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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 30分間小野と小野しかしゃべってねぇぞ、第16話。一応SW財団の男(電話口)とか溶かされたじいさんばあさん(うめき声)とかもあったけども。あと大川さんのナレーションね。「バックトラックをしたという記録は……ないッ!」。楽しそうだなオイ。

 正直、30分で入る内容かどうかは不安だったのだが、やや駆け足気味とはいえ、割と綺麗に収まった一本。4部に入るとバトルも色々トリッキーになるし、他の部でも一切人間どうしの語り無しでの対決ってのは珍しいので、普段とは随分毛色の違うバトルになった。改めて観るとこのエピソードも色々と上手い部分があるということが再確認出来るので、いつも通りの不可思議要素と合わせて見ていこう。

 今回、久しぶりに観て再認識した一番のポイントは、先代主人公の承太郎と、メインとなる主人公の仗助の関係性の妙。3部があまりに王道展開であり、2部3部から人気が爆発したこの「ジョジョ」という作品の背景もあり、どうしたって「ジョジョ」シリーズの主人公といえば承太郎のイメージが強い。3部・4部・6部(あと一応5部)と立て続けに登場したことにもそれが確認出来て、ジャンプ史上最強主人公の1人にもカウントされる承太郎は、圧倒的カリスマ性を誇るヒーローである。そして、こういう圧倒的主人公がいる漫画ってのはなかなか「代替わり」がやりにくい。ドラゴンボールみたいに開き直って子供や孫の代まで悟空一本で引っ張るという手も無くはないが、やはりジョジョが「血と誇りの物語」である限り、不変の存在というものは認められるべきではない。ジョセフがよぼよぼになって勇退したことも、かなりの英断であるはずだが、承太郎の処理ってのは一歩間違えば4部を崩壊させかねない、危険因子だったはずだ。

 アンジェロ戦でも共闘した2人だが、改めて2人の関係性を見つめる良い機会となったのが今回の「狩り」。そこで見せつけられるのは圧倒的な承太郎のスペックである。一応生物系の学者だから、っていう理由は無くはないのだが、「生物の先生かよぉ、オメーはよぉ〜!」と突っ込まれそうなくらいに圧倒的知識と経験から、およそ不可能と思われるミッションをこなしていく承太郎は、3部ファンから見ても文句無しの強さである。まぁ、考えてみりゃ不良(仮)になる前は学業成績優秀なお子さんだったらしいので、そもそもお勉強はあまり嫌いではないんだろう。いっつも思うのだが、ジョースターの血(ジョセフとスージーQからホリィが産まれた家系)に承太郎らしさって欠片も感じられないのだが、空条貞夫の方の血が濃いんだろうか。承太郎の人生ってのはいつみても不思議である。将来、娘が跳ねっ返りになっちゃうあたり、親の因果が子に巡ってる感じはあるのだけど。

 そんな圧倒的存在感を持つ承太郎に比べて、仗助の方は何となくジョセフとの血縁が感じられるキャラになっているので、どこまでいっても2枚目にはなりきらない。まぁ、そもそも「その辺の街にいるちょっとお馬鹿だけど普通の高校生」なわけで、あまりあからさまなヒーローらしさが出てしまうのもおかしいのだが、この絶妙な卑近さ、情けなさも仗助の味。しかし、そればっかりでは「黄金の血脈」の後継者としてはいささか頼りない。そこで、承太郎のすさまじさを維持しながら、仗助にそうした「誇り高い魂」の片鱗を見せる、というのがこの「狩り」の目的だったわけだ。承太郎が鼠の針を積極的に掴みに行って負傷しているのに対して仗助は「何となく」針を弾いたり、百戦錬磨の承太郎に比べて勝負弱そうに見えながらも要所はバシッと締めたり、そうしたところに仗助の「らしい」格好良さが見て取れる。新しい主人公を立てて、旧主人公も(貶めず)見せる、このバランス感は大したものだ。実は承太郎に比べると仗助って能力が便利過ぎるので、そのあたりの恩恵もあって、今後承太郎と仗助が共闘する場合ってのはその辺の差が際だつバトルになるのだが、今回の鼠との対決では、仗助は能力の強さ以外の部分で魅せてくれているのが特徴的なのだ。

 さて、そんな2人の敵として立ちはだかったのは、史上4体目となる人間以外のスタンド使い。オランウータン、犬、ハヤブサときていよいよネズミにまでスタンド能力がついちゃうあたりがいかにも杜王町。音石明もなんて暇の潰し方してやがるんだか(あの弓矢でネズミを射殺せるのって、結構すごいスキルだよな)。この後も猫(?)やら亀やら色々とスタンドを使う動物は現れるが、今回のネズミのポイントは、全く同じスタンドを使う個体が2匹登場するところ。こういうデザインのスタンド使いってのはかなりレアな気がする。「同じ能力を共有する」っていう意味ではブンブーン一家くらいしか思いつかないけど、他にもいたかな? このことから、「同じ種の動物をスタンド使いにすると全て同じ能力を発現する」という理屈が推論されるわけだが、イギーの例なんかを考えるとある程度知能のある生物は「個性」が分かれるためにそうはならないらしい。SW財団には矢を使ってもっと色々実験してほしいところだけど。

 ネズミたちは能力を手に入れたことでこれまでとはまったく違った生態系を生きることになり、縄張り争いをしていた他の個体を虐殺し、さらに食料を得るために人間まで襲った。ネズミは雑食なので肉を食うために狙撃するところまではギリギリ理解出来るが、流石に冷蔵庫に保管するのは無理がありすぎるけどな。ネズミ本体があのサイズの肉塊を運べるとは思えないので、スタンドを上手いこと使って移動させたんだろうか。ひょっとしたら2匹が協力して動かしたのかも。全く同じ能力を持つ2体が縄張り争いせずに共存していたことを考えると、全くの他人(他鼠)ってこともないのだろう。ひょっとしたら兄弟や夫婦だったのかもね。

 ネズミのスタンドはシンプルに針を発射する攻撃専用スタンドだが、「スタンド毒」っていう訳の分からない概念が出てくるのが面白い。あくまで承太郎が勝手に名付けただけだが、実際の肉だけでなく、スタンドのビジョンまでも溶かしてしまうあたりはやりたい放題である。ま、今現在ジョジョリオンで似たような現象が起こってる最中ですけどね。承太郎のようなハイスペックな追跡能力が無ければ、ひょっとしたらこのネズミが街に放たれ、甚大な被害が出ていた可能性もある。そう考えるとやっぱり承太郎(とSW財団)ってすげぇな。正直、わざわざ仗助を引っ張り出さずにレッチリが使える音石を連れてきた方が処理は楽だった気もするが……まぁ、流石に囚人を引きずり出すわけにもいかないからな(まぁ、承太郎は牢屋から勝手に出てきたことがあるが)。

 今回は劇画タッチの濃い作画も多めで、4部にしては珍しく締まった空気で仗助が決めてくれたエピソード。そして次回はいよいよ岸部露伴が杜王町の革新に迫る(なんか毎回「いよいよ」って書いてる気がするけど)。この「露伴の冒険」から、ついに4部も本格始動といったところ。杉本鈴美のCVが誰になるかが今から気になります。

