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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 もはや全編ギャグだな、第31話。本来ならクライマックスとなるべき壮絶なバトルシーンだし、実際にやってることはとんでもないんだけど、いちいちどこかに「ん?」ってなる要素が入ってくるのでどうしても笑ってしまう。もしかしたら、荒木先生も当時その辺を意識してたからこその無駄無駄スペシャルだったんだろうか(普通、やるとしたらラストバトルでやらない?)。

 もちろん狙ってやってるギャグ要素はある。ボラなことはその代表例なんだけど、相変わらずのテイストなので笑うべきなのかどうかもしばらく悩む必要がある。当時から「これ、イタリア語でしゃべってんだよな?」という話題は尽きなかったが、確か現地版の翻訳は無理やり頑張ってそれっぽい文脈で意訳していたはず。しかし、最大の問題はそんなセッコが狙って(?)飛ばしたギャグよりも、その周りに転がっているシチュエーションの方がよっぽど面白いということだ。原作ではあんまり気にしてなかったんだが、アニメで画と音がついてる状態で改めて見ると、ゴソゴソビデオカメラを取り出してるセッコに問答無用でフィンガーズ叩き込もうとするブチャラティはかなりおもろい。めっちゃええ声で「スティッッッキーーーー!」とか言ってんのに次のカットで思いっきり前蹴り食らってるし。「ブチャラティが負けるだとぉ?!」っていう衝撃のシーンのはずなのに、このテンポだと完全にギャグだった。ちなみに先週も書いたけど、オアシスは多分身に纏ってる都合上、スタンドエネルギーが身体動作にも影響を与えていると思われる。「地面を柔らかくして反動で!」みたいな説明はつけられているが、最初の動きとか絶対に地面関係ねぇし。そんな単純なことでスタンドバトルのパンチの速さが影響受けるとも思えんわ。

 そして場面が変わってチョコラータ戦。こちらも色々と面白くなっちゃう理由はあるのだが、まずもって基本の実況解説がピストルズの役目になってしまうので、「なんか裏声で全部説明されてる」ってのがツボってしまう。いや、鳥ちゃんだって真面目にアフレコしてんだろうけど、やっぱり想像すると面白すぎるのである。そしてチョコラータの「いや、幾ら何でも無茶苦茶な……」っていうスタンド&才能の使い方。まぁ、ここまでやってこそのジョジョキャラって感じもするが(これでも柱の男とかに比べたら常識の範囲内だし)、荒木先生は多分医者が嫌いだよな、っていうのがなんとなくわかる気がするデザインなのである(大体、荒木先生の小話の医者ってろくな奴が出てこない気がする)。

 すったもんだの末にわずか30分の間でいつも通りの二転三転劇場。もうこの辺りまで来ると「幾ら何でもジョルノが異能すぎるしG・Eが便利すぎる」とかいうツッコミも面倒なので入れなくなってるし、多分高速で回転するプロペラに計算づくで破片を飛ばすなんてことは日常的に練習してきたことなんだろう。それくらいの鍛錬が無いとギャングスターにはなれないからね! そして、そんな死闘を繰り広げている時にすげぇほっこりする留守電メッセージを入れてくれてるチョコラータ先生。原作時点でも「無茶やろ」とは思ってたけど、情感たっぷりのセッコとの対話(一方通行)を聞いてると、あの極限状態のヘリの中で、身体の分解手術しながらどんだけ余裕だったんだよ、って思うよね。そもそもあの電話、別にかけなくてもよかったからな。かけた理由があるとすれば、単に「ほんとセッコの事が大好き」ってだけだからな。チョコラータさん、結局そのあたりの関係性はうやむやのまま死んでしまったわけだが、多分、彼が唯一本気の愛情を注いでいたのがセッコだったんだろうなぁ。そう思うと、来週の展開は……(涙)。

 個人的には「チョコラータさんが素早く体をつなぎ直すシーン」がちゃんと入っていたのが嬉しかったですね。あそこもちゃんと描かれると、「なるほど! スタンドじゃなくて個人の技能だな!」って納得できるからね。いや、できるわけねぇけどな。だから、無駄無駄ラッシュが100%で再現されてたことなんて、このスタッフからすれば当然のことなんですよ。無駄無駄原画ってなんやねん。神風動画みたいなもんか?

