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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Artful Dodge 巧みな回避 (U) C
ソーサリー
対象のクリーチャー1体は、このターンブロックされない。
フラッシュバック・(U)
 
 もう、効果とかそれ以前にイラストの愉快さが際立つカード。ひょーん、って感じで、どこ辺が巧みなのか小一時間問い詰めたいけど、きっと巧みなジャンプなんだろう。まさにアートフル。効果としては、当時の環境で一撃死を呼ぶために人気だった「ひずみの一撃(ROE)」に近い。手軽に2回使える突撃兵器は、様々なギミックを生みだして人の命を奪いにいける。軽めのデッキで最後の一押しに使うのも良いし、ブロッカーが鬱陶しく感じる狼男デッキなら7/7を突っ込ませるのに使える。吸血鬼と組めば「血に狂った新生子」なんかが1つ目のカウンターを得るのに使えるだろう。青単色でも、「好奇心」と組み合わせてアドバンテージ、なんて小技も狙えるかもしれない。つまり、どんな色と組み合わせても大体無駄にはならないってことだ。今後は注意しなきゃいけないスペルだか、注意しても仕方ない部分があるのが困りもの。ひょーん。
 
 
Beguiler of Wills 意志の詐欺師 (3)(U)(U) M
クリーチャー・人間、ウィザード
1/1
(T):対象の、あなたがコントロールするクリーチャーの数以下のパワーを持つクリーチャー1体のコントロールを得る。
 
 青の神話は、意外にも人間のウィザードに登場した。5マナ1/1という絶対的虚弱体質の持ち主だが、その脆さは能力の危険さ故。なんと、タップ一つでクリーチャーのコントロールを永続的に獲得してしまうという。過去にここまで強力な拘束力を持つクリーチャーはほとんどいなかったはずだ(強いていうなら「メリーキ・リ・ベリット(TSB)」あたりか)。もちろん、うまい話には更に条件があり、パクれるクリーチャーは、自軍で脅しをかけにいって膝を折るくらいに弱い奴でなければならない。こちらの軍勢は数に物をいわせて恐喝し、相手を籠絡するのだ。つまり、このクリーチャーをきちんと使おうとすると、青でコントロールのくせにそれなりにクリーチャーの数が多くて、なおかつこの虚弱体質のねーちゃんを守れるデッキでなければならないわけだ。なるほど、なかなか悩ましい。正直、そこまで必須のカードには見えないのだが、トークン系の青白ならばかなりの影響力を持つし、単体で登場してもスピリットトークンのコントロールくらいは奪えるだろう。確実に対処しなければいけないのだから、危険なことは危険だと思われる。
 
 
Bone to Ash 骨を灰に (2)(U)(U) C
インスタント
対象のクリーチャー呪文1つを打ち消す。
カードを1枚引く。
 
 最初に見た時は「放逐(TMP)」の名称変更再録カードだと思ってしまった。おかげで「ようやくコモンに使い甲斐のあるカウンターが出たか」と浮かれてみたのであるが、知り合いから「いや、あれクリーチャー限定」と指摘されてショボンもショボン。なんだ、ってことは「除外(INV)」の完全下位互換やんけ。いや、「除外」は強かったんだから、それの下位互換と言われても使えることは使えるんだけどさ。でもこのがっかり感は、一度浮かれてしまったばかりにダメージがでかいのです。こういう時の魔法の言葉として、「大丈夫、上手くいけば効率は「謎めいた命令(LRW)」なみ」というと少しは気が晴れる……こともないなぁ。
 
 
Call to the Kindred 同族の呼び声 (3)(U) R
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
あなたのアップキープの開始時に、自分のライブラリを上から5枚見ても良い。そうしたなら、それらの中からエンチャントされたクリーチャーと共通のクリーチャー・タイプを持つクリーチャー・カードを1枚戦場に出しても良い。その後、残りのカードをあなたのライブラリの一番下に好きな順番で置く。
 
