、多分GEじゃなくてアナザーディメンションだよね。

 結果だけを見ると、「ぽっと出の初登場黄金聖闘士が突然敵幹部クラスをぶっ殺しちゃった」という酷い展開なのだが、なんかもう、パラ様のあまりのガチクズっぷりにどうでもよくなった。いちいち言動が乙女なストーカーおばさんが可愛すぎる。一体どこの世界で今まで金色が流行色だったのだろうか。先週の段階では、「パラス側にどう見てもパラドクス風の強敵が登場して龍峰が苦しめられるも、実はそれは双子の妹だった。今、満を持してパラドクスさんが龍峰救出のために立ち上がる!」みたいなシナリオを予想していたのに、まさか真逆で、パラ様は本当に落ちぶれるだけの存在、初対面の美人さんが純正黄金という酷いオチ。うーむ、でも強そうだよな、インテグラさん。パラドクスさんが「矛盾」、インテグラさんが「完全」。もう、名前の時点でおかしい。この双子の名付け親は一体何を考えていたのやら。

 まぁ、とにかくパラ様の変顔、ドヤ顔、キチピー顔がたくさん楽しめたので、これはこれでお腹いっぱいのエピソードでしたよ。途中、龍峰の顔なんかはものすげぇ適当な作画になってたけども、パラ様姉妹は常に美しく描かれており、いちいち肉感的な唇にゆかなボイスが乗っていて、朝から公序良俗に反してる感がたまらない。2役でやりたい放題やっていたゆかなの存在感は凄まじいですわ。今後は正義側オンリーで活躍出来るみたいですので、残りの黄金聖闘士たちと仲良くやって欲しいですね。まぁ、パラ様の末期の一言は、まだまだ姉妹喧嘩が終わらないフラグにも見えるけどね……一度は双子座聖衣を着た人間が、アナザーディメンションから帰ってこられないとも思えないし。

 そして、次週はいよいよ、そのアナザーディメンションを日帰り旅行か何かと勘違いしていたあの男の出番である。既にニュースで報じられていたおかげで驚きがなかったのはちょっと残念だが、1年半ずっとだんまりを決め込んでいたくせに、いざ登場となると全部を持っていってしまう酷い男。「地獄の業火のぬるさに飽きた」って、どんだけ厨二脳やねん。さっさと天翔しちまいな! フェニックス一輝! CV杉田智和! 何が起こっても幻魔拳!

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 激マブ巨乳ストーカーおばさんキターーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!! アニメスタッフ! 良い仕事してるやないか! やっぱり僕らの黄金聖衣は伊達じゃない!!

 さて、ラストと次回予告で全て吹き飛んでしまう相変わらずの展開だが、今回は大同窓会的なノリで見るべきポイントが多い良回。これで作画もよければ完璧だったのだが、今回は割と残念品質だ。まぁ、人数が多かったからしゃーない部分はあるが、何回も挟まれたパラサイト兵の静かな行進シーンでしつこいぐらいに笑わされた。あいつら、もうちょっと間隔空けて並べよ。そうしたら腕を振ったり、走ったり、雄叫びを上げたりする余裕も出来るだろうに。ちょっとだけ肩を揺すりながら無表情で競歩する集団(でも何故か雄叫びの音声だけは聞こえる)はシュール過ぎて「ひょっとしてすごく強いかも?」とすら思ってしまう威圧感があったよ。

 さておき、今回はサブタイトル通りに貴鬼のお話だ。というか、かつて少年だった貴鬼を題材にして、懐かしい人たちが顔を合わせる口実を作ったお話だ。アテナとともに前線に加わった貴鬼だったが、長期化する戦いのせいで味方がもうボロボロになってるということで、聖衣修理のために「前線基地」とやらに慰問に訪れる。まず「前線基地」ってなんやねん、という話だが、いつの間にかシャイナさん率いるレジェンドブロンズ軍団も集まっていて、「お前らさっさと進めよ」という突っ込み待ち状態。これまで何度も訝った案件ではあるが、多分アテナ軍はパラスベルダの町の安全確保を優先しつつ、雑魚も逐一撃破の方向で、絨毯爆撃しながら進んでいるということなのだろう。だから光牙たちの進軍も遅々として進まないのだ(前回まで地下道を通って一気に乗り込もうとしてたけども)。長期戦になることが分かれば、そりゃ補給基地も必要になるわけで、シャイナさんがその統括を担っていると考えれば、一応つじつまは合う……かなぁ。「私たちもここで戦うよ」って言ってたけど、他の青銅が全員基地に滞在してるってことは、結局前線で戦うのは光牙達だけってことなるんだけど。

