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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 エンディングのせいで中身全部忘れたわ! 第27話。今までエンディングがなかった回は何回かあったけど、特殊EDって初めてのことだよなぁ。なんであの兄弟はそんな特別待遇なんだ?!

 一応過去にもボインゴは特別待遇を受けており、かつて、「トト神の本」は実際に書籍として発売されたことがある。わたしゃそれをうっかり買ってしまってね。まぁ、250円くらいだったから別にいいんだが、中身を開くと、ほぼ原作中の「トト神の漫画」がそのままコピーされており、あげくメモ帳なみの薄さなのに、後半ページは「まだ見えていない未来」ということでマジ白紙になり、本当にメモ帳にしか使えないという恐ろしいコレクターズアイテムであった。今になって思うけど、よくあんな本発売したもんだな。

 さておき、そんな屈指のネタキャラであるオインゴボインゴブラザーズ。冷静に考えれば(オインゴはさておき)ボインゴは非常に恐ろしい能力の持ち主であり、普通のバトル漫画だったら「予知能力」なんてのは相当な強キャラにあてがわれるものである。実際、今回のエピソードでも承太郎たち一行は本来なら為す術なくやられているはずであり、ネタ回になったのは純粋に「運が良かったから」。まぁ、このエピソードを通して「ジョースターの血統ってのはとにかく正義のために勝つ役回りを与えられている」という、圧倒的な「運命」を描くことが目的であったのだろうが、まー、そうは見えないわな。……いや、実際どうだろう。荒木先生のことだから、ホントにこういうギャグがやりたかっただけかな……。「予知能力なんて大したことないで」というのをケロッと描いてしまうあたり、荒木先生の図太さは大したもんだ。まぁ、結局この後で彼自身がトト神の予言に敗北することになるのだが……(原作知ってる人なら「くすぐりーのの件」といえば分かるはず)。

 単にドタバタギャグとして楽しめば良い今回のお話だが、改めてアニメになってその筋を追ってみると、やっぱり色々とでたらめなところが多くて笑ってしまう。原作でも気付きにくかったポイントの1つに、「冒頭のカフェのくだりのポルナレフの態度」が上げられるだろう。一度は席を立って店を移ろうとしたが、向かいの店が火事になって腰を落ち着けるくだり、どう見てもポルナレフが捨てたタバコが原因である。ご丁寧に捨てたタバコの脇に紙くずが描かれているのだからそれは間違いないだろう。問題は、その事実にポルナレフが気付いたかどうか。「悪い奴がいるもんだねぇ」という台詞は原作でもつぶやいているものなので、アニメの描写でもどうやらポルナレフは自分のしでかしたことに気付いていない。ただ、原作の絵では(今手元に無いのでうろ覚えだが)確か「誰かがたばこを捨てやがったんだ!」と叫んでいるコマでポルナレフが冷や汗流してたはずなんだ。てっきりあのコマでポルナレフが「やっちまった」と思っている描写だと思っていたのだが、アニメではそういう処理になってなかった。まぁ、確かに自分のやったことに気付いているならその後の「悪い奴がいるもんだねぇ」という台詞と噛み合わないんだけど。原作でもそこがちょっと不思議だったんだよね。ポルナレフがすっとぼけてるだけなら、こんな極悪人はいねぇぞ。放火は重罪です。

 そして、毒殺に続く第2の作戦である「爆弾仕掛けのオレンジ」。まず、「あの爆弾はどこで手に入れたんだよ」っていうのが原作当時からの突っ込みどころで、オインゴはあのサイズで充分過ぎる殺傷力を持つ爆弾を作ることが出来る能力を持ってるんだよな。危険物取り扱いの免許とかも持ってるのか、それともエジプト人の間では爆弾作りくらい中学生レベルで習ったりするのか。昨今のエジプト情勢を考えれば知っててもおかしくはないけどな。その高性能爆弾をオレンジに加工する技術も見事なのだが、彼の最大の欠点は、結局能力が全然活かせなかったことなんだよな。まー、スタンド能力としてはすげぇ地味だし、偽物の疑いがかかった時点でアウトなんだからスタンド使いどうしの戦いではほとんど意味が無いんだけど(ポルナレフはやらなかったが、偽物の疑いがかかった時点でスタープラチナが出せるかどうかを確認すればあっという間にバレる。なお、偽物を作るスタンドについては、この数年後にサーフェスというなかなかの秀作が現れることになる)。

 車の中のシーンは、ポルナレフの空気の読めなさが最大の見どころ。コイツ、やっぱり命懸けの旅に連れていくべき人間じゃねぇよな。仲間2人死にかけてるのに一切の緊張感がない。しかも捨てられてて犬が拾ってきたオレンジを見て「花京院たちにいい土産になるかもな」とかいってる。最低だ。そのオレンジを車外に平気でポイ捨てするあたりもモラルがなってない(それにしてもあのオレンジ、どういう軌跡でオインゴのとこまで飛んでいったんだろう。位置関係がさっぱりわからん)。まぁ、ポルナレフは来週一応格好いいところ見せてくれるから多少はリカバリー出来るかもしれん。そして、そんなポルナレフも問題だが、冷静に考えると旅の道中で「俺、タバコ5本であの技出来るんだぜ! しかもジュースまで飲める。ドヤァ!」とかやってた承太郎も問題だ。いや、いつやってたんだ。そんな呑気に遊んでたんかおまえら。承太郎が自分からドヤ顔で見せに行く様子がなかなか想像出来ないが……。いつ頃かなぁ、パキスタンあたりでやってたのかなぁ。「なんて変な隠し芸持ってやがんだぁ?!」っていうオインゴの突っ込み。もっともだと思います。こっそり自宅で練習していた承太郎少年とか想像すると微笑ましいけど、未成年だな、あいつ。今回はオインゴが成人してるからタバコ規制かからなくてすんだのね。スタンドってベンリダナー。

 あと、今更になって思ったことだが、トト神のスタンド能力って「自分に望ましい未来を見せるもの」なのかしら。単に「ランダムに未来を見せる」だけでは今回みたいに「特定対象を殺す方法」なんて探ることは出来ないわけで、ある程度はボインゴの意志によって予言の方向性を指定出来るものだと思われるのだが、例えば「オレンジを剥いてオインゴが負ける」という不変の未来を映し出してしまった時点で、あんまり「有利な予言」じゃないんだよね。今回のオインゴだって予言書のせいで負けたわけだし。どういう風に予言の取捨選択が行われているのか、不思議なもんだ。まー、エンディングの歌詞で何度も繰り返してきた通りに「これまでずっとそうしてきた」わけで、単にジョースター御一行のスタンドエネルギーがトト神を上回ったんです、っていう謎理論でいいのかもしれない。もしトト神が万能だったらDIOを殺すことだって容易なわけで、2人がそれをせずにDIOに従ったってことは、多分予言が通用する相手にも上限があるんだろうさ。でもなぁ、イギーにも通用しないからなぁ……。

