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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 CRAZY GONNA CRAZY、第11話。そこまで行くのか、上原歩夢……。

 もともと、虹ヶ咲のキャラはこれまでのシリーズよりも「濃いめ」に設定されている気がする。スタート地点がアニメ前提のメディアミックスなのか、それともソシャゲ基盤なのかというところに違いが立脚している気がして、ソシャゲにおけるイベントって、どうしてもアニメに比べると「流れ」は途切れがちだ。シーズンごとに1本ずつのシナリオでそれなりの「違った物語」を作らなきゃいけないし、絵で訴える部分よりもテキストが強くなる。そうした媒体で描かれるキャラに魅力を付与するため、ともすればややクドめの、一目でわかりやすいキャラクター設定が有効になる。その最たるものが璃奈ちゃんボードであり、彼方の睡眠設定やら、せつ菜の隠れアイドル設定であり。振り方を間違えれば「そんな奴おらへんやろぉ」の一言で終わってしまいそうなドギツいキャラクター設定で、ワンポイントの刺激を与える勝負が多い印象。

 幸いにして、これらの設定はアニメ媒体でも決して破綻することなく魅力に添加されており、個人活動を中心とした「ソロアイドルの集合体」たる虹ヶ咲はきちんと魅力的に機能している。この辺りの妙も検討に値する部分であるが、とにかくきちんと個人での活動が認められ、多少の無茶が許容されているおかげで、果林さんが調子に乗って他校の女子に手をつけてもそれは「果林ならしょうがない」になるし、かすかすのウザさ全開かすみんBOXだって、「このダンボールを踏み潰したらかすみんはどんな顔をするんだろう」と想像する楽しみを与えてくれる(いいのかそれで)。みんな違ってみんな良い、を体現している、それが虹ヶ咲である。

 そして、そんな中でもこれまでひっそりと息をひそめながら最大級の牙を研いでいた女、それが上原歩夢だった。彼女の武器は、なんとクレイジーレズである。行き過ぎた友情である。これまでのラブライブシリーズにおいても、いわゆる「百合」の概念は強く根付いていたが、それは単に「世界中に女しかいない」という狂ったラブライブ次元だからそうなっていただけの話。まぁ、初期のことりはだいぶ危なかった気もするし、油断すると「梨子ちゃん、大丈夫?」ってなる時もあった気もするが、あくまでも東條希の滅私の精神は友情から導き出される悟りであるし、渡辺曜は普通怪獣を観測する良き理解者であり続けただけだ。そこに、精神失調をきたすほどの変調は無かったはずだ。

 しかし、上原歩夢はそこにノーブレーキで突っ込んだ。しかも、相手はアイドルではなく「わたし」であるという掟破りのメタ限界突破だ。まぁ、最終的に侑もアイドルの仲間入りする気もするのでどのラインがメタなのかは微妙なところだが、とにかくそうしてメンバー外へ飛び出した感情の矛先が壁をぶち破るというとんでもないことをやらかしたわけである。

 それを受けての侑も強かった。正直、ここまで胆力がある「友人」もいないだろうと思う強さである。何しろ、歩夢の「せつ菜の方が大事なの!?」という「重たい発言ランキング常連」みたいな発言に対し、普通ならば「ハァ?」という反応を返すしかないところだと思うのだが、侑はそれに対し、ノータイムでの「違うよ」だったのである。そんな友情、世の中に存在するんだろうか。そうして見事な居合を見せつけて歩夢を一閃で返したと思われた侑だったが、歩夢のアクセルは止まらない。なんかもう、描写がやばい。その足の絡みは今までアニメで見たことがない奴。スマホを重ねるな。どこへ行かれるのですか(domine quo vadis)

 綺麗な、花火を打ち上げよう。

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 まさかそんな方向に、第6話。個人的には一番気になってたメンバー・天王寺璃奈ちゃんのエピソードだったのでどうなるものかと思ってみていたのだが、話の展開がちょっと意外だったので驚いている。

 まず、この虹ヶ咲については、新番チェックでも書いた通りに、基本的にノータッチの作品だった。ラブライブに関してはどのシリーズもアニメ以外は触らないことにしており、シリーズアニメが流れてきて初めてキャッチすることになる。だからメンバーを含めてディティールはさっぱりの状態から見はじめているわけだが、それでも多少の情報は見聞きしているもので、その中でも一番気になる存在が、謎のディスプレイ仮面少女・璃奈ちゃんだったわけだ。ついでに中の人もメンバーの中では割と気になる方ってのもある。多分世間的にはちぇみーは確実にマイナーな声優だとは思うのだが、こちとら「サクラクエスト」でじっくり見せてもらっており、ことにまかんこうさくほうでのあっちゃこっちゃへわちゃわちゃしたトーク回しは割と楽しかったのを覚えている。まぁ、あの番組はラジオ回しの権化たるみかこしを中心にして、ちかぺとうえしゃまがいるというパラダイス番組だったのでね。そんな中で新人枠として頑張っていたのがちぇみーとあやさまーだったのである。