 

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 よ〜しよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし、第30話。なんかもう、それだけで満足ですわね。

 チョコラータ・セッコ戦の本戦開始。しかし改めて見ると、本当にグリーンディの節操のなさは凄まじいな……「無意識の才能」の発露だとジョルノは(どこで聞いたのか知らんけど)言っていたが、ここまで充分異常者が多かったジョジョの敵キャラの中でも、トップクラスのヤバいやつだってことがよくわかる。スタンドの「強さ」となるとまた評価軸も変わってくるのだろうが、こうしてとにかく他では思いつかないようなぶっ飛んだ影響力を持つスタンドを生み出せるのが「精神の力」ってことなのだろう。そう考えるとバイツァダストを生み出した吉良、そしてザ・ワールドを「がっちりと歯車がかみ合うように」作り出したDIOあたりも歴史に残る異常者だったってことが理解できる。まぁ、その理屈で言うと承太郎も世界クラスのヤバいやつだったってことになるが……気に入らない食い物を出した店で金払わない程度の不良だっただけなんだけどねぇ。

 その規模の話となると、セッコの能力はまだ普通といえば普通。「亜空間に飛んで移動する」とかいう異次元のヴァニラアイスに比べれば、地面を泳ぐくらいはなんてことない。ドラえもんの道具にだって似たような効果はあったのだし。ただ、問題はセッコの「近距離パワー型」という形容がむしろスタンドじゃなくて本体の方にかかっていることである。いや、どうなんだろ。ホワイトアルバムと同じように身にまとうタイプのスタンドで、それを装着してる間はスタンドを操作する要領で自分の身体もスタンド並の超性能で動かせるようになるっていう能力なのかな。でもさ、例えばマンインザミラーなんてイルーゾォ本人が「鏡の中の世界を作り出すのにほとんどのエネルギーを費やしているせいでスタンド自体のパワーは無いが」って言ってたわけで、オアシスだって「周りの物質を泥化するのに結構なエネルギーを使ってる」って可能性が高いんだよね。そうでもないのかな。まぁ、イルーゾォみたいな常識人はそうやって自分の精神力に勝手に制限を設けてしまっていたけど、セッコは一部のネジが吹っ飛んでるから全然気にせずに能力のパワーもフィジカルのパワーもフル回転させられるのかもしれないな。なるほど、やっぱり異常なコンビには違いない。

 ジョジョでは割とよくある「無敵のコンビ」という設定。最近でもスクアーロとティッツァーノみたいなマブダチコンビがそのコンビネーションの巧みさを披露していたが、さてこの2人の場合はどうなんだろう。流石に今回みたいな大規模作戦は事前に練習できないだろうし、ぶっつけ本番でこれだけの連携を見せてるのはすごいよな。セッコだけがグリーンディの効果から外れている理由は実は説明されていないのだが、いくつかの可能性は考えられて、「チョコラータがそこだけ能力を調整している」「地面の中は空気が無いから、どれだけ潜ってもカビの影響がない」「事前に抗体みたいなものをもらっていてそもそもカビが生えないようにしている」あたりが思いつくだろうか。第1案は多分嘘で、チョコラータはセッコの戦闘の様子はいちいち見ていないので、多分微調整なんかしてないし、そもそもグリーンディはそんなことできないだろう。第2案はありそうだが、セッコもちょいちょい地面から顔は出しているので、完全に無効化されているとは考えにくい。そうなるとやっぱり、最初から影響を受けない特権的な保護を受けているってことなんだろう。まぁ、別にそのあたりの細かいところはいいのだが、以前プロシュート&ペッシのバトルでは「相方が広域型能力の影響を受けない」っていう部分に注目し、どんでん返しの1つとして有効利用していたのに、今回はジョルノもブチャラティも「なぜセッコがカビの影響を受けないのか」っていう部分は一切気にしてないのがちょっと気になるんだよな。まぁ、「それどころじゃねぇ」ってだけなんだろうけど。

 とにかくセッコは必勝パターンでの攻勢に絶対の自信を持っていたが、唯一の誤算はブチャラティというイレギュラーすぎる対戦相手である。いよいよその実情が明かされたわけだが、まぁ、主人公チームじゃなきゃ許されない暴挙ではあるな。連載当時も「なんか最後に説明あんのかな」と思ったら結局ふわっとしたまんまで進んだし。この後、耳も聞こえにくくなり、目も見えなくなってしまったブチャラティの身体の状態が最終戦の伏線として活用されるシーンが出てくるのが恐ろしいところである(ちょっとしたギャグになってる気もするが)。