 お疲れ保村。

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 何となくンドゥールってもっとエジプトエジプトしい格好をしてると思ってたんだけど、よく見たら単にシャツにベストだった、第26話。あいつ、盲目で普段から杖とスタンドを頼りによろよろ歩いてるのになんであんなマッチョなんだろうな。

 エジプト上陸初戦。シリーズ中でも屈指の強キャラのイメージがあるンドゥール戦のクライマックスである。「音を頼りに索敵する相手」というのは今となってはそこまで珍しいシチュエーションではないが、短いバトルの中でその設定を活かすための展開がいくつも用意されており、この頃あたりからジョジョも「能力バトル」としての荒木節、ねっとりした味わいが強く出てくる。凡百の漫画だったら、多分アブドゥル作戦だけでもそれなりに転機になっていただろうし、その後の空を滑空するシーンも充分決め技になっているはず。そこから更に展開させ、あんだけ遠距離から攻撃していたスタンドのくせして、最終的には、「抜きな!」展開になるあたり、直球バトルとしての盛り上がりも欠かさない。端的にジョジョの魅力の詰まったマッチメイクといえるのではなかろうか。

 ンドゥールという敵キャラ、原作でカウントすればほんのわずかな登場シーンしかない、いわば「通過するだけの敵キャラ」である(まぁ、3部はほとんどそうだといえるが)。彼自身のバックグランドなどはほとんど語られないし、彼がジョースター御一行と因縁を持っているわけでもない。そのくせ、このわずかな登場シーンで充分なインパクトを残し、「強キャラ感」を出しまくっているあたりが非常にレアなキャラである。相手取るのが承太郎ということで、大体の場合には「敵キャラいじめ」になってしまうもの。シリーズを通じて承太郎が「苦戦した」試合ってのはあんまり無い。いや、実際は苦労してる試合は多いのであるが、あの通りの態度なもんであんまりそうは見えないのだ。ぶっちゃけ、DIO戦だって承太郎が苦労したっていう印象はあんまりないんだよね。思いつく限りだと……このンドゥール以外ではシアーハートアタックと初期のホワイトスネイクくらい(両方負け試合だな)? 直近だとアヌビスポルナレフ戦はそこそこか。これだけシンプルな能力で承太郎に「帽子を脱がせる」という活躍を見せた(あとついでに花京院の目を潰してアブドゥルもダウンさせた)ンドゥールさんは、間違いなく九栄神でもトップクラスの実力者なのだろう。死に様の格好良さもそれを補強している。

 ……まぁ、久しぶりに見て、色々と謎も増えたんだけどね。彼が砂漠で襲撃してきたのって、おそらく「音の探査を邪魔するものが少ないため」だったと考えられるんだけど、遮蔽物の無いだだっ広い砂漠での戦闘って良し悪しだよね。たまたまイギーが臭いで見つけたってことになってたけど、どの道まる見えの状態で座ってたんだから、 下手したら見つかるっていうリスクは常にあったはず。もうちょっと都市部にいけば、完全に身を隠すことは出来たと思うんだけど。ついでに水が多いところの方がカモフラージュも効きそうだし、正しい戦い方は4部のアクアネックレスが理想だった気も。まー、彼の耳の性能がどこまでのものかにもよるんだろうけどさ。アクアネックレスとの差は様態のバリエーションだと思うので、町中で固まった水がずるずる動いてたら不自然な気もするしな。

 ンドゥール個人のお話をすると、今回割と長めに自己紹介をしてくれていたわけだが、3部のスタンド使いのほとんどがそうであるように生まれながらのスタンド使い。それをDIO様がどっかからスカウトしてきた形。この時期、エンヤ婆は弓矢を持って諸国漫遊してたはずなのだが、DIOさんはDIOさんなりに、「スタンド使いは惹かれ合うから適当に歩こう」ってんで散歩でもしてたんでしょうかね。まー、ンドゥールは地元民っぽいのでたまたま近くでスカウト出来てラッキーだったんでしょう。能力が強いことはすぐ分かっただろうから、それを讃える意味でエジプト九栄神の暗示をあげたと。……いや、他の九栄神見ると、そこまでいい扱いじゃない気もするけど。DIOの館に集まったっていうけど、ンドゥールとアレッシーとオインゴとか、どう考えてもそりがあわないよなぁ。あと、カイロにあるDIO邸から盲目の人間が真っ先にジョースターのところまで駆けつけられたってのもどうかと思う。他の連中……であんまり行動が早そうな奴いねぇな。じゃぁしょうがないか。SW財団の男が「9人の男女」の話を承太郎たちに話したのってついさっきだったのに、ンドゥールがそれを前提で話している(「他の8人は教えてやらん」っていってる)のはこれはこれで変なんだけどね。まー、自己紹介で「九栄神」って言ってるからどっちにしろばれるんだけど。案外しゃべるだけしゃべっておいて「まぁ、残り8人って言ってるけど正確にはそんなにいねぇし、九栄神倒しても一番ヤバイのが館にいるんだけどね」っていうのを隠しておいたあたりが、彼なりの謀略だったのかも。

 やべぇ、ンドゥールの話だけでどんだけ文字数費やすつもりだ。えーと、あとは、イギーは今週も可愛かったです。はっきり「イギィ」って言い過ぎだと思いますが。そして、Cパートで登場、オインゴボインゴブラザーズ。CVはオインゴがヤス、そしてボインゴがくまいもとこという陣容。流石に狙い通りのキャスティングになってるなぁ。ヤスは「もうちょっと格好いい役が良かったなぁ」とか思ってそうだけども。来週はいよいよ問題の「煙草」回なわけですが、アニメではどうやって表示されるんだろう。

 あと、さっそく話題になってたけどオインゴ漫画、911の描写は取り除かれてましたね。まぁ、余計な火種だし、無くても全然問題無いところなのではずしたんだろうが、冷静に考えりゃ完全に「偶然」でしかないんだから、そのまま描いてもなんら問題無いはずなんだよな。テロ関係はただでさえデリケートだからねぇ。それにしても、オインゴ漫画って背景が全編グリーンバックなのな。「フルカラー!」って喜んでたけど、正直、見づらいわ。