 準備に多少の手間はかかるが、上手いことやれば毎ターンコスト無しでクリーチャーが増やせるうちでの小づちみたいなオーラ。4ターン目に「甲冑のスカーブ」に張ると、そこから「その場しのぎのやっかい者」や「縫い合わせのドレイク」がモリモリ湧いてくるかもしれないのだ。そりゃなかなか。また、珍しいケースだが、ミラーマッチ気味ならば相手クリーチャーに張ることで除去耐性を上げるという使い方も出来る。相手の「アヴァシン教の僧侶」に張っておくと、人間クリーチャーが出し放題になるのだ。リミテッドならなかなか面白い嫌がらせじゃなかろうか。構築の場合には何か綺麗な種族デッキを組む時に可能性を検討すればいいわけだが、オーラなので以下略。呪禁持ちのトラフトさんに張ると、2体目3体目のトラフトさんが……共倒れ。
 
 
Chant of the Skifsang スキフサングの詠唱 (2)(U) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは、−13/−0の修正を受ける。
 
 イニストラード名物、「忌み数」13シリーズの最新作。青は13/13のトカゲを生みだし、黒は13体のゾンビを生み、赤は2種類のカードで13点のダメージをたたき込む。緑にはタフネス13の大木までそびえている。そんな、世界中のプレイヤーが「いや、そこにこだわられても」と思っているギミックが、更に広がりを見せた! なんと−13修正だ! ……でっていう。確かに、これを使えば「ルーデヴィックの嫌悪者」すら止めることが出来るようになるわけだが、それって別に「閉所恐怖症」で良かったわけで。このカードは、多少色拘束をゆるくして受けを広げた代わりに、ブロッカーやシステムクリーチャーを排除出来なくなっただけの「閉所恐怖症」の下位互換カードでしかないんだ。……でもまぁ、リミテッドなら充分使えるよね。「感覚の剥奪」から2マナ増えただけで修正値が10も増えたと考えれば、恐ろしいスペックと言えなくもないな。瞬間的に−7するだけの「認識不能(M10)」がなぜ4マナもかかったやらな。
 
 
Chill of Foreboding 預言の寒気 (2)(U) U
ソーサリー
各プレイヤーは、自分のライブラリを上から5枚墓地に置く。
フラッシュバック・(7)(U)
 
 効果を3倍にした「夢のよじれ」だが、ソーサリーになり、コストは3倍、フラッシュバックに至ってはコストが4倍。これで一箇所を3倍のパワーで削るならいいのだが、お互いのライブラリを5枚削るってんじゃ、どっちが目的か分からないので色々無駄な感じ。「フラッシュバックなどを求めて自分のライブラリも削りたいけど、最終的に相手のライブラリを削って勝つデッキ」って……いや、俺はたまに組むけどさ。あんまりメジャーじゃないよね……一応1枚でライブラリ10枚アタック出来るので、決戦兵器と言えないこともない。でもなぁ、8マナじゃなぁ。
 
 
Counterlash 対抗激 (4)(U)(U) R
インスタント
対象の呪文1つを打ち消す。あなたは、その呪文と共通のタイプを持つ土地でないカード1枚を、マナコストを支払うことなく唱えても良い。
 
 たまに出てくる、超絶重たいボーナスカウンター呪文。基本的にこのジャンルにヒット作は存在していないが、記憶に残るところでは「呪文乗っ取り(JDG)」やら「抗い難い知力(SOK)」なんかがあった。このスペルはその最新作で、カウンターすると同時に、その尻馬にのって自分のスペルを唱えることが出来るようになる。クリーチャーを打ち消すと同時に「霜のタイタン」が舞い降りたり、「ルーン唱えの長槍」を打ち消してこちらの「戦争と平和の剣」を着地させたり、結果だけを見れば確かにひどいのである。「カウンターを構えているせいで他のスペルが使えない」というパーミッションの悩みを、意外な方向から解決してくれる。また、コスト踏み倒しスペルとしての側面もあり、これでクリーチャーを打ち消せば「エムラクール」を「手札から」「唱える」ことが可能になる。デッキ次第では6マナで勝てるカードといえるわけだ。まぁ、結局6マナなんですよね。リミテッドならばちょっとしたサプライズに。構築では一発狙いのネタデッキが出てくるかどうか。「精神の願望(SCG)」だって6マナで天下を取ったんだから、やってやれないことはない! やらずに出来たら超ラッキー!
 