 いや、だからこそ、光牙たち精鋭部隊の聖衣が大事なのだ。イチの聖衣はあっという間に直した貴鬼さん、光牙たち7人の聖衣を見て1人1人に先輩らしいアドバイスをしていく。アドバイスを聞いているとこいつらいっこうに成長してないんじゃないか疑惑もあるが、残念だったのは栄斗に対するアドバイスが聞けなかったこと。あんな大事な場面でも斥候任務についている忍者大変。ただ、光牙としては「お前が一番ひどい」って言われた時に「いや、どう考えても栄斗の聖衣の方が大破してるじゃん」って文句は言いたかったと思う。いいんだよ、忍者はまだロック魂を忘れてなかったみたいだから、貴鬼の与り知らぬところでポテンシャルを発揮してるんだよ。多分。最終的には無事に聖衣修復は終わったわけですが、貴鬼さん、だんだん修復の技術が上達してますよね。今回なんて7人の聖衣を周りに置いて、一回ハンマーをカコーンってやっただけで直ったから。こないだは火時計1時間分くらいかかってたのにね。

 そんな貴鬼の登場を虎視眈々と狙っていた人物が、2級パラサイトのディオネさんである。ごめん、ぶっちゃけ登場シーンで「お前誰だっけ?」って思っちゃった。前にちょろっとだけ貴鬼と接触した人か。ただでさえ二級は影が薄いのに、その程度の出番でしばらく休んでたらそりゃ忘れるよ。「聖衣の修復師のところには聖衣が壊れた奴ばかり集まるはず」「修復中はさしもの貴鬼も手出しが出来ないはず」など、戦術としてはなかなかいいところをついていたはずのディオネさんなのだが、二級のくせに雑魚兵士の数に頼りすぎている時点でかなり情けない。あげく、ぽっと出の鋼鉄聖闘士にいいように時間稼ぎされるなど、下手したら3級よりもショボい戦闘力しか持ち合わせていない。貴鬼にタイマンを受諾されて喜んでみるも、「前やったときは手加減してやったんだよ」と身も蓋もないことを言われて、哀れ、史上初の「何一ついいところを見せずに死んでいったパラサイト」認定。やっぱ2級弱いじゃん。エーギルさんも天地崩滅斬がなければ玄武にワンサイドゲームされてたわけだし、流石に黄金相手じゃ分が悪すぎるか?

 いや、でも鋼鉄相手にも押されてたんだよな。そう、前回鳴り物入りで登場した伝説鋼鉄聖闘士の3人。今回は八面六臂の大活躍をみせるかと思ったら、そうでもなかった。まぁ、今更鋼鉄が出てきて何するんだよ、というもっともな意見もあるので、これくらいの活躍なら無難なところだったかも。ちゃんとキャストで芳忠さん使ってきたのは流石ですね(大地役は中村大樹)。なんか、顔があんま変わってなかったから年期を経た芳忠ボイスと微妙に噛み合ってない気もしたけども。持ち技の「スチールハリケーン」一発で出番は終わりだが、まぁ、充分でしょうよ。このまま「オレンジィ・アームズゥゥ」とか言ってくれたらネタにもなったんだけも。