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 前後編エピソードの間にオープニングが変わるという謎采配、第15話。もうちょっと切りのいいとこあったんじゃねぇのか。今回のオープニングはまだ1回しか聞いてないけど、あんまりジョジョ風味は無い? 映像の中ではまだ未登場の重ちーに加え、何故か間田、玉美のちっちゃいコンビがやたら目立ってたり、やたらシュールな造形のシンデレラ&辻綾のインパクトが強かったり。全体的にシリアス強めになってるはずなのに微妙に面白い。そしていよいよあの人も登場、かね。

 ま、オープニングが変わってもお話は安定して続くわけです。今回はVS露伴の後半戦。前回「そんなにやることないんじゃ?」と思ってたが、案の定尺は余ったらしく、アバンは前回の繰り返しになっていたり。まぁ、その辺はしょうがないわな。しかし、改めて観てみると色々考えることもあるので、本線はさておいていくつか見ていこう。

 まず、原作でもちょっと不思議だったのが仗助と億泰の行動について。彼らはたまたま康一が露伴の家に入っていくのを見て、いつも通りの好奇心から露伴宅のベルを鳴らして接触を持っている。その結果、記憶を制御された康一に言いくるめられて一度は帰ったはずなのだが、康一の手の怪我を見て異常事態を察知し、わざわざ窓と屋内からの二面作戦で露伴にアタックしている。このあたりの話は露伴の推測だけでさらっとながされているが、改めて観るとすげぇ不思議なのだ。だって、手の怪我について気付いたなら、仗助たちだったら普通は「どうした康一?」って聞くよね。確かに異常事態ではあるが、そこまででかい怪我でも無かったし(実際康一は気付かなかったくらいだし)、ちょっとその辺でひっかけた程度の怪我と考えれば、「どうしたんだよ」とサラッと聞くのが普通の対応だろう。しかし、仗助たちはその怪我から「なにかヤバい」ということを一瞬で察知し、示し合わせて「気付かなかったふり」をして一度帰ったように見せかけ、その後こっそりと露伴邸を再訪するという念入りな対策を講じている。まぁ、億泰はアホなので本当に何も気付いてなかったところを、仗助が「ナンかおかしーぜ」ってんで呼び止められた、と考えれば億泰の行動は自然なものなのだが、仗助のこの洞察は尋常じゃない警戒っぷりである。丁度次週のエピソードでは仗助は割と間抜けな様子を見せてしまうわけで、なんか微妙に仗助のキャラに合わないのだが……まぁ、ここまで徹底して意表を突き、「露伴に不利な状況」を作らないと勝てないくらいに無茶なスタンドなんだよな、ヘヴンズドア。

 そして、このヘヴンズドアを巡るあれこれも色々と想像すると楽しい部分。スタンド最強談義などでは必ず一度は名前が挙がるのがこのスタンドで、確かに対人間戦で一度発動してしまえば、どんな都合のいい命令でも書きたい放題なわけで、負ける道理がない。さらに、後になると単に人間を操作するだけでなく、物理法則まで無視した「現象」すら生み出せることが分かる(時速○Kmで後ろに吹っ飛ぶ、など)。つまり、「書いたことが実現する」という恐ろしい能力であり、史上もっとも好き放題出来るスタンドだ。一応、人間相手は「感性が合う」必要がある、という制限が最初期に設定されていたが、後になって仗助にもばっちり書き込めていることを考えると、その制限もあまり重要ではないらしい(露伴の作品は誰の心にも響くということだろうか)。ついには紙さえ必要としなくなるヘヴンズドアがどんどん強くなっていく過程は、やっぱりなんだかんだ言って荒木先生も使いやすいキャラだったんだなぁ、っていう裏事情が透けて見えそうだ。まぁ、能力の割にはこれから何度もピンチに遭遇するわけだが……何故か本体が目の前にいない試合が多いからなぁ。

 さらに、ヘヴンズドアの副次効果として、「身体が本になるから自由が利かない」ってのもあって、先週の康一・間田は地面に突っ伏して動きづらそうだったし、億泰に至っては身体中がびよんびよんになっているので動くこともままならない。どういうデザインの本になるかには個体差があるんだろうか。これまでの例を見ると、億泰のデザインだけ個性的すぎるんだけどね。そして、そんな中から「ページをもぎ取る」というアクションも可能で、おそらくこれにより「魂のエネルギー」が奪われてしまうのだろう。体重が軽くなり、体力もなくなる。わずか数枚破られただけで康一の体重が半減したのは流石にマズいと思うが……まぁ、多分「数枚」に見えたのもあくまで概念上の問題で、あの紙片に康一のデータ(人生)の大部分が記録されているってことだろう。さらにもっとよこせとせがむ露伴はマジで鬼畜。ちなみに、むしり取られたからと言って記憶を失うわけではないようだ。ページをもたれた状態でも康一は自然に億泰たちと会話出来てたしね。やっぱりそう考えると単なる「ビジョン」でしかないんだろうな。

 まぁ、色々と考えてみるものの、最大の謎である「吹雪の夜のリーゼント」は結局分からずじまい……実際のところ、あれを何らかの伏線にしてお話を作る予定はあったんだろうか。一番安易なアイディアは仗助のタイムトラベルエピソードだと思うのだが、この時点でそういう腹案があったのか、それとも単なる思いつきだったのか。……荒木先生のことだから後者かなぁ。あまりにも思わせぶりな描き方だったもんだから、読者の大半は「これ、後で謎解きが来るぞ」って思ってたもんだがなぁ。まぁ、たまたまそういう人がいたんだろう。世の中には良い人がいっぱいいるんだ。ひょっとしたらこっちの世界の仗世文だったのかもね。

 さて、漫画は一ヶ月休載でめでたしめでたしオチ。露伴は編集になんて理由を説明したんでしょうね。傍から見たら単なる傷害事件なのだが……仗助が直さなかったところをみると、お互いに痛み分けってことで示談になったんだろうな。ここで因縁が出来て以降の仗助と露伴の関係性、いかにも「たまたま同じ町にいるから一応知り合いなんだけど、お互いに相手が嫌い」っていうリアルな付き合い方が好き。メインキャラどうしがこういう関係ってのも珍しいよね。

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 不動産屋ってお前か!!! 第14話。いや、確かに冷静に考えれば「露伴の住所を知ってる不動産関係者」ってアイツなわけだが……まさかこんなところでご尊顔(正確にはご尊背?!)を拝めるとはね……貴重な背中です、広くて立派な背中じゃぁないか。

 さぁ、いよいよお出まし、第4部きっての問題児、岸部露伴大先生である。漫画作品には漫画家が登場する機会が多く、これは当然、漫画家って職業の人間が描く作品に、実体験を導入しやすいためだ。いわば、非常にお手軽で安易なキャラクターといえる。正直、露伴が初登場したときにも、何となく「安易だな」と思ったような気がする。私生活が一切見えない(見えても何言ってんのか正直よく分からない)荒木先生が、いよいよ漫画家をキャラとして登場させてしまい、そこから裏方に徹していた荒木先生の人間性がにじみ出てしまうんじゃないかと、幼いながらにそんなことをちょっと考えた記憶がある。実際、「原稿は4日、カラーなら5日かな」なんてのは荒木先生そのものだし、その他諸々のキャラクター性も、荒木飛呂彦という人間が反映されているのは間違いないキャラだ。しかし……まぁ、おかしいわな。登場時に見せた蜘蛛のくだりが一番分かりやすく「やっぱりおかしいよスタンド使いども」を表す端的な情報として提示されているが、その他の部分に関してもここから先どんどん変人度合いは増していく。まぁ、それと同時に人間味も増していくことになるのだが。強いて問題を挙げるなら、実は荒木先生の方が露伴よりもよっぽどおかしな人の可能性があるってことだな。あの人、本当にネジ外れてる部分があるからな。いや、良い意味でですよ。うん、良い意味……。凡百の人間にこんな漫画描けるわけないですからね。