 
Curse of Echoes こだまの呪い (4)(U) R
エンチャント・オーラ、呪い
エンチャント(プレイヤー)
エンチャントされたプレイヤーがインスタントかソーサリー・呪文を唱えるたび、他の各プレイヤーはその呪文をコピーし、各自のコピーについて、新しい対象を選んでも良い。
 
 トイズを発動したコーデリアさんのものまねっぽいイラストのカード。いや、嘘だけどさ。呪いの形をとって1人だけ「集団意識(M10)」するカードだ。「集団意識」は、登場時にネタ要素が半端無いと思ってたら、まさかと思わせるびっくりアイディアで構築環境にまでのし上がった爆弾カード。そういう意味ではこのカードだって何が起こるか分からないのだが、むしろ1人を選ぶ形になったおかげで、「お前のスペルは俺がもらい受ける」という、割とフツーの使い方が出来てしまいそうなのが残念無念。これを張られたプレイヤーは事実上カウンターが撃てなくなったり、増強系のコンバットトリックが意味をなさなくなったりするので、リミテッドレベルだとささやかな嫌がらせになるだろうが、そのために5マナもかけて置物を張るかと言われると、流石にしんどい気もする。何かコンボデッキの登場を待つしかないか。
 
 
Divination 予言 (2)(U) C (M12などから再録)
ソーサリー
カードを2枚引く。
 
 「帰化」「投げ飛ばし」と並ぶ、3大イニストラードサボりカードの1枚。だからさ、現行セットからの再録はやめようよ。ドローソーサリーなんて一番いじりやすい部門なんだから、何とかアイディア出せよ。引いた後ライブラリ削るでも、何でもいいじゃん。ンモー。
 
 
Dungeon Geists 地下牢の霊 (2)(U)(U) R
クリーチャー・スピリット
3/3 飛行
〜が戦場に出たとき、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体をタップする。あなたが〜をコントロールしている限り、そのクリーチャーは、そのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。
 
 4マナ3/3フライヤーの時点でリミテッド条件は色々クリアしちゃってるレア。それに加えて、名前に冠された通りの囚人収監能力を保持しており、こいつが見張りについている限り、クリーチャー1体は簀巻きにされて起き上がることもままならない。ま、効果だけを見れば「悪鬼の狩人」と似たようなもんだけど、たとえば187クリーチャーを相手取った時なんかはこっちの方が強かったりするし、相手にアンタップ手段があればこちらの方がちょっと弱い。ま、とにかくアドバンテージが狙える上に素のステータスが素敵なクリーチャーなんだから強いに決まってるんだけど、レアとしてこの地味さはどうやねん、という気もする。ホントにデフレが進行してるってことなのかな。こう言うのを見て訳知り顔の人間は「プロフェシーの再来」と叫ぶわけだが、はっきり言ってプロフェシーはこんなもんじゃないぞ。「隠されし海蛇(PCY)」とか、マジでちびるレベル。
 
 
Geralf’s Mindcrusher ゲラルフの精神壊し (4)(U)(U) R
クリーチャー・ゾンビ、ホラー
5/5 不死
〜が戦場に出たとき、対象のプレイヤー1人は自分のライブラリを上から5枚墓地に置く。
 
 こちらもレアらしい突飛な能力のない地味なクリーチャーだが、流石に素のステータスが格好良すぎるので良しとする。5/5の不死持ちって、相手にしたら一体どうやって対処したらいいやら。ついでに場に出たときに2回、合計10枚のライブラリを削りにいく小手先芸も有しており、「お前は殴って勝ちたいのか、それともライブラリを削りたいのかどっちだ」と問い詰めたいところだが、あんまり聞く耳持たないようだ。この環境じゃ、中途半端に相手のライブラリ削ると塩を送る結果になるからなぁ。かといって6マナのタイミングで自分のライブラリ削ってもなぁ。いや、強いからいいんですけどね。
 