 あと、地味に見どころだったのが、旧青銅と現役の交流シーンだろうか。ライオネットやウルフがようやく語らう時間を与えられ、同じ技を使うライオネット、そしてデッドハウリング(Rock Ver)の開発に着手したウルフという微笑ましい交流。ぶっちゃけ「どうでもいいわ!」とは思うけど、激先生も楽しそうだったし、昴の昇格で和気藹々と盛り上がっていたし、この世界なりの人間交流はちゃんと見えたので楽しかったですよ。そうそう、新旧の交流といえば、御姿だけ現れたムウの勇姿も印象的。「なんでジャミールで修復してるときにわざわざ黄金聖衣着ながらやってるんだろう」とか不思議なシーンもあったが、やっぱりこうしてみるとムウは恰好いいよな。シオン・ムウ・貴鬼と一子相伝で受け継がれる牡羊座は、本当に「伝統に守られ、受け継がれてきた聖衣」を堂々と名乗ることが出来て羨ましい。他にここまでブレずに伝えられた聖衣ってなかなかないからな。マルス戦で蠍や水瓶にケチがついちゃったせいでなぁ。

 そして、黄金聖衣といえば、いえば! ついに蘇ったあのお方。これまで待たせること約1年、ようやくあの巨乳が戻ってきた! 2つの仮面を手に取ったその御姿はまさにあのパラドクスさん。そして、双子座聖闘士に必須のあの条件、「どう見ても後付け臭い双子の存在」もがっつりフォロー! ねー、1年前に出てきたときは「どうせこの人も双子やろ」と思ってたところを「あれ、単に二重人格設定だけかー」といったん落としておいて、ここに来ての伏線回収ですよ。いや、どう考えてもカノンの時と同じく「思いついたから使った」だけだと思いますけど。やったね、パラドクスさんの妹さん(仮)がパラサイトだったよ! 聖衣のデザインからははっきりしないけど、多分2級でしょうね。弟も幹部クラスだったサガさんとこに比べるとちょっと落ちるけど、ちゃんと妹さんも神に仕えてるんだから立派な姉妹ですよ。さぁ、次週から龍峰はステレオでヤンデレおばさんに迫られることになるんだな! 薄い本早く!

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 違う! 俺たちが待ってたレジェンドってそこじゃない!! 第73話! いや、すげぇけども。この展開は流石に誰1人として予測出来なかったのではなかろうか。まさかの伝説鋼鉄聖闘士とは……いや、「まさかの」って言ってるけど、正直元祖アニメでこいつらがどんな活躍したのかなんて、さっぱり覚えてないんですけどね……。

 衝撃展開で色々吹き飛んでしまったが、今週は実に高密度で様々なことが起こっており、目が離せない回であった。1つ1つの要素をきちんと振り返ろう。1つ目は、なんと言っても今回のメインである昴と小馬座聖衣の友情確立。前回「聖衣の引き継ぎってそんなにあっさり行われていいものなのかね」と茶々を入れてしまったが、やはり72の選ばれし存在である聖衣はそんなに甘くない。小馬座聖衣もはっきりとした意志を持っており、前回のバトルはピンチだったから手を貸してくれていたが、基本的には戦うのを望まない平和主義な奴だった。「聖衣を着ただけで強くなるわけではない」というテーゼが久しぶりに思い出されて、「新聖衣強いな!」と浮かれていた光牙たちにちょっと眉をしかめていたお年寄りも安心の展開。やっぱり聖衣はそれ相応の試練を経て強くなって、資格を試されてこそである。青が基調でちょっと軽めの小馬座聖衣が、戦いを拒否っているあいだは色が鈍くなり、いかにも「おもり」のように機能している絵も説得力があって良い。