 さておき、そんな「荒木先生の映し身的なサムシング」である露伴だが、そこには諸々の願望が反映されている。自由な住環境、恵まれた人間観察のための能力、そして否応なく巻き込まれていくドラマティックな人生。そうした「創作活動がこうだったらいいのに」が露伴邸にはあふれている。いや、それにしたってアニメで描かれてる仕事場、流石に広すぎるとは思うけど……1人で使ってるくせにテニスコートぐらいの広さはあるよな。康一君と間田が小さいから余計に広くみえるわ。原作だとここまで無茶な広さではなかった気が。まぁ、狭い部屋だと、来週展開されるVS仗助戦が描きにくいからね、そのあたりの都合も考えての誇張演出なんだろうけども。ちなみに、屋敷の内部構造についてはしっかりと「辻褄が合う」デザインになっています。特徴的な折れ曲がった階段、しばらく後で割と面白い事件の舞台になる場所なので、一応チェックですよ。

 今回、露伴の百面相を描く部分に作画リソースが割かれており、間田の顔とか色んな部分が割と適当なのだが、今作は思いっきり原作に忠実に描かなきゃいけない部分とそれ以外でなるべくギャップを付けないように画面を構成しなきゃいけないので、その間の部分での落としどころがなかなか難しい。濃いシーンに合わせると作業量が半端じゃなくなっちゃうし、大事なシーンもお茶を濁すと、それはそれで原作ファンから不満は出るだろうし……今回は露伴がブチ切れた時の顔なんかがちょっと微妙なところがあったからねぇ。いや、難しいのは分かるんだけども。そして、特徴的なのがいわゆる「ジョジョ立ち」に分類されるヘンテコポーズ。露伴も相変わらず立ち姿が変なのだが、確かに漫画のコマを1つ1つ再現するとそのポーズだったな、っていうシーンがいっぱい出てくる。1枚絵だと(変には違いないが)なんか様になってるのに、アニメの中で動きの一部分として描かれるとどうしても違和感があるのは致し方ないかねぇ。「君の記憶をもらう!」のシーンとか、確かに原作と同じポーズなんだけど、なんか妙にカマっぽかったぞ。

 とりあえず、今回は前編ってことでホラーっぽい締め方で区切り。本になるとこで終わりじゃないのはちょっと意外だったけど、次回の冒頭でそれがくるわけだね。ってことは仗助戦でまるまる30分なんだよな。そんなにやることあったっけ?

 ちなみに、櫻井露伴については「まぁ、OKかな」って印象。神谷露伴はもう少し「怜悧さ」とか「狡猾さ」みたいなものが際だってたけど、櫻井露伴はややもっさりしつつも「すごみ」みたいなものがプラスか。後々ヘヴィーなバトルに巻き込まれて肉弾戦(?)になることを考えると、こっちでもいいな、っていう気がする。まぁ、勿体ないから神谷兄ぃは5部以降でなにか良いキャラに充ててあげてくれ。ギアッチョとかどうだろう(いいキャラ?)

 今日のまとめ・なんで康一君のおねーちゃんって微妙にエロく見えるんだろう。

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 ウルジャンのCM、なんでヒロイン揃い踏みなんだよ、第13話。うるさくてしょうがないわ。全員そろってゴマ蜜団子渡してるし。カオスだ。来月は誰が出てくるんでしょうね。家政婦の虹村さんとかかな。

 インタールードみたいなイメージのエピソード。ジョセフはこの後ほとんど登場しなくなるし、新キャラとして登場した透明な赤ちゃん(一応、静ジョースターって名前になるが、ここでは「透明な赤ちゃん」が名前ってことでいいだろう)も今後ほとんどストーリーには関わってこない。あくまで仗助とジョセフの関係性に一定の結末をもたらすためだけに与えられたお話である。……と思ってたんだけど、改めて一本のシナリオにまとめられると、割と面白いな。ジョセフのキャラが活き活きするとそれだけでだいぶコミカルになるし。元々仗助ってシリーズ屈指のギャグ向き主人公だからツッコミのノリも歯切れが良い。このあたりは荒木先生も色々とテイストで実験的なことをやっていたのかな。この後の未起隆のエピソードなんかも似たようなテンションだし、4部の敵にとぼけたヤツが多いのは、トニオ→今回の話、で「日常回でも充分スタンドの物語は描ける」っていう自信が持てたからなのかも。

 改めて検討すると、今回のお話も謎が多い。最大の謎は赤ん坊がどこからやってきたか、という部分だ。両親は結局分からずじまいだし、あんな辺鄙そうなところに一人うち捨てられていた意味も分からない。一番ありそうなのは、あの厄介なスタンド能力に匙を投げた両親が我が子を捨ててしまったという展開だが、その後SW財団が調査しても両親が見つからなかったってことは、近所にそうした育児放棄があったとも考えにくい。まぁ、逆に考えれば、かなり遠方から赤ん坊を捨てに来たってことになって、地元の人間でなければあんな辺鄙なところに捨ててしまった理由も何となく分かる気はするが。余所者がおいそれと町中に入って「拾ってもらえそうなところ」に捨てるわけにもいかないし、街中と郊外のギリギリの野原に捨てていったのもしょうがないと見るべきか。流石に裸の赤ん坊をそのまま投げ出したとは考えにくいのでそれなりの付属品とか、収納してた箱なんかもあったんだろうけど、それらは全て透明になっちゃった、って事……かな? まぁ、分かりませんけど。

 そしてもう1つ原作で不思議だったのは、大金を叩いてジョセフが買い物をした時に、何故仗助がその事実に全然気付かなかったのか、っていう部分。カートに山盛りの買い物をしてジジイが出てきたならその時に気付いて怒鳴り散らしていそうなものだが、原作にそうした描写はない。今回アニメではそのあたりの繋ぎが(ちょっとだけ)出ており、人の目を気にした仗助が慌ててベビー用品店から逃げ出す様子が確認出来る。よっぽど慌ててたんだね。普段は自分の不良っぽい風体とか回りの目なんて全然気にしないのに……変なところで繊細だな。まぁ、逃げ出した後も特にジジイを怒った様子もなかったので、仗助も案外「どうせベビー用品だし、大したことないだろ」くらいの考えだったのかもしれん。親子揃って適当な金銭感覚だな。ちなみに、この時の13万円はきちんとジョセフが後で補填してくれています。まぁ、この大きな金の出入りが後々また不幸を呼ぶことになるのだが……。

 透明な赤ん坊のスタンド能力は、一切敵意もなければ利己的意識もないものなので、スタンド研究の際には興味深い存在である。自分を守るために発現しながらも自分を傷つけるスタンドというと、近い存在では3部でホリィが産んでしまったイバラのスタンドがある。あれは完全にコントロール不能になってしまっていたが、考えようによってはアクトン・ベイビー(赤ん坊のスタンド)に近い存在といえるかも。あとはチープ・トリックとかも仲間になるのかなぁ。人間でも未熟だとなかなかスタンドが使いこなせないので大変ね。猿や鳥や亀でさえスタンドを操れるというのに……。

