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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 えっ、シリアスでも面白いんじゃね? 第5話。しかも1話目からの展開が伏線になって絡むのかよ。適当ギャグだと思って油断してた部分に何仕込まれてるかわからねぇぞ……。

 まぁ、多分キリルとデリックの出会いがしょうもなかったのは本当のことなんだろうから無視してもいいと思うんだけど、シナリオ運びが無茶苦茶なのにスッキリしてる不思議。「しょうもないので割愛する!」って言われたら、本当にしょうもなくても気になっちゃうし、その上で描かれるメインシナリオがちゃんとしてるから憎らしい。今回の事件、二転三転からしっかりおとすところがキマっていて実にクールだし、ハードでボイルドな成分もいい感じに機能している。ダグさん、割とまっすぐにヒーロー気質の行動様式なのに、「だらしない」っていう安全弁がうまく機能してるおかげか、なんか押し付けがましくない格好良さなんだよね。「過去の事件のことになるとアツくなりすぎて相棒にたしなめられる」なんてちょっとした欠点も教科書通りの見せ方のはずなんだけど、キリルがメタ発言連発であのタイミングまでギャグかましながら持っていくので、唯一にして最大のコンビプレイがすごく際立って見えるんだ。なんだろ、バディものとしてはもしかしたらタイバニよりも楽しいかもしれない。タイバニは割と序盤から「2人がくっつく姿が容易に想像できる……」ってなってたんだけど、ダグさんが完全にデレた状態になるのがなかなか想像できないので、今後の2人のパートナーシップが気になっちゃうのよね。バディものの典型からのひねり方が絶妙だわ。他の「ダブルデッカー」も全員こんなんだと、関係性が厚すぎて困っちゃうけどね。早くエンディングでレズキスしてる2人にスポット当たらないかしら。

 そして、今回は初めてオールシリアス(?)で展開したわけだが、メインシナリオとなる部分も厚みも期待大だ。バンブーマンだけだとタイバニのジェイクとそんなに変わらない存在感かなぁ、と思っていたのだが(それでも充分だが)、そこにさらにもう1枚重ねることで凄みを出していく。青山穣の怪演も相まって実に良いキャラクターになっていたザベル。バンブーマンの方も常軌を逸したアクションシーンで恐ろしいほどの強さを見せつけ、様々な側面からエスペランサの底の深さを見せている。近年稀に見るくらいに絶望的な強さの敵キャラだったのだが、フリーザ様が見せるような「ちょっと避けるだけで銃弾かわせるんだよね」描写とか、急激な重力加速(?)による想像もつかないような移動の重みとか、さすがのサンライズと唸らされるアクション演出の数々が気持ちいい。今回の演出の妙って、別に動画枚数じゃないんだよな。CGをフル活用してる部分もあるんだけど、どっちかっていうと構図とか、効果とか、そういう部分から「人知を超えた」イメージがついてくる。好きだなぁ、こういう仕事。

 なんか、いろんな部分で楽しませてもらいました。今後の展開にも期待したい……ところなんだけど、また元の路線に戻るよね! まぁ、それでいいんだけどね! すげぇどうでもいいことが気になったんだけど、なんでスタッフロールであえてタブル小山を並べて記載してるんでしょうね。かつては「綺麗な小山と汚い方の小山」なんて言われてたけど、今となってはどっちも大して綺麗ではない気がしちゃう小山。

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 次回のサブタイトルis 何、第4話。本編中で「今回までがキャラの紹介、これで一段落」ってハッキリ言っちゃう姿勢、好き。

 本当にどこまでもふざけた作品。今回も前々回のように余裕でサブタイトル詐欺をぶちかますし、なんでもいいから視聴者の思惑を外してやろう、という稚気にあふれている。ネタが引っ掛けようという意識ばかり先行してしまうとこっちが置いてけぼりになってしまう恐れがあるが、なんか悔しいが笑ってしまうくらいのさじ加減で留められてるのが憎らしいんだよな。燿司さんのナレーションが完全にバカにしてる感じなんだけど、やっぱりどこか笑える要素になっているのは間違いないだろう。しばらくはシリアスないですよ、って言われてるみたいで安心するんだよな。

