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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 言葉が出ない、とにかくすげぇ、最終話。やりたいことマジでやり尽くしやがったな……。こんな投げっぱなしエンドなのに、これしか無い気がする。あえて言おう、完璧や、これ。

 今回も「まさかの」が山ほど詰め込まれたお話。その中でも一番の「まさかの」は、「まさかの死人ほぼゼロ!!!!」 いや、ジアート様は流石に無理かな。しかし、2期があるとしたら生きてても何の不思議もない演出な気がする。ジアート様が無理だったとしても、まずイズル生存(意外性0%)、アサギ・タマキ・スルガ生存(同じく0%)、ケイ生存(20%)、アンジュ生存(25%)、テオーリア・ダニール組生存(40%)、チャンドラ生存(50%)、司令生存(80%)、ドルガナさん生存(99%)。すげぇぞ、あれだけ「最終決戦」の演出しておいて、死んだ人間がほとんどおらず、この作品最大の武器である死ぬ死ぬ詐欺がラストでフル回転したのである。30分の中で何回「死んだわー!」って思ったか! ケイは正直アカンと思った。アンジュはあっさり突貫で死ぬと思った。ドルガナさんは「もう退けぬ!」でダメだと思った。司令に至っては既に哀悼のコメントまで考えてた。どさくさに紛れてみんな生きた。いやぁ、びっくりした。

 そんなちゃぶ台返しは置いておくとして、シナリオ面では本当に図太いことをやっている。何しろ、「ゲートに向かって突撃するぞ!」という同じイベントを3週連続でやっているのだ。「ゲートまであと○○」って、3週連続でやらされたオペレーターコンビも大変である。その中で、序盤の劣勢はどこ吹く風、戦場で暴れ回るアッシュ軍団は、やりたいことを全部やりきっていた。あまりに戦場でのはっちゃけぶりを濃くやり過ぎたせいで、幕引き、エピローグなんてものは一切無い。「え? 終わり?!」てなもんである。これ、2期を示唆する情報が出てなかったら流石にポカーンだ。いや、もし2期があるとしてもポカーンだ。しかし、実は投げっぱなしといいながらも不足分の情報はほとんどない。今回不確定なのはせいぜいジアート様の生死くらいなもので、イズルは間違いなく生存しており、更にジュリアシステムを乗り越えてアッシュに打ち勝ったことも明示されている。つまり、地球軍はオールOKで終わったことに疑いようが無い。まぁ、平和が戻った地球で各国の腹の探り合いがどうなるか分からないし、テオーリアさんが表舞台に出ちゃったから今後アッシュ関係の技術開発で多分かなりのいざこざがあるだろうけど、何はともあれ外敵排除には成功したのだ。

 そして、最後にガルキエさんがニヤリしたのも当然の幕引き。今回のオペレーションはあくまでもゲートを破壊して一時的にウルガルを足止めしたに過ぎず、「ものすげぇラマタ」を見つけちゃったウルガルは、また同じようにゲート建造して突っ込んでくることになるだろう。その時のためにドルガナさんは生き残ったし、ルメスさんだって元気だ。多分仮面を被ったジアート様とかも出てくるだろう(しつこい)。きちんと「未来に起こりうる事態」も示唆されてのエンディングなのである。「この戦争が終わったらどうなるか」が事前に全て知らされていたおかげで、「終戦」=「最終回」で何の問題も無いようになっていたのだ。まぁ、心情的にはエピローグが薄いのはやっぱり寂しくはあるが……。

 でも仕方なくない? あれだけのバトルやられたら、文句は言えまいよ。圧巻だったのは、スターローズ激突後、流血状態でのジアートVSレッドファイブの激戦。それまでのシーンでも延々納豆みたいに糸を引きながら高速戦闘を続けていたわけだが、激突後のシーンのディティールの描き込みが半端じゃない。CG部分だけでなく動画リソースの大半があのわずかな時間に全部注がれており、なんかもう、見たこと無い絵面に。あのすさまじさを形容する語彙を持ち合わせていないのがあまりにもどかしいが、とにかく「言葉で表せないすさまじさ」。ホント、あそこさえ出来りゃ良かったんだろ。鳥肌立ちっぱなし。これ、冗談でなしに歴史に刻まれるシーンになったと思うよ。最後にモジュール引っぺがして決戦兵器にするっていうアイディアも秀逸。画的に凄く分かりやすくて、インパクトがでかいし説得力もあるんだわ。序盤にあれだけ合体に四苦八苦してたイズルが、そのアサルトイェーガーで最後の一撃を決めるっていうカタルシスはたまらんものがある。「そりゃジアート様も対応しきれないわ」っていう。

 メンタル面での収束性も完璧で、ちゃんと「闘争本能から防衛本能へ」っていうイズルのアイデンティティが綺麗に昇華されていて、最終的なきっかけになったのがスルガの「残念」っていうフレーズだったのもナイス。わざわざアサギがケイを説得要員として引っ張り出してきたのに、結局そのケイにはほとんどしゃべるチャンスが無くて、残りの連中が散々罵詈雑言を浴びせた結果帰ってくるっていうあたりがいかにもイズルらしくて微笑ましい。決め台詞が「ヒーローになるんだ!」っていうね。ケイの気持ちは完全スルーやー! スルガが言ってた「本能よりも煩悩」っていうのが一番的を射ていたねぇ。仲間が大事とか、夢が大事とかそういう「あとからついてきた物」を全て背負い込んだ人間が、本能というたった1つの目標だけに向かって突っ込んできたウルガルを打ち破るっていうのは、あまりにもお手本通り過ぎるじゃないですか。いやー、やっぱり残念ファイブは最高だわ。

 他にもいっぱい突っ込みどころがあったんだけど、もう書ききれないな。「ブルーいち」って、アンナちゃん、これまでずっと整備してたのに間違って呼んでたの、とか。「トメィト、ポティト」は言いたかっただけだろ、とか。結局、アンジュって何だったのか良くわからん存在だったが……面白かったからいいかぁ。そういえば、地球に帰ったあとに当然おやっさんは樽ごと呑むわけですよね。アマネさんとリンリンは飛んでくる大量のおしぼりに悩まされる事になるわけやな……。ハッピーエンド!!