 そんな昴の成長のために付き合ってくれたゲストは2人。まず、聖衣の声を聞くために派遣されたラキ。今週は冒頭にセレーネちゃんも登場し、珍しく幼女が2人も出ているお話である。光牙達の聖衣がぶっ壊れてしまったので(というか栄斗に至ってはもう残骸すらないので)、このタイミングで修復師登場。貴鬼はずっとサンクチュアリにいたんだからジャミールのラキがこのタイミングで出てきたのはちょっと不思議な気もするが、多分テレパスで連絡を取ったんだろう。「ちょっと砂持ってきて、砂」。幼女を一人激戦区に派遣する貴鬼はなかなかの鬼畜である。そして、急ぎはせ参じたラキとたまたまぶつかっちゃったハリメデさんが2人目のゲスト。そうだ、まだこの人残ってたんだっけ。3級の中でも割と地味な方だから忘れてたわ。雑魚の中では一番主人公顔なんだが、どうも今までのバトルが全部可哀想な展開ばっかだったからな。今までどこほっつき歩いていたのかしらないが、今回は「ファントムイーター」という謎の武器をタイタンさんにもらってご満悦。「2級くらいのパワーがあるぞ!」と得意げだが、結局こいつらって武器の強さでしか自信が持てない可哀想な奴らである。新技もなんだかパッとしなかったし、哀れ覚醒昴の「プレアデス・テンペスト」の餌食になり、ついに最後の3級もお陀仏だ。あとは2級以上との戦いにシフトしていくのかな? ちなみに、昴はせっかく守護星座を新たに得たのに「プレアデス」の名を叫ぶのをやめるつもりはないらしい。まぁ、自分の名前だから別にいいのかな。

 2つ目の出来事は、アテナの出陣式である。こうなってみると、なんで今の今までずっとサンクチュアリで隠居してたのかは謎なのだが、何か時流を見て好機とする理由でもあったのだろうか。星矢とサガが激闘を演じたあの思い出のアテナ像の前で数年ぶりにアテナ聖衣生成イベントをこなして意気揚々の出陣。現在まともに機能していた留守番黄金聖闘士は3人いたが、この中でアテナ聖衣の守護を命じられたのがハービンジャーさんというのが心憎い配慮である。普通に考えたら、貴鬼・フドウ・ハービンジャーの3択でよりによって骨折りヤンキーを選ぶ選択などあるはずもなく、ハビさん自身も「目を疑うぜ!」とあきれ顔。でも、ここでちゃんと信用を示し、数少ない黄金聖闘士との関係性をきっちり構築しておくのは大事なことである。ハービンジャーさんはツンデレなので、きっと今回の出来事を契機に、ちょっとはアテナのために頑張ろうという気になってくれるはず。

 準備が整ったと判断した4人は、一気にパラスベルダへと突っ込む。でも、何故か着地したのは街の真ん中で、パラス城へは相変わらず謎の距離がある。今回蒼摩たちも必死に「道を切り開く」と言って市街戦に戻っていたわけだが、本当にパラス城にたどり着く気があるんだろうか。星矢も未だに屋根の上でボーッとしてるだけだし。どうせアテナが来たんだったら、短期決戦を狙ってそのままパラス城にぶっ込めば良かったのに。……うん、アニメ的にアウトだろうね。とりあえず次回からは黄金軍団も交えてのバトルってことになるのかね。こうなると気になるのは、未だ行方の分からないパラドクスさんなのだが……あの人って公式には死人扱いなのかなぁ。

 そして、準備万端の戦場に更なる衝撃が走る。なんと、突如画面に現れたのは鋼鉄聖衣の生みの親、麻森博士。そしてそこから出撃するのは、初代聖闘士星矢で活躍した3人のオリジナルスチール、スカイクロスの翔、ランドクロスの大地、マリンクロスの潮。「なんと」って言っても俺はまったく覚えてない。何が驚きって、「スカイクロスの翔」は当時のCVが現在貴鬼役の中原茂であり、今回も当然のように彼が声を担当している。まさかの時代を超えた2役に中原さんも「覚えてねぇよ」だろう。次週は「オリジナル鋼鉄と貴鬼の友情」ってあったけど、もう、完全に中の人ネタでしかないよ。ちなみに、残りの2人は大地のCVが鈴木みえ(現・一龍斎貞友)、潮は大塚芳忠さんだったらしいのだが、一体どんなキャスティングになるのだろうか。流石に成人してるから大地のCVは変わってるだろうけど……芳忠さんはワンチャンあるのか? 来週始まる仮面ライダー鎧武に被せてくるのか?! 東映遊びすぎだろ!