 そんなブチャラティの実情を見てセッコは「ノトーリアスと同じなのか」としきりにチョコラータに確認しているわけだが、やっぱり、ノトーリアスって能力がどんなものかわかった上でボスから出撃を命じられてるってことなんだよなぁ……。どうやって調べたんだろうなぁ……。はっ、もしかして、実はノトーリアスの能力は矢ではなくDISCでどこか別なところからもたらされたものなのかも……(時を超えるネタバレ)。

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 「もちもち」って言ってた女の子のCVは長縄まりあ、第29話。きっと電話の向こうの相手は小林。

 ついでにキャストの話を先に解決しておくと、チョコラータのCVは宮内淳士というあまり見覚えのない人だった。どうやらリゾットと同じようにアニメメインではないところの役者さんのようである。まぁ、それなりに年かさの感じは出ているので、あとはどんだけ異常者としてアクセルが踏めるかだろう。ちなみにセッコはケンヌことKENN。こちらは割と甲高い癖のある声だが、ゲーム版だとヒロシモノがCVをやっていたらしいので、ちょっと高いめの声の印象なのだろう。今後の2人の絡みに期待。そして「謎の男」のCVは……CVのせいであんまり謎になってないな!

 さておきチョコラータ戦のスタートである。私のとある知り合いは「グリーンデイが登場する話数がみどりの日(グリーン・デイ)になるかどうか」ってのをやたら気にしてて、うまくいけば結構いいタイミングだったはずなのだが、総集編を何本か挟んでしまったせいで連休明けまでずれ込んでしまった。いや、だからなんやねんという話だが。とりあえず、それが気になるくらいに待ち望まれたキャラだったということだ(?)。まー、ある意味で五部の最後を彩る記念すべきコンビである。そのクドさ、エグさ、ヒドさは当時の荒木節の真骨頂とも言えるもので、いかにゲスいことも平気でやる荒木先生とて、一般市民大虐殺シーンを描いたことはそこまで多くない。……いや、そうでもねぇかな。虐殺数でいえばDIO(&ウィルソンフィリップス)とかレッチリとかに並ぶ数でしょうね。ただ、おそらく史上最大数になるのは6部のボヘミアン・ラプソディとかホワイトスネイクなんじゃないかと思われる。まぁ、世界規模にまで広がっちゃうラスボスの能力と比較される時点で割とやばいのだが。

 今回はまだバトルスタート直後なのだが、すでにこの時点でスタンド能力の分析でジョルノが相変わらず異様な察しの良さを見せている。実際に能力に気づいたのはミスタの方だが、その報告を受けて「あぁ、そういうことか」って秒で理解する中学生気持ち悪いな。一体どこでどんな本を読んだことがあるってんだ。対応を間違えば秒殺もあり得た相手だけに、毎度のことながらチームの面々の対応力の高さが信じられない成果を挙げているシーンである(ちなみに、この場面でもすでにブチャラティだけ被害はない)。それでもセッコとの合わせ技で攻めてくる「最強コンビ」には相当苦戦させられることになるわけだが……冷静に考えるとこのバトルが事実上の最後って、5部は本当に酷い話だな……。

 もちろん最後の最後はラスボス戦になるわけだが、そのための舞台を整えてくれたのが「謎の男」さんである(一応ネタバレに配慮してこの表記にはしておく)。彼がどんな気持ちでインターネット上でずっと待っていたのかは考えるだに気の遠くなる姿勢である。しかも「コロッセオに来い、何時だろうと私はそこにいる」って、一体どんな生活を送ってるんだ。あの身体じゃろくすっぽ働けないだろうし、障害者支援みたいな制度でも利用してるんだろうか。承太郎が現在のイタリアに平気で康一くんを送り込んでいたことを考えれば、多分スピードワゴン財団も彼の現状に関与している様子はないし……(ネタバレ配慮とは?)。

 

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 やっぱいい話だなぁ……第28話。これだけきちんと送られたジョジョキャラって、実は案外少ないんだよな。ツェペリの家のものを除くと、ここまでなら杉本鈴美くらいな気がする。