 んで、私の知らないところで虹ヶ咲プロジェクトは成熟していったのだが、どこかのタイミングで、ずっと素顔を明かしていなかった璃奈が素顔を解禁したと言うニュースが入ってきた。周りの評価を見てると「特にサプライズとかも無しにしれっと顔が出た」くらいだったらしくてそこまでの衝撃じゃなかったみたいだが、まぁ、そりゃアイドルキャラが最後まで顔を出さずにいるわけも無し、プロジェクトスタートの段階で、どこかで出すことは決まっていたはず。ただ、それも含めて「仮面を取り外す少女」というギミックが、アイドルとしては攻めてたし面白いとは思った。

 そんな璃奈だが、アニメでは最初から顔出しで登場。ここまで作中ではあのディスプレイ仮面は無く、「この世界線ではもう仮面をとった後からのスタートなのかぁ」とちょっと残念だったのだが(だって、せっかくの個性が削られたらつまらないじゃん)、まさかの方向性。なんと、進化することで仮面をつけるという流れだった。いや、まさかそんな成長物語があるとは思わないじゃん。いやいや、多分成長ですらない気がするのだが、今回のシナリオは明らかに「璃奈が次のステップへ進んだよ」ということを示している。プロジェクト黎明期には「仮面→素顔」という方向性でキャラに変化を与え、いざアニメが始まったら今度は「素顔→仮面」でステップアップを図る。その発想は無かった。そして、実際にあのディスプレイが見たかった人間としては、これはこれで成長に見えなくもないのである(繰り返しになるが、絶対にその部分は成長ではない)。

 とはいえ、そうした「璃奈はゆっくりと階段を上がっていく子なんだよ」という仕込みはきちんと気を配られており、例えば今回は彼女が頑張って柔軟をやっているシーンで大して曲がってもいないのにメンバーから「だいぶ柔らかくなってきた」と褒められるシーンがある。つまり、彼女の「アイドルスキル」はまだまだそんなもの。そして、身体が急に柔らかくならないのと同じように、これまでの人生で培われなかった表情筋だって、急に柔らかくなったりはしない。どうしたって身体が(顔が)ついていかない状況下でも、璃奈はなんとかして自分の気持ちを伝えたいと思えるようになった。そして、そのための方策として、彼女は禁断の顔文字ディスプレイにたどり着くのである。そう考えてみると、なるほどこれは立派に彼女の成長譚ではないか。

 おそらく今後もライブシーンでは彼女の顔文字が乱舞することになるだろう。キャラ作りとしては文句なしにそれで正解のはず。まぁ、個人的には「これ、リアルライブやるときにちぇみーはどうしてるんだろ……」ってのは気になりますけどね。

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 怒涛の伏線回収、第12話。これ、次でラストってことは結局1クールアニメだったんやな。絶対に2クールやってもいい内容があったと思うのだが……まぁ、あえてギリギリまで詰め込んだからこそのジェットコースター感が良かったとは言えるのかも。余計なソウ・シュウヘンを挟まなければ年内に綺麗に終われていたのだが……。

 惨殺された(割には生きていた)ザベルさんが退場し、いよいよ残すボスキャラはバンブーマンのみ。その正体は「B」つながりで警察署長・ブライアンクーパーへと接続する。イニシャルがおんなじなんてのは別に伏線でもなんでもないのだが(それこそブルーベリでもいいわけでな)、とりあえずバンブーマンのあの無茶苦茶な身体能力の理由づけはさらりと説明されていたホッとした。1人だけ次元が違う超絶アクションを見せつけていたわけだが、文字通り「住んでる世界が違う」人間だったのだから納得するしかない。

 それにしても、あれだけ化け物じみた性能を持つバンブーマンについて、ザベルさんはどういう認識をしていたのだろうか。一応エスペランサの組織内では「イニシャルが後の方が偉い」が通説であって、Bの位置に甘んじているバンブーマンがあれだけのチート性能であることは知らなかったってことなのかしら。先週「一応エスペランサにも崇高な目的があるんだけど、理解されなかったなんてかなC」みたいなこと言ってたので、ザベルさんもなんだかんだ言って悪いやつではなかったのかもしれませんね。だからこそ今回ダグに情報提供もしてるわけでね。