 そして、4話目となる今回はようやく「トラヴィスズエンジェル」と呼ばれる(ほんとに呼ばれてる?)女性チームの活躍を描くお話になった。メインのダグとキリルの関係性がどこかメインストリームから外れるような珍妙な関係性なのに比べ、今回スポットが当たったケイとディーナの関係性は、「これこそバディものの初期状態やなぁ」みたいな非常にオーソドックスなものになっているので見ていてわかりやすい。ベタベタな展開ではあるのだが、普通なら野郎にやらせそうな破天荒系のキャラを、早見沙織演じるぶっ飛び系のケバ女にやらせるというのがなかなかの采配。みさおは今期これまでのイメージとかけ離れたよく分からんキャラがまとめて降りかかってきているのだが、楽しそうで何よりである。こうやって既存のイメージも何もかもぶっ壊せるのが声優という職業の最大の楽しみよな。

 一方のケイはCVがちかぺであるが、こちらも酔っ払った時の様子が……いや、だいぶ可愛かった。音域高めなので、壊れた時のガンギマリのちかぺのイメージとはかけ離れている(当たり前だ)。こうして普段とは逆(?)の「やんちゃ・委員長」関係になっているコンビというだけでも割と楽しいのである。まぁ、ケイさんも前回の様子を見てるといろいろヘンテコなところはあるみたいだけども。たっぷりと女性の「バディもの」が楽しめたので、とりあえず長らく求めていたものが得られた感があってホッとしています。いや、別にダグたちのコンビだけでも楽しいことは楽しいんだけどね。やっぱり華やかな部分があった方が落ち着くというか。まぁ、いきなりロボットだったりしたけど……。

 お手本のようにして4話まででほぼメンバー紹介を終えることができた(マックスだけよくわからんけど)。さて、ここからどういう方向に話が転がり出すのか……これ、何クールあるかによっても構成はだいぶ変わるよね。タイバニよろしく2クールならゆっくり見られるんだけど。

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 大団円なのかしら、最終話。わざわざ今年一本目に視聴するアニメとしてこれをとっておきました。当然のように新年一発目から閉校式されてしまったわけだが。

 なんと、冒頭いきなりビクトリーフラッグから始まるという展開。前回のライブ披露で、すでにラブライブ本戦は終わってしまっていたらしい。まぁ、「ラブライブ」っていうタイトルの割に、この世界って「ラブライブ大会」自体はそこまで重要視されてないんだよな。μ’sの時だってなにがどうなって優勝したのかはよく分からなかったわけだし。μ’sの時にも盛り上がりを見せた優勝者特典のアンコールステージを前回・今回と分割して放送。当然の「青空Jumping Heart」を披露し、持ち帰った優勝旗は無造作に浜辺に突き刺すという海辺の民であった。

 こうして本戦自体はさらりと流し、最終話はたっぷりと後日談。こうしてエピローグがたっぷり描かれるのは喜ばしいことだが、本作の場合はどうしても湿っぽい閉校式・卒業式になってしまうので感情の整理がなかなかつけられなくて大変。でもまぁ、これまで散々「終わるんだ、終わるんだぞ」ということは繰り返してきたわけで、そろそろ受け入れなければ前には進めないだろう。Aパートでは徹底して「閉じる」というアクションに焦点が当てられ、千歌たちは自らの手であらゆるもの、あらゆる場所を「閉じて」いく。小さなものならずら丸が閉じた図書室の段ボールがそうだし、最後に象徴的に閉じられたのは学校の校門である。それぞれ「誰が『閉める』のか」という部分も重要で、図書室のドアを3人で一緒に閉めたいと切望したずら丸と善子の繋がりは、涙なしには見られない名シーンである。

 「全てを閉じる」というエンディング。すでに3年生たちが離れ離れになることが確定しているのだからこれは当然の話であり、「閉じる」ことで物語も閉じるはずだった。もちろん千歌たちには春からの新しい学校生活も待っているわけだが、おそらくその部分が見たいという視聴者はそう多くはないだろう。浦の星の終わりとともに、この「サンシャイン」という物語も終わりを告げるのだ。校門を閉じたところで、今週のストーリーが終わってもおかしくはなかった。しかし、物語にはBパートがある。

 正直なことを言うと、残念ながら最後まで見てもこのBパートの意味はよくわからない。「泣かないと決めた」と言う千歌ちゃんは、必死にこらえながら、曜・梨子という盟友2人とともに校門を閉じた。そこで千歌ちゃんの任務は果たされ、彼女の主人公としての役割は終わったはずなのだ。だが、Bパートの千歌ちゃんは自分で閉めた門の中へ、再び舞い戻ってくる。その背中を押したのは「諦めたふりなどしなくてもいい」というお母さんである。その言葉で、千歌ちゃんは弾かれたように学校へと駆け出すのだ。しかし、彼女は何を諦めきれず、何を取り返したというのだろう。