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 代表的な被害はキッチンの皿、第23話。今週で敵味方のどちらかには大きな犠牲が出るかと思ったが、意外なことにどちらも粘りましたな。それだけに来週一体どんな顛末になるのかが恐ろしくはありますが。

 まさに総力戦である。はたと冷静になって振り返ると、数億年規模で遺伝子狩りを続けてきたウルガル軍の(ほぼ)総力と、慌てて数十年で付け焼き刃の技術を開発した地球軍の総力がそれなりに渡り合えてるあたり、ウルガルさん達がやたら情けない気もするのだが、まぁ、ウルガル軍って幹部クラス以外はまとめて全部雑魚みたいなもんだからなぁ。既に3人も幹部クラスが討ち取られた状態では、あまり劇的な進軍は出来ないのかも。まぁ、残された連中がチート級のジアートさんと「最強の兵」であるドルガナさんなんだから、やっぱり恐ろしくはあるのだろうが。

 さて、戦術的な面では色々ダイナミックなことが起こった今回だが、シナリオ面では当然、イズルの決死の出撃に至るまでの流れが最重要ポイントである。しびれを切らしたジアート様が出撃してきてしまったので、ただでさえ苦境に立たされていたラビッツの面々は絶対絶命。特にアサギお兄ちゃんは元々の作戦で単独行を続け、かなり無茶をしていたので、もう残されたものは何もない。ブースターとのドッキングにもチャレンジしようとして、初期の情けない姿との対比を見せるためにもここで綺麗にドッキングを決めるかと思われたが、まさかの事前撃破でパーツに触ることすら叶わなかった。既にタマキもボロボロで前線はカラ元気なアンジュしか残っていない。もう、後は死を待つのみの状況だったのだから、ここに来てイズルが出てこないわけにもいかないだろう。リンリンは最後の最後まで何とか押しとどめようとしたが、イズルの恰好いいんだか情けないんだか分からない演説の結果、なし崩し的に出撃許可を出すことになってしまった。「クルーのみんなが好きです」という熱の籠もった演説は流石の主人公であるが、多分、彼の中での最大のモチベーションはやっぱり「描きたい漫画がたくさんある」の方だと思う。まぁ、覚醒イズルが描いた漫画は面白いらしいので、そちらなら、ね。

 イズルの出撃のおかげで戦局はある程度押し返すことに成功した。ジアートは当然1対1、ドルガナも、必死に追いかけていたアンジュと、土壇場で復帰を果たしたチームドーベルマン最後の1人、チャンドラのおかげでなんとか押さえ込むことに成功。その隙に、アサギとタマキは再びゴディニオンのパーツでゲートの防衛機能に特攻をかけ、これにストラグルレーザーの一撃が決まれば、一発逆転! という状況であったが、これまたギリギリのところでドルガナさんに阻止されてしまう。アマネさんが叫んでいたが、ホントにテオーリアさんはもっと早く出てきてればもうちょっとやりようがあったと思うのに。なんであの人ずっと艦内で待機してたんや。出撃前に「私も出ます」ゆーてたくせにな。

 結局、残されたのは特攻(物理)のみ。元々アマネさんが母艦ごと突っ込んで何とかしようと決死の覚悟を決めたのだが、これもシモン司令にストップがかかる。確かに、既に2度も作戦は未遂に終わってしまったわけで、これ以上、出し惜しみをしている余裕は無い。どうせやるのだったら持っている最大質量をぶつけるのが良い。結局、司令がコントロールしているスターローズごとぶつける、いわばコロニー落としみたいな作戦に全てが託されることになった。はたして、この作戦で何枚の皿が割れることになるのだろうか。

 前回の引きが「最終作戦発動!」→「駄目だった……」という衝撃展開だったわけだが、今週は更に「これならどうや!」→「やっぱり駄目だった……」が続き、更にホントに最後の「じゃぁこれしかない!」で終わり。これで失敗したらめでたく人類は滅びることが出来ます。そんな絶望的な状況で、当然のようにイズルは覚醒しちゃってますしね。まぁ、普通に考えてイズルは死なないだろうが、覚醒レッドファイブと覚醒ジアート様のバトルははたしてどのように描かれることになるのだろう。もう、現時点で2人のタイマンバトルはあり得ないスピード、あり得ないモーションの連発なので、既についていけてないんですけどね。今回は更にアンジュVSドルガナさんの試合も訳の分からんスピードだったおかげで、目が回るかと思ったわ。宇宙バトルなのにこんなに肉薄した近接戦闘で緊張感が出せるのは凄いことだと思う。しかし、アンジュがやっぱりずっと死亡フラグ立てっぱなしでいるのがすごく気になる。帰ってきたチャンドラさんも、早く残り2人のところに行きたそうにしてたしなぁ。多分ドルガナ退治には何らかの犠牲は必要だろうから、この2人のうちどっちかは助からない気がする。対ジアートについては……イズルがどこまで頑張れるかねぇ。考えてみれば、イズルってテオーリアから遺伝子を受け継いでいて、そのテオーリアがジアートの妹だから、イズルとジアートって血のつながり(?)があるんだよな。あれ? そんな遺伝子に萌え萌えしてるジアート様って一体……。

 今週のハイライトは、ゴディニオンの回避行動の時にちょこんとイスに座って防御姿勢に入ったアンナちゃんです。あと、イズルに告白されて照れてるリンリン。この船の女の子は可愛い子ばっかでいいなー。

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 手に汗握るとはまさにこのこと、第22話。総力戦となるガチバトルは久しぶりなので、今回はまるまるバトルですわ。やっぱり盛り上がる。

 いよいよ開始された、地球の命運を賭けたラストバトル。作戦概要は前回説明された通りなので、今回はとにかく全力をもって進軍、撃滅である。戦闘になっちゃった理由が「たまたま敵の出撃と被っちゃったから」っていうのが何とも間抜けだが(だったら何でドーベルマンが偵察に行ったときにルティエルさんがあんなとこで張ってたんだよ、って話だが)、地球側は全ての国、全ての勢力を合わせた連合軍、ウルガル側は、とりあえずそこにいたっていう理由でルティエル軍とドルガナ軍の2大勢力とのバトルになる。まぁ、残念ながらイズルは予定通りにお留守番ですけどね。それにしても……オペレーションスタッフたちのあのまったりした空気はなんなんだろうね。どう考えても今回のおにぎりのくだりは必要無かったような……まぁ、ああして緊張感のあるシーンでも確実に抜いてくるのがマジェプリらしさなんだろうけども。そうかぁ、リンリンはカロリーが気になるか……スタイルあんなにいいのにねぇ。どっちかっていうと酒浸りのおやっさんの方がそういうことを気にした方が良いきもするのだが、現場で働いてる人間はそういう心配無いのかな。彼女はおにぎりにすら酒要素を求めているのだから大したものである。