 警察サイドは社会を害するアンセムを取り締まることで大義を全うする。エスペランサは人類の希望であるアンセムを駆使することで貧民を救済して大義を抱く。どちらにもそれなりの理由があっての抗争だったが、結局その全ては「二階」と呼ばれる世界に住む先住民の掌の上だったという。「星を見捨ててコロニーに逃げた先住民」なんてのは手垢のついた陳腐な設定ではあるが、まぁ、余計な説明なしでも一発で理解できる要素なので、時間短縮のためにはしょうがないところだろうか。これがもっとややこしくこじれると「宝石の国」になる(ならない)。二階の民はアンセムの活用でもっと利益を得たいが、倫理的、人員的な問題からなかなか臨床実験ができない。それなら昔住んでたところに原住民どもが繁殖してるらしいから、そこで実験すればいいんじゃね? というのが大元の元凶。さらにそこにアンセム抗体を持つ母体が逃走し、貴重なサンプルが大量の下等民族の中に混ざっちゃったから、もし良かったらそれも探しておいて、というのがクーパーに与えられた任務だったらしい。

 こうして拉致られたキリルと、アンセムがらみの事件が収束してしまったのでお役御免のセブンオー。名目上はキリルは「軍部に召し上げられた」だけなのでここで終わっても問題はないはずなのだが、そこに一石を投じたのがミラ。彼(彼女)の情報によって、セブンオーは同僚の救出に乗り出さざるを得なくなった。最後のクーパー周りでの行動も含めて、どうにもミラはまだ何か腹に一物抱えていそうであるが。

 「地位も物資も剥奪されたアウトロー集団の大立ち回り」というのはどんな舞台でも心躍るもの。トントン拍子で必要資材を取り揃えて殴り込みをかけるまでの展開はまさに今作ならでは。デリックのバスを接収するくだりも笑ったが、なぜかそこにセットでついてきた大家のババア。あいつなんなんだ。ここにきてまだ重要人物が影に隠れてたのかよ。カチコミをかけるセブンオーを下支えするのは博士の技術力とダグの冷静な判断力。これだけ最初から最後までて徹底して「切れ者」であり続ける主人公って珍しいな。強かなダグさんは平然と作戦を実行して回るが、これこそ他の作品なら1話分のプロットになっちゃいそうなほどに大胆な作戦である。周りの連中もそんなダグの指示には素直に従い、ユリの弔い合戦の意味も含めての大暴れだ。キリルが拉致られてたおかげでほとんどのメンバーが女性というなんとも華やかな部隊になっている(1人はババアだが)。まぁ、ユリさんも無事にコアが見つかったってことは、なんだかんだで最終話に2号機が戻ってくる流れだとは思うが……。

 さて、年明けに最終回か。最後はまた、あのバカバカしさ全開の意味不明なノリでしめてほしいところですな。

 

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 なんだこれ、第11話。とてもじゃないがあんなクソ適当すぎる総集編挟んだ後の展開とは思えない話だが……いや、総集編挟んだからこその展開なのか?

 今作の場合、何がどこまで本当なのか一切信用できない側面があり、実際、今回も最後の最後で大どんでん返しが待ち構えており、キリルさんの今後が心底心配になる展開だった。その虚実入り混じった「何をぬけぬけと」という印象が今作独自のつかみどころのない変な笑いを提供してくれていたわけだが……今回の展開は……うーん。

 一番気になるのは、やっぱりユリの死をどのように扱っていいのかよく分からない事である。残念なことにこれまでほとんど活躍らしい活躍がなかったユリ。以前のお当番回もマックスが主人公になっただけでユリにはほとんどスポットが当たらず、今のところ彼女のパーソナリティが分かるような話は皆無であった。そんな状態で、まだよく分からないユリが突然死んだと言われても……素直に受け取っても「えっ、こんなにあっさり?」とびっくりするばかりでそれ以上の意味を受け取りづらい。そして、当然今作のことであるから、「まぁ、死んだっていっても来週何事もなく帰ってくるけどね」って言われてもなんの不思議もない。ロボ設定とかバックアップ云々なんてものはそのための仕込みでしかないだろう。ただ、これまではそうした「どないやねん」要素は出して即回収だったので笑いにつながったのだが、今回は何故か週またぎで宙ぶらりんのまま終わってしまった。もちろん、このままユリが帰ってこない可能性も(わずかだが)残っているだろう。さらに、帰って来たとしてもおそらくそれは「実はバックアップ取ってたから別なボディに換装したよ」というユリになるはずで、今回悲壮感を出しつつ「同じ彼女は戻ってこないんだ」と涙していたマックスの気持ちは置いてけぼりになってしまう。ロボとはいえ、生き死にをネタにしてしまうのは、なかなか笑えないのである。ただ、だからと言って本当に死なれるとそれはそれで困る。うーむ、すげぇモヤモヤする。