 全てを「閉じた」のに再び校舎を巡り、屋上にたどり着いた千歌ちゃんは改めて悔しさを滲ませる。「諦められなかった」と一人漏らし、涙を流して自分の頑張りを「嘘」だと言ってしまう。この時点で、Aパートで彼女が果たした「役割」が無駄になってしまう。そりゃもちろん、悔しいのは当たり前なのだし、いくらでも悔やんでもらって構わないのだが、それは改めて見せるべきシーンだったのだろうか。そして、そんな千歌ちゃんの当てどない悔しさを汲み取るかのように、改めて全校生徒が集まり、挙句旅立ったはずの3年生トリオまでもが戻り、最後のライブへと繋がるのである。ライブ自体の演出は相変わらずの出来だったので不満はないし、最後をライブで締めようという制作意図は理解できるが、果たしてこの流れは必要だったのか? せっかく旅立った3年生の決意、浦の星に「終わり」を告げた千歌たちの必死の努力。そうしたものが、最後のくだりでなんだかうやむやになってしまった気がする。

 まぁ、結局劇場版の告知が出た時点で「終わり」ではないということなのだろうが……。できれば「アイドル」としてのピークはなんとかラブライブ本戦に持ってきて、その後のエピローグは「Aqours」ではなく千歌ちゃんたち個人の「終わり」の物語としてまとめて欲しかった。よし丸のつながりとか、曜梨子のまとめとか、そういう部分は本当に理想的だったのだが……。

 うーむ、なんだか「盛り込みすぎてちょっとクドい」というオーバーな結果になってしまった。なんかね、今回だけで「1人ずつセリフを言って退場する」っていうシーンが2つもあったし、いちいちサービス過剰というか、演出過多というか。そういうのが求められる部分もあるんだろうけども……。

 まぁ、うだうだ言ってても「まだ続くよ」の報告には逆らえないか。劇場版の公開がいつになるかわからないが、あとはおとなしく待ち続けましょうね。

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 溜めも溜めたり、第12話。ここにきていきなりがっつりラブライブ本戦に焦点を絞ってきたが、案外こうしてみると狙いは定まっているものだ。とりあえず一番の収穫は「千歌ちゃんの本妻が曜ちゃん」ってはっきりしたところ。

 閉校祭も終わり、思い残すことなく、狙いを定めて全力でのラブライブ本戦。一体どういう構成で来るのかと思っていたら、今週はギリギリまでライブを見せずに溜めて、そこに挑む9人の心情をなるべく細かく解析し、「それぞれのラブライブ」をはっきりさせるというデザインだった。ぶっちゃけ、学校を出発したあたりで「いろんなことがあったね」って言って感慨にふけっているのを見ても「お前らが練習してる姿はあんまり見たことないんだが」と思って微妙な気持ちにはなったが、千歌ちゃんがインタビュアーの任を買って1人1人に「勝ちたいのかどうか」を聞いて回る段になり、9人9色ながらもしっかりとAqoursという中心を定めているみんなのつながりを見て、「Aqoursもなんだかんだ言いながらしっかり年季を重ねてきたんだなぁ」という感慨がちょっと湧いた。μ’sと違い、本当の本当に今回のラブライブが「ゴール」であり「目的」になっているので、こうしてきちんと全員のモチベーションを確認し、それぞれが「勝ちたい」という意思をはっきりさせたのは良い方向性だと思う。

 秋葉原・神田明神を参り、士気上がる一行に対し、千歌ちゃんは旅館で少し難しい顔をした。「ラブライブで勝つ」ということに意味を見出したのは実は割と最近のこと。「ラブライブで勝てば浦の星の知名度が上がり、入学希望者が増えるから廃校を防げるかもしれない」と思っていたのも今は昔。あの頃の目的は失われ、今は「浦の星の名を永遠にラブライブの歴史に刻む」という新たな願いが生まれた。しかし、本当にそれだけで自分たちは戦えるのか。いつもグイグイ周りを引っ張るタイプの千歌ちゃんだが、もしかしたら最後の最後で、そんな突っ走ってきた自分の姿勢を、わがまま・浅慮だと考え怖気付いた部分もあるのかもしれない。最後だからこそ悔いのないように。それはパフォーマンスはもちろんのこと、精神的な充足も考えなければならない問題だったのだろう。

 そんな千歌ちゃんの一抹の不安をしっかりと理解していたのは、やはり曜ちゃんだった。突然の枕投げからお悩みも吹き飛ばし、「みんな楽しんでここまできているんだから、絶対に後悔なんてしない」という8人の意思を、そこで伝える形になった。その後、わざわざ千歌ちゃんが各人を1人の時に訪ねて「勝ちたいか」と問いかけているのは、そうした「全体」の意思ではなくて個人をピックアップして確認するためだろう。