 さて、戦局の方であるが、最前線で戦える機体はブルーワン・ローズスリー・ブラックシックスの3体。当初の作戦ではこの3機のうちどれか1つでもいいからゲートに到達することが勝利条件だった。敵の数はやたら多いが、「陣形が乱れている」ということでこれまでほどの圧力は無く、3機+連合艦隊の援護射撃で何とか地球側も進軍出来る状態。戦場が賑やかなのでアンジュさんもやたらめったらテンションが上がっているが、先週注意していた言葉遣いについては早速忘れている模様(それとも、気を遣ってあのレベルなのだろうか)。元々機動力に優れている期待はローズスリーなので、アサギは最初タマキにいかせようとしていたのであるが、タマキの視界に入ってきたのはあの特徴的なルティエル機。流石のタマキでも「パトリックの仇」ということだけは覚えていたらしく、作戦そっちのけでそちらへ突撃を開始した。普通はこういう場面で私情に流されて作戦無視ってのはこれ以上無いくらいの負けフラグなのだが、これまで多くの死亡フラグに打ち勝ってきたタマキの場合は、これすらも死には結びつかない。あと一歩というところまで追い詰められるも、スルガ+ゴディニオン砲台の援護がギリギリ間に合って何とか命を長らえた。脅威の巨乳対決は1対1ではドローという結果に。サイズだけならタマキだけどお色気ではどう考えてもルティエルさんやな。

 その後、結局手が空いたブルーワンが進攻の任務を請け負うが、援護要請を受けたルティエルが韋駄天の速さでディフェンスに戻ったおかげで、ここで再び、ウルガル幹部クラスとは3対1の構図になる。今回最大の見せ場はこのブルーワンとルティエルの対決シーンだろう。圧倒的強さでパトリックを打倒し、直前にはローズスリーすら一撃で落とそうとしていたルティエル機。戦力的に一番ぼんやりしていたブルーワンが一時とはいえ1対1の構図になってしまい、「うわぁ! アサギ死ぬぅ!」と思ったものだが、ルティエルの余裕の一撃をすんでのところで回避した。普段使っている刀での受け流しではなく、腕部から何かコイル状のエネルギーが出て相手の攻撃を受け流したように見えたが、アサギもひょっとしたらハーモニックレベルが極限まで上がっているのだろうか。見事にルティエルの虚を突くことに成功したアサギは、そのまま残った2人に敵機をパス。ここでアンジュの機転がさえ、なんとローズスリーから出ている実体ケーブルを利用してルティエル機をふんじばるという荒技に。相変わらず宇宙の戦闘とは思えない突飛な戦法で見せてくれる連中である。そのまま、パワー一番のローズスリーに拘束され、身動きが取れなくなったところにスルガからのゴディニオン砲撃が直撃。哀れルティエルさんは宇宙の藻屑と消えた。最後の最後まで美しさに拘る姿勢はなかなか立派な変態さんであった。

 強大な敵を撃破し、「どこで死亡イベントが来るんだ!?」と冷や冷やさせながらも、なんとアサギがあっさりミッションコンプリート。拍子抜けなんてものじゃないが、まぁ、元々は敵のいない隙を縫ってアンカーをさしにいくつもりだったのだから、ここまでのミッションが割とすんなり行くのも予定通りといえばそうかもしれない。見事な巨大レーザーでゲートが破壊……されませんよねぇ。そうですよねぇ。まだ22話ですもんねぇ……。さぁ、アマネさんの作戦が根本から狂ってしまった。頼りにしていたレーザーはゲートには効かない。実体弾で攻めろって言われたって、ここまで来るだけで大変だったのに、更に物量も押し込めなんて無理な話。となれば、当然誰かが直接撃つなり斬るなりしにいかにゃならん。そして、一番近くにいるのは最前線で戦っていた3人だ……さて、一体誰が命を賭して突っ込む役回りになるやら……。

 ちなみに、今週のジアートさんは「ボクの好きなあの子がいないから戦闘パス」とサボり宣言。イケメンキャラだから許されてるが、やってることは家事手伝いを嫌がってるもこっちと同じレベルである。地球側は最後の手段としてイズルの投入があり得るが、イズルを出すと相手側からジアートも出てくるという……ままならぬ。

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 やっぱり今作の主人公はアサギ! 第20話。第1話の時は何の先入観も無いはずなのにアサギが主人公だと思っただけのことはあるわー。まぁ、搭乗機がブルーワンだったっていうのと、中の人が浅沼兄ぃだったっていう理由なんだけども。お、つまりメインヒロインはアンナちゃんってことになるんだな。良い組み合わせじゃないか。……まぁ、ピンチになったら本当のヒーローであるイズルがいいとこ全部持ってくのは確定事項だけどさ……結局作中でアサギがいいとこ見せたシーンってほとんど無いんだから、もう少し恰好いいターンを継続してほしいネ。

 サブタイトル通り、一切戦闘シーン無し、衝撃の新事実もほとんど無しで、ジリジリと緊張感が高まり最終決戦に向けての準備が進む様子が淡々と描かれていく。どかんと行く前の非常に重要なエピソードであることは監督がコンテ演出を担当していることからも分かり、静かな画面の中にもグッとインパクトが増すように、今回はかなりライティング強めの画作りが意識されているようだ。キーワードとしては前回から引き続いて「遺伝子の繋がり」、つまりは「家族」という言葉が重みを増しており、アサギは執拗に「血のつながり」についての述懐を繰り返していた。まぁ、残念ファイブ内では全然緊張感が無いのであんまり重要なテーマに見えないのはナニだが、代わりにアンナちゃんが家族を前にして初めてのだだっ子っぷりを披露し、アサギに「家族とは」ということを伝え、学ぶ役割を果たしてくれた。イズルよりも年上のアサギは「弟を守る」という新たな大義名分を手にし、気の逸るイズルをなんとしても押しとどめる重要な役割を務めることになる。まぁ、どう見てもピンチを招きまくる準備段階だし、必要に応じて死亡フラグになりかねんスタンスではあるのだが……これで最終的にアサギが死んだらあまりに不憫過ぎるから勘弁してくれよ。シモン司令が死ぬ、は普通に有りだと思うので、どうせならお父さんの方を犠牲にしよう(提案)。後任には優秀なアマネさんがいるから大丈夫。