 アバッキオの最期。このエピソードは本当に強く心に残るものになっている。というのも、上述の通り、ジョジョという作品において、「味方の死」が描かれる機会は少なくないのだが、ここまでしっかりと仲間だと認識されたメインキャラクターが劇的に退場するシーンってのはそこまで多くない。以前書いた通り、私が少年時代にジョジョをリアルタイムで読み始めたのは3部の中盤から。その後こうした死と巡り合ったのはアブドゥル・花京院・イギーの3名に、4部だと重ちーくらい(あと一応虹村形兆もかな)。このうち、3部の3名は激戦のうちに死んだのでその後に死を悼むパートがあまり長く取られてはいない。アヴドゥルはヴァニラアイスがいうように「あっけなく」死んだし、その後のポルナレフの活躍が印象深いがそこにアヴドゥルの姿は無い。イギーも「末期の活躍」の印象が強いが、死んだあとの描写は多くない。花京院も同様だろう。そして4部の場合、重ちーは仲間といっても変則的な地位にあるし、むしろあのエピソードでスポットが当たったのは重ちーよりも吉良の方だっただろう。

 そうしてジョジョを読んできた私にとって、ある意味でこのアバッキオの死は「初めて直面した悼むべき死」だったのである。その死に方も本当にあっけないもので、イギーや花京院のような「戦いの中での姿」が描かれていない。必ず「何かを残して死ぬ」というのがジョジョキャラの矜持ではあるのだが(アブドゥルはポルナレフたちを生き残らせ、重ちーはボタンを残した)、アバッキオは期待されていた成果に比して残したものが小さく、やはり「無念」の方が強く印象に残る死に様になっている。そうした悲壮感というか、「死は平等に訪れるのだ」という残酷さみたいなものが、思春期だった私の胸に強く残っているのは当たり前の話なのかもしれない(この後に死ぬ某キャラの死に方があまりにあっけなかったので対比的に記憶に残りやすかったというのもあるかもしれない)。

 たっぷり残された死を示すアバッキオの回想(走馬灯?)、激闘の最中だというのにあまりに穏やかな死に顔など、彼の死を示す様々なものが特徴的に彩られており、原作では彼が無音の中で命の火を消していくシーンから回想につながり、さらにその直後にナランチャたちが大騒ぎする激しいシーンへと接続するメリハリの強弱もかなり印象的な要素だった。そうした作劇の部分も含めて、様々な「死」を描いてきた荒木先生の生死感を語る上で、外すことができない名エピソードになっているのが、この「今にも落ちてきそうな空の下で」なのである。

 まぁ、ぶっちゃけ冷静にアニメで観ると色々と妙な部分も浮き彫りにはなるのだけども。あの場面、おそらくミスタとジョルノはトリッシュの護衛のために亀に残っていたのだろうが、やっぱり最重要任務を任されたアバッキオが単独行動になってしまったのは大きなミスだろう。ただでさえ「ムーディーブルースは起動時には無防備になるんだ」って言ってたわけで、事実上スタンドすら使えないはずのアバッキオをあそこに1人残してしまったことは、聡明なブチャラティにしては致命的なミスだ。もちろんちゃんとその後に素直に「俺のミスだ」って認めてはいるんだけど、他のメンバーももうちょっと考えてフォーメーションを組むべきだったかもしれない。まぁ、あの時点ではすでに暗殺者チームもほとんど残っておらず、自分たちは追っ手をまいたと思っていたのだから多少の緩みがあったのはしょうがないのだろうが。

 そうして「作戦立案に責任があった」ことを考えると、アバッキオを見つけた後の4人の反応にもまた別な見え方がある気がする。ブチャラティ・ジョルノの2人は特に「防げたかもしれないミス」だと自覚すればこそ、あんな表情にもなる。誰を責めていいかわからないナランチャが暴れてしまうのも無理もないことだ。普段から誰かに依存して生きてきたナランチャは、そうして「信頼した者が失敗してしまう」ことについての免疫が無いのだ。直前まで自分の任務がしっかり果たされていることに満足していただけに、その喪失感は想像以上のものになっただろう。他のみんなも、そんなナランチャの気持ちが痛いほど分かるからこそ、かえって何もできないのである。こういう時に「任務が第一」という大義名分で動いてきたギャング団というスタンスはごまかしが効かないのでキツい。