 3年生たちは、最後のラブライブに全てを出し切り、一切のわだかまりを残さずに次の目標へと歩き出す。果南は冗談交じりに「せいせいしている」とまで言っていたが、先代Aqoursとしての活動も含めて、全てを全力で、後悔なく果たしてきた者だけが言える台詞だろう。そして理事長・生徒会長という役職を背負って戦う鞠莉・ダイヤの2人も、それぞれが「個人として」戦いたいという素直な意欲を示してくれた。1年生たちも、自分たちをスクールアイドルに引き上げてくれた千歌ちゃんへの感謝を示しつつ、その上で、スクールアイドルとしての任を立派に果たしている自分の姿を色々な人に見てもらいたいと言っている。最高の形での職務の達成、それはもちろん、優勝だ。

 最後には、盟友たる曜、それに梨子とも(わかりきっていたであろう)互いの信頼を確認し、全ては1人1人の熱情のために、そして、Aqoursというたった1つの完成形のために、9人はドームへと至る。記念すべきファイナルライブは当然新曲のお披露目であり、Aqoursの象徴たる海(波)の要素もふんだんに盛り込んだ楽曲。ライブ演出はいつも通りのクオリティだが、いつも以上に、メンバー9人の顔がはっきりと見えるような気がした。

 9人での最後の舞台、Aqoursとしての最大の晴れ舞台。さて、その結果や如何に。

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 ラブライブ名物、なんかよく分からないテンション、第11話。このどうにも作中のキャラたちに入り込みにくい感覚、ラブライブっすなぁ。

 思い返せば初代も一番盛り上がるべきところで謎吹雪の大サービスがあってちょっと引いた記憶が蘇ってくるわけだが、今回も一体どういうテンションで見たらいいのかが今ひとつわからない、突然の学園祭。もう残り1話か2話くらいしかないはずなのだが、こんなことしてていいんだろうか。いや、狙いは分かるんだ。今回のお話で、どうにも学院が廃校になることは避けられそうもないことが分かった。その辺りは大逆転に成功した音の木坂とはっきり違うところで、今作は「廃校するにあたっての心構え」もしっかりと描写することが求められている。そこで、最後の一花で「楽しかった学園」を全力で描き、さらに「学園のみんなが本当にAqoursに対して感謝している」ことを伝えることで、最後に待ち構えているラブライブ本戦での一丸ムードを際立たせ、ライブの華々しい見せ場と、避けられない廃校という悲しみの際立ちを見せようということなのだろう。それは正しい狙いだと思うんだ。

 ただ、やっぱりなんか心理的に隔たりがあるんだよなぁ……。Aqoursのみんなは本戦に向けて一秒も無駄にできない一番大事な時期のはず。セイントスノーのお二人があれだけ熱心に特訓メニューなんかも組んで協力してくれたのに、ここでそんな熱意を無視して学校行事にうつつを抜かすのは、全校生の意志を考えた時にもどうなんだろう。まぁ、1日2日の息抜きくらいはええやんけ、ということなんだろうけど、そもそも全校生徒が大して多くないこの学校で「お祭り」をやって、どんだけ盛り上がるんだろう、というのも疑問が残る部分だ。全校集会で集まった人数を考えると現在の生徒数は100人前後くらいのイメージなのだが、あれだけ出店を出して、イベントを回したら、おそらく学生側は一切客としての参加ができない。ということは地元民がお客として参加してくれることを前提に閉校祭を催したということだが……それだけ愛されてる学校なら、廃校自体もなんとか自治体でカバーできなかったもんですかね。まぁ、「学園祭の規模が無駄に大きくなっちゃう問題」はアニメ世界ではお約束なのだが。