 それ以外の面々についても、本来ならば緊張感が満ちて最高にシリアスが高まるはずのシーンなのに、一切そうは見えないのがマジェプリ流。「兄弟であることが発覚」なんて一大イベントだったはずなのに、ラビッツの6人にかかれば単なる笑い話でおしまいである。今までずっと寝食を共にしてきた人間のうち2人が兄弟だなんてものすごい事件のはずなのだが、タマキはともかく、スルガやケイまで落ち着いたもんである。まぁ、ここまで深い間柄だと、もう血のつながりとか、どうでもいいのかもしれませんが。

 擬似的に家族と記憶を失っている面々がどこで思い出を残していくのかといえば、あとはピットクルーしかいない。それぞれ個性的な面々との最後の絆の確認作業は、全員お笑い調である。アサギに関しては無事に良い話としてまとまったが、いつも通りのテンションのタマキ、ついに最終兵器であるケーキを投入してしまったケイ、「兄貴」という単語を誤解されてウホッが高まるスルガあたりは、久しぶりにこいつらの残念さが堪能出来る掛け合い。一人ハンガーに佇むアンジュを見て、一瞬すごく寂しそうに見えたが、彼(彼女?)が思い悩むのは家族のことなどではなく、「暴言に気をつけなくちゃな」という至極もっともな心配ごとであった。まぁ、確かに……世界連合が形成されて最前線に配備されたってことは、いつものテンションだとあのイカレモードが全世界に無修正生中継されることになるのか……そっちの方が「やっぱりアッシュ乗りって頭おかしいわ」って思われて、他国からアッシュの情報開示を迫られなくて良さそうな気もするよね。

 一方のウルガル軍も、そんな地球の最終決戦の空気を察知してか、王様中心に総力戦の構え。幹部クラスが2人も欠けちゃったので謁見ルームが何とも寂しく見えるが、あんまり戦力が減ったことを気にしてる人もいないみたいだ。ドルガナさんは地球のラマタに対して何か思うことも出てきたみたいだが、ことここに至っては、もう個々の逡巡など関係無い段階なんだろう。地球人との「遺伝子の振る舞い」について語ってくれていたが、やっぱり相変わらずウルガル人の考えていることはいまいち分からんしな。多分このおっさんとルティエルさんが戦闘中に適当に死ぬ役目になるだろうから、最終的にはジアート様が死ぬか生きるか、そしてお兄ちゃんをどう扱うかが今後の見どころ。また、テオーリアさんもいよいよ前線に出張ってくるみたいだが、冷徹なジアート様が唯一気にかけている妹を見た時の反応も見ものである。CVが御前で妹キャラなんて、きな臭いにおいしかしないんだけどな(某ヘクマティアル家的に)。

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 はたしてあの塩辛はどこで手に入れたものなのか……第20話。いや、そんなこたぁどうでもいいんですけどね。やっぱり女の子に決意の告白をするときに送るものが塩辛ってどうなんだろうな、と思ってね。あと、個人の遺品である塩辛食べる気持ちもどんなものなんだろうか。

 前回の悲劇の余韻が残る中、いよいよ物語は佳境へと進んでいく。冒頭、アバンではラケシュの孤独な姿が無音のまま映され、一週間ぶりにあの悲劇を思い出すことになってちょっと辛かった。死んでいった人間ももちろん可哀想だが、こうしてずっと3人だった状態から1人取り残される孤独感はどれほどのものだろうか。もちろん、彼の人生はまだ続くわけだし、目前には2人の弔い合戦ともなる戦闘も控えているのだから、ラケシュにはまだまだ頑張って貰わなければならないわけだが、なかなか割り切れるものではないだろう。当然、ドーベルマンと近しかった残念ファイブの面々もショックは隠しきれないが、それでも、使命の重さは変わらずにのしかかる。失ったものに泣き濡れるのではなく、前を向いていかなければならないのである。ただ、ラビッツの面々はアニメ的に分かりやすく号泣したり、彼らの死を嘆いたりはしない。宇宙葬で送られた2つの棺を見送る際にも、イズル・アサギ・ケイは顔を引き締め、決意を新たにしたように見えた。残りの3人は流石にそこまで気丈には振る舞えなかった(特にドーベルマンと一緒に活動していたアンジュが一番辛そうに見えた)が、それでも、ただ無駄に嘆くのではなく、きちんと彼らの遺志を継ぎ、来るべき戦争を見据えている。

 そして、そんな転機にも次々と新たな事件は起こる。ドーベルマンの置き土産、ゲートの情報がついに確定し、いよいよ連合軍は最後の決戦へ打ってでることに。全ての指揮はアマネさんにゆだねられ、とにかく先立つものとして各国の協力要請と、地球全軍の意思疎通、士気高揚が当座の目標である。基本的に今作で「地球の他の国々」は邪魔してくるだけのアホとしか描かれていないわけだが、今回も案の定、「さぁ、一か八かで最後の勝負だ」と持ちかけたら「何で最後にする必要があるんだ」と不平不満がポロポロ。まぁ、アマネさんもそこまでは予想済みで、切り札としてこれまでずっと秘匿を続けていたテオーリアの存在を明かすことで、各国の理解を求めようとする。それでも色々と不平を漏らす外野陣には、なんとテオーリアさんが直接降り立って説得するというサプライズも見せてくれた。まぁ、別に映像だろうが本人だろうが説得力にそんなに差は無いと思うが、わざわざウルガル機を駆って会議場まですっ飛んできたのは、その非常識なスペックを見せつけてウルガル人であることの証明とし、更に会議全体を威圧する目的もあったのだろう。なんやかんやで、アマネさんの狙い通りに丸め込めそうな雰囲気ではある。ひょっとしたら、テオーリアさんのおっぱいのおかげかもしれませんね。あの衣装、一体どうなってるんだよ。