 まぁ、そんなわけですったもんだがありながら、最後にはジョセフが父親らしい格好良いところ見せてめでたしめでたし。まー、元々索敵能力に優れるハーミットパープルがあるんだから、念写とか波紋とかで何とかならなかったのかって気もするのだが……もうジジイにそんな器用なスタンドの使いこなしは出来ないんでしょうかね。波紋の鍛錬を続けてれば師匠みたいに若い姿をずっと保てたものを……。時たま思うのは、こうして老衰で思考が鈍っていく間、ジョセフはストレイツォのことをどう思っていたんだろう、ってこと。足腰が不自由になり、色々不便になって、あの男のことを少しは理解出来るようになったのか、それでも人間の摂理に抗うことは認められないと思い続けていたか。まぁ、ジョセフの場合は隣にスージーQっていういい奥さんがいるからなぁ。あのばあさんと生活してたら、なかなかボケる暇なんてないだろ。実際、この後また元気になるみたいだしな。最終的にジョセフはいくつまで生きたんでしょうね。ひ孫の顔を見てから逝ってるはずなんだけど。まー、ひ孫はアメリカでムショにぶっこまれてたけどなぁ。

 さて、次週はいよいよあの漫画家先生が登場。CVが神谷浩史から櫻井孝宏に変更になっているってのはどう転ぶか分からないが、まー、櫻井なら問題無くやってくれることでしょう。そういや、今週わざわざ集英社の人が原稿取りに来てましたね。この時代なら別に郵送でも良い気もするのだが……わざわざ宮城県まで出張ってくる編集さんもお疲れである。しかも自宅じゃなくてその辺のオープンテラスで原稿渡すって……割とセキュリティが杜撰だよな……。

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 音石のギターしゃべりすぎ問題、第12話。「イエェス」の時点で吹いたけど、カアチャンコロシテヤルゥは絶対口でいうてますやん。

 前回の作画リソース節約分を一気に吐き出したような気合いの入った一本。12話目ってことは一応クールの境目、1クール目の締めとも考えられるわけで、なかなか良いバランスででかいマッチを持ってきたことになる。レッチリさんの電気ビリビリエフェクトもなかなか見映えがしたし、何よりもこれまで散々溜めて満を持して登場した音石明のキャラが(そして顔が)実に濃い。荒木先生のロックミュージックへの愛着と偏見が凝り固まったような見事なキャラになってるよなぁ、音石。まぁ、実際は19歳で音楽で食っていこうとしてる単なるフリーター(?)なので、人間としてもあんまりほめられたもんじゃないのだが。多分レッチリを身につけてからは軽犯罪は犯し放題だから働いてないだろうし。でもスタンドの強さってのは精神力の強さだからなぁ。こんなヤツでも熱意は本物なのかも。とりあえず杜王町でくすぶってないで東京出て頑張れよ。メンバー募集、当方ギター及びスタンド。

 さて、そんな音石の操るレッチリであるが、こうして改めて見ると色々と謎の多いスタンドでもある。前回も「レッチリのパワーが消費出来る電力に比例するのは何故?」っていう疑問を提示したが、今回はさらに、彼の遠隔操作能力についても言及されている。あくまで康一が勝手に考えていただけなのでもしかしたら事実に反している部分もあるのかもしれないが、音石自身がラジコン飛行機を持ってきたのだから康一の推測は大体合っていたと見るべきだろう。となると、彼のスタンドは「電気のある場所なら、直接電線などで接続しなくても、電気供給さえ可能なら無限遠まで遠隔操作出来る」ってことなのだろうか。バイクやラジコンのバッテリーでは大した実力も出せないのでまだいいが、極端な話、大容量のバッテリー1つを宇宙まで飛ばせば宇宙空間でも戦えるスタンドってことになるんだよ。他の遠隔操作スタンドとは比べものにならない汎用性だよな。似たような性質を持つスタンドに5部のクラッシュがいるが、あれもひょっとして水さえあれば無限に射程を伸ばせたんだろうかね。

 あと、「レッチリが取り憑いてるならリモコンの電波も関係無い」って言ってたのもよく考えると分からないよな。つまり、レッチリは意図して電気回路に働きかけをし、飛行機を操縦出来るような精密動作が可能ってことなんだろうか。例えば遠くのパソコンに電流として流れ込んだら、ハッキングみたいなことが出来るんだろうか。もしそうだとしたら、現代社会ではすごく強くて強すぎるくらいのスタンドである。ひょっとして、先週の「仗助の家のテレビにいたレッチリ」もマジで液晶の回路をいじってレッチリっぽい映像を表示させていた可能性が……。さらに、電力回収能力という破格のブースターまでもが付属するのがレッチリのすごいところ。念能力でたとえるなら強化系と変化系と操作系を全部スペシャルレベルで使えるみたいなもん。普通の送電線なんて電圧に規定があるんだから「杜王町の全ての電力を一箇所に集める」なんてことは概念的にも物理的にも不可能だと思うのだが、それをやれちゃうのがスタンドのマジカルなところ。あとついでに「東方家のメーターに全部電気料金を押しつける」っていう能力も持ってる(あくまで自称だからはったりかもしれないが)。まぁ、電気回路が操作出来るなら料金メーターくらいはちょちょいのちょいだよな。

 ガチのバトルでも、電気の力を持つレッチリは「ほぼ光速」だし「電力に比例したパワー」も持っているため、歴代スタンド能力を全て引っくるめてもトップクラスの白兵戦力を有している。Cダイヤモンドを相手に正面から打ち破ったということは、おそらくスタープラチナとのタイマンでもやり合うことが出来るはず。ザ・ワールドとかそのへんのレベルと遜色ないのである。唯一の弱点は「電力供給がない場所で活動出来ない」なわけだが、今の日本だったらそんなことはあんまり心配しなくてもいいしな。うわぁ、なんか書き連ねてたらどんどん強キャラ感が増してるよ、音石さんマジパねぇ。なんで負けたし。まぁなぁ、「3分あれば足りる」って言ってる試合で、実際に対戦始まるまでにすでに3分経ってるくらいに無駄話が好きだしなぁ。散々戦っておいて「まだ2分ある」とか言われたときは流石に笑ったわ。まぁ、アニメあるあるなんだけどさ。一度は死んだふりをしながらも必死に復活して船に潜り込み、どこかからSW財団の衣装まで調達し、あと一歩のところまで粘った精神力も音石さんの凄いところ。まぁ、あの状況でもしジョセフが倒せてたとしても、とても船から無事に逃げられるとは思えないけど。あのシーンでどうやって音石が息を吹き返し、まる見えなはずの船着き場で康一君と仗助の目を盗んで海に逃げたのかは、誰にも分からない永遠の謎なのです。あと、あんだけふざけた風体のくせにSW財団の一職員を騙って押しきれるだろうと踏んだ鋼のメンタルも謎なのです。他の船員も「こいつ……誰だ?」じゃねぇよ。どう考えてもおかしいだろ、そいつ。億泰があの2択で悩むのは……まぁ、億泰だからしょうがない。ちゃんとキメてくれたからいいのよ。

