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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ジョジョの奇妙な冒険」 4

 まさか、生きているうちにジョジョの完全アニメの開始が拝めるとは思ってもみなかったことである。既に十年規模で「ジョジョってアニメ化しないのかな」「無理だろ」みたいな会話を何度も繰り返してきたわけだが、まさかこんなタイミングで長年の夢(?)が実現することになろうとは。ちなみに、過去のアニメで言えばOVA版JOJO3部はかの今敏の手による仕事だったりするのだが、そこまで有名じゃないよね。

 とにかく、そんな「積年の何か」が降り積もったアニメ化。もう、色々なしがらみやら迷いやらこだわりやら、何をするにもフラットな感想なんて出てくるはずもない作品。「満を持して」のこの舞台が、一体どのようなものになるのだろうか。

 そんな大役を任されたのは、「妖狐×僕SS」で監督を務めていた津田尚克氏。davidプロとの関係も深かったのでその関係での抜擢だとは思うが、なかなか肩の荷が重いことだろう。何せ、普通に考えてあの荒木飛呂彦の画がそのままアニメになるわけもないし、たとえなったとしても、そのまま再現するだけでは原作漫画のかっ飛んだ面白さを表現することは出来ないだろう。誰が指揮を執るにしても、「奇策」を使わなければならないのだから、クリエイターにとってこれほどの難題はなかなか無い。そして、今回制作陣が採用したプランは、映像面でいわゆる「アニメ的な」頑張り方をするのではなく、原作でのデザイン性を優先し、出来る限り1枚絵の見栄えを守ることで、原作の持つテイストを保持しよう、というもの。飛び出す書き文字もそうだし、原作のコマの通りの構図、デザインでほぼ止めたようになるアニメーションは、「ここが原作のここに対応する」というのがはっきり分かるのである。

 なるほど、確かに面白い作戦である。とにかく目先が変わるので「どう頑張っても他のアニメと同じ軸線に乗らない」という難所はクリアしたことになるだろうし、アニメ化の最大の難所であったキャラクターデザインについても、多少の違和感こそあるものの、3Dを強く打ち出した美術によって、まるで中世英雄の石膏彫刻のようにどこか雄々しくも見える。派手でエキセントリックな色彩についても、原作絵の自由さを上手い具合にアニメの画面としての「見え」に取り入れているように見える。下手に「アニメーションとして」凝るような方向よりは、こちらの方が原作にはマッチしているのではないだろうか。

 ただ、それはあくまで「奇策として問題を解決する手段」であって、「アニメを面白くする手段」ではない。確かに絵は悪くないと思うし、確かに雰囲気はあるのだが、結局そこどまり、なかなか「アニメになって良かった!」という感想にはならない。極端な話、過去にゲーム化された5部の時の3Dや「ファントムブラッド」のアニメパートと区別しにくいくらいの着地点になってしまったので、なんだかゲームムービーの長い奴を延々見せられているような気がしてきて、「これがメインコンテンツなんだ」という説得力が今ひとつ。どうしたって「ここはアニメになって動くところが観たいなぁ」と思う部分というのはあるもので、そうした「動かしたい」パートに、全く魅力が無くなってしまっている。ジョジョがいじめっ子に喧嘩を売って腹を殴るシーンなんて「フラッシュアニメかよwww」てな感じだし、怒りに任せてジョジョがDIOに突っ込むシーンも「長い! 館の玄関超長い!」ってなるし。まぁ、今後のジョジョ関係の素材には困らなくなりそうだが……うむ、1話目の印象は「ややきつい」である。

 でもなぁ、結局、ジョジョの世界が動いて、あの台詞もこの台詞も全部しゃべってる、っていうだけで面白いのがやるせないなぁ。1巻の内容なんてさ、「当時の編集部はよくこんなんで打ち切りにしなかったな」っていうくらいに訳分からん中身なのに、こうして大見得切ってみせられると一から十まで全部ギャグに見えるんだぜ? やっぱ怖いよな、この漫画。そして、キャストが楽しそうなんだわ。最初にキャストが発表されたときに「興津君とかはいいんだけど、子安だけはあかん、子安がDIOとか遊んでるとしか思えん」とか拒否反応を示したのに、こうして「ネタフラッシュ画像オンパレード」みたいな仕上がりで出てくると、もう、このDIOでいいや、このDIOが恰好いい、と思えてしまうのだもの。まぁ、3部までいった状態のDIOなら、この声でもしっくり来ると思うけども。やっぱりキャストになんか納得いかなかったのは、あまりに3部ゲーをやり過ぎたせい。もう、DIOは千葉さんのイメージしかなかったからな(1部ゲーム版の緑川ディオはあまりイメージが残ってない)。まぁ、この愉快なDIOなら子安でいい。

 ま、なんやかんや文句は言ってるけども、結局「文句が出ないアニメ化」なんて絶対無理だったわけだし、これはこれで「また1つ新しい解釈のジョジョ」だと思えば、案外今後も楽しみだったりするのだ。ゆっくりと数々の名シーンを楽しませてもらいましょう。ただ、個人的には「オサ!オサ!」が無くなったのは納得いってない。ジョジョの幕開けといったら「血は命なり!」で決まりだろうに。

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