 そんな大局とは別のレベルでもお話は進む。突如ぶっ倒れたイズルは、どうやら割と身体がまずい状態まで来てしまっているらしい。テロメアが云々とか言っていたが、とにかく「ヤバ目の老化」が進んでいる、言い換えれば、細胞レベルでの代謝が上手くいかず、早死にしそうであるということ。まぁ、クローン生物の過去の実例を考えれば、そうした遺伝子疾患が現れるのはある程度仕方ない部分だろう。持って生まれた才能とばかりに散々ハーモニクスレベルをあげて暴れ回っていたせいで、一気にそうした問題点が浮上した形。どさくさに紛れて同じように親和性が高かったアンジュまで病院送りにされていたが、ひょっとしてこれが原因で最初にアンジュが永眠する流れとかじゃねぇだろうな。アンジュさんは不幸にならないで欲しいですけど。

 一体どんな遺伝子技術で産みだされたんだろう、とか悩みはじめたところで、今度は「レッドファイブ勝手に起動事件」まで勃発。あれだけ整備だメンテだとレッドファイブをいじっているピットクルーも、この現象には首をかしげるしかない。訝しんだおやっさんがリンリンたちに問いただすと、その答えはとても簡単で「イズルとアサギは同じ遺伝子を持っているから」。ん、まぁ、そうじゃないのかとは思ってたけど。いや、でも不思議なのは共通遺伝子がテオーリアさんじゃなくてシモン司令の方だったということである。アッシュの搭乗者はウルガルの技術であるアッシュに適応させるためにウルガル人の遺伝子を提供されていると考えるのが自然なのだから、普通に考えたらウルガル人の遺伝子が共通する、つまりテオーリアさんの遺伝子が全員に共通するような気がするのだが。何故かそこはシモン司令らしい。つまり、イズルはテオーリア+司令で構成されており、アサギの方が司令+(なんらかのウルガル)ということになるのか? よく分からなくなってきた。この調子でいくと残念ファイブは全員血縁ってことになる気がするのだが、はたしてアサギのケイに対する思いや、ケイのイズルに対する視線はどう処理されたら良いのだろうか。イズル、お気楽にお兄ちゃんなんて呼んでる場合じゃないぞ。ホント緊張感の無い奴だが……まぁ、実際のところ、突然「兄弟だ」って言われても「へぇ」としか返答のしようがないけどな。

 とりあえず、現時点では「イズルとアサギはシモン司令の遺伝子情報が共通」という事実だけが確定。そして、そのおかげでレッドファイブが起動した……ん? おかしくないか? 個人のDNA情報は、別に親元で決定するわけじゃないだろ。その理屈だと兄弟間なら自由にアッシュの共有が可能ってことになっちゃうもの。つまり、レッドファイブの認証コードとしては「イズルの遺伝子情報」ではなく、あくまでその提供元である「シモン司令の遺伝子情報」が登録されていたということに。ひょっとしたら全機体そうなのかもしれないけど。これが乗り換えフラグだったら面白いんだけど、流石にそれは無いだろうなぁ。アサギはどの機体に乗っていたとしてもお腹痛いのは直らないだろうからね。

 今週の最大の見どころは、当然のことながらケイとタマキのキマシシーンである。一緒に寝るのは別に良いんですよ。あんな事件の後だし、タマキを放っておけないと思うのは当たり前だから。でも、ご飯粒パクッはどうなのよ。ケイさん、そんなこと平気でやってるからアサギも苦労するんや……まぁ、姉妹だと思えば別に気にならない……のか? 塩辛ドカ食いしてた奴のほっぺたについた米は食いたくないなぁ。

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 大フラグ祭、第19話。いつか訪れると思っていた展開ではあるのだが、ここまでじらしてじらしてようやく巡ってくると、辛さよりも先に「ようやくここまできたか」という達成感の方が強いですね。良いキャラだった。昨今のアニメなら使い捨てられてもおかしくないポジションにここまで愛されるキャラが生まれ、死んでいったことは、悲しむよりも喜んであげるべきだと思う。

 どんなシリアス回でもギャグだけは忘れないのがマジェプリ。今回はAパートが完全にギャグ方向に固めてあり、笑いの勢いに任せて死亡フラグをてんこ盛りにするといういつも通りのサービスを過剰に見せることで、後半の任務も「も〜、またまたそんな思わせぶりにしちゃってぇ」と安心させて(?)おいてからの処理である。この辺りの気の保たせ方は、「アニメシナリオなんてテンプレ」という供給過多な業界で何とかオリジナリティのある方向性を目指した結果生まれた面白い作り方である。死亡フラグ産業だって、そろそろイノベーションを起こさないと時代の流れについていけませんからね。

 おかげでAパートのギャグ展開はいつも以上に力が入っており、今作では2度目となるAV鑑賞会がホントに色々意味深。ランディさんは相変わらず堂々と自分の性癖について語って聞かせてくれましたが、とてもじゃないけど今作で1,2を争う恰好いいキャラとは思えないドM気質が実にガッカリ。いや、でもリンリンに踏まれたいのは分かるよ! 言い換えると沢城みゆきに踏まれたいよ! 踏みにじられたいよ!! さらに、野郎部屋に乱入してきたアンジュが語り出した時には「ついに性別判明?!」と期待したものだが、やっぱり何言ってるかよく分からないオチであった。まぁ、流石に男っぽい物言いではあったのだが……暴走モードのアンジュの口汚さは性別も何もかも超越してるからなぁ。あれで女性なら、簡単にまとめると「AV見ると興奮するよな!」と声高に言っていたことになるので非常にそそるシチュエーションではあるのだが。ちなみに意義深い発言ナンバーワンはスルガの「カタいのがいい!」(意味深)

 そんなギャグ連中はさておき、戦争の大局を振り返ると、とりあえず地球軍には絶望的な要因しかない。相手幹部クラスを撃墜したというのは朗報であるが、そのために防衛の要であるアッシュはほぼ全損。量産体制に入るとはいうものの、あれだけデリケートな機体を泥縄式に作り始めても、敵の総攻撃を覚悟したらとてもじゃないが間に合わない。若者達に絶望的な運命を押しつけているという現状に、リンリンもアマネさんもテンションは上がらない。おやっさんも忙しくて酒が飲めない。そこで司令が苦肉の策として提案してきたのが、ウルガル侵攻の要所となるゲートを直接叩く作戦。人類未到の地にあると思われる外宇宙との接点がゲート。ウルガル軍はこれを利用して侵攻を続けているという。確かに、全ウルガル機にヤマトみたいなワープ機構が備わっているわけじゃなかろうし、遥か離れたウルガルの母星からの移動には、ある程度大がかりな装置が必要なのは予想出来たことか。しかし、実際にあるかどうかまでは確認出来ないため、命懸けでリサーチするためのドーベルマンには「死んでくれ」という。普通なら逡巡するはずのこのミッション。しかし、ガッカリスリーには少しの迷いも無い。何しろ死亡フラグが増えれば増えるほど生き残る特異体質の持ち主なのだ。「死ね」と言われれば喜んで挑戦するだろう。