 
Griptide 捕海 (3)(U) C
インスタント
対象のクリーチャー1体を、そのオーナーのライブラリの一番上に置く。
 
 謎の日本語「捕海」。ルビは「ほかい」である。tideなんだからせめて「捕らえる波」とか「捕らえる潮流」とかで良かったような気もするのだが、この名前だと「死海」とか「黒海」と並んで海の名称になっちゃうよな。いや、死海も海じゃねぇけどさ。そして、そんな謎のホカイの能力はというと、「追い返し(ODY)」の同型再版である。ま、リミテッドにおける「追い返し」は強力無比だったし、これがコモンで手に入ると青はこのスペルからのライブラリ削りという疑似除去が狙いやすくなるので万々歳なのだが、やっぱりホカイが気になる。別に「追い返し」っていう名前で世界観に反してるわけじゃないんだから、同名再録で何かまずかったのだろうか。
 
 
Havengul Runebinder ヘイヴングルのルーン縛り (2)(U)(U) R
クリーチャー・人間、ウィザード
2/2
(2)(U)(T)、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚追放する:2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。その後、あなたのコントロールする各ゾンビクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。
 
 賑やかにゾンビをもり立ててくれる、青の申し子のような研究者。起動コストはそれなりにかかるものの、墓地の産廃を利用してトークンを生み出す手腕はなかなかのもの。毎度お馴染み2/2ではなくて実質3/3のゾンビが出せるというのは強いし、何の因果か周りのゾンビまで強くなるロード的なシステムもありがたい。リミテッドなら1引きから狙い定めてゾンビまっしぐらをやってみたいカードではある。構築の場合、現在仕事が割とかぶり気味の「墓地を刈り取るもの」がおり、どうしても即時効果が強い「刈り取るもの」先輩の方に手が伸びがち。不死ゾンビがいた場合に自らアンシナジーしちゃうのもどうかと思うしなぁ。リミテッド人生かね。
 
 
Headless Skaab 首無しスカーブ (2)(U) C
クリーチャー・ゾンビ
3/6
〜を唱えるための追加コストとして、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚追放する。
〜はタップ状態で戦場に出る。
 
 「その場しのぎのやっかい者」の変形版。パワーは落ちてしまったがコストが軽くなり、タフネスがちょっとアップ。死ににくさは段違いであり、「やっかい者」と「要塞ガニ」の合いの子みたいな活躍が期待出来る。青が3マナでタフネス6やらパワー3やらを軽々とプレイしてくるっていうのは本当におかしな世界である。ただまぁ、2ターン目までに墓地に死体を用意するのは結構骨なので、実際は1マナのコスト差はそこまでのメリットじゃない。そう考えると、パワーが上の「やっかい者」の方が総体は強いのかしらね。
 
 
Increasing Confusion 高まる混乱 (X)(U) R
ソーサリー
対象のプレイヤー1人は、自分のライブラリを上からX枚墓地に置く。〜が墓地から唱えられたなら、そのプレイヤーは、代わりにXの2倍の枚数を墓地に置く。
フラッシュバック・(X)(U)
 
 「高まる」サイクルの青にして、ミルミル大好き、ライブラリ削ラーの人々のために提供された最新作。ライブラリへのX火力といえば最強は「天才のひらめき(USG)」ってことになるだろうが、このスペルの場合には一切付加効果を付けず、とにかくライブラリを削る枚数を特盛りにすることで採用の機会を狙う。X火力なので使われるのは試合の中盤以降。仮に6マナある状態で往復させることが出来れば、5×3でなんと15枚も削れる。こいつぁなかなかの枚数だ。ミルデッキはこの速攻フィーバーな環境ではどうしても勝ちきれない部分もあるのだが、墓地に落とすことで勢いを増すことが出来るので、「グール呼びの鈴」あたりとの相性がいいのは悪くない。新たな時代の発掘装置としても使えなく無いだろうし、なんとか居場所をを見付けることが出来れば、ミルスキーとしてこんなに嬉しいことはない。当然、開けたパックから出てきたら、僕は行くね。
 
 
Mystic Retrieval 神秘の回復 (3)(U) U
ソーサリー
対象の、あなたの墓地にあるインスタントかソーサリー・カード1枚を手札に戻す。
フラッシュバック・(2)(R)
 