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 ひとまずの決着、最終話。もう1話くらいあるもんだと思ってたのでどうやって尺繋ぐのか不安だったんだが、24話で一旦終わるのね。まぁ、良い尺だと思う。

 タイトルはハイプリエステスとの後半戦ということになっているが、正直、この試合もご多分に漏れずに承太郎の力業で勝つだけなので、「節目のバトル」って感じはあまり無い。原作でもどっちかっつーとギャグ要素の方が強かったくらいだもんな。普通に考えたら「海底40メートル、酸素の無い状態での戦い」ってシチュエーションなんだからもう少し緊迫感があってもいいはずなのだが、この連中には一切そんな雰囲気は無い。荒木先生も別に「息が出来ない! ヤバい!」っていう緊迫感が描きたかったわけではなく、単にスキューバが描きたかっただけなんだろうし。「息が出来ない!」は一応ダークブルームーンでもやってるしね(あとジャスティス?)。

 おかげで、シンプルな能力だったはずなのにやってることは謎だらけになってしまった不可解なスタンド、ハイプリエステス。実は長いジョジョの歴史の中で、「巨大生物との戦い」なんてシチュエーションは後にも先にもこれだけである(まぁ、自分が小さくなる試合だったらこの先山ほどあるが)。ストレングスは「巨大無機物」だからね。スタンドにサイズという概念は無い、ってのはラバーズ戦で味方側が証明してしまったことなので別に構わないのだが、ここまでサイズ可変のスタンドってのは、やはりよほど特殊な能力と見た方が良いだろう。ハイプリエステスの能力は、アヴドゥル博士の弁によれば「鉱物に化けられる」とのことだったが、今回のようなダイナミックな巨大化に説明力をつけるためには、「回りの鉱物を取り込んで、それらを組織的に操ることも出来る」と考えた方が良いだろう。ハイプリエステスという単一存在が増幅して海底に「化けて」いたのではなく、海底の資源を再編成して顔のような造形を造り、それをコントロールしていたと考えた方が、スタンドパワーの説明として穏当である。一応、「回りの何かと融合する」という能力は他のスタンドにも確認できるもので、例えばアクアネックレスは家中に広がった水蒸気に溶け込んでいたし、やろうと思えばかなりの体積の水蒸気に化けられたと思われる。レッドホットチリペッパーの電気も似たような状態じゃなかろうか(まぁ、電気の体積って概念はなさそうだが)。

 そう考えると、ミドラーの優れた点はパワーというよりも操作型能力ということになる。もともとかなりの遠隔操作で水中銃に化けられるほどの精度を持つわけで、多少動きの精度を犠牲にすれば、男5人を飲み込むくらいのパワーは維持出来るってこと。こうして並べて見ると、3部のスタンド使いってシンプルな能力が多い分、他のシリーズの連中には無い純粋なパワーがあるね。まぁ、全員あんまり活かせてないってのがポイントなんだけども。ちなみに史上最大規模のスタンドって誰の何だろう、って考えると、やっぱりマンハッタンラプソディーになるのかね。世界規模、という意味では次元すら飛び越えたD4Cとか、全ての時間を操ったメイドインヘブンもやばいけど。

 閑話休題、そんな実にパワフルなミドラーであったが、「承太郎を相手にしちゃう」という不幸があったので、直接試合してた時間は割と短く、ほぼ1話の半分の時間でKO。せっかく色っぽい声で誘ってくれていたのに残念至極。アニメ版オリジナルのミドラーの顔を拝みたかったものだが、原作準拠だとそうもいかないか。「貧のある高貴な声」とのことでしたが、中身は大阪のおばちゃんですけどね。いや、貧がないとは言わないけど。久川綾のあのキャラはすごく好感度がもてて良いよねぇ。

 ミドラーではなかなか尺が繋ぎきれなかったため、2期目への繋ぎは大きく2つのオリジナル要素が追加された。1つはこれまでの旅の結果を振り返る総集編。大川さんのナレーションで、30日間のアジア旅行を手短に振り返った。こうしてみると、ゆっくりやってたように見えてやっぱり密度は高いよな。そして、もう1つは前回に引き続いてのスージーQとの対話。今回改めて思ったのだが、スージーQってやっぱりすごく魅力的な女性だ。今やもうお婆ちゃんになっているので「快活だなぁ」くらいにしか感じられないかもしれないが、彼女がジョセフを応援している裏には、彼に対する全幅の信頼感がある。細かい事情を聞かずともサラッと「じゃぁ頑張って」と言える胆力は大したもので、おそらく彼女はジョセフが「人ならざる脅威」に立ち向かっていることは薄々理解しているはずだ。何しろ彼女は、50年前にあの柱の男の存在に肉薄していたのだから。しばらくは平和に暮らしていたはずだが、ジョセフがまたあの時代のように想像もつかない巨悪と対決している。それは分かっているが、同時に「きっと彼ならなんとかしてくれるし、ジョースターの血統である承太郎も力になってくれる」ことを、ほとんど対話もせずに察して、あとは全てを男たちに任せてくれているのである。理想的な内助の功、こういうお婆ちゃんは本当に格好いい。娘のホリィが天真爛漫(ちょっと天然)に育ったのも彼女の教育の賜物でしょうね。(まぁ、ジョセフは数年前に浮気してますが……)

 さて、無事にエジプトに到着、ここからの対決は1クール休んで一月から。むぅ、分割2クールは分かっちゃいたけど、なかなかもどかしい三ヶ月になりそう。DIOの館に9人の男女が?! 一体誰なんだろうね! いや、マジでね。我々のコミュニティでは9栄神ー(ペットショップ+アヌビス神)+ヴァニラアイス+ケニーGってことで結論は出てるんだけど、ヴァニラがDIOの館から離れてたとも考えにくいんだよね。……ホルホースが紛れ込んでるのかな。あと、それ以外の面々についてもオインゴボインゴ・ダービー兄弟・マライヤ・アレッシーあたりが仲良く一緒にエジプト旅行してる様子を想像するとちょっと笑える。

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 そして久川綾である。第23話。なるほどこりゃぁズバッと決まったキャスティング。相変わらずこんなたった2話しか出ないキャラに惜しげもなくつぎ込んできよる。ちなみに洋画には疎いので確認したら、ヘプバーンの吹き替えは主に池田昌子のようですね。年代を考えれば当然だし納得の人選だけど、流石にミドラーやってもらうわけにはいかんか。