 しかし、残念ながら今回のフラグ建築は流石に丁寧過ぎた。「敵に絶対気付かれてはならない」ミッションにあんなど派手なブースターをひっさげて出撃した時点で絶望的だったとは思うのだが、予定通りに復路でご丁寧に待ち伏せしていたルティエルさんに遭遇し、戦闘装備も後方支援も不充分だった3人は、哀れ宇宙の藻屑になる運命。ここまで速やかに死亡イベントが進行したキャラというのも珍しい。3人の役割分担もばっちりで、パトリックの「非業の死」、ランディの「英雄の死」、そしてラケシュの「苦渋の生」。非常にシンプルな筋立ての中、なし得るべき悲劇は全てこの3人だけで片を付けた。最後までAVのことを忘れずに戦場を駆け抜けたランディ兄さんには哀悼の意を表したい。

 イベントは終わったが、戦争は終わらない。クレイン・ラダに比べれば流石に大物感が強いルティエル姉さんが当面の仇であるし、残されたウルガルは強敵揃いである。今回のミッションがこの話数に挟まれたということは、ストーリーの収束地点はウルガル撲滅ではなく、ゲートの破壊による侵攻の阻止ということになるだろうか。多分来週にはアッシュ各機の修繕も大体終わるだろう。目標を定め、いよいよ最終決戦の幕が開きそうだ。イズル、多分無理だろうけど、体調管理はしっかりしておけよ。

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 ラダさんェ……第18話。お話は動いた。動いたはずなのだが、なんだろう、これまでの蓄積から動いたものではないように見えてしまうのは。

 サブタイトルになっている「学園防衛戦」は前半に劇的な終戦を迎える。前回、スルガの超遠距離射撃すら余裕で耐えて見せた鉄壁のクレイン君。その堅さは想像を絶するものであり、タイマン張ってるイズルも攻め手を見出せずに押される展開。このままでは劣勢になるところだったが、何とかアサギが雑魚を殲滅し、戦局は2対1の構図へ。近接戦闘を得意とする2体のアッシュに並ばれ、流石のクレイン君も劣勢に。最終的には実体剣をずぶずぶと埋め込まれ、あげく2度目のスルガインパクト+本作2度目のローズスリー外装爆撃を喰らい、見事犠牲者第1号として墓碑を刻むことになった。相変わらず戦闘は手に汗握る展開で、特に今回は地上での近接戦という非常に珍しいシチュエーションだったため、これまでにない描かれ方のアッシュが実に凛々しく、正しい方向性でロボ戦の魅力を見せつけてくれた(今回も監督コンテ回)。クライマックスとなる容赦無いザクザク地獄も、「そりゃ勝つためにはそうでもしないと」という切実さが伝わって来て迫力満点。ただ、その迫力が見事だったために、その後のだめ押しが本当に必要だったのかどうかがよく分からなかったんだけどね。2人がかりで地面に転がしてザクザクやってたんだから、たとえクレイン君が「なんのこれしき!」と強がっていたとしても、早晩沈黙することになっていたとは思うのだが(そもそもウルガル兵器のコクピットってどこにあったんだろうね)。優勢の状態から、更にローズスリーや新兵器である長距離砲を破損してまで死体蹴りをする必要があったのか。そりゃリンリンだって怒るわ。まぁ、イズルとアサギの機体のエネルギー残量に不安があったのかもしれないけどもね。

 結局、終わってみれば敵幹部1人を殲滅という大きな戦果を得ながらも、新兵器の損失、爆破によるゴールドフォー、パープルツーの大破、その他3名も機体は満身創痍と、現在元気に動けるのはブラックシックスただ1体という大ダメージ。まぁ、ウルガル相手だったらこのくらいは普通に覚悟すべき範囲内という気もするけどねぇ。多分ピットクルーの皆さんが一晩で何とかしてくれるさ。……ローズスリーの修理って、物理的な面だけを考えても恐ろしい作業工程になる気がするな……。次週アンジュ1人大活躍とかいう展開にならないもんでしょうかね。おまけにパトリック君もつけよう。

 そして、地球軍がしばらく動けないとなると、空気を読んで時間をくれるのがウルガルの優しいところ。ジアート閣下がわがまま放題なおかげで、回りの幹部もテオーリアさんも何していいのかよく分からない状況。ルティエルさんが「私が次行こうか?」って言ってるのに、ルメスさんの「まぁ落ち着け」の一言で侵攻戦がストップするという、何とも間抜けな状態である。しかしまぁ、今回のこのちぐはぐな様子は、あくまで地球人とウルガル人の性質の違いを明確にするためのお膳立てである。ウルガルの皆さんはしきりに悩んでいたが、「自己犠牲を伴う全体保存の戦略をとる」という特性がウルガルとははっきり違うらしい。それを表すためにイズルたちは総力戦でクレイン1人を撃破したし、ウルガル側は各々の思惑がぶつかり合ってちぐはぐな動きになっているということだ。更にその「個の優先性」を顕在化させるため、ラダさんは見るも無惨な生け贄にされてしまった。まさかこんな方向から幹部が減ってしまうとは……うぅん、なんかすげぇ間抜けだけど、「ウルガルはあくまでわがまま連中の集まり」という側面と、「ジアートさんは本当に冷血だし、何考えてるか分からん」という面をアピールするための犠牲となったのだ。……中の人は残る1役に集中できるようになって何よりだよね!