 そして、そんなユリの問題を引き起こしたのはエスペランサでの内紛が発端だった。あっという間にアップルを拉致って望んでいた機密に肉薄したザベル。トントン拍子でことが進むが、またもやダグたちの行動によってギリギリ阻止され、そこにバンブーマンの企みが絡んで色々と大変なことに。うん、やっぱりこうなってくると「結局ザベルってすごかったの? ただのうっかりさんだったの?」っていうのが分からんようになってしまうのよね。登場時点で警察に捕まってた理由も結局わかってないし、その後わざわざ姿をくらましたわりにはあっさりとダグたちの前に顔を出した理由も謎。今回の行動だって大物ぶって鷹揚に構えていた割にアラが目立ったし、どうにも行動が行き当たりばったりだ。

 シナリオの要請を考えるなら、こうしたザベルの行動は全ては「より大きな存在」であるバンブーマンを引き立たせるためのことであろう。ザベルの得体の知れない存在感を見せるようなセリフだった「ご飯ちゃんと食べなさい」発言をそのままバンブーマンが踏襲する流れなんかも、「お前、強いふりしてたけど全部手のひらの上だぞ」ということを表すためのもの。これがさらに二転三転するようなアツい権力闘争の幕開けというなら面白いのだが、残念ながら最後の絵面を見る限りではザベルの退場はほぼ事実のようである。最強だと思わせていた敵キャラが特に何もせずに「別に強くなかったんやで」と言われてさっさと退場されてしまうと、まさに「どないやねん」としか言いようがない。そりゃね、バンブーマンの超越した身体能力は以前の戦闘シーンで嫌という程見せつけられていたわけで、じかに殴り合ったらザベルが勝てるわけないのは当然なんだろうけどさ。それだと本当に「今までの話は誰向けの茶番だったんだよ」ってことになるじゃない。

 なんだか随分危うい構造だな、ということを今更ながら確認させられたので、今後のシナリオ運びは相当慎重にやらないと台無しになってしまう可能性がある。今回の「どないやねん」も、全てが最大級のもっととんでもない「どないやねん」のための仕込みであることを信じたいところだが、さて、どうなるものやら……。

 

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 えっ、万策尽きたの?! 第10話。サンライズ作品で万策尽きるのって珍しいな。「過去にそんなんあったけ?」って思い出そうとしたら万策尽きるどころじゃない作画だった「クロスアンジュ」のことが脳裏をよぎった。まぁ、休んで安定するならしゃぁないけども。

 ぶっちゃけ、今回も作画微妙なところはあった気がするしなぁ。今作のキャラデザみたいにメリハリ効いた濃いめの作画は、ちょっとバランス崩すだけで目立ってしまうので作画班も気を遣うだろう。いや、だからって休んでいいという理由にもならんのだが、ぷるんぷるんになるよりは諦めて日程調整してもらったほうがいい。ただ、そのせいで放送枠はみ出して特別編が半年先送りになるとかは勘弁してほしいけども。

 今回のお話の最大の見どころは何と言ってもぶっ飛んじゃったキリルのキャラ設定だろう。ディーナさんの言葉を借りるなら「お前がバカじゃないなんて絶対に認めない」である。いや、マジでそうだから。バカはバカでいてもらわないとどうにも調子が……いや、バカなのは間違いなんだけど……なんとまぁ、紙一重の方のバカだった。本人に全く「その気」がないので本当の持ち腐れの才能だが、研究職の人間が聞いたらキレそうなことも平気で言ってますよ。世の中には才能を持って生まれた人間というのはいるもんでなぁ……あとはそれを正しい場所で使えるかどうかの問題なのだが、キリルの場合は見事に間違ってしまっているので割と無能。いや、でも前回は卓越した身体能力も見せつけてくれたし、本当にこいつってバカなところ以外は欠点らしい欠点も無いな……。