 そして、最後に訪れたイベントの幕引きも、やっぱり「イベント自体の楽しさ」と「廃校という悲しさ」という相反する2つの感情がまだ処理しきれてないな、という印象を受ける。学生たちが処理できないのは当たり前だし、はっきりと割り切っちゃう必要もないのでそれは構わないのだが、問題は作品を演出する制作スタッフの中でも「どういう側面が押し出したいのか」がまとまってない気がするところ。最後のキャンプファイヤー前のやり取りは本当にもやっとするもので、「盛大に盛り上がっていい雰囲気なのに突然鞠莉が謝罪を始める」というのがどうにもしっくり来ない。鞠莉の心情を考えればどうしても自分の不甲斐なさが許せないという気持ちは分かるのだが、せっかく盛り上がった記念すべきラストシーンでそれを吐露するのは流石に空気が読めていない。鞠莉だって学生側が彼女を責めているわけじゃないことくらい分かっているだろうし、謝られた方だってどう対応していいか分からないだろう。その結果が謎のAqoursコールだったわけだが、あそこで鞠莉単体ではなく「Aqoursコール」を導入するのも、なんだか変な流れだ。「Aqoursがあるから寂しくなかったんですよ、会長、気にしないで」ってことなんだろうか。そして、それを受けた鞠莉が最後に「みんなで歌いましょう」となる。うん、やっぱり凹むくだりは無くてよかったな。どうしても「廃校は悲しいもんだから」という部分を強調したい脚本サイドの無理が出てしまったシーンと言えるのじゃなかろうか。

 まぁ、こうして「伝えたいことは分かるんだけどお話として雑」というのは初代からのお約束だったので、それを勢いで乗り越えてこそのラブライブである。次週以降のクライマックスで廃校の悲しさを消し飛ばす展開にしてくれれば、それで。

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 えっ、高校3年生はお年玉もらったらダメですか!? 第10話。いや、俺なんて大学……いや、なんでもない。

 考えてみりゃ、廃校云々とか言ってるから辛気臭いイメージはあるが、基本的にAqours周りって経済的に恵まれてる連中ばっかりなんだよな。主人公からしてでかい旅館の娘だし、理事長だったり地元豪族の姉妹だったり。1番の庶民派って誰なんだろ。もしかして善子なのかな? 家の仕事手伝ってた果南も決して裕福ではなかろうが、最終的にちゃんと資金を貯めて海外に飛びだせるくらいの余裕はあるみたいだしなぁ。

 そんなAqoursなので、廃校という事実に目をつぶれば、「これから先」にあまり心配事はない。特に今作の3年生はみんなして割と大人なので(前作の3年生も2人は大人でしたけどね)、将来を心配している様子はないし、すぐにでも自立して独立独歩で望むべき未来へと進んでいくだろう。おかげで今のところ「卒業」というイベントが「終わり」という認識はあまり無く、「門出」という印象の方が強そうだ。しかし、もちろんAqoursというユニット単位で考えれば「3年生の退場」はちゃんと向き合わなければいけない問題であるはずだ。かつて、μ‘sのメンバーはこのことで丸々1話分の議論を重ね、散々悩んだ挙句、穂乃果は涙ながらの解散宣言を出したのである。スクールアイドルという形式上、Aqoursだって同じ問題は避けれず、今回は改めてそうした「将来」の話を語る話になるのかと思われたが……。

 されなかったな。いやまぁ、3年生がみんなして「アタシ来年いないからね」ってさらっと言ってるんだから少なくとも3年生脱退は確定しているわけなのだが、そのことについてリーダーである千歌が結論を出さなかったのはちょっと意外。まだ何か目を残す方法があるんでしょうかね? まぁ、下世話な話をすればμ‘s同様にAqoursだって現実世界でのお仕事はまだまだあるわけで、作中で解散してしまうとどでかい商材が失われてしまうわけだが……でもここで無理やり存続させる訳にもいかんしなぁ。考えてみれば他のアイドルアニメコンテンツと違って明確な「賞味期限」を設定してしまっているラブライブってのはなかなか罪作りな作品なのかもしれない。いや、別にアニメで解散したからって現実で解散する必要はないんだけどさ。

 結局「来年のこと」は明言を避け、なんだかμ‘sとは差ができてしまった感じになったAqours。先輩と同じコースを進むだけでは二番煎じになってしまうってことなんでしょうかね。今回はあくまでも3年生の「始末」としてのエピソード。鞠莉の好き勝手な振る舞いに、それを(物理的にも)しっかりと受け止められる果南の度量のデカさ。そしてそれらを最終的にまとめ上げるダイヤさんの綺麗なトリオ連携。3年生チームだけでも「幼馴染」という鉄の絆で結びついているので、ユニットとしての強さは不動のものである。おかげで「バラバラになる」という事実を突きつけられても、「だからどうした」とばかりに自分たちの絆に一切の疑念を抱かない姿勢がひときわ立派に見える。こういう、「進歩的であるなら一時的な別れは悲しくもなんともない」っていう強さは先輩としては理想的なのかもしれません。