 ともあれ、アバッキオの残した手がかりがまた1つ。物語はここからいよいよクライマックスへと加速する……のだが、次回は総集編かぁ。まぁ、ここで入れないとあとはもう一気にいくしかないのでね。いよいよ最終決戦、そして放送コードにチャレンジするあの2人組の登場……さて、最後にあの2人のCVが一体誰になるやら……(どっちを担当する人も相当な負担だろうな……)。

 

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 わーい、暗殺者チームの皆さんだー、第27話。今回が最後の登場シーンになりますかねぇ。ここにきて最後に仲の良い様子が見られたのは嬉しかったよ。ほんと、アニメ版はチームの仲の良さがやたらと強調されてたよな。

 さぁ、ボス対リゾットの大決戦。実はこの戦い、絵面としては割と地味なんだよな。リゾットが本当に「暗殺向け」というか、派手にドーンバーンする能力じゃないので、実際今回ドッピオはほとんど一箇所に座った状態で試合が展開している。釘だのハサミだのと使われている道具立ては派手なのだが、アクションとしてはかなり地味。だからこそ原作での盛り上がりが際立つわけだが、アニメでも色々と工夫を凝らして少ない動きでメリハリをつけようとしている。メスをクルクルさせて場所を特定しようとするアクションとか、ドッピオがなんであんな器用なんだよ、っていうくらいに動きがシャキシャキしてんのね。あと「黄色い血」がちょっと黄色すぎるのがかえって怖かったり、リゾットさんが最後の一撃を見舞おうとして「メタリカァ!」って叫んだ時の謎ポーズと謎演出とか、見どころは本当に多い。

 もちろん、もし初見の視聴者がいたとしたら、疑問に思う部分も多いことだろう。「は? 人体の鉄分だけでそんなにカミソリだのハサミだの作れるわけないやろ」とか「鉄分が操れるのとカメレオンみたいに背景に溶け込むのにどんな関係があんねん」とか。まぁ、そうだな、当然の疑問だな。でもさ、ほら、それってすでに20年前に出てるやつだから、諦めてくれまいか。なんかこう、良い具合に、ほら、そういうやつだよ。一応、リゾットが非常な努力家で、あんまり強くなさそうに見える自分の能力にもめげたりせず、鍛錬を積んでなんとか暗殺に役立ちそうなスキルにまで能力を昇華させた結果がこれ、っていう理解はしている。カメレオン能力は微細なメタリカそのものを活用できる能力として一応思いつくだろうし、わざわざ人体の鉄分をカミソリやハサミに模して成形するのは、多分その方が能力としてイメージしやすかったからなんじゃなかろうか。ほら、クラピカだって念能力を鍛える時に1日中鎖を触っていたっていうし、漠然と「なんか鉄分を動かす」っていうよりも「体にハサミを作る」の方がイメージしやすくて、トレーニングが捗ったんだよ。まぁ、その割にカミソリとか釘とかかすがいとか種類は豊富なんだが、たまたま身の回りにそういうものがいっぱいあったんだよ。

 そうして身につけたリゾットの能力をフル回転させて戦ったわけだが、最終的には「予知部分と腕だけ」というキングクリムゾンのパーツだけに敗北してしまう結果となった。こうしてみるとやっぱりドッピオの戦術眼もなかなか優秀である。キンクリの腕で殴る描写はどんな風に描かれるのかと思ったが、予想以上にダイレクトに「腕」だったな。ちょっと面白かったわ。そしてようやく現れた主人公チーム。ここの展開でいっつも気になるのは、荒木先生は今回のバトルの展開をどこから着想したんだろうっていうこと。「ラストをエアロスミスで決める(少なくともブチャラティチームの誰かの能力で決める)」ってのはおそらくアイディアとしてあったのだろう。三つ巴みたいな状態で、2者が争っているところに意図せぬ第三勢力が関与し、知らないうちにどちらかに与していた、なんてのはいかにも面白い展開だ。そして、当然「意図せず」の部分を重要視するなら遠隔で半自動攻撃ができるナランチャが選ばれ、エアロスミスが絡むならば「二酸化炭素で感知されないボス」が必要になる。そこから逆算することで「体内のヘモグロビンが機能していない状態」を思いつくわけだが……いや、思いつくか? そんな変な能力でこんな大事なバトルを作ろうと思うか? ……やっぱり荒木先生の頭の中は謎なんだよなぁ。いや、面白い。