 その他の小ネタとしては、個人的に面白かったのは冒頭部分でモーターボートのバッテリーを調べていた仗助がちょっとオーラっぽいものをまとっていた部分。あそこのシーンは原作でも分かりにくかった部分で、何をもって「レッチリが潜んでません」と断言出来たのかは謎だったのだが、おそらくスタンド使いは意識すれば「スタンドエネルギーの流れ」みたいなものを感じられるってことなんでしょうね。まぁ、仗助のことだから、いっぺんバッテリーをぶっ壊して直す行程を踏んだ可能性もあるけど。これの上位バージョンというか、よりはっきり能力としてあらわしたものが、生命エネルギーを感知してスタンドか非スタンドかを調べられるゴールド・エクスペリエンスである。

 さて、無事にジジイを確保することに成功したが……まぁ、ジジイってこれから先も特に出番があるわけじゃないんだよな。次回のお話が唯一の活躍エピソードだもんなぁ(一応そのあともう1回シナリオの重要なポイントに関わることになるけど、その時はジョセフ自身が大事なわけじゃないし)。そう考えると、来週は「ジョセフジョースター、人生最後の活躍」です。心して見よう。

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 仗助がやってたのはグラディウスなんですかね、第11話。原作だと具体的にどんなゲームかは出てなかった気がするけど。ちなみに作中時間なら99年だからプレステ全盛だが、掲載時期を考えると実際やってるのはスーファミかな。なんかメガドライブみたいな色したハードだったけどな。

 レッチリ戦の開幕。4部に入って初めての「巨悪」と呼べる敵キャラとの対戦だ。レッチリさんは4部のスタンド中では突出して戦闘能力が高いにも関わらず、「電気」というテーマ性があるので日常生活の諸々と絡めて変なシチュエーションを作り出すことが出来る性質が秀逸。今回も、別に堂々と東方家に登場すればいいだけなのに、何故かテレビ画面の中で寝っ転がっていたりする。あれ、スタンドの「電気」っていう性質だけを考えたらおかしな話なんだけどな。ものすごく高度な電子的操作を駆使してブラウン管に自分の映像を投影していたんだろうか。いや、単に「ちっちゃなレッチリ」があの空間にいたと考えることも出来るけども。スタンドは大きさを自由に変えられますからね!(死んだ設定)。ちなみにその他にも、今回「電力によって強さが上下する」という設定も確認されている。登場時は具体的な説明は何も無かったし、そういう設定は自然発生的に出来るものではないので、ここでちゃんと「電力の切れ目が力の切れ目」ということが表示されることで、後の対決の時に攻略の糸口が掴めるようになっている。考えてみりゃ、スタンドってのは「精神力の具現化」なわけで、音石明の精神力が電気とつながってパワーを増減させるというのも妙な話なのだが、まぁ、おそらく本人が「電気のスタンドだ」と認識し、その性質を十全に慣らして運用出来るようになったとき、自然に「大電力なら大パワー」というイメージを作りあげたのだろう。キルアの念と同じ理屈。ひょっとしたらやろうと思えばマジで巨大化とかも出来るかもしれませんね。

 しかし、実際のレッチリさんはガタイのいいCダイヤモンドやザハンドに比べると随分小柄。デザインだってそこまで「強キャラ」感は出ておらず、鳥のような顔の造形はむしろコミカルですらある。それでも原作だと迫力のあるシーンは充分強そうに見えるようになっており、東方家でのマッハパンチ、電力回復後の小指クイッなどは、小さい身体だからこその怖さみたいなものも感じられる。近いところだと案外フリーザ様あたりを参考にしているのかもしれない。ただ、残念ながらアニメの映像になると、クチバシ部分の間抜けさが先に立って、なんか微妙に格好悪く見えてしまっている気がする。具体的なデザイン以外にも、「終始電気でピカピカしてるしバチバチしている」という電気の演出がアニメではなかなか難しく、微妙に安っぽい「黄色いなにか」になってしまっているのも見映えが良くない原因なのかも。以前虹村邸で出てきた時には薄暗い場所との対比で鮮烈な印象だったのだが、今回はだだっ広い野原の真ん中で黄色かったので、貧相なボディラインばかりが気になってしまった。むしろ電力を失って色がくすんだ時の方が、落ち着いた色味になって顔の造形にも迫力が出ていたような気もする。まー、この辺は荒木絵の全部が全部を100%アニメで再現しきれるわけではない、っていう限界のラインなのかもね。

 そんなレッチリさんを前にして、先週までのんびり飯を食っていた男子高校生たちも急激にシリアスモード。特に億泰はここが一番シリアスな見せ場ということで、戦闘後に悔しがる表情のカットなんかは非常に良く描けている。きっちりジョジョらしい「頭を使った」戦い方でレッチリを追い込んでいるにも関わらず、どこまでも「単細胞な部分」がクローズアップされて戦局を左右させているのが面白いところだ。振り返ってみると、これまでのジョジョってどのシリーズでも、どの戦闘でも、基本的に「頭の良い」試合ばっかりなんだよ。元々「能力頭脳バトルもの」としてデザインされているので当たり前ではあるのだが、全員がクレバーということになるとなかなかキャラ差も生み出しにくい。3部のポルナレフなんかはおちゃらけムードも含めてそのあたりの「クレバーになりすぎない」絶妙なラインのおかげでキャラが立った好例だが、億泰はそうした「間抜け」デザインをさらに一歩進めて、「アホだからこその見せ方」というのがより先鋭的になっている。この後、船の上のシーンでも億泰の「アホなりの戦い」は見せ場になっているし、これがどんどん極まっていくと、5部ではナランチャが「全部ぶっ壊しても勝てばいい」という腕白戦法をとり始めたりするわけだ。荒木先生、絶対アホを描いてる時は楽しんでるはず。

 広々とした野原での死闘。なんかもう、バイクでどれくらい移動したんや、とか、承太郎たちがのんびり歩きすぎだろ、とか色々と突っ込みどころはあるものの、とりあえずの痛み分けで終了。考えてみりゃ、主人公クラスをこれだけ相手取って見事出し抜き逃げ延びたレッチリさんは敢闘賞ものだよな。この後もっと健やかに成長を続けていれば、主人公すら上回る実力者になっていたのかもしれない。でもなぁ、結局音石も「アホ」サイドだからなぁ。こんなに暗殺向きのスタンドなのに、これまで承太郎の存在を放置していたんだから、やっぱりどこか抜けてるんだろうなぁ。時間が止められるつっても、寝込み襲っちゃえば一撃だろうに。どうせホテルの滞在場所も分かってるんだしさぁ。よっぽど形兆がその実力を水増しして伝えてたのかな。

 さて、来週はいよいよジョセフが正式に登場。そして実は割と珍しい「仗助と康一の共闘」も見られるぞ。……康一って大体「承太郎になにか教える」ポジションにいるよな。ミートくんみたいに。

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 億泰に「おっかさん」って言われるとなんか必要以上に重いな……第10話。まー、つい最近亡くなったはずの兄貴の墓参りすらケロッとした顔で行けるくらいだから、その辺の家庭環境については割とドライなヤツだよな。これからも虹村家は億泰とお父さんの2人でそこそこ幸せに暮らしていきます(ネタバレ)。