 ただ、今回対比的に描かれた特性については、なんだかすっきりしないものが残っているのも事実である。生物種としての生存本能を大前提として考えると、たとえどれだけわがまま勝手な種族であっても、全体保存の生存戦略を採ることは生物学的にも明らかな事実。ほ乳類はいうに及ばず、鳥類、魚類ですらそのような傾向が確認出来るはずなので、「本能を優先すると自我が全体に勝る」というウルガルの特質は非常に奇異に映る。もちろん宇宙規模の特異点であるから地球の常識に照らし合わせて考える意味はないのだが、もしウルガルがそのような「徹底的な利己精神」を特質としているなら、ルメスさんがジアートに仕えている様子すらおかしいように見えてしまうし、そもそも幹部連中のような組織だった国家運営すらままならないということになってしまう。あくまでジアート様が異端なだけならば話は分かるが、数億年も文明形成で先んじたはずのウルガルが地球人の一挙手一投足に「珍しいサンプルだ!」と面白がっているのはちょっと違和感がある。まぁ、残念ファイブの連中は地球側から見ても充分おかしな連中ではあるのだが……。

 今週の結論・ボクもリンリンからアメもらいたいです。

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 単体で大気圏突入出来るローズスリーはマジロマン、第17話。流石エースの機体は違うでぇ。しかも他二人のシールドまでこなせるという、他のロボアニメだったら垂涎のスペックである。まぁ、チェインバーなら多分何の問題も無く出来るんだろうけどさ。

 前回多少なりともインターバルの趣で動きが少なかった分、今回はがっつりとマジェプリらしい楽しさ、激しさがてんこ盛りである。戦闘シーンについては毎回引き倒すくらいに褒めてたりするが、今回も自由闊達なクレイン君の機体を中心に様々なシチュエーションでがっつり燃えられるシーンが目白押し。久しぶりに残念ファイブの面々が機体の個性を明確にして役割分担出来ていたのも、この作品ならではの楽しさがある。まぁ、ブラックシックスは早速単独行動になってましたけど……仕方ないよね、追加戦士って合体技に加われないから何かと理由を付けて単騎で戦わされるはめになるんだ。そのへん、スルガの中の人はよくご存じかと思います。まぁ、アンジュも残念ファイブとの距離感を計りかねていたみたいなとこあるし、ある程度好き勝手出来るドーベルマンとの共同作業で伸び伸び戦えた方が幸せそうでいいじゃない。絶対防衛線超えてきた戦力の割に、アンジュ1人でボコボコに出来てるあたりがどうかと思うけども。ルメスさんがいったん待機状態に入ったからあっちの戦力は抑えられてるのかね。

 ウルガル側についてはジアート様が「なんかよく分からんけど凄い人っぽい」アピールをした程度で、後は着実にクレイン君が死亡フラグを重ねるだけなので、今回はじっくりと仲間側の動向を見られる。前回中心となっていたアサギであるが、当人が申告した「いちアッシュ乗りでありたい」という希望は今のところ問題無い。しかし、チーム内での立ち位置については上層部からの扱いもあって考える部分であり、今回は「イズルに敵大将の討伐を任せる」という形で自分なりの意志を示す形になった。活躍もしたいし、誰よりも上手くアッシュを使いたいという願いはあるものの、あくまでもそれは自分の勝手な願いであって、今回の目的はあくまで戦線の防衛。自分の持つ情報を鑑みて最適な判断を下すことが、アサギに出来る最大の攻撃なのである。一歩引いた場所で見ているのは事実だろうが、環境が変わって多少まごついていたイズルの制御に成功したのは、間違いなくアサギのおかげであろう。

 アサギがイズルにエースの座を譲ったことでとばっちりを食った(?)のがタマキ。こんなことでエースの座を奪われるなんて計算外だったな……完全防備のローズスリーは大気圏も余裕でぶち抜くスピードスター兼重戦車。今回はそのハイスペックを利用してアサギとスルガを無事地球に送り届けると同時に、最大戦力となって学園の防衛に当たる。どこまで行ってもテンションが変わらずへちょ顔を見せてくれるのもタマキの大事な役目だが、加えて、何故かタマキのコクピットが描写される時だけアングルが変なのも大事なお仕事の1つといえるだろうか。個人的に奇乳はちょっと引くので、最初に出てきた尻からあおるアングルが好きです。「変態的なコンテ割りやな」と思ってたら、今回は監督コンテでした。変態です。

 もう1人のサービス要員(?)ケイは、残念ながら今回お休み。何しろあの繊細そうなローズスリーじゃ大気圏突入はちょっと無理ですから。まぁ、ケイは直接戦闘になると具体的にドンパチやるわけじゃないからなかなか活躍してるように見えないのは可哀想だけどね。今回は、4機の出撃シーンがたっぷりとした尺で描かれたおかげで、ドックからラウンチしてがこんがこんと変形、出撃する一連のシーケンスが楽しめたのは良かった。ローズスリーのフォルムはやっぱりイカスよね。基本的にあんまりメカ燃え属性は無いのだけど、今回はこの出撃シーンの描き込みと、珍しい地球の明るい環境下での戦闘のおかげで、各機体とも格好良さ3割増しで見えました。ブルーワンはソードまで含めてなかなか完成度が高いと思うんだ。「マジェプリ無双」とかでたら使ってみたい機体(まぁ、最初はローズスリーで出るけどね……)。

 主人公機であるレッドファイブはいかにもメイン然としたフォルムとバトルスタイルで、地上でのドンパチも相手に引けを取らない。クレイン君の機体の守備力はあり得ないレベルのようでなかなか致命傷にはならないのだが、コロニーレーザーばりの光学兵器を喰らって立ち上がった奴に一度でも土を付けたと考えれば大したもんである。まぁ、ブラックシックスにはボコられてた機体ですけどね。ウルガル機って、雑魚メカですら単体で大気圏突入出来るんだから丈夫さの次元が違う。いや、単に中にパイロットがいない分、高温条件下でも気にならないだけかな。

 そして、そんなコロニーレーザーを打ち抜くお仕事を担当したのが、我らがガンナー、スルガ君である。数万キロから直接照射をたたき込むなんて芸当、強化人間でもとうてい無理だとは思うのだが、まぁ、コンピュータ制御のアシストがあったから出来たってことにしておこう。「何となく作っておいた」レベルであれだけの兵器が開発出来るおやっさん達のチームって恐ろしいスペックだよな。なんであんな優秀なメカニックがいるのに、地球軍の艦隊はあんなにショボく見えるんだろう。ただ、今回すげぇと思ったのは、光学兵器でもなく、それを操ったゴールドフォーでもなく、それを操ったアサギ……でもなく、あの台詞をクリアした中の人である。「こんな事出来るの俺くらいでしょ!」とスルガが調子に乗ってみたわけだが、その台詞はそっくりそのまま中の人に言える。あれだけのハイテンション長台詞、しかもきちんとスルガの勢いを維持して完成させた池田君、やっぱりすげぇ。そりゃゆかちやぴかしゃに感心されるわけだわ。あんだけスルガが苦労したんだから、さぞかしダメージも大きかろう、と期待した結果……クレイン君起き上がったよ。そりゃま、来週が「後篇」なのは分かってたんだからまだ起き上がってくるのはいいけど、外見上はノーダメージに見えたんですが、大丈夫なんでしょうか。いや、だからブラックシックスにボコられてましたやんて。クレイン君も、今作最初の戦死者になりたくないから必死である。この作品、みんなして死亡フラグ折るのが上手いからなぁ。パトリック君とかさ。