 そんなキリルだからこそ、周りの人間も何かと関係性を深めてくれる。今回はダグさんがサボり気質を発揮して終始ドタバタしていたので、キリルの方がかなり真面目なツッコミ役のように見える展開だった。ダグさんも有能なのに気分屋で問題あり、キリルもバカに見えて実際は高スペックだったことが判明し、実は割といいコンビだったのかもしれない。将来的にはキリルの無駄な才能をダグさんがサボるために巧みに操る展開になればパーフェクトだな。そうなるためにも、現時点でキリルが持っているダグさんへの信頼感は維持しといた方がいいと思うぞ。

 そうしてキリルの隠し設定が明らかになった以外は、いつも通りにジェットコースターで展開しつくしてしまう忙しい筋立て。これも作品次第では2話に分割して充分な話だよな……「DARKER THAN BALACK」とかなら、じっとりといやらしい雰囲気をにじませながら2話でねっとりやるお話だっただろう。今回はナレーションの耀司さんにほとんど出番がないくらいにシナリオの進みが早く、院長の実験場が見つかるあたりのくだりなんて本当にダイジェストみたいだった。まぁ、それでも分かるレベルなのでギリギリ許せる構成ではあるのだが、やっぱり最後の父子の語らいなんかはゆっくりやってほしいところよね。あのシーンでなんでわざわざ相手役をキリルに頼んだのかはよくわからんわ。ディーナはまだしも、ケイだったら相談に乗ってくれたような気がするんだけど。単に「ハズレ」が好みだったのかな(お父さんもあれで安心できてるといいんだけどね……)。

 それ以外だと、なんとなくミラの周りがきな臭い感じはありますね。元から何か危うげな感じのあるミラだったが、今回キリルが才能を発揮した上で新しい人間関係を構築するにあたり、その様子を眺めているミラの視線がとても気になってしまう。軍の上層部からの声がけもミラの眼前で行われたわけだが、弟と世界の理について、ミラはどの程度関与していくことになるのだろうか。

 そういや、結局ユリさんはメンテ明けで出てこなかったな……どういう状態で部屋に安置されていたのだろうか……。

 

 

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 ディーナさんに頭撫でてもらいたい、第9話。彼女のピンポイントで見せる優しさ、何なんでしょうね。いや、絶対撫でてもらえないやつですけど。それでも、そのセリフを引き出せるケイが羨ましいのですよ。

 今週はシリアスメイン。最近は割とシリアスの量も増えてきているのだが、完全にそれだけになり切らずに抜くところは抜いてくれるのが本作のこだわり。今週なんて、ダグさんもキリルもめちゃめちゃ格好いいことしてんのに、オチだけでも和ませてくれるのだから優しさいっぱいである。まぁ、状況はかなりシリアスに違いないのだけど。

 意外だったのは、ダグがザベルに再会した時にそこまで驚いた様子がなかったことだ。もともとポーカーフェイスな男だが、あの様子だともしかしたらザベルの死については懐疑的だったのだろうか。生前(?)のザベルとの関係性を考えるとずいぶんドライな対応な気もするが、まぁ、ああいうシーンで驚いて弱みを見せてしまったら不利だという考えもあったのだろう。当然、画面の向こうにいるキリルは遠慮なく驚いてみせたのでホッとしました。普通はそういう反応になるはずだよなぁ。そして、ダグさんは「AからZまでの序列が逆になっていたんだな」と推理したわけだけど、そこは本当なんでしょうかね。それだとバンブーマンのポジションがめっちゃ下ということになってしまうわけだが……多分ザベルの「Z」だけが特別なんじゃねぇかな。まぁ、そもそも26人いるかどうかもよくわからんしな(Aは死んでるんだよな)。

 で、そんなザベルの企みはセブンオーの関係者を拉致し、アンセムがらみの薬のデータを奪い取ろうというもの。確かに、アンセム周りで荒稼ぎしているエスペランサからすれば、独自技術でそれに対策できるのがセブンオーだけというのは面白くない状況。あんだけ薬を扱ってるんだから自社で研究開発しろよ、とは思うが、やっぱりすでに運用できてる連中から情報を奪ったほうが手っ取り早いからな。パッと思いつく顔見知りとしてダグさんがいたので、そのままコネをつないで拉致って聞き出しちゃおうという分かりやすいプランは、これまでの事件みたいなひねりが無い分わかりやすい(一応狂言誘拐という裏はあったけどさ)。