 珍しく長めのオリジナルエピソードが挟まれた今回。前回ちょっと心配した通り、このまま行くと次のお話でエジプトに上陸してしまうので、仮に25話だったとしても話が余っちゃうので、尺調整の意味もあるのだろう。前回勝手にホリィだと思ってたんだけど、そういやスージーQでしたね。ばあちゃん元気やな。原作には無かったオリジナル展開は「水中から電話で夫婦の会話」が大きく1つ、そして「ローゼス無駄に活躍」が1つ、そしてなんといっても承太郎とスージーQが会話するというのが1つ。祖母と孫の会話って、確か原作中では一度も描かれていないはずなので、アニメオリジナルの大変貴重なシーンである。開口一番に「その声は承太郎?」って言ってたから「ばあちゃん、承太郎に会ったこと無いんじゃないの?」と一瞬思ったが、考えてみりゃ可愛い孫なんだからこれまでの人生で何度か会うことは会ってんだろうな。正月にアメリカからお年玉あげに来たりしたのかな(ホリィの方から実家に帰ることは絶対無い気がする。貞夫もどの面下げて嫁の実家に行ったらいいかわからんだろうし)。幼少期の可愛い承太郎だったら孫ラブも捗りそうだ。「最近はだいぶハードになったらしい」みたいなことを言ってたところを見ると、現在の不良承太郎を見たことはないようだが、一体何年ぶりの会話だったんでしょうね。ここから十数年後、スージーQたちはひ孫に会うことは出来たのでしょうか。

 さて、そんなちょっとハートウォーミングな親戚トークもありつつだが、冒険の方は相変わらずの展開。「金持ちが道楽で買う程度の潜水艦」という訳の分からない概念の乗り物に搭乗し、今まで平気で車で走ったりしていたジョースター御一行の、やたら金のかかる隠密道中である。もう、こんだけやる財力と人脈があるなら、いっそSW財団で私兵団でも組織してエジプトでDIO掃討戦でもやった方が話が早かった気もするんだが……下手したらマジでそれくらいの財力はある連中だぞ。まぁ、ひょっとしたら実際それを裏でやろうとしていて、DIOの別働隊と戦っていたっていう可能性はあるんだけどね。虹村兄弟の親父とか、この当時何やってたのかよく分かってないので、「DIOの手下」もまだ余ってる連中はいるはずなんだよな。アメリカにはプッチ神父もいたわけだし。なんとかして「まとまったスタンド使いの軍団」をエジプトに送り込むのが最優先事項だったってことなんだろう。まぁ、その割に実際に手配してるのがローゼスだったりするんだけどね。

 で、そんな潜水艦に乗り込んできたのが「タロットカードの最後の敵スタンド」であるハイプリエステス、ミドラーである。カメオ同様、どうやって一行を追跡してきたのかは分からないが、ハイプリエステスも器用なスタンドなので、ひょっとしたら計器類をコピーしてナビみたいにして探査する能力とかも持ってるのかもしれない。作中での戦い方はほぼ原作通りだったが、ポルナレフのチャリオツ相手に「固くなる」ことでガードするというのが追加されている。「金属に化けるスタンド」なので堅さは随一というのは、次回登場する予定だった設定だが、なんと先出しで「チャリオツの剣より固い」というとんでもない性能を見せつけてしまったわけだ。やべえな、遠隔操作可能で、殺傷力(主にスピード)が高く、更に防御力まで万全。化けられる無機物に制限もなさそう。水中銃に化けることも出来ることから、支倉未起隆のスタンドのように機能性に制限がない。下手したらスマホとかチェーンソーにだって化けられるんじゃなかろうか。あげく次週姿を見せる通りにサイズ可変でおよそ人智の及ばない規模まで自分の特性を拡大出来るというおまけ付き。もう、スタンド使いっていうかウルトラ怪獣の類である。そう考えると、あっさり負ける割にはかなり高機能なスタンドだったのじゃなかろうか。彼女の不運は承太郎と正面から向き合ってしまった事なのよね。やっぱり主人公とぶつかると補正がかかってどうしても雑魚に見えてしまう。無念。

 その他、ポルナレフがアヴドゥルとじゃれるくだりがちょっと増量されており、アニメのポルナレフは原作以上に情けなさがパワーアップしている。まぁ、その分恰好よく決めるところをバシッと決めてくれればいいんだけどね。あ、でも次回は花京院とのアレがあんのか……こいつら、「浸水する潜水艦」なんて極限状態なのにめちゃめちゃ余裕あるよな。あと、アニメだと潜水艦がやたら広く感じる。襲われた一部屋だけなら原作もあれくらいのイメージでいいんだけど、その後部屋から出て走って移動してやがったからな。どんだけ広いねん。

 アニメでもう1つイメージが新たになったのがハイプリエステスの造形。どうしても色のついたデザインだとPS版(もしくはDC版)のジョジョゲーのカラーリングでイメージしてしまうので、ミドラーとハイプリエステスは南国色彩のカラフルなヤツの印象なんだけど、実際は「金属に化ける」っていう特性を考えたらもう少し地味になるに決まってるんだよね。あと、顔と腕だけのデザインだから毛玉みたいになってる胴体の後ろがどうなってるのかも分からないのだが、アニメでは液体のイメージが強くなっていて、なんかうじゅるうじゅるしててちょいとキモいのである。改めて見ると面白いデザインだな。そしてCVは久川綾ですよ。今回は「ミドラーの台詞」っていうか「ハイプリエステスの鳴き声」なんだけど、もう、ホントに愉快。現場でどんな顔して奇声上げてたのか想像するだけで楽しい。「久川さん、お願いします」「ドグシャーン!」だもんな。こうなるとマライヤが今から楽しみになるよね。

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 いじめかっこわるい、第22話。「ポルナレフに黙っていようと提案したのはボクなんだ」←多分こいつが一番あくどい。

 というわけで衝撃の展開、アヴドゥルが生きていたー()である。いや、連載当時に理解して読んでた人たちにとっては普通にびっくり展開だったのかもしれないけど。先週書いたような事情で読んでいたもので、私個人はあまりびっくり展開ではなかったのです。でもまぁ、この時期にはもう「男塾」で死人が生き返るのも定番化してた時期だろうし、「死人は割と容赦無く退場する」でお馴染みのジョジョでも、たまには復活展開があってもいいだろう。ジョジョで「死人が生きてた」展開ってシリーズ通じてほとんど無いからねぇ(逆に生きてると信じてた人が既に死んでたことならあるな)。ちゃんと復活のためにカメオなんてフラグみたいなキャラを出してくれているし、アニメにして2話分、たっぷりとアヴドゥルお帰りイベントが開催されたと思えばなかなか感慨深いものがある。ただ、この後でアヴドゥルって活躍するシーンがほとんどないので、カメオを倒した以外にはあんまり恩恵が得られてない気もするのだが……今後アヴドゥルが仕事するシーンってどれくらいあったっけ? 「線路を焼いて地面を掘る」「博打に向かないタイプだから承太郎を見守る」……まぁ、「ポルナレフの危機を救う」が一番の貢献なんだけどね。アヴドゥルがいなかったら、将来的にディアボロも倒せなかったってことで。