 フラッシュバックつきの「思い起こし(M11)」。「思い起こし」は当時大人気だった赤昇天デッキでしばしば採用された実績を持つ渋いカードだが、このカードはそこに1マナ加え、フラッシュバックでアドバンテージを狙ってきた。墓地回収カードであり、アドバンテージカードなので、書いてあることはかなり強い。リミテッドでもそれなりにニーズがありそうだし、フラッシュバックコストがやたら軽いので、発掘系のギミック、フラッシュバックギミックとの組み合わせも良好である。行きのコストが4マナというのは多少気にならないでもないが、現在は「秘密を掘り下げる者」「ルーン唱えの長槍」に代表されるように、クリーチャービート全盛の影でしっかりとコントロールが結果を残すことが出来ているのだ。今後注目に値する1枚だと思われる。


Nephalia Seakite ネファリアの海鳶 (3)(U) C
クリーチャー・鳥
2/3 飛行 瞬速
 
 エレンドラ谷の衛兵(LRW)」の種族変更再版。当時のローウィン世界ではフェアリーが「インスタントタイミング」をキーワードとしていたので瞬速は特性にあったものだったが、この鳥はイニストラードの種族縛りなど気にする様子もなく、単に瞬速なだけである。青って、何故か必ずセットに1枚はよく分からない鳥が紛れ込んでるよね。「鳴き叫ぶウミタカ(ONS)」とか「天空のアジサシ(ZEN)」とか「金切り声のシルカウ」とか。まぁ、現在のコモンクリーチャー水準を考えると、「礼拝堂の霊」+1マナで瞬速はなかなか優秀。同セットに4マナ構えておきたい「骨を灰に」なども収録されているので、瞬速の持つ意味は案外大きいのだ。
 
 
Niblis of the Breath 息吹のニブリス (2)(U) U
クリーチャー・スピリット
2/1 飛行
(U)(T):あなたは、対象のクリーチャー1体をタップまたはアンタップしても良い。
 
 またニブリスだ。今度のニブリスは「息吹」ということで寝ている(死んでいる?)人の鼻の穴からにょっきり登場している。これでパワー2もあるって、結構怖い。何者なんだろう、ニブリス。で、そんな謎の鼻息の正体は、3マナ2/1フライヤーというリミテッドの花形ステータスに、更に「くぐつ師(10ED)」の能力まで加えてしまった豪華版スピリット。「タッパー最強」はリミテッドの合い言葉だし、タイミング次第ではアンタップ能力もかなり嫌らしい。そして相手にクリーチャーが居なければ自分で殴りに行ってもいいのだ。あまりにも完璧すぎて突っ込みどころがない性能だが、結局殴るのか守るのか中途半端なのが勿体無い部分ではある。いっそ1/2なら「霊炎」とかに耐性が出来て完璧だったんだが……流石に望みすぎか。
 
 
Relentless Skaabs 執拗なスカーブ (3)(U)(U) U
クリーチャー・ゾンビ
4/4 不死
〜を唱えるための追加コストとして、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚追放する。
 
 4/4のスカーブ。5マナはなかなか重たいが、それでも4/4の時点で青の基準点をクリアしているのは、スカーブ条件のおかげだろうか。早めに出したい「縫い合わせのドレイク」なんかと違って、5マナの彼ならば墓地の死体もある程度準備しやすいだろう。そして、そんなボディに不死まで内蔵しちゃった超肉体派ってんだから困ってしまう。なんとか4/4を処理したと思ったところに舞い戻ってくる5/5は、スカーブだとかゾンビだとか青だとか、そういう問題じゃなくてとにかく強い。あとはこのコストに人権があるかどうかだが……流石にいけるんじゃね?
 