 いきなりのオープニングカット、つまり普段使っている75秒すら惜しいという制作側の無闇な作り込みの熱意が感じられるお話。いや、そこは冒頭の意味深な包丁研ぎを入れなければオープニングくらい入るやろ、と思うわけだが、やりたかったんならしょうがない。前振りからの持ち上げ、そして落とす。起承転結をはっきりばっちり見せた、あまりにも綺麗な一本である。このまんま「世にも奇妙な物語」とか「週間ストーリーランド」とかで放送されても問題無いレベル。このショートストーリー路線は現在でも岸部露伴先生が短編で引き継いでくれているので、「荒木的短編の世界」はちょいちょい楽しむことが出来るぞ。そういえば露伴先生もトニオとお出かけしてたよな。トニオは良い奴だけど密漁はするんだ。

 放送前から随分と話題にもなっていた圧倒的飯テロエピソード。幸か不幸かこのアニメのデザイン性だとそこまで真に迫って「食べ物がうまそう」っていうほどの画にはなっていないのだが、普段のいかにもな色彩感覚とは一線を画し、ちゃんとトマトはトマトの、モッツァレラチーズはモッツァレラの色になっており、そこそこ美味そうである。原作でももちろんこの「美味そうな感じ」は再現されており、むしろ荒木先生が「イタリア料理ンまいよね」というメッセージを世界中に伝えたいが為に描かれたエピソードと言ってしまってもいい。荒木先生のイタリア贔屓は今となっては周知の事実であるが、この頃はまだそこまで表に出ていなかった。実は2部のシーザーのご飯のあたりでも既に片鱗は見えていたはずだが、今ほどジャンプ漫画の作者が表に出てくることもなく(そして元々荒木先生はそこまで表に出てくるような人でもなく)、そうした趣味の一環であるという情報は知れ渡っていなかった。また、連載当時はそこまでイタリア料理というものが日本で市民権を得ていたわけではない時代。調べてみるとあの「ティラミス」ブームが90年代初頭ということなのでいわゆる「イタ飯」ブームはちょうど始まったくらいと考えて良いのだと思うが、少なくとも今ほどモッツァレラなんかが手軽に食べられるような時代ではなかったはずだ。実際、当時まだ私は幼かったこともあるが、モッツァレラなんて食べたこともなく、「なんか分からないけど億泰が食べてた憧れの食べ物」であったのだ。この「よく分からなさ」も、トニオの料理の不可解な魅力を引き上げる一因になっていたのではなかろうか。

 そんな荒木先生の趣味爆発のイタ飯紹介だが、「スタンドバトル漫画」としては本当にどうでもいいことに終始しているのが流石。今回のエピソードは、(最後のジョセフ登場シーンを除けば)一切無くても困らないものだ。トニオはこの後4部で一切他のキャラに絡まず、登場するのは確か「町中のスタンド使い大集合」の時だけ(お店の名前だけなら会話の中にちょっと出てきたけど)。その時も「店に来るお客に気をつけマス」程度の適当な台詞を言ってただけなので、正直「いらんキャラ」である。それでも荒木先生は4部を4部たらしめるためにどうしても描きたかったのだろうし、アニメスタッフだってこのエピソードに対する作者の、そして読者の思い入れを分かっているのでカットなんかしない。あとはどれだけきちんと原作通りにエピソードが遂行できるかというだけである。「ウッチャンに対するナンチャン」とか台詞もそのまんまだったしなぁ。今ってあの2人がセットで登場するテレビ番組ってあるの?

 こうして「浮いた」エピソードなので、改めて観ると(ホントにどうでもいい)突っ込みどころも多い。まぁ、まず男子高校生2人でイタリア料理店(コース価格3500円)に行くっていう展開自体が妙なとこではあるし。原作では億泰が「金はあるんだ」みたいなことを言う台詞があったが、今回は経済状態については特に説明が無かったので「金持ってる高校生ダナー」と思うしかないだろうか。ちょっと後で金欠に悩みまくったあげくに漫画家の家燃やしたりするんだけどな。

 「俺不良だゼ」と言っていた億泰は冷静に考えると不良っぽいことってあんまりやってないのだが、確かに食い方はお世辞にも育ちがいいとは言えず、前菜のときには仗助から皿を守るために小脇に抱えたり、色々とテーブルマナーはなっていない。スパゲティをズビズビすするのも本当なあんまり良くないだろう(やり過ぎだし)。トニオさんはその辺を気にしないタイプのようだが、億泰さんは将来のためにもうちょっとその辺は気にした方がいいかもしれない。まぁ、内蔵ぶちまける料理食べてるのにマナーも何もねぇけどさ。そういえば、ひょっとしたら作中で唯一かもしれない、「学ランを脱いだ億泰」が見られるのはすごく貴重。あの学ラン、着脱時にどうなるんだろうと思ってたのだが、アニメになったおかげで「あ、やっぱりそこがボタンになってて外れるんだ」というのが分かったのは貴重な情報ですね。どう考えても指定の制服じゃないので、億泰のオーダーメイドなのは間違いない。そりゃ肩に「億」って書いてあるんだからオーダーメイドに決まってるけど。いや、でも億泰は最近引っ越してきたばかりだから、前に通ってた高校の制服という可能性も微レ存……「億万高校」とかだったのかもしれない(適当)。

 そして、最大の謎であるトニオという人間の来歴、そしてパールジャムの能力。世にも珍しい、「他人に食べてもらうためのスタンド」。一応公式には「治癒能力を持つ」部分がスタンド能力らしいのだが、調理済みの状態だとスタンド使いにも見えないということは、スタンドが何らかの効果を体内で発揮し続けるというよりも、マジでエリクサーみたいに万能薬として食材に溶け込んでしまう効果だと考えた方がいいのだろう。スタンドが1体2体潰されても平気であることはバットカンパニーやハーヴェストでも証明されてるし、トニオからしたら髪の毛を1,2本抜いてそれを混ぜ込んでるのと同じような感覚なのかな。我々からはイメージすら出来ないが、スタンド使いの人たちにとって、「他人のスタンドを食わされる」のってどんな気分なんでしょうね。パールジャム自体に味はあるのかなぁ。アニメの彩色だとなかなかどぎついカラーリングだったが、トニオさんが誇りを持っているというトマトのリコピンカラーが体現されてるんでしょうね。

 そして、何故か薄暗い調理場、清潔を旨としているのに隣室に犬を置いておくというデンジャラスな措置、味をみるために犬に食わせるという謎采配など、トニオさんは悪人じゃないだろうけどやっぱりちょっとどっかおかしい気がする要素満載なクライマックス。もう、スタッフの悪のりが加速してたっぷりホラー描写が胸焼けする程にこってり風味。原作でも印象深かったコマの1枚絵は線がシンプルになったアニメ画でもかなり再現されてるんだよな。「料理を続けましょうか」のカットなんかもそうだったし。ちなみに、原作では仗助が突っ込んでいた「包丁投げつけることねーだろ」に関してはアニメではスルーだったので、アニメだけを見た人からするとひょっとしたら「トニオやっぱりおかしいだろ」って感じるかもしれないけど、まぁ、実際おかしいからいいんじゃないかな。ところで、あのでっかく「薬用」って書かれた石けんはどこで売ってるんでしょうかね。あと、三角巾は髪の毛が料理に落ちないように付けるものなので、仗助みたいにリーゼントが出っ張ってるとなんの意味も無いですよ。