 1つ分からんのは、なぜザベルがこのタイミングでわざわざダグに顔を見せたのかということである。あのまま死亡扱いにしておいた方が動きやすかったはずなのに、これだけ監視カメラの情報網が発達したリスヴァレッタでわざわざ挨拶に出向くのはリスクしかない気がするのだが。それをやっても問題ないくらい超強いってことの表れなのだろうか。もしくは、自分が顔を出せば昔のよしみでダグさんが情報を漏らしてくれるとでも思ったか? 大組織のボスとしては何だか軽はずみな行動である。まぁ、実際にセブンオーは彼を捕らえていないのだから問題なかったんだろうけども。今後は軍の上層部との絡みも問題になりそうだし、この街のぐちゃぐちゃした暗部にも食い込んでいくんだろうなぁ。

 で、そんな急場のダグさん救出作戦だが、いよいよセブンオーが1つになって動く時。これまで見せなかった8人全員での特別ミッションである。各々のバディがちゃんと連携して動いているのが分かるあたりがニクい演出で、やっぱり目に入るのはディーナ&ケイのコンビネーションが以前よりも格段に良くなっていることだろう。彼女たちが無二の友情を深めていく様子はもっとゆっくり見たいもんである。できれば山田尚子の作劇で(無茶言うな)。そしてもちろん、ダグとキリルの連携もバッチリだ。いや、本人たちは相変わらずちぐはぐのつもりなんだろうけど、いつの間にやら「ここしかない」って言うタイミングでお互いが動けるようになってるんだよね。現時点では喧嘩らしい喧嘩もしたことがないけども……どこかでこのパートナーシップに揺れが生じることとかあるんかなぁ。個別の動きだけ見ても、ダグはどこぞの百合スパイ物なんかよりもよっぽどキレ者感を出して細かい情報戦で目覚ましい活躍を見せているし、キリルの方もぶっつけ本番で無茶な装備品を渡された割には100点の動きでフィジカルの強さを見せつけている。もともと才能はある連中なのだろうが、おちゃらけ抜きで見ると普通に格好いいヒーローやってるんだよな。頼もしくもあり、どこか物寂しくもあり。

 さて、サブタイトルにも出てくるアホみたいな文句がまさかの「上の世界」との関わりを示すフレーズだったことが判明してしまったCパート。まぁ、この世界で軍のお偉いさんが何かを抱えているのは半ば必然だったので驚きもないけど、キリルのじい様が何かを掴んでいるというのは気になる話だ。もちろん、いつぞやの酔っ払いの話は全部本当だったというオチなわけで……どこまで行っちゃうんだろうねぇ。

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 次回予告、今の若い子には分からんやろ、第8話。多分来週コスモス出てこないよね。

 ようやく出番と相成った、SEVEN-O最後のバディであるボクサー&ロボ。エンディングでレズキッスかましてる時点で気になっていた存在だが、今回はあんまり「バディ」としての交流が描かれなかったので肩透かしではある。マックスの過去は掘り下げられたけど、ユリの方はさっぱりだったからな。まだまだ今後掘り下げられる回があるんでしょうかね。いや、チームの中にロボが紛れ込んでるのに何の説明もなかったら問題だけどさ(そういうこと平気でやりそうな作品なんだよなぁ)。

 今回はマックスの過去に(なんとなく)関係する事件ということで、学園という狭い世界の中でのあれこれを取り扱ったお話。導入としてはスクールカースト云々の話になるのかと思ったが、別に上下関係はあんまり関係なかったな。単に「パリピっぽい連中とそれを憎々しげに見上げるナード」っていう程度の差別化だろうか。今作は日本文化的な要素がほとんどなく、セブンオーの中にもクソオタク側の人間はいないので、そういう差を描く意味もほとんどないからね。どちらかというと問題はそうした上下の差ではなく、横に並んだ関係性のこと。1つは性別であり、1つは友情である。

 性別については、マックスのいでたちが全てを語っているように、昨今しばしば取りざたされるLGBTがらみの問題にちょっと触れているような、そうでもないような。非常にフェミニンだったマックスが、男友達(この表現も何だか違和感があるが)のカミングアウトにすんなり同意して男装することになるが、結果的にそれが学園という「異物を排除する空間」でつまはじきにされてしまったという過去の経験。お話としては分かりやすいものだが、「受け入れられなかった」というところからマッハで「学園を去り、薬物に溺れた」まで行ってしまう男の方にも問題がある気もする。まぁ、あくまで今回のお話ではバックグラウンドに当たるエピソードなので、そんなに作り込んでもしょうがないのかもしれないが。とにかく、マックスはそんな嫌な記憶があるせいで学園っていう場所自体も大嫌いだし、性差を強調するようなイベントごとというのもお断りらしい。もしかしたらロボであるユリとバディを組むことになったのも、性別も何もあったもんじゃないロボだからこそなのかもしれない。