 
Saving Grasp 救助の手 (U) C
インスタント
対象の、あなたがオーナーであるクリーチャー1体を手札に戻す。
フラッシュバック・(W)
 
 何とも劇的なタイミングを描いたイラストが印象的なバウンス。性能としてはほぼ「救出(UDS)」であり、主な使い方はピンチになった自軍クリーチャーの救出、余計なオーラを張られた時の回収役、187クリーチャーの使い回しなどである。フラッシュバックも込みでほとんど最軽量と言ってしまって良いコストなので、これ1枚で助かる局面は案外多いのではなかろうか。「悪鬼の狩人」との4マナコンボはリミテッドでも狙っていけるお手軽な必殺技である。そして、このカードが「救出」と決定的に違うのは、対象のコントローラーではなくオーナーをチェックしている点。例えば「裏切りの血」でパクられたクリーチャーを戻せるし、今回登場した誘拐エンチャント、「恐ろしい憑依」なんかの対策にも使える。ま、実際は青のゾンビ系カードは戻すとリキャストするのが大変だから一概に便利なだけではないのだが……リミテッドでは小粋に使い回して相手をイライラさせてみたいカードである。
 
 
Screeching Skaab 金切り声のスカーブ (1)(U) C
クリーチャー・ゾンビ
2/1
〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリを上から2枚墓地に置く。
 
 半分だけ「甲冑のスカーブ」。削る枚数が半分だし、あちらが1/4に対してこちらは1/2……じゃない、2/1なんだ。なんと殴りに行きやすい方のステータスであった。現在青が熱望している大望の2ターン目パワー2。これで「暗茂みの狼」や「ガツタフの羊飼い」にいいようになぶられることもなくなったし,あわよくばこちらからのアタック開始もあり得る。ブロックしたくなるそれなりのパワーと、殺しやすいタフネス1は墓地に蓄えられる1体目の肉としても完璧。こいつが削った2枚にクリーチャーがいなくても、こいつが殺されてしまえば3ターン目の「縫い合わせのドレイク」がそこまで難しくないのだ。なるほど、これは素敵ゾンビ。青を堪能したい人は、是非。
 
 
Secrets of the Dead 死者の秘密 (2)(U) U
エンチャント
あなたが墓地から呪文を唱えるたび、カードを1枚引く。
 
 これは来たんじゃないでしょうか。私の「燃え立つ復讐」に対する愛情が、ようやく実を結んだんじゃないでしょうか。ドローも恒常的な2点火力も、起動しようとしたら大体4マナくらいかかる能力なので、価値としては「燃え立つ復讐」と似たような感じ。そしてこのカードが偉いのは、効果自体が「次のフラッシュバックカードを持ってくる」という役割に繋がっている点だ。「復讐」だけだと単に火力を乱発して手詰まりになる場合もあったが、このカードがあれば、「静かな旅立ち」でも、「記憶の旅」でも、とにかくアドバンテージに繋がるのだ。別に「復讐」デッキのようなテーマを持っていなくても、3〜4枚も実用的なフラッシュバックがあるなら採用してみるのもありだろう。私が開けたパックから出たら……あとは分かるな?
 
 
Shriekgeist 叫び霊 (1)(U) C
クリーチャー・スピリット
1/1 飛行
〜がいずれかのプレイヤーの戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーは自分のライブラリを上から2枚墓地に置く。
 
 いわゆるサボター能力でライブラリを削る。一つ前の環境の「金切り声のシルカウ」と似たような効果であるが、ワンパンチ2枚と比較的緩やかであるのに加え、さっさと死ぬステータスなのでこいつ1枚でのライブラリアウトはなかなか狙いにくい。本気でライブラリを狙いたいデッキなら、2ターン目に出られりゃラッキー、くらいの気持ちで、基本的には時間稼ぎのブロッカーを任されるくらいの立ち位置じゃなかろうか。そこかしこからスピリットトークンがわき出す世界だと、せっかくの2マナ1/1フライヤーもそこまでありがたみが無いからなぁ。個人的には、1パック目でうっかり3枚とか集めないように注意したい。
 
 
Soul Seizer 魂を捕らえるもの (3)(U)(U) U
クリーチャー・スピリット
1/3 飛行
〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、〜を変身させても良い。そうしたなら、それを対象の、そのプレイヤーのコントロールするクリーチャーに付ける。
 

Ghastly Haunting 恐ろしい憑依
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
あなたは、エンチャントされたクリーチャーをコントロールする。
 