 さて、次週はいよいよレッチリ戦の幕が上がる。老いぼれジョセフはどう考えても運昇さんがそのままやってくれるだろうから、ポッポッポハトポッポなボケ老人の登場を楽しみにまとう。ちなみに今回のトニオのキャストは、アニメのサブキャラといえばどこにでも名前が出てくる名バイプレイヤー川島得愛。まだジョジョシリーズに登場していなかったのが意外なくらいだ。あと、CMではジョジョリオンのキャラが毎月交代でしゃべってくれているのだが、つるぎのCVは井口裕香だった。ゆかちにしては珍しいショタ(??)っ子である。こうして並べてみると、康穂がキタエリ、大弥がみさお、そしてつるぎにゆかち。なんか、杜王町と「化物語」の世界に不思議な繋がりがあるような……。カレラ役に堀江由衣っていうのがすごくありそう(何年後だ)。

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 麻美子を汚してはいけない(戒め)、第9話。まぁ、流石にこんだけキャリアが長いので色んなところで色んなヨゴレはやってますのでね。何をやっても尊い存在であり続けるからこその能登麻美子なのです。いや、でも流石に「チンポコ」は初めてじゃねぇかなぁ。

 先週、能登由花子についてのあれこれは全部書いちゃったので、正直今週は特にありません。他に書く事ねぇのかよ、って話だけど、今週は正直キャラ作画が微妙だったから個人的にはあんまり盛り上がってないのよね。クライマックスは……「波の音、公衆電話……ここしかねぇ!」っていうよく分からない超推理を見せた仗助かな……いや、流石に無理だろ。事前に「人のいない空き家に拉致されてる可能性が高い」というところまでは限定してたかもしれないけど、普通に市外や県外に逃げてる可能性も否定出来ないわけで、一発であたりが引けたのはかなり運が良かっただけやぞ。まぁ、最終的に2人とも何もしてないから結果は同じなんだけどさ。

 これまでのシリーズでは珍しい、「成長」をテーマにしたスタンド・エコーズ。ACT1が登場してわずか3週で早くもACT2へと進化を遂げた。いくらなんでもACT1の時代が短すぎて、リアルタイムで連載読んでた時には「荒木先生もACT1だけじゃ弱すぎて使いこなせなかったのかな」って思ったけど、今になって思えばわずかこれだけの時期でさっさとモデルチェンジさせたってことは、当初から「進化するスタンド」っていうデザインは決まってたってことなんだよね。むしろそのために1つ目の能力は弱めに設定してたって感じかな(まぁ、その割にACT3の能力が微妙過ぎる気もするのだが……)。今回の進化によって、無事にエコーズも直接的なダメージ能力を手に入れてバトルに参戦出来るようになった。ただ、実際はこの後の康一ってほとんどバトルに関与しなくなっちゃうから能力が強かろうが弱かろうがあまり関係無いんだけどな。こっから先、康一がACT12を使うチャンスってどれくらいあったっけ……ひょっとして「ドジュウ」以外の文字って使ってないのでは?

 まぁ、とにかく少年漫画の王道ですよ、成長物語。ただ、問題なのは王道的展開だけど戦ってるのがサイコヒス女だってことなんですけどね。前回は素敵なクイズボックスや単語帳料理で器用さを発揮してくれた由花子だが、今回は電気椅子の製造でまさかの電気技師能力まで保有していることが判明。流石に素人の手に余る作品だと思われるので、かなりマジで色々なことを勉強しているのだと思われる。どう考えても「大好きな康一君のために自分を磨かなきゃ♡」っていうモチベーションで機械工作のスキルは学ばないと思うんだけど、まぁ、「デュラララ」の張間美香みたいにストーカー気質が極まってくればあらゆる面から男に好かれようと身を粉にして努力するため、色んなところで強くなっていくんだろう。ひょっとしたら過去の彼氏(ターゲット?)の趣味とかに関係があったのかもしれませんね。

 しかし、そんな由花子の甲斐甲斐しい努力も、互いの想いが通じ合わないことには宝の持ち腐れ。時代は1999年、未だ町には公衆電話が溢れていた時代である。たった1本の電話、そしてプッシュ回線はボタンを押さずとも入力信号さえ発信できれば伝わるという豆知識をたまたま康一が知っていたことから、二人の蜜月はあっという間に終わりを告げてしまった。この辺りの設定、公衆電話が文化として廃れて久しい今の御時世、若い人には伝わるんでしょうかね。私個人の記憶を遡ると、この「音さえ鳴れば電話は繋がる」っていう知識は確かジョジョを読む前に一応知っていたとは思うんだ。ここで初めて見たっていう感じじゃなかったし。それなりに有名だったのかなぁ。なんかのトリビアで見たんだと思うけども。ちなみに、作中では99年だが、実際に連載されていた時期でいえば92年〜95年。この時代は電話という機械の過渡期であり、爆発的に携帯電話が普及し始めたのがジャストで前世紀末くらいだ。95年時点ではまだそこまでメジャーな存在ではなかったのだが、このしばらく後のハイウェイスター戦、さらにラストのボス戦でも携帯電話は非常に重要な役割を果たすことになり、荒木先生の時代に対する鋭敏な感覚が見て取れる。なお、時代が進んだ別世界線の杜王町では現在スマホが活躍中。

 閑話休題、そんなこんなでエコーズの「音」の能力を有効利用した後は、由花子との直接対決。一応ACT1も「大嫌いだ」を叩きつけるという活躍(?)は見せたものの、文字通りの「聞く耳持たぬ」人間には蛙の面に何とやら。まさしくスタンドバトルが「精神力の戦い」であることが分かるシーン。ジョジョって作品はあまりにも人の話を聞かない連中が多すぎやしないかという気もするが、これも仕様なのでしょうがない。圧倒的恐怖体験に康一のエコーズも進化するが、それを見て激昂した由花子もスタンドフルパワーで大成長。4部では貴重な圧倒的パワータイプのスタンドなうえに、1本1本のパワーが高い髪の毛の集合体というデザインなので、実は正面から由花子とバトルして勝てるスタンドって案外少ないんじゃなかろうか。ザハンドならまだしも、Cダイヤモンドが直接ぶつかってたら負けてた可能性もあるよな。ただ、残念ながらACT2は物理的接触を必要とする相手には滅法強かった。哀れ白髪となってしまった由花子は、最後に記念すべきゲロ台詞を残し、ボヨヨンと退場してしまうのである。あんな危険な場所、ちゃんと行政側で柵を作るなりなんなりして対処しておけよなぁ。

 改めて考えると、杜王町が舞台だと「海」というロケーションは本当に大活躍するね。現在進行形の「ジョジョリオン」でも船の上のバトルが繰り広げられたばかりだし、他にも密漁したり岩人間沈めたり、海を舞台にした話が多い。そういや他の部でも海が登場しないパートって1つもないな(7部は微妙?)。荒木先生が好きなんでしょうね。

 さぁ、そして荒木先生が何よりも大好きなものといえば、次週、「イタリア料理を食べに行こう」。ついに「少し不思議ストーリー」としての4部の本領発揮だ。億泰大活躍だぜ。あと、「とりあえず犬は殺す」でお馴染みの荒木先生が唯一(?)殺さなかった犬も登場するので犬好きの人もお楽しみに(大嘘)。

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 能登! 聞かずにはいられないッ! 第8話。前回「キャストはゲーム版から変えない方がいいなぁ」と言っていたので、この変更をどういう風に受け止めていいのか、現時点でも大変な葛藤があります。以下、今回のメイントピックは「赤﨑由花子と能登由花子」になりますのでご了承ください。ワシ、ジョジョファンだしアニメファンだけど、それ以前に声優ファンなんだ……。