 さて、これで戦場は大混乱必至。ブロンズは相変わらず激戦を続けており、3級パラサイトがいなくなったとはいえ、まだまだ2級はその全容が分からないし、問題児ミラーさんだってどこに紛れているか分からない。黄金聖闘士が加わり、雰囲気の怪しい1級パラサイトとの絡みも増えるだろう。登場から随分経ったはずなのに特に描かれることもない伝説級ブロンズの3人も何をしているやら(瞬は公式の方で乙女座を継ぐという旨が正式通達されていたが、こんなところで油売ってていいんだろうか)。それにしても、未だに出てきてないレジェンドが1人いるんですが……あの人、ホント出不精だよな……。

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 「小馬座の聖衣をまとったものは必ず命を落とすという」、第72話。いや、当たり前ですやん、別にまとわなくってもいつかは死ぬだろ……いや、どこぞの乙女座みたいに死んでも思念体で元気にしてる人とかもいるから、聖闘士相手には下手な揚げ足取りは出来ないな……。

 まぁまぁまぁ、綺麗に予定調和な展開。大体先週の時点で準備したお話が滞りなく進行した。人々のために死力を尽くして息絶えたケレリス、そしてそんな彼の意志をも受け継ぎ、新たに青銅聖衣をまとう昴。ケレリスの末期のシーンで昴が泣き叫んだりせず、グッと決意を込めて聖衣石を受け取るシーンはなかなか恰好いい。そして、聖衣装着シーンの熱さはやっぱり良いですね。がぎょんがぎょんとパーツがはまっていくのは初代からの伝統だし、「昴はどんな聖衣でも決めポーズは両手突き出しなんだな」とかね。先代2人が命懸けで放っていたスーパーノヴァ・エクスプロージョンを、きちんと同じモーションで放つ昴も恰好いい(昴はまだマキシマムではないので死ぬ心配は無い)。実に都合良く聖衣が修復&パワーアップしたな、という突っ込みもあるかもしれないが、昴はどうせ神の血を引くことは示唆されているのだから、彼の本気ならば聖衣の覚醒くらいできたってことだろう。今まで特殊イベントが発生しなかったのは、星の力を宿していない鋼鉄聖衣だったせいだ(多分)。わずかな間で2回も聖衣を交換し、そのどちらも元の持ち主の意志を受け継ぐという、なかなか忙しい男である。

 味方側は王道展開をきっちりなぞっただけの話だったので、今回も笑える活躍をしてくれた敵側もチェックしておきましょう。流石に前回の撤退エンドでは恰好がつかなかったハティさん、ブランクを空けずに即復讐にやってきました。しかも、これまで色々とこすっからいことをしてきた「策士」とは打って変わって、強引にケレリスを呼び出して真っ向からタイマン勝負に挑むという男らしさを見せている。もう策略を巡らしたり物陰から見守ってる余裕もないってことなんでしょうか。でも、他の3級パラサイトもあれだけ失敗してリトライしてたんだから、もう1回ぐらい退いてからチャレンジしてもタイタンさんは怒らなかったと思うけどね(そもそも、あの人あんまり3級に期待してないと思う)。出世欲にまみれたハティさんは焦りが先んじて、柄にもない特攻をかましてしまったわだが、プライドだけは人一倍高いおかげなのか、恨みパワーをまとったハティさん、強い。前回近接戦闘の地味な攻防でボコボコにされたマッチメイクだが、今回は一方的にケレリスをなぶり者に。何が彼をここまで強くしたのか。更に、昴の援護が入っても一蹴する(まぁ、これは当然)。やったぜハティ、ダガーなんて細かいのを投げてるよりも普通のソードとして使ってた方が良かったんや! と気付いたあたりで、ケレリスさんが最終奥義を発動。やっぱり命懸けの攻撃をかわすほどの冷血漢にはなれませんでしたね。断末魔まで出世の話という、なかなか芯の通った良いキャラだったよ、ハティ。