 さて、そんなお帰りイベントであるが、アヴドゥルの方はフツーのスタンド使いなので、バトルの展開も至ってシンプル。ここのところ珍しくなっていたスタンドどうしのガチ殴りバトルであるが、何故かマジシャンズレッドは炎をほとんど使わずに体術だけでジャッジメントを圧倒するという展開。アイキャッチのヘキサグラムで確認するとマジシャンズレッドはパワーもスピードもBなんだよね。シンプルなスタンドなので近接戦闘力もそれなりってことだ。ただ、実はジャッジメントも似たような能力値。怪我をかばっていた云々があったとはいえ、一時はマジシャンズレッドとポルナレフ(チャリオツではない)を相手取って優勢だったのだから、おそらく素のパワーはそれなりのものだろう。

 結局ジャッジメントってどんなスタンドだったんだろう。固有能力は「土で相手の心の中にある願いを具象化する」というもので、考えてみりゃラバーズも脳細胞で似たようなことやってたよな。一応「相手の大切なものを完全再現出来る」という部分が優れた点で、一度は死を覚悟したポルナレフを見て分かる通り、「大切なもの」に命を狙われるという状況を作り出すことで、精神的に大ダメージを与えたり、隙をついて攻撃出来たりするのが最大の長所。聖闘士星矢でいうとリュムナデスのカーサと同じである(分かりにくいたとえ)。ただ、カーサは相手が何をしていようが自動で「最愛の人」をコピーすることが出来たが、どうも今回のやりとりを見ていると、ジャッジメントは「相手の願い」を聞かない限りは具象化出来ないようだ(全自動で相手の心理を読み取れるなら、アヴドゥル相手にもそう出来たはずだし)。つまり、結局はポルナレフにそうしたように、「素敵なランプの魔神かなんかを装って接近する」っていうプロセスが必須なわけで、かなり使いにくいスタンドといえる。一応「パワーそれなり」「泥人形を作れる」「それを2体以上同時に操作出来る」と器用な能力ではあるものの、念能力でたとえると強化系、具現化系、操作系とそれぞれにばらけてしまい、「メモリの無駄遣い」が甚だしい。何とも可哀想な存在だった。

 いや、だからってカメオのことを馬鹿にしちゃいけない。彼には1つ素晴らしい才能がある。それは何かというと、「何の変哲もない小島にジョースター御一行がやってくることを事前に察知し、島の中に人が入れる穴まで掘って隠れて待ち構えるという周到さ」である。アヴドゥルが潜水艦を買うにあたり細心の注意を払ったことは、作中で語られた通り。しかし、カメオはそのわずかな情報を探り出し、アヴドゥルがあの島に飛行機でやってくることを調べ上げ、怪我人が単体で暮らしているのを完全に無視して、わざわざ団体さんがやってくるのを手ぐすね引いて待っていたのである。……あれ、馬鹿だ。いや、アヴドゥルがいるのを知ってびびってたので、生きてるとは思ってなかったんだけども。じゃ、なんであの島で待ち構えてたんだよ、って話だよな。島に来るときに承太郎が「進路が違うぞ」って言ってたんだから、必ず立ち寄る中継地点ってわけでもないだろうし。ものすごく勘が良かったのか……。

 まぁ、一番現実的なのは「上からの指示」だろうけどね。次回登場するミドラーについても、既に潜水艦に潜んでいたことを考えると、おそらくカメオとミドラーは「ジョースターたちが潜水艦を使うらしいからその発着地点に先回りして待ち構えろ」部隊だったんだろう。命令を出したのはダービー弟あたりじゃなかろうか。となると、マニシュボーイを砂漠に用意したのもカメオだった可能性があるな。夢を叶えるスタンドと夢に現れるスタンドのドリームコンビ。割と見てみたいマッチングである。3部って割と筋立てが荒いから、いくらでもサイドストーリーが妄想出来てこれはこれで楽しい。

 次回予告で女性の声が聞こえたので「おっ、ミドラーか?」と思ったらホリィだった。普通に考えたら今回の2クール分はこのミドラー戦でおしまいになるはずだが……話数が余りそうやな。

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 ジョースター御一行の執拗なポルナレフ騙しに草、第21話。もう、このあたりの各人の言動については、ほとんど整合性考えずに勢いで進行してるよな。

 もう、確実にネタバレ不可避な感想しか書けないので万一未見の人は絶対注意だが(今更そんな人がいるとは思えないけど)、こうして見ると笑いどころの多いお話である。これがポルナレフメイン回の安定感ということか。ただ、実をいうと個人的にはこのカメオ編、元々あんまり印象が強いお話では無かった。何故かっていうと、これも完全に個人的な思い出話になるのだが、私がジョジョをリアルタイムで読み始めたのは以前も書いたようにポルナレフが便器を舐めてからで、ジャスティス編以降なのである。つまり、この時点で既にアヴドゥルは死んでおりジョースターチームは4人編成だと思っていたのだ。そのまま読み続けていたら突然知らんおっさんが孤島で出現し、それがポルナレフの心の傷になっていると言われてもさっぱり分からなかったのである。当時はまだ幼かったので過去分を遡るために書店で立ち読みなんて出来なかったし、「このアヴドゥルって誰やねん」と思いながら読んでいたのである(同様の現象は、ラストのDIO戦でジョセフが波紋を身にまとってディフェンスした時にも起こる。「波紋ってなんやねん」と。何故か「DIOって誰やねん」にはならなかった)。