 そして、そんな先輩たちを華々しく見送るため、最後に力を発揮するのはやはりリーダーの千歌ちゃん。「雨雲ごときを一喝で吹きとばせずして何のスクールアイドルかッ」という先輩の声がどこからか聞こえてきそうである。この世界のスクールアイドルは天候ぐらい自在に操れる、諸葛亮みたいな存在なんですよ(孔明もそんなことできねぇよ)。まぁ、今回はAqours全員で力を合わせて晴れ間を作り出したように見えたので、単身で雨雲を吹き飛ばしたレジェンドにはまだまだ敵わないのかもしれない。もう、超能力アイドルバトルですね。

 さて、残り話数も減ってきた訳だが、今回うやむやになってしまった「来年のこと」はこのまま何となくで終わってしまうのか、それとも改めてリーダーの口から報告されるのか。とりあえずお年玉もらってから考えるか。

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 ダイエット回無いのかよ!! 第9話!! いや、そりゃ残り話数で厳しいのは分かってたけどさぁ。フラグ立てるズラ。まさかのヨハネによるフラグ返しとか、誰が予想できるかよ。

 妹エピソード、後編。そしてついでにクリスマスソングの時期に合わせてのお披露目回としての役割も果たしていた。前回の時点で「ルビィの扱いは問題があるよな」的な風潮についてもちょっと触れたわけだが、今回のエピソードは、そうした彼女のこれまでの不遇を吹き飛ばす記念すべきお話になっている。何しろお当番回としては破格の分割2話を費やしてのお話である(理亞と共同とはいえ)。ここまでしっかりと「成長」を掘り下げてもらえたのなら、ルビィも満足なのではなかろうか。考えてみれば、今作においてここまではっきりと「成長」という要素について触れられたキャラというのは少ない。こないだの千歌ちゃんのバク転なんかは一応「成長」だが、あれは彼女の努力によって一気に問題解決を図った爆発力のお話。今回のルビィの場合、これまでじわじわと蓄えてきた妹としての鬱屈した思い、脱却への願望が爆発する形での「成長」なのでカタルシスが大きい。1期では花丸や善子といった強力な個体のサポートに回ってばかりの印象だったルビィが、ようやく独り立ちできた記念すべき転機となったのは間違い無いだろう。

 今回特筆すべきは、沼津と函館で物理的にもユニットをはっきりと分断したことである。これまで、例えば梨子が1人だけコンクールに行って離脱したり、会場の移動が間に合わないからってんでチームを分割した(正確にはしようとした)ことはあったが、どれもこれもアクシデント扱いで、望まれた「分割」ではなかった。しかし今回はルビィが確固たる意志を持って自立を志願し、進歩的な理由から「姉離れ」を試みた結果の分割。もちろん、ルビィだけが孤立してしまうなどというネガティブな要素は一切なく、その隣にはちゃんと信頼できる仲間であるズラ丸と善子もいてくれる。濃密な1年生トリオ回としても楽しめるので決して「バラ売り」の印象もないのである。ルビィの決意について、普段はお間抜けポジションにいるはずの千歌ちゃんだけがなんとなく察してサポートしてくれているあたりも心憎い。あれって、やっぱり自分も妹だからなんでしょうかね(なお、妹離れできない姉が壮絶にアホになってしまうことについてはもう触れないでおく)。

 これまでずっと「ルビィは幼すぎる」という印象があり、キャラの造形として足を引っ張っていた部分があったと思うのだが、それもこれも今回の脱却のための下準備だったと思えばなんとなく納得もできてしまう気がする。まぁ、ルビィは今後も相変わらずピギィと叫び続けることにはなるのだろうが、何しろルビィだけじゃなくズラ丸のズラだって善子のリトルデーモンだって、高校生としてはみんなおかしいのである。そんな世界の中で、ピギィと言いながらもようやく自分のことを大人だと意識し始めた高校1年生の女の子。そう考えるとなかなか尊いではないか。ただ、なんで最終的に11人でライブやったのかはよくわからんかった。本番は山頂で踊った二人だけのバージョンで、後のライブはイメージ映像ってことなんでしょうかね?