 そして、残りのメンバーが走っていた地下通路には、コウモリのように待ち伏せするキュレーネ・グレイブ兄弟の姿が。前回は栄斗1人にいいようにやられるという、3級の中でも格別の3級感を出していたコンビなのだが、何故か知らないが格段に強くなっているらしい。聖衣がボロボロの光牙や栄斗が苦戦するならまだしも、エデンや蒼摩も一緒で苦戦するのはどうなのよ。あいつらが強いとはとても思えないのだが。そして、飛び込んできた新生聖衣の昴が更に相手の「最終奥義」を吹き飛ばしたという。つまり、現在の戦力状況は、昴>3級2人>青銅6人。どんだけだ主人公ども。いや、ひょっとして昴がそんだけ強くなったってことかい? いやいや……しょせんブロンズだしな……。ひょっとしたら、昴が戻ってくるのを分かった上でエデンが時間稼ぎのためにぼ〜っとしていた可能性が? ないな……。

 まぁ、とにかく昴が新たな聖衣を引き継いで正式に青銅軍団の仲間入りを果たし……たかどうかもまだ分からない。今回は3級パラサイト戦の途中で来週へ続くという珍しい構成だが、どうも、まだ小馬座聖衣は昴に馴染んでいないようである。ケレリスから引き継ぐだけでも大仕事だが、どうもケレリスの話を聞くと、彼が先々代小馬座から聖衣を引き継いだのも割と最近のようである。こんだけ短い間にひょいひょい主が変わってしまったら……そりゃ聖衣だってやさぐれるかもしれん。選ばれし者しか着られないっていう聖衣の設定はどこにいった。水瓶座聖衣と共に葬り去られたかな。そういえば、先々代小馬座からケレリスが聖衣を引き継いだ日は、パラスがパラスベルダの制圧を果たした日のようなのだが、あんだけ大々的に都市1つ制圧されて気付かなかったアテナ軍ってのもどうなんだろうと思った。いやいや、忍者の里じゃないんだから、流石にあれだけの城塞都市が征服されたら誰でも気付くだろうに。んんでパラスベルダだの存在はアテナが命を削るまで気付かれていなかったのだろう。謎である。

 次週、ようやく黄金に動きがあったようで、しゃきしゃき暴れるハービンジャーさんに期待。また、何故かしらんがラキちゃんが久しぶりに登場? 「2つの聖衣」って、小馬座ともう1つが誰なんだろう。話が動きますかねぇ。

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 良い話じゃねぇか! 第71話。一週休んだ後の回のくせにぽっと出の新キャラがメインでまた捨て回なのかと思ってたのに、予想の上を行く大事なエピソードになった。作画状態もぼちぼち回復してきたし、折り返し点になるこの時期、いいタイミングでのてこ入れやね。流石の東映。

 2週間前なので既に忘れかけていたが、前回ははっちゃけはぐれパラサイトミラーさんによって青銅軍団フルボッコの回だった。今回もその傷痕ははっきりと残っており、ほぼ全員が聖衣半壊、栄斗に至っては既に生身の状態である。そんな窮状でも相変わらずどこをどう歩いてるのか分からないのがパラスベルダ編最大の謎であり、幼女をいじめようとしていた雑兵パラサイトに「何故ペガサスがこんなところに!」とか驚かれる始末。一体どこにいるんだ、光牙。しかし、そんなダラダラした進軍も無意味だったわけではないようで、救出した幼女・セレーネちゃんから地下で何とか生き残っていたレジスタンス組織(?)に繋がり、今回の主役、小馬座のケレリスと出会う。実に珍しい「おっさんの青銅聖闘士」であるケレリス。突然「何でお前が知ってるねん」と突っ込み待ちの龍峰が語り出した小馬座聖衣の呪いの話なんかもあり、「どんだけ適当なキャラなんだろうな」と思って見ていたが、Ωにしては珍しく(?!)、話に破綻もなく、彼がパラスベルダの地下で頑張っていた理由も割と納得出来るものだった。「ペガサスの兄弟分」という設定も適当ながら面白く、次週以降への繋ぎにさりげなく活きているあたりが心憎い。