 そして、今回の犯人の動機となっている「友情」のお話。「綺麗なあの子と肩を並べていたいから」という理由で薬物に手を出してしまった悲劇の女学生と、そんな彼女の気持ちに一切無頓着なクイーン候補。こちらの方も色々と掘り起こせば楽しい感情が掘り出せそうなセッティングである。男と踊りたいという理由で必死になっているだけの人間を、女の子同士の友情を大切にするために犯罪に手を染めてまで後押ししようとする気概は、なんかもう、百合とかそういう次元でもないな。もちろん、美談っぽくまとめようとしてもやってることは極悪なわけだし、裏を返せば単なる嫉妬と言ってしまってもいい動機な訳だし。絶対にもっと良い解決方法があったはずなのに、どんどん偏狭な方向に突き進んでしまうその感覚は、やはり狭く短いハイスクールライフという環境のなせる業なのだろう。学生生活も大変だ。

 そんなわけで、他のバディは今回ほとんどおまけみたいな扱いだったが、そんな中でもきちんとキリルが個性を出して活躍しているあたり、頼りなさそうに見えてもやっぱり主人公なんだな、という安心感がある。初めてコンビを組んだマックスにもきちんと自分の意見を言えているし、アホそうに見えても案外芯がしっかりしててタフなやつなんだよね。最後にミラと踊ってたのはどういうノリだったのかよく分からんが……。そして、出番がないと言っても最後にちゃんと2人で踊って怪しげな雰囲気を醸し出すディーナとケイ。まぁ、こっちの方が純度の高い関係性なので、やはり注目したいのはこの2人なんだよなぁ……もう1回くらいお当番回が回ってくるかなぁ……。

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 この街の住民大体犯罪者だな、第7話。下手したら米花町に迫るんじゃないかってレベル。まぁ、警察官が捜査中に会った人間ばかりなんだからしょうがないと言えばしょうがないんだけどさ。グッドルッキングミキシンとか、世が世ならラスボスやりそうなキャラなのに瞬殺されてかわいそう。

 なんかもう、恐ろしい脚本だな。普通に考えたら2話に分けても余裕で尺が埋まるくらいの内容を1話の枠内でジェットコースター展開させている。ほとんど息継ぎする間がなく、一体誰がどこで何を考えているのかなんて油断したらすぐに置いていかれそうな密度なのに、ギリギリのところで理解が及ぶよう、そして話の筋がわかるように構成されているのが恐ろしい。カットの切り替えのタイミングとか、相当に切り詰めているので綱渡りみたいなコンテワークになっているのだが……成立させてるのは例によって神保昌登氏である。サンライズ作品で名前を見た記憶がなかったのでかなり驚いたのだが、もしかしたらこれだけ無茶な脚本を成立させる手腕を買われ、わざわざ出張ってきたのかもしれないな。ご苦労様です。

 作品のテイストを考えたら、思い切りくだらないギャグを詰め込んで2話に分けても良かったはずなのだが、それを1話に詰め込んだというのはそれなりに意味があるのだろう。現時点で考えてもわからないが、「どうしてもシリアスが強めになるので今作では2話も引っ張りたくない」という制作側の意図があるんじゃないかと勝手に想像している。ダグの過去話としては欠かせない要素で、彼の現在の行動原理の全てを表すエピソードである。これを削るわけにはいかないのでもちろん十全に描いているのだが、それでも、ダグが「今の相棒」をほったらかしにして過去に囚われているような描写を2話も続けるのは確かに印象が悪いし、望まれる展開でもないだろう。もう、それなら今作の勢い任せ展開のノリに紛れ込ませて、ジェットコースターで一気にまくし立てて逃げ切ろうという算段だ。「渋く悩むダグがじっくり見たかったのに」というニーズに対しては応えられないのが残念ではあるが、昨今はシリアスアレルギーみたいな症状を持つ視聴者も多いと聞くし、案外こういう逃げ方もありなのかもしれない。もちろん、1話でやりきるだけの馬力を持つ作品でないと成立しないが。今作の場合、これまでの「謎が出たよ!→解決したよ!」というどないやねん展開で視聴者に耐性をつけさせておき、その辺りの速度を「あり得るもの」にしているのがしたたかである。これまでの話と見比べてみれば、今回は別に話の飛躍は一切なく、あくまで「要素だけを切り取ったダイジェスト」を早回しで見せているだけという違いが分かるはずである。