 しかし、改めて見ると荒木先生のやりたかったお話は実に明白であるし、ギャグからシリアスへの移行、そしてたっぷりと間を持たせたホラーテイストなど、やはり普通のジャンプ漫画とは一線を画したシナリオ運びは、バトルものの軸を維持しながらもなかなか面白い。原作でもやけに記憶に残ったポルナレフのテンションの乱高下が、アニメだと小松さんの好演もあって更に勢いを増しているのが良い。ようやくシェリーにも台詞があったしね。シェリーの中の人は小松由佳という人。あんまりアニメ声優としては見ない名前だが、どっかで見たことあると思ったら「パンスト」のスキャンティさんの声だった。いや、アニメだったらせつなさんの中の人っていう方がメジャーなんだろうけども。どっちかっていうと外画とかナレーションメインの人やね。更に、敵役カメオの中の人はお馴染み有本欽隆氏。無駄に渋格好良くて、3人で回す舞台はまるでちょっとした洋画の世界である(テイストも丁度ホラーだったし)。カメオというと、無機的な「ランプの魔神」が突然荒木テイストの「下衆」に変貌する時の「いやだヨ〜ン」っていう台詞が非常に印象的で、あれをどんな風にいうのかっていうのが気になっていたポイントなのだが、まさかあんなに気だるげな台詞だったとは。

 で、そんな感じで役者が揃った孤島での死闘(という名の茶番)。カメオの能力についてとアヴドゥルのこれまでについては次回に回すとして、やっぱり一番謎なのはジョセフの行動である。もう、全部シリアスにやってたけど、あれって全力でポルナレフをおちょくるためだけにやってたんだろうか。承太郎と花京院がマジで驚いているのは一応理解出来るとして(そりゃね、あんだけ頑張って旅行してきたのに、あっさり先行されてるとは思わんわな)、ジョセフだけはいちいちSW財団から連絡受けて全部知ってるはずなんだよな。あのジジイ、本当にふざけてやがる。あと、無闇に笑ってしまったのが、島に到着した直後のアヴドゥルの行動である。「島に来たよそ者を物陰から観察」→「ダッシュで自宅に逃げ帰る」→「ニワトリの餌やり」。いや、仮にあれが本当にアヴドゥルの父親だったとしても、その行動はおかしいだろ。あのニワトリ、普段は誰がどこで育ててたものなんでしょうね。っつうか、そもそもあの島はなんなんでしょうね。何もかもSW財団が用意したもの、って言ってしまえば大体解決しちゃうのがずるいよ。

 更に今回のハイライトとしては、「テンションが上がって夢を語り出すポルナレフ」のシーンがあげられますね。そうか、漫画家になりたかったんやな……。ポルナレフが絵ぇ描いてるのは見たことないな。でも、もし現代の日本に出現したら内容はどうあれ結構ニーズはあると思うぞ、ポルナレフランド。ポルナレフと同じ角度で写真が撮れるトリックアートとか、亀の中に入れるアトラクションとか。園内の施設は中華料理屋、床屋、あとトイレ。タイガーバームガーデンも。そういえば、次のお願いが「ガールフレンド」だったけど、結局ポルナレフって一人身で人生を終えちゃうんだよな……作中で一番親しかった女性ってネーナやんけ。そう考えたらちょっと切なくなってきた。

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 久しぶりにジョジョの感想書ける、第19話と20話。帰省してたところにMBSの変則日程が重なったせいで18話見のがしてしまったんだよね。後からアニマックスで補完出来たからいいんだけどさ。今回も2話連続の一挙放送ってことで、溜まってたジョジョ成分を一気に補充である。狙ってんのかどうか分からないけど、何故かMBSで連続放送する時って必ず分割2話を一挙にやってくれるので助かる。

 さて、デスサーティーンである。一番気になってたのはいつものように「キャストが誰かな」というところだったのだが、「赤ん坊キャラ」→「大谷育江」という何のひねりもないド直球のキャスティングであった。倍率で言ったらかないみか、こおろぎさとみと並んで1.01倍くらいなもんである。ただ、「大谷育江の赤ん坊キャラ」は全く珍しくないが、ここまで下衆の極みでヒネた赤ん坊というのは、おそらく彼女の声優人生の中でも初めての配役だろう。っつうか、こんな赤ん坊が出てくる作品なんてせいぜいホラーぐらいのもんだ。マニシュボーイは世界中のスタンド使いも驚きのイレブンマンス! ほぼ歴代最年少のスタンド使いである。対抗馬は静ジョースターと、あと多分ネズミのスタンド使いがこれに勝てるかどうか、っていうくらいじゃなかろうか(流石にイギーとペットショップは1歳以上だろう)。

 死神13は作中でも触れられている通りに非常に特殊なスタンドであり、現実世界では一切その姿を現さない。スタンドが「精神のビジョン」であるので、その精神が無防備な「夢」に現れるために幼子のコントロールするスタンドでも最強クラスっていう理屈は何となく分かるのだが、それじゃ、彼がどのようにして現実世界で起きている状態から他人の夢へ侵攻するのか、という部分については一切描かれていないので謎が多い。後に同じ方法論で最強を謳っていたスタンドにマンインザミラーがあるが、あちらは「鏡の中に引き込むのにほとんどのスタンドエネルギーを使っちまっている」せいでスタンド自体は地味な攻撃しか出来なかった。死神13の場合、夢の中でも自由自在に世界をコントロール出来るという理不尽な強さを持つ。あくまで入れ物は「他人の夢」だから省エネ出来てるってことなんだろうか。でも、登場する夢は必ず遊園地なので、どっちかっていうと「相手の夢に入り込む」っていうよりも「自分の作った擬似的な夢空間に引きずり込む」といった方が正解に近い気がする。そう考えると、まとめて4人をいっぺんに同じ夢の中に招き入れたことにも説明が付けられるからね。ただ、冒頭で何の関係もない女性を魅了したテンプテーションの能力はどこから来たのか謎である。DIOみたいなカリスマがあるのかもしれない。あと、エンヤ婆がどうやってこの生後11ヶ月のスタンド使いにジョースター抹殺指令を出したのかも謎。発見したのは彼女が矢を使った結果だと思えば理解出来るのだが、その後どうやってDIOの軍門に下るように命じたんだろうね。結局彼の両親も、その後の人生も謎のままだし。4部とか5部の時代に成長して地元でぶいぶい言わせてるマニシュボーイのスピンオフとかあったら面白そうね。

 で、そんな強敵に対するのは、我らがいじられヒーロー花京院典明。ぶっちゃけ、リアルタイムで読んでてこれまで何度も読み返してきた身としては、ここ最近の花京院のいじられっぷりは違和感があるのだが、コラやらネタ画像がどんどん増えて、最近じゃすっかり3部を代表する愛されキャラになってしまった。理由はよく分からんのだが、この死神13戦でのちょっとイッちゃった感じなんかも、いじられる原因の1つなんじゃなかろうか。ジョジョキャラなんて大抵どこかぶっ壊れてるんだから花京院だけがこんな扱いになるのもおかしな話なのだが、ポルナレフみたいな露骨なギャグキャラでなく、スカしてるのにほころびが見えるところが愛される由縁なのかもしれない。