 さて、次はどうなるのかといえば……サブタイトルなぁ……ジョジョの歴史の中でも屈指の名タイトルとなる次回の展開。もう、ここからはノンストップだな。

 

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 ちくしょう、やっぱクッソおもろいな、第26話。最近仕事量が多すぎてジョジョの感想にまで手が回らず、ぼちぼち自然消滅するかと思われたが、やっぱりドッピオ編おもしれぇや。とりあえず、みんな思っただろうけど「とぅるるるってそんな高音だったの?!」っていう。

 まぁ、今回はとにかく斉藤壮馬演じるドッピオの薄気味悪さが最大の注目ポイント。以前ティッツァーノたちに指令を出していた時点で彼がドッピオであることは確定していたわけだが、こうして色々な表情を見せてもらえるとやはり一味も二味も違うな。つい最近「revisions」の感想でも「斉藤壮馬の変な演技好き」って書いたけど、こういうわけのわからない役で複数のテンションを演じ分けてもしっかり色が出るのが良い。あと、多分これは単にディレクション通りなんだろうけど、電話の音が「とぅるるる」だけじゃなくて受話器とるときの音とか、通話終わってから切るときの音まで全部やってるのがすげぇ細かい。ドッピオ、本当に生きていくのが大変そうだな……。

 まぁ今回はそれさえ言えれば満足。「俺の手でした」おじさんもかなり真に迫っていて面白かったし、まさかのドッピオ誕生秘話があれだけの尺でがっつり描かれるとも思っていなかったので嬉しいサプライズ。今回はほんとにドッピオ一色やな。次回までがメタリカ戦ということになるだろうが、本当にギリギリの戦いで盛り上がる部分なので、ぼちぼち終わりが見えてきた5部名物の「二転三転しすぎるバトル」をじっくり楽しみたい。

 まぁ、そうは言っても相変わらずメタリカの能力はよくわからんのだが……その辺はまた次回。あと、個人的になんかツボだったのが普通にリゾットが登場時にジョジョ立ちしてるシーンが完全に決まってた部分と、普通に「近距離パワー型」っていうスタンド分類の単語を使ってたこと。この辺りの分類が現れ始めたのって正確にいつ頃からかはよく覚えてないけど、もしタイプ分けする文化がスタンドが生まれ始めた三部の時点で成立したとしたら、承太郎たちが使ってた言葉がそのままイタリアンギャングの中でも通用してるってことなんだよな。まー、この人たちはある意味でスタンドの専門家みたいなもんだから、ちゃんと分類・研究してるのは当たり前なのかしら(まだポルナレフの影響はないよな)。

 

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 ヴェネツィア人冷静すぎワロス、第23話。すぐそこでガス爆発起こっても無反応、突然の流血事件もしばらく放置。修羅の国かな?

 作画もある程度復調しての決着編。今回のバトルもいかにも5部らしい、二転三転するプロットが白熱する。トーキングヘッドの「本心と逆のことしかしゃべれなくなる」という能力が敵味方の双方に様々な影響を及ぼす展開がお見事である。まぁ、冷静にみていくとおかしな点もちょいちょいある気がするが……そこはむやみな説得力で押し切るのもまた荒木流である。最後の部分だけ切り取ったら「スクアーロとナランチャのタイマンは覚悟の差でナランチャの気迫勝ち」だからな。あとはまぁ、一応理由をつけるとしたら、あれだけティッツァーノが頑張ったけど流石に充分な量の水が稼げず、クラッシュのサイズがあんまり大きくなれなかったっていうのも敗因といえるのかもしれない。せっかく水の都ベニスなんてベストコンディションで挑んだんだけどなぁ。クラッシュはやっぱりジョルノたちが川に出るのを待ってから襲った方がよかったのでは?