 キャストの変更ってのは賛否(基本的には否)があるもので、今作の場合でも仗助・康一のキャスト変更には様々な意見が出ていた。まぁ、いざ始まっちまえばそこは流石のキャスト陣なわけで、康一なんかは今回のお話でも存分に「らしさ」を発揮しており、「やっぱり梶なら梶でいいね」ってことになる(哀しいかなそうならないことも多々あるが)。そして今回の由花子のキャスティング。ゲームやってないからそこまで強烈に印象づけられたわけではないのだが、それでもやっぱり「由花子=赤﨑千夏」という組み合わせは絶妙な配役になっており、「これはスタッフグッジョブやな」という意見が多かったと思う。ちーちゃんは本当に器用な役者だし、WIXOSSのあきらっきーが魅力を振りまいたことからも分かる通り、イカれた役でも十二分にその実力を発揮することが出来る。

 しかし、残念ながらキャストは変更された。「ふざけんなよ、何でせっかく合ってたのに変えるんだよくぁwせdrftgyふじこ」と言う絶好の機会であるが、なんと、そこに現れたのは能登。能登麻美子! なんだろうこの感じ。美味しいラーメンを食べようと思って店に行ったら極上のクリームシチューを提供されたようなこの感覚。「違う、俺が食べたいのはそっちじゃない! 嗚呼、でも美味しい。魂に染みるゥ」という情けない順応。しょうがないじゃん! だって麻美子なんだもん! 

 誤解を恐れずに言うなら、原作を読んだ時点で出来上がっていた「山岸由花子像」に近いのは赤﨑版である。厄介な奴しかいないことで有名なジョジョの女性キャラであるが、その中でも飛び抜けて厄介なのが由花子。そんな彼女の安定してイカれた様子、ヒスった時の救いようの無い態度、さらにそこからデレたときの「実は結構純情可憐で高校生らしいところもある」というギャップの妙まで、赤﨑ボイスは「こいつとはつきあえないだろ……」という面倒くささが完璧だった。それに対し、能登由花子は間違いなく厄介ではあるのだが、ことに私の魂にはDNAレベルでその声がすり込まれているだけに、「この由花子の出す消しゴムだったら食える、むしろせっけんも美味しい」と思えてしまう。厄介さを声のオーラが超える。ドスの効いた声で脅しにかかる由花子の様子は、赤﨑版が「恫喝」であるなら、能登版は「調伏」である。ここまでになってしまうと、別次元の由花子像が切り拓かれてしまったと言ってしまっていいだろう。「こんなの由花子じゃない!」という意見が出てもおかしくないのである。

 でも……やっぱりこれも由花子だ。能登キャラといえば黒髪ロング。その髪は烏の濡羽色、そのまま地獄に送ってくれる、日本人形のごとき完成品。しかし、その髪が今度は襲い掛かってくることに。あらゆるものが「女性の武器」であり凶器であるならば、これだって立派な能登イズムの1つである。今回由花子が見せた楚々とした振る舞い、いきなり噴き出す激情、圧倒的ホラー感、恐るべき全能感。そうしたものをまるっと含めて、これから先の山岸由花子は作られていくのです。さぁ、全国20億の麻美子ファンの皆さん、改めて経文を唱えましょう。能登可愛いよ能登。

 閑話休題。そんなキャストのことばかりで盛り上がってしまいましたが、実をいうと、私はリアルタイムでこのお話を読んでいた当時、このあたりのエピソードはあんまり好きじゃなかった。当時はまだ「ヤンデレ」という言葉もなかったような時代だが、幼かった私は、純粋に由花子が怖かったのである。恋愛の機微なんて分かるわけないし、純粋に「なんやねんこのぶっ壊れた女は。康一可哀相過ぎるし、そもそも康一がそんなに粘着される意味も分からんわ」と思っていたために、そこまで大きなバトル展開にもならない由花子エピソードは、なんだか敬遠したくなる話になっていた。しかし、こうして改めて見てみるとこれはこれでたっぷりと「4部らしさ」があふれているお話だ。最大の特徴である「殺意や悪意と無縁の日常の恐怖」というのはよく出ているし、今にしてみれば由花子の狂気はジョジョのシリーズの中で見れば可愛いもんだ。だって想像してみてほしい。確かに一晩で手編みのセーター作っちゃう由花子は怖いかもしれないが、同じようにして、夜なべしてせっせと「1から3まで番号がついたクイズボックス」を手作りしてる由花子を想像したら、なんか可愛くない? あの箱、ただの工作のくせに無駄に完成度高いからな。他にも甲斐甲斐しく英和辞典を破いてアスパラ巻いてる由花子とかも可愛い(?)。あぁ、声の影響か、無駄に由花子が「実はいい彼女なんじゃね?」感を増している気がするよ。まぁ、本当にそうなるまではまだしばらくかかりますが。

 由花子以外の要素を拾っていくと、まず冒頭からびっくりしたのはオープニングのアレンジ変更。なんでこのタイミングでイメージチェンジしてきたのかはよく分からないが、最初のクライマックスであるレッチリ戦に向けて多少雰囲気を締めてきたのか? まぁ、まだレッチリ戦まではしばらくあるが……。映像は変わってないし、歌自体も変わってないのでなんかヘンテコな感じだが、色々と遊んでくれているのは良いことなんじゃなかろうか。

 そして、今回は脇役に徹しているはずの仗助と億泰だが、すっかり「なんかアホな3人組」ポジションが定着しており、億泰の愛嬌が止まらない。時系列を考えるなら、億泰と康一はまだそこまで仲良くなってない気もするのだが、あのキャラならすぐに打ち解けるんでしょうね。過去に自宅の門扉に首を挟んで殺しかけたこと(そして兄が実際に射殺したこと)なんて水に流してあげる康一の器の大きさ。由花子が「将来性」を感じた康一という男は、ジョジョシリーズの中でも屈指の「成長」を見せるキャラなので、彼女の先見の明には感心するばかりだな。億泰の描写はスタッフも楽しんでやっているようで、些細なシーンでも「っぽさ」が出ていて楽しい。普通に道を歩くだけでもわざわざ肩をいからせていかにもヤンキーっぽく歩いているのがね。不良座りがこんなに似合う主人公チームも珍しいわ。

 康一は由花子に絡まれたおかげで学校内での立ち位置なんかも垣間見えるのが面白いところだが、実験後の掃除当番を1人でやらされていたのはいじめとかじゃないんだよな。一応委員長(キャストクレジットでは「女子生徒」)と2人で作業してたのかな。でも、溜まってたゴミの量を見るに、どう考えても1人2人で出来る作業じゃない気がするが……まぁ、直前まで実験に使ってた理科室で突然重箱広げて飯食おうとする世界に何を突っ込んでも意味はないな。ちなみに委員長のCVは小林沙苗。何その無駄に豪華なモブ。

 そういえば、麻美子関連で気付いたことが1つ。今作の女性レギュラーキャラは東方朋子に続いて2人目だが、ここまでの流れは豊口めぐみ→能登麻美子と来ている。つまりこれは……ロサ・ギガンティアの系譜!! ということは、次に出てくる女性キャラは次代の白薔薇様である清水香里で決まりですね。次っていうと……鈴美か? そのままの流れで川尻しのぶを小清水がやってくれればそれはそれで嬉しいんだが。

 以上、今回声優ネタしか書いてない。

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