 それにしても善子なぁ……お前……太ってしまうん? いや、百歩譲って善子が肥えるのはいいとして、ズラ丸はそのまま許されてしまうん? 幾ら何でも食い過ぎやろが。そりゃまぁ、函館は色々と美味しいものもあるでしょうけども。今回は函館市から何かもらってるんじゃないかと思えるくらいの圧倒的な函館推しでしたね。綺麗なのはいいし、路面電車を使ったステージ演出なんかは割と面白かったのだが、結局「函館っぽさ」が函館山くらいしか出てこなかったので、聖地商法としてはもう一つだな。もともと観光客で溢れてるところに客呼んでもしょうがないしなぁ。なお、新曲のライブ映像は後半ダンスの足あげるところが気になってしょうがなかった模様。毎度いいダンスを見せてくれるのに、なんであそこだけあんなに違和感があったんだろう。まぁ、リアルライブでビシッと動きが揃えば格好良く見えるのかもしれないけどさ。

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 千歌ちゃんの同室は曜ちゃんだったか……第8話。梨子は誰と一緒なんでしょう。会話の様子からするとルビ丸が同室なので、梨子善子でセットなのかな。なお、理事長様はお一人の模様。こいつらいちいち組み分けがおかしいんだよな。ハンバーガーショップでの席が四人・四人・一人(鞠莉)って、いじめかよ。

 廃校が決定し、どんなお通夜ムードで展開されるかと思ったらまさかの遠征編。以前因縁ができたセイントスノーにご招待され、一行は沼津に比べて陽光の乏しい北海道へと出陣した。雪の中でのラブライブキャラというとどうしても無印の無敵吹雪を思い出してしまうが、今回はそんなご大層な雪景色じゃないので一安心ですね。ただ、慣れない雪に反応も様々で、年上チームが普段はあまりはかないブーツなんかでおしゃれ(と防御力)を誇っているのはなかなか微笑ましい。そして、どうにも沼津の気候との差が苦手な面々もいるようで、千歌ちゃんはまさかの目出し帽で不審者丸出しだし、ズラ丸に至っては着膨れどころか純粋にウェイトをあげて防御力強化を図っている。そんな自由自在にスタイルチェンジできるものかよ……。しかし、個人的にはやはりμ’sのご飯大帝・かよちん派だったこともあり、とにかくご飯を美味しそうに食べてくれるキャラというのはそれだけで素敵に見えてしまう。いや、幾ら何でも食いすぎだとは思うが。女子高生アイドルが寝る前に特大ハンバーガー一気食い。もう、どう考えても続くダイエット回への「フラグ回収ね……」としか思えないわけだが、次週は北海道編の後編なので、ズラ丸の体重が問題になるとしたら10話以降ということになる……さすがにクライマックス前にそんなことしてる余裕はないやろなぁ(残念)。

 さておき、今回のメインとなるテーマは大きく2つ。1つは、はっきりと名前が出た状態でAqoursのライバルとして並び立っていたセイントスノーの退場。このタイミングで強豪が突然消えてしまうという展開は正直驚きだが、冷静に思い返せば「ラブライブ」という作品は他のチームとの対決構図って一切プロットに絡んでこないんだよな。「競争」部分は間違いなくあるはずなのに、それを前面に押し出して殺伐とした雰囲気を見せるより、とにかくメインチームの存在を高める方が見栄えがするということで、セイントスノーにしろA-RISEにしろ、「強い」とは言いながらもあまり存在感は押し付けてこないのである。まぁ、さすがに敗退ってのはかわいそうな気もするが……これで今後のラブライブ本戦で焦点が当たるのがAqoursだけになりますからね。ある意味「御都合主義」だが、徹底して見やすさを追求しているシナリオラインは正しいものなのだろう。

 そして2つ目のテーマは「姉妹」であった。姉妹コンビというスクールアイドルの中でも異色の存在であるセイントスノー。その二人が敗北し、各々の胸中にあるアイドル像、そしてアイドルを目指した動機などが語られ、それらはAqoursの各メンバーに、そして何より、ルビィにのしかかる。姉への憧れから全てが始まったルビィと理亞。敗退に落ち込む理亞の姿を見て、ルビィが自分を投影してしまうのも致し方ないところだろう。自分が何故アイドルを続けているのか、何故苦しくても戦えるのかを考えた時に、姉の存在はあまりに大きい。ダイヤがいなくなった後に自分もアイドルを続けられるのか。そんな悩みに、ダイヤは相変わらず姉らしい、ベストアンサーで答えてみせる。千歌ちゃんは自分の姉妹のことを「当たり前すぎて意識したことなどない存在」と言っていたが、ルビィ達は、改めて意識したときに、今度はそれを乗り越え、自らの足で歩き出す術を見つけ出していかなければならない。そのことに気づき、自分の意思で理亞を訪ねて気持ちをぶつけたルビィも、確実に成長しているはずだ。