 次回予告ではラダさんが愉快な動きでぽよんぽよんしてましたけど、はたして誰が死ぬでしょうね。いや、もう18話ですからね、そろそろまとめにかからんと、どう考えても終わらないですがな。

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 イケメンタマキは恰好いいんじゃなかろうか、第16話。今回はロボ戦闘的にはインターミッション。珍しくチームラビットの面々が出撃しないエピソードである。

 動いたといえるのは大きく3つの局面だろうか。そのトピックスの中にアンジュが含まれていないのはどういうことやねん、という気もする。今回散々回りに「強いな凄いな恰好いいな」と持ち上げられていたアンジュだが、前回は完全に噛ませ展開だけで終わってたんだよねぇ。今週の番組ラジオが明乃ゲスト回ということで聞いていたのだが、「ブラックシックスのスペックってすごいよネー」という話をしているのにどうもそんな気がしないのはちょっと残念である。戦隊ものだったら追加戦士の登場エピソードからはしばらく追加戦士メインのお話に尺が使えるのだが、残念ながら今作の場合はすぐに次に切り替えていかなきゃならんので、あっという間にイズル覚醒回に入ってアンジュは美味しいところを持っていかれてしまった。ちょっと不憫。今回も特にいいところは無かったし、中盤以降は顔すら見せてくれなかったし。どうもしっかりとキャラを固めてしまった残念ファイブの面々の結束が強すぎて、アンジュが入り込む隙間が無いようである。

 そして、そんな残念ファイブから、今回ピックアップされたのはなんとアサギであった。確かに「立ち位置が中途半端だよな……」と扱いに困っていた感はあるのだが、そんな立ち位置の微妙さは彼自身も実感していたようだ。キャラとしては申し分無い。貴重な突っ込みであるし、チームの調整役としては、胃が痛いなりに頑張ってくれているはず。回りのみんなだって、アサギが居なくなったら大変だろうな、ということくらいは想像出来るはず。チームメイトにとって、アサギはちゃんと「いて欲しい」人材なのである。しかし、問題はそこではなく、あくまでアッシュ乗りとしての矜恃にある。噛ませ噛ませ言ってるアンジュも、新型機体のパワースペックも相まって、一度は大暴走から大暴れしたのだし、相手がうっかりジアート様でもなければ、そこそこ戦える。しかし、アサギはなかなか戦場で活躍シーンがない。アンジュが期待の新人としてみんなに歓迎され、覚醒イズルはよく分からんけどとにかく凄い、と褒めそやされているのだから、同様に近接戦闘を受け持っているはずのアサギの肩身が狭く感じるのは当然だろう。

 また、アサギの「色々痛い」という台詞は他にも心当たりがある。「食べ過ぎて胃が痛い」はマジかどうかしらんが、「ちょっとやっかんじゃうから嫉妬心が痛い」というのもあるし、イズルの体調を気遣っているケイを見たら、また心の別の部分も痛くなってしまう。うーん、残念。何が可哀想って、イズルが一切そんな状況に気付いておらず、テオーリアさんとの会食でテンパっているだけだということ。ケイもそんなイズルにあきれ、気を揉みながら結局協力してるし。ホント、そういう話題だとこの3人のやきもき具合は半端無いよなぁ。さらに指令からは空気を読んだのか読まないのか、進路相談までされる始末。指令の真意は未だ掴みかねるが、今のアサギにあの話題の振り方はちょっと可哀想だ。この2人が呼び出された理由は……今後明らかになるのでしょうかね。

 そんな指令の申し出に、「テオーリアさんと飯が食えなくなる」というよく分からない理由を出して断ったのがイズル。まぁ、彼の言葉を翻訳すれば「もっと彼女のために働きたい」ということなのだろうが、今回はめでたくそんなイズルのデート(保護者同伴)が実現。その割にムードもなけりゃ大事な話もそこまで出てこなかったわけだが、一応テオーリアさんにはちゃんとイズルの気持ちも伝えたのだから、こちらは一歩前進だろうか。無事にここがくっついてくれれば、アサギ的には全て丸く収まるのだけどね。まぁ、アサギにはピットクルーのアンナちゃんという選択肢もありますから……(御年9歳だそうで)。

 最後のトピックスは、ウルガルの止まらない進行を受けての、連合軍上層部での丁々発止のやり合いがある。先週このために急ごしらえしたとしか思えない出世街道まっしぐらなアマネさんが会議を見に行ったわけだが、アッシュの技術に関する暗い部分も色々ありつつ、それ以上に相変わらず生臭い話しかせずに使えそうもない上層部の情けなさが浮き彫りになる。まぁ、どんなアニメでも大体偉いおっさん達が集まる組織ってこんなもんだよなぁ。会議のやりとりも台本読んでるみたいでものすごく白々しいし。アマネさんがリンリンに警告されて挑んだものだからもっとどす黒くて遠回しな腹の探り合いが展開されるかと思ったら、割と直球で分かりやすい連中だったのは腰が抜けた。あいつら、腹芸とか言ってる割には何考えてるか分かりやすすぎるよな。アマネさんと一緒にいたおっちゃんの懐柔策もすげぇ適当だったのになんか丸く収まった雰囲気になってるし。ま、あくまでああいうシーンは「上は上で面倒だし、なかなか現場にプラスになる支援はないから現場にいる主人公達が頑張るんだぞ」っていう舞台設計のためのシーンでしかないからね。

 結局、毎度有能過ぎるルメスさんの侵攻により、絶対防衛圏をあっさり破られて、以下次回。敵も一枚岩ではないらしく、クレイン君がなにやら怪しい動きをしているみたいだが、これって余裕の死亡フラグでは……そろそろ敵味方のどっちかに犠牲者が出てきてもおかしくないからな。タマキに綺麗にスルーされたパトリック君なんかは、フラグ回避と見るべきか、それとも逆にフラグ立てちゃったと見るべきか……。

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