 そんな花京院の寝相の悪さや、対人コミュニケーション不全がたっぷり楽しめる今回。ジワジワおかしなコトになっていく花京院の表情がいちいち真に迫っていて(失礼ながら)笑える。彼が叫び声を上げるたびに中の人である平川さんの困り顔が頭に浮かんで何とも微笑ましい。一体どんな顔でアフレコしてるんだろう。彼も愛されキャラだからなぁ。ちなみに、原作読んでる時にもずっと疑問だった突っ込みどころとしては、ナイフの傷を見た時の花京院の「ボクの筆跡らしい」っていう台詞である。いや、ナイフの傷に筆跡もクソもないわ。あと、小型ナイフをこっそり携帯してたっていう事実が、なんか花京院の厨二臭い孤独設定の後押しみたいでちょっと笑える。

 その他の面子はあんまり目立った活躍は(当然)無いわけだが、ポルナレフのやりたい放題がどんどんひどくなっていってるのが、一緒に旅した時間の長さを感じさせるようで良いところかも。いや、こいつ初対面の時からこんな感じだったけども。1つだけ間違いないのは、ポルナレフに子育てさせちゃ駄目だってことだ。まー、生涯独身だったみたいだから問題無いか。ジョセフは娘を育てているので当然子育てにはある程度慣れているのだが、この時点で杜王町に残した隠し子はそこそこ大きくなっている。ジョセフ自身はそのこと知りながらこの冒険に出てるんだよな……糞ジジィめ。

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 「こいつ万引きしてますよぉ〜」がなんかお茶目で笑える、第17話。ラバソの川田紳司もいい仕事してたけど、ダン役の岸尾だいさくも実にいい仕事っぷり。ラバソとダンは謝罪方法が全く一緒なので、何の接点も無いのにコンビ芸人みたいな趣があるよな。

 ラバーズ戦、第2ラウンド。先週の話が終わった時点で「ラバーズってもう1話分やるほどの内容あったっけ?」って思ってたけど、意外に充実してる。悪党が降参してから2回どんでん返しがあるあたり、荒木先生のこだわりが感じられて良い部分である。承太郎の悪辣さ(?)もこの2回捻りのおかげで皮肉が効いている。絶対に1回目に「許す」っていった時に「どうせこいつもう一回来るだろうしなー」って分かってやってるだろ。でなきゃあんな状態で放り出すとも思えないし。当時は記録となった見開き全開オラオララッシュも正確に再現し、すっきりした幕引き。ただ、冷静に考えると領収書にお前の名前だけ書いてあってもよくわからねぇだろ、とは思うけども。あれってメモしてた奴の裏紙なんでしょうか。だとしても、メモは確か2ページにわたっていたはずなので、全ての仕返しを「領収」したなら、紙2枚分をホチキスで留めておいてもらわないと後で確定申告の時とかに財務整理しようとしても帳簿が合わなくなる可能性があるぞ(うん、どうでもいい)。

 気になるおかしな点といったら、そんなことよりもスタンドバトルそのものの方にある。「小さくなっちゃった!」とか「全スタンドが小さくなれるんならラバーズってホントゴミだな」とか、「ミクロレベルまで拡大して念写できるハーミットパープルすげぇ」とか「いくら脳内に入ったからって、ダイレクト感覚共有は出来ないでしょ」とか色々あったけども、とりあえず「こまけぇことはいいんだよ!」ということで納得することにした。しょうがない。幼い頃に原作のそれで納得しちゃったんだから。今更おかしいと思っても突っ込みなんて入れることは出来ないのです。一応前回提示した1つの問題解消策として、「ラバーズ本人は能力のない最弱キャラだと言ってるけど、本体どうしの感覚共有だけはスタンドに与えられたオリジナル能力なんじゃね?」ということで落ち着くことになった。「ラバーズはダンが痛めつけられると脳で暴れちゃうからジョセフにもダメージがいく」っていう理屈が正しいなら、今回みたいに直接スタンドを叩いたとしてもジョセフにダメージが行くのは避けられないはずだからね。それが出来たってことは、「ダンのスタンドへのダメージ≠ジョセフへのダメージ」なのは明確なのである。

 しかし、今回のバトルで謎は減るどころか更に増える。まず、ミクロンレベルで脳細胞をこね回すことの有効性。……多分意味ない。肉の芽があれだけ強い生命体なら、多分ラバーズとか無くても勝手に増えるだろう。そして、どれだけ増やそうとも、ジョセフは波紋を使えばナンボでも壊せたんだから、慌てる必要は全くなかった。基本的に、ジョジョ御一行に肉の芽は(早期なら)効かねぇよ。あと、脳細胞をこねくり回した程度では、泥人形は勝手に動かないと思うの。勝手に増え続けるラバーズってのはリアルタイムで原作読んでた時も良く分からない部分だったが、アニメで見ると余計わからねえな。これも多分、ダンが自分からは言っていない能力の1つなのだろう(考えてみりゃわざわざ敵に自分のスタンド能力を全部馬鹿正直にしゃべっちゃう奴はいないわな。男の世界でもない限り)。自分の身体の一部を脳細胞に埋め込むとリモートコントロールできるようになるとか、そういう能力か? その後の分裂増殖も加味すれば、最小最弱とは言っているが、時間さえかければ結構おっかないスタンドになっていたかもしれない。あー、でもしょせんミクロレベルなんだよなぁ。ハーヴェストやバッドカンパニーには敵うはずもないかなぁ。にょきにょきと増え続けるラバーズ軍団の不気味なんだかコミカルなんだか分からないモーションや見せ方はアニメ独特の見せ場であり、「もっとももっとももっとも」のところもアニメで大幅増量。中の人の息がすげぇ苦しそうな大サービスで、アイキャッチでも増殖しているという徹底ぶり。こうしてみると、ラバーズって色々と実験的ながらも後の発想に繋がる部分の多い良いスタンドだったのかも。良く見てみればデザインもかわい……くはないな。

 無事に2話構成の話を2つクリアし、次はいよいよザ・サンである。みんなで気が狂ったように笑いましょう。あ、ちなみに今週ちょろっとだけ登場した「ダンにおそわれる女の子」役は、奈良県が生んだアイドル、シカコこと久保ユリカだったようだ。この「一言しかしゃべらない役によく分からないキャスティング」はスタッフのこだわりなんだろうか。こうでもしないと女性キャストがジョジョに参加するチャンスってなかなか無いからね……。ミドラーが誰になるのかがホント楽しみ。