 まぁ、今作において、ルビィは色々と悩ましい存在ではあり続けている。今回だってお約束の「ピギィ!」という声を連発し、「とても高校生には見えない」と不満を持つ意見もあるらしい。でもまぁ、やっぱり姉が強い妹って、どうしても幼いままで止まってしまう部分があるんだよね。今回の一件は、ルビィが「ピギィ」を脱却するきっかけになるのだろうか。

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 Aqours全体としての号令は「ヨーソロー!」でいいのか問題、第7話。これ、事実上曜ちゃんが実権を握っているということなのでは……。まぁ、それでもいいかな(自己解決)。

 さておき、お話が動いたような、そうでもないような。なんとなんと、浦の星は音ノ木坂の再来とはならなかった。必死にライブパフォーマンスの特訓を積み重ね、宿願だった地方予選を突破。ここから勢いに乗るかと思われたAqours勢に突きつけられたのは、「ライブなんかで活躍したところで大して入学志望者は増えねーよ」という残酷な現実であった。でもまぁ、そりゃそうだよな、っていう。前回までの感想でもずっと疑問を呈してきた「ライブの活躍と廃校云々をそこまで直結させて考えていいものか?」という違和感は、「まぁ、アニメ的なお約束だからしょうがないのかなぁ」と思ってたら「いや、そこはリアルに処理しますよ」というにべもない対応。なんやねん、そこはやっぱり駄目なのか。まー、100人も98人も大して変わらないし、運営側は随分フレキシブルに対応してくれたんだからちょっとくらいの誤差は大目に見てくれよ、という気もするのだが、そこは商売の話。金にならぬお荷物高校などさっさと無くしてしまった方がいいということだろう。海の向こうの鞠莉の親父さん、わざわざ娘に頼まれて早朝に学校のホームページをいじって「募集終了」って表示される時刻の設定変更とかしてくれたんでしょうかね。そもそも「応募してる人数がリアルタイム更新される高校」ってなんだよ、って話だが。あと、早朝5時前に突然入学志望を表明する受験生がいるのも問題だと思う。その時間にカウンターが回るのはおかしいだろ。

 色々とヘンテコではあるのだが、とにかく「ライブはライブ、学校は学校」。ある程度線引きが行われているのは事実であり、これまで散々ゴネてきた頑張りもついに年貢の納め時。鞠莉とダイヤが正式な敗北宣言をしたことで、浦の星は今年を最後にその歴史を閉じることになってしまった。そして、当然この事態に凹みまくっている千歌ちゃん。まー、ここまでただ一心に「大好きな学校を残す」という目的のために邁進してきたのだから、最大限の努力でもそれが叶わなかったという事実を突きつけられるのは酷だろう。「ラブライブなんてどうでもいい」というのはひどい話だが本心である。彼女にとってのラブライブはあくまで手段でしかないわけでなぁ。周りのメンバーも多かれ少なかれ似たような虚無感を抱えており、熱意のないアイドル活動などしないほうがいい。それならここでAqoursはご破算か。(ぶっちゃけ、「ここで定員割れするとAqoursは解散して決勝に出られません」っていうアナウンスをどこかで告知してれば廃校は防げた気もするんだが)

 しかし、ここで終わらせるのは勿体無い、というのが本人たちの意思を度外視した周りの人間の意見であった。そりゃそうだ、実際に動いてきたメンバーと違って、周りの人間は理屈抜きでAqoursのパフォーマンスを楽しんできた。だからこそのファンであり、だからこそ楽しかったのだ。それがなくなってしまうという事態はなんとも口惜しい。ここまで頑張って支えてきたAqoursに、どうせなら最後の花道を歩んでてっぺんまで行ってもらいたい。これまた当たり前の発想。そこでクラスメイト一同は、「学校がなくなるならその名前を歴史に刻めばいいじゃない」といううまい大義名分を考えて千歌ちゃんを煽ったわけだ。「学校の思い出」というのが千歌ちゃんを動かす一番手っ取り早いキーワードであることはみんな知ってるのだし、そこをちょいと刺激してやれば、いともたやすく千歌ちゃん再始動。動機こそ変わってしまったが、Aqoursの最終ステージのスタートである。

 こうして当初の目的から切り離され、千歌ちゃんの初志を無視した形での再起動というのは良いのか悪いのか悩ましい展開ではあるが、まぁ、より純粋にラブライブへのモチベーションが醸成されたと考えれば妥当な展開なのかもしれない。あと、多分この展開だったらどうせ最後の最後で廃校はひっくり返るだろうって気もする。なお、その昔同じようにして「まぁ、どうせ廃校はキャンセルされるやろ」と思ってたら容赦なく廃校になったアニメもある。その名は「TARI TARI」。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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