 バトルとしては、今まで必死に隠れていた民間人集落についにパラサイトが襲撃をかけた、という防衛戦。今回の相手はなんと異色のタッグ、テーベさんとハティである。タイタンさんに「2人で行け」って言われた時のお互いに嫌そうな顔がリアルでよいね。そりゃなぁ、あの2人は相性悪そうだよなぁ。無骨に「強さ」を求めて泥臭い仕事も真面目に取り組もうとする努力型のテーベさんに対し、何かというと出世出世、こすっからい手を平気で使いたがるハティ。更に耳が良いことが武器のハティに、轟音を上げる隕石を落とすテーベさんが組んでも本当に意味が無い。実際今回も、結局ハティさんは単なるサンドバッグにしかなっていなかったので、実質テーベさん1人部隊みたいなもんである。ハティがおっさん一人にボコられてる間、テーベさんは残りのブロンズ軍団全員を引きつけてたんだから、今まで登場した3級パラサイトの中では一番しんどい任務だったと思うぞ。最終的に蒼摩とユナまで合流した時には、本当に絶望したもの。何故かテーベさんに肩入れして観てしまう私である。仕方ないよね、多分3級パラサイトで一番好きなのテーベさんだし。

 今回のお話は、もちろん昴とケレリスの関係性が次週へ続く一番大事な要素であるのだが、今週だけを観ると、エデンさんがちょっとデレるというお話でもある。実に東映作品らしい、ちょっと古くさいながらも実に可愛らしいデザインだったセレーネちゃんと心の交流を深め、今までどうやってお友達や民間人と接していいのか悩んでいた「神の子」エデンが、素直にお礼を言ったり、人のために戦えるようになった。エデンさんの心動くときは、ほぼ確実に幼女絡みなのがどうかと思いますが、あんだけ可愛い子にちょっかいだされたら仕方ないよね! 親族が故人ばっかで戦う理由がなかなか見つけられなかったエデンだけど、ようやくこれで目標が出来たのかもしれない。一撃で街ごと吹き飛ばしかねないテーベさんの最終奥義も、本気を出したエデンならば一撃で粉砕である。でも、粉砕した流れ弾でテーベさんが潰されてしまったのはなぁ……流れ弾単品であのサイズってことは、他の破片も周りに甚大な被害をもたらした可能性があるのだが……たまたまテーベさんのところに一番でかい破片が飛んできてしまったのだろうか。なんと悲劇的な因果応報。テーベさんには死んで欲しくないのだが……あの描写だと多分リタイアだろうなぁ。これでもう、残っている3級も随分減ってしまった。何が腹立つって、今回何もせずに逃げ帰ったハティはまだ生きてるってことよね。アイツこそさっさとやられればいいのに。

 そして昴である。相変わらず「神の子」エデンに噛み付いてブーブー言っているわがまま昴。彼のやんちゃ振りを見て、ベテラン聖闘士ケレリスさんが割とマジ説教。そして、おっさん聖闘士が身体を張って昴や一般人を守り通す姿を見て、(多分)昴も心動いたに違いない。戦うこと、相手を倒すことばかりを考えて暴れる昴に、「守ることの強さ」を教えてくれた偉大なる先生である。散々フラグを立てまくっているし、次週ケレリスがどうなるのかは丸わかりなわけだが(というか、「呪われた聖衣」って言われて今週生き延びた時点で意外だったが)、その聖衣がいよいよ昴のところへ行くわけか。エデン同様に「護るべきもの」が無かった昴にも、ようやく大切な思い出が出来るわけだね。「小馬座はペガサスの兄弟分」っていう設定も、昴が受け継いでくれることで凄く綺麗に収まる。いいねぇ、まさか「聖闘士星矢」シリーズを見ていて「青銅聖衣を受け継ぐ」ことでエピソードが作れるとは思ってもみなかったよ。来週のケレリスがどんな最期を迎えるかはまだ分からないが、是非とも恰好いいおっさんの姿を見せて欲しいものである。

 ちなみに、今回登場したケレリスのキャストは、大ベテラン安原義人氏。こういう飄々としながらもどこかに貫禄を感じさせる仕事が実にしっくりくるのである。ここ最近はほとんどアニメの仕事が無いのであまり印象は無いのだが、何故か個人的には「巷説百物語」の3話の印象が根強く残っていたりする。あのアニメ、好きだったのでね。ちなみにセレーネちゃんは本多真梨子である。本多さんも良い仕事するわよね。

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