 なんと、あの「マジックでも随一のややこしいシステム」でお馴染みのリシドシステムが、形を変えてちょっとだけ戻ってきた。まぁ、リシドの最大の難関であった「クリーチャーに戻る時」のギミックが無くなっているから、シンプルにはなっているんだけどね。出てきた状態ならば単なる1/3フライヤー。悪くないステータスだが、5マナ払う価値は無い。1ターン待って見事ワンパン入れることが出来れば、そこでようやく「精神の制御」になることが出来るわけだ。うむ、ノーマルな「精神の制御」が5マナでプレイ出来るわけで、クリーチャー状態のオプションは単なる弱体化にしか見えないな。ひょっとしてひょっとしたらこいつの1点パンチが勝負を分けることもあるかもしれないが、九分九厘、すぐにオーラとして使えるカードの方が強いはず。まぁ、リミテッドなら。
 
 
Stormbound Gesit 嵐縛りの霊 (1)(U)(U) C
クリーチャー・スピリット
2/2 飛行 不死
〜は飛行を持つクリーチャーしかブロックできない。
 
 飛行しかとめられない、いわゆる「雲の精霊(M11)」の系譜をつぐフライヤーだが、このステータスはちょっと凄い。3マナ2/2で基本をクリアした上で、不死持ちだ。間に過程を挟むとはいえ、3マナで3/3フライヤーが手に入ってしまうってのは、「縫い合わせのドレイク」に慣れた身としてもちょっと意外。そしてこれがコモンで集められてしまうというのだ。最近の青はちょっと頑張り過ぎなんじゃなかろうか。一応、ブロックに参加しにくいので不死で死ににくい、というのがこのカードの悩ましい部分なんだろうけど、飛行クリーチャーがブロックを考えたら負けである。このやる気、評価したい。
 
 
Thought Scour 思考掃き (U) C
インスタント
対象のプレイヤー1人は、自分のライブラリを上から2枚墓地に置く。
カードを1枚引く。
 
 名前のイメージとしては、リミテッドでは一発芸のライブラリ削りデッキを目指した基本セットコモン、「秘本掃き(M11)」の傍流ということになるが、効果はかつて「青緑スレッショルド」などで活躍した「留意(JDG)」に近い。ほとんど同じだけど、一応相手のライブラリを削るオプションがついた。今回の環境はオデッセイ当時とは違って墓地の量よりも質が求められるため、「このスペルを含めた3枚のカードが墓地に落ちる」という効果はあまり意味をなさなくなってしまったが、アドバンテージを失わずに墓地にカードが落とせるので発掘系のデッキ補助としてはそこそこの選択肢だ。「夢のよじれ」と違って、他のサポートでこれ自体が落ちちゃうとちょっとショボーンなのは残念なところだが。ライブラリアウトを狙うミルデッキの場合、アドバンテージロスが無いので「削るカードに何枚スロットを裂けばいいか」という永遠の難題がいくらか緩和される。1枚の効果は大したことがないので、いかにもキャントリップらしい「穴埋め」要員としてそこそこのニーズだろう。
 
 
Tower Geist 塔の霊 (3)(U) U
クリーチャー・スピリット
2/2 飛行
〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリを上から2枚見る。片方を手札に加え、残りを墓地に置く。
 
 何とも素っ気ない名前のスピリット。外見はどことなく“壊刀”サブラクの外装に似てなくもない。いや、すまん、あんまり似てない。そしてその正体は、普通ボディに「手練(9ED)」のような能力を加えた小粋なアドバンテージ提供者。この手の能力を持つクリーチャーはいつの世にも強力であり、古くは「ワタリガラスの使い魔(ULG)」から「宮廷の軽騎兵(DIS)」、そして活躍が記憶に新しい「海門の神官(ROE)」まで、構築クラスの活躍が充分に見込める能力なのだ。このクリーチャーがアンコモンなのも、ひとえに「海門の神官」がコモンにしては活躍しすぎたおかげだろう。このクリーチャーの場合、更にパワー2のフライヤーで殴りに行けるという強みがあり、リミテッドでは非常に重要な一押しになる。ただ、構築の場合はそうした中途半端な積極性のために1マナ重たくなったデメリットの方が大きく、流石に4マナでこの効果のクリーチャーが選択されるかどうかはやや微妙。「目覚ましヒバリ(MOR)」で釣ってくる分にはなかなか面白そうなカードだけど。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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