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 バイバイサンキューネッ! 第16話。さぁ、3部の中でもとりわけ意味の分からないスタンド、ラバーズの登場である。本体である鋼入りのダンを含めて、分からないことだらけの、3部のあだ花といえる存在。それだけに、この独特の空気はJOJOワールドの中でも強烈な印象を残している。まぁ、これまでの感想を振り返ると、大体の敵キャラは「強烈な印象を残している」わけなんだけども。

 まずは本体の方。「鋼入り(スティーリー)」ダンという名付け方もよく分からず、容姿を見ても「多分……現地人ではない?」というくらいのぼんやりした属性しか分からない男。承太郎にも突っ込まれていたように、登場直後の慇懃無礼な口調はあっという間に馬脚をあらわし、どんどん「荒木的低俗な悪役」に落ちていくため、メンタリティもよく分からない。そして特筆すべきはその登場シーン。何故かケバブ販売員として登場し、そこからたまたま目が覚めたエンヤ婆に突っ込んでもらって、初めて正体を現すという意味不明なサプライズ演出を施している。この登場シーン、全く意味が分からないが、原作でも案外この「おちゃらけたイメージのケバブ店員」とダンの関連性は気付きにくいものであったらしく、私の所属する某コミュニティ(基本的にジョジョはバイブルである)でも、私が指摘するまでこの「店員=ダン」に気付いていない人すら多かった。それくらいに、意味が無いのである。単なるダンの思いつきともとれるのだが、作中、心の声で「普段は5本150円で売ってるもんね」と言っているということは、」ダンは常日頃あそこでケバブ店員をやっている可能性は高く、その生態の謎は深まるばかりである。あれだけの激闘を繰り広げてジョセフをぼったくった後に堂々と承太郎からカツアゲ、更に宝石泥棒までこなすわけで、生業についてはもうちょっと考えた方がいいな。DIOもなんでこんなチンピラを見つけてくるのが上手いのだろう。

 で、そんな謎だらけの設定のダンであるが、彼の謎を説明出来る身も蓋もない方法が1つある。答えはいつもの通り、「荒木先生が思いつきで描きたかったから」だ。せっかくパキスタンに入ったのだから、(おそらく取材したのであろう)現地の食文化や、現地人とのやりとりについては「旅行記」である漫画で描きたかった。そこでケバブ販売員とジョセフのアツい戦いがとにかく描かれる。前後の雰囲気と関係無しに突然ギャグがぶっ込まれるのは、8部になった今でも変わらない荒木節。そして、そこから更にダンに出会うまでにページ数を割いていてはテンポが悪いし意味も無いので、そこからすぐに少年漫画的に盛り上げるバトルへ突入するために、シームレスでダンの登場シーンに繋げる。そうなれば、店員=ダンにするのが一番手っ取り早いのです。なるほど、納得だー。……朗らかな時代だなぁ。ちなみに、最近ではお祭りの屋台などでも見ることが多くなったおかげで日本でもすっかりお馴染みになったケバブだが、連載当時はそんなものを見る機会はほとんど無かったため、非常に珍しい異国文化として憧れたものである。すげぇ美味そうだよね、ケバブって。ダンは正体を現したあとに優雅にティータイムを楽しんでいたけど、あのケバブ焼く機械はどこにしまっちゃったんでしょうね。

 とにかくそんなダンが引き連れてきたスタンドがラバーズなわけだが、こちらも何とも不思議なスタンド。持っている特性は「超小さくて、超遠距離までいける」ということ。そして、ぶっちゃけそれ以外の特殊能力は公式にアナウンスされていない(肉の芽を持つのも特殊能力の一環?)。つまり、今回花京院達がやった「サイズ可変」の原則が全てのスタンドに適用されるならば、「超小さい」ことは特にアドバンテージにならないわけで、本当に無個性なスタンドとも考えられる。でもまぁ、普通に考えたら、単に小さいだけのスタンドが脳に潜り込んだからといって、ダンとジョセフみたいな因果関係にはならないだろう。ダンが説明していないだけで、「感覚共有」も能力の1つとして超自然的なパワーが与えられているのだと思われる。でないと本当に「史上最弱」になってしまう(まぁ、後世にサバイバーによってこの記録は塗り替えられるわけだが)。

 「脳に潜り込むことを前提条件として、高次の感覚リンクを産みだす能力」がラバーズの能力だとすると、やはりこれも荒木先生がやりたかった絵面なんだろうな、ということがよく分かる。少年漫画ではたまに出てくる「俺が死ねば仲間も死ぬぞ」シチュエーションを設定することと、「スタンドが傷つけば本体が傷つく」という割と馴染んできた設定をひっくり返すという逆転の発想を繋げて、それを「脳で暴れる」というなんか適当な理由づけて説明する。このファジーさがスタンドバトルの醍醐味。そして、作品世界でもまれにみる「小さくなれるよ」というファジーさ。この後二度と出てこない設定であることを考えると、大体「キン肉マンがにんにく食べると大きくなる」と同じくらいに適当な設定である。幸い、ジョジョの場合はこの後「小さくなれば楽勝なのに」なんてシーンはあまり登場しないのでそこまで違和感はないし、クラッシュなどのサイズ可変のスタンドも現れるので、一応意味の無い設定とも言い切れない。ただ、すごくナチュラルに「小さくなるぞ!」っていってる花京院や、「これってものすごくスタンドパワーを使うぜ」と言ってるポルナレフを見てると、やっぱり笑えてしまうのである。「スタンドパワー」っていう言葉もあんまり出てこねぇよなぁ。

 あと、今回アニメで見てて初めて気付いたのだが、ハーミットパープルの念写能力も地味に高性能である。一発で自分の脳内にいるラバーズの映像をヒットさせたのは肉の芽(DIO細胞)の探知能力があったということで納得出来るが、ラバーズがあの大きさで画面に映ったってことは、電子顕微鏡並の高倍率ズームも搭載している。……「魂のビジョン」って便利だよな。

 次回はいよいよ3ページ分のオラオララッシュが待ち構えている。承太郎さんがここまでビキビキ怒るシーンは後にも先にもなかなか無いことなので、たっぷりと楽しみましょう。やっぱり承太郎さんは最強だよな。どう考えてもあの人間ブリッジが支えられるとは思えないもんな。

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