 ある程度テンプレの設計に乗せているおかげで成立するこの無理やり感。成立してるんだから余計な欲を出さんでもええやんけ、とは思うのだが、ちゃんと「ならでは」を狙うためにちょっとした誤認トリックを仕込んであるあたりにこだわりを感じる。毎度毎度「信じてた人が裏切りました」というお約束のパターンは盛り込んでいるのだが、今回はさらにダグの過去話から性別誤認・さらに年齢まで勘違いさせるネタを盛り込んで、最後にちょっとした山場を作っている。まぁ、パットの正体がどんな人物だろうと成立する話なので別にトリックではないのだが、なんとなく「あ、騙された!」みたいな気分が出るならそれはそれで儲けもの。すでにダグのパートナーについてはデリックという特大の出オチキャラが存在しているので、その奥にいる「本当の相棒」がただ出てくるだけではつまらない、ということだったのだろう。一応、今後のキリルとの付き合い方にも変化があるだろうし、パットの設定も意外な方向で活用されるのかもしれない。

 それにしても、12歳の少女の墓前に酒を傾けるのは警察官としてさすがにどうなんだろうな……叙述トリックが絡んでたら確実にアンフェアのレベルやぞ(だからトリックではないんだ)。すでに1週前にミラっていう特大の爆弾を用意して「ミラがOKなら他もええやろ」みたいな免罪符を用意してるあたり、やっぱりしたたかな脚本である。

 

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 絶対今回の話も伏線仕込んでるよね?! 第6話。もう、前回の話のせいで、どんなおちゃらけが後で影響してくるか気が気でない。なんつー作劇だよ。

 一応ギャグ回に戻ってきたということで、ネタ回しはいつも通りになった。思わせぶりに謎を仕込んでおいて、「さぁ、ストーリーが膨らむぞ」って思わせて秒で解決するっていう。さすがにもう慣れたから耐えられるぞ。今回は、以前からちょっと匂わせていたキリルの姉(?)を巡るお話だったのだが、10年越しでようやく巡り合ったカメラの向こうの姉。最新技術を駆使しても見つからない姉の姿に「この解決はあと何話後かなぁ」とか思ってたらすぐ出てくるっていう。もう、そういう芸風やろ。覚えたで。しかし、姉は姉でまだ謎をたっぷり残しているので、その部分が今後どのように絡んでくるのか、はたまた同様に秒殺されるようなどうでもいい謎なのか、どっちに転んでもおかしくないので本当に油断ならないのである。

 そして、そんな姉探しのお話よりも断然気になってしまうのは、Aパートの「24時」展開で出てきた酔っ払いの方である。音声加工してるのにCVが斎藤志郎なんだよな。さすがにもっかい出てくることになるんじゃねぇかな。そして彼が話していた荒唐無稽な「空の上」のお話も、酔っ払いの戯言ではなくて今後エスペランサに関わる話として繋がってくる展開。まぁ、そこをさらに裏切って本当に関係ない可能性もゼロではないが……面倒なのは、マジで関係なかった時も「いや、だから酔っ払いだって言ってんじゃん」て言われるとぐうの音も出ないこと。もう、面倒臭いことしやがって……でもなぁ、確かにダグのいう通り、そんないい加減な人間が組織の幹部やってるとも思えないし、もしエスペランサが何か大きな秘密を抱えてるとしても、それがこんなどうでもいい形で外に漏れるとも思えないんだよな。組織がガチなのは前回でよくわかったし。あ、でもトップが警察に捕まってたのは事実か。Zが投獄された理由って説明されてなかったけど、警察内部で何かやりたかったとかいう話なのかしらね。

 そして、そんなネタの仕込みのカモフラージュなのかどうか、無駄に力の入った「ドキュメンタリー風進行」。街自体はアメリカンな印象で近未来都市なのに、ダグが酔っ払いをいなす話の展開は完全に大阪とか博多の酔っ払い処理の時とおんなじなんだよな。「お父さんどっからきたの」とかね。その下世話なギャップがまたひどくてなぁ。番組中でドキュメンタリーっぽいテロップが出るのはすでにお約束の感があるが、そのテロップが番組が終わった後のダグとキリルの2人の捜査にもちょっと引きずってるところで笑ってしまった。我々はテレビアニメを見ているのか、それともテレビアニメの中のドキュメンタリーを見ているのか。なんでそんなとこの境界が曖昧にならなあかんねん。

 どこまでがギャグで、どこからがシリアスか、もうそんな境界も曖昧模糊。この不安定な感覚はなんだかクセになりそう。助けてドクター(盗撮犯)。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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