 それにしてもスクアーロ&ティッツァーノの関係性の無駄に濃いこと……。冒頭の乳首さわさわモーションは一体なんだったんだ。もう、ティッツァーノの中の人が本当に楽しそうにやってるのがどうにも。多分あれだぞ、ツダケンがこないだ「とりあえずさじ加減がわからない時は求められる方向性のやりすぎたヤツを出して『やりすぎです』って言われたら『ですよね』って言って引っ込めて常識的なヤツを演る」って言ってた事例で、多分やりすぎたと思ったらそのまま通っちゃったタイプのやつだ。いや、確かに俺のイメージの中のティッツァーノもこれくらいねっとりしてるけども。でも、もうちょいヤサ男寄りのイメージだったんだよ。それこそ斉藤壮馬が演じてもいいくらいのやつだよ。うーむ、満足。

 結局、今回の話はおわってみれば「ナランチャがジョルノとの関係性に確信を持つ」っていう男と男の関係性が主眼なんだけど、その脇で「ティッツ!」なんて呼んじゃった上に任務も忘れて私怨に燃えるスクアーロさんがいたおかげで色々吹き飛んじゃったんだよ。どこかでこの2人のこれまでの足跡を描いたサイドストーリーとか読めないもんですかね? 絶対出会った直後は仲が悪かったパターンのコンビだと勝手に思ってるんですけど。今回も途中でちょっと喧嘩っぽい雰囲気出してるし、なかなか2人の能力の呼吸を合わせるのって大変だったと思うのよね。この2人を組み合わせようなんて思いつくのは、組織のボスか荒木飛呂彦くらいのもんである。

 あとはまぁ、お約束のツッコミをいくつか入れていけばいいだけでしょう。「スタンド攻撃だから水の中でも消えない硝煙ってなんだよ」とか。「そもそもあんなに人通りの多い往来でナイフ取り出した時点で、周りの人間はみんな呼吸乱すだろ」とか。でもあそこはやっぱり「狙われていたのはスクアーロじゃなくてティッツァーノの方だったんだ!」っていうどんでん返しを見せるのが最大目標だからしょうがないんだよな。実際面白いしな。

 さて、次回はノトーリアス。最大の注目点は、カルネにCVがつくのかどうかである(そこなの?)。個人的な予想だと、落合福嗣(ノトーリアスの鳴き声も担当)。

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 キャストのクセがつよぉい! 第22話。前回の電話でてっきりティッツァーノが斉藤壮馬なのかと思ってたら、なんとティッツァーノが前野、スクアーロがツダケンである。幾ら何でもねっとりしすぎじゃね? もう、どんどんやれ。

 一週間の休みをもらったおかげで色々と変わっているシリーズ後半戦。ただ、なぜか知らないけどよりによって今回はやたらいろんなところで作画にガタが来てた気がするんだけどね。元々のキャラ作画が異様に濃いため、崩れると結構ダメージがでかいのよね。序盤のミスタの顔とか、ラスト近辺のジョルノの顔がギャグみたいになってたので、できれば修正して欲しいところなんですが。ヤンキーボコボコシーンに至っては完全にギャグだったんだが、まぁ、あれはギャグでいいのか。

 さておき、目標を新たに進むブチャラティ一行(フーゴを除く)。かつてないほどの危機に見舞われているが、何故か割とみんな落ち着いててとりあえずのランチタイムと洒落込む。この辺りの切り替えは原作でも「ファッ?!」ってなったところで、週またぎであんまり緊迫感が維持されなかったのでちょっと笑った。まぁ、焦ってもしょうがないってのは事実だ。敵が大きいことはわかっているがどれくらいの規模なのかの現実感が無いので、やたらめったら焦っても仕方ないってのは事実だろう。そのあたりの度胸が座っているのは流石のギャングである。いや、トリッシュはギャングでもなんでもないのだが……まぁ、血筋やろね。あの父にしてこの娘ありだ。いや、もしかしたら親父さんの肝っ玉の方が小さい可能性すらあるな。

 こうして改めて団結力を高めたチーム一行だったが、ちょっといい雰囲気もつかの間、すぐさま追っ手が迫ってくるのは至極当然。しかもここで襲ってくるのがなんとも面倒な能力を持つクセモノ2人組ってんだから……たまったもんじゃないね。たまたまベネツィアにいたのがこの2人だったんでしょうか。多分、2人でバカンスでも楽しんでたんでしょうね。ティッツァーノとスクアーロの2人は、ペッシ&兄貴、ソルベ&ジェラードなど「必要以上に仲がいいことが多い」ギャングの中でも、ひときわ「そっち系」の雰囲気を醸し出す2人。まぁ、特にティッツァーノは絶対に1人では活動できない能力なので、自然と団結力も強くなるんだろうけども。それにしたって距離が近い。声が声なもんだから、もうその筋の人にしか見えなくなっちゃう恐ろしさ。あ、ちなみに前回出てきた斉藤壮馬は自然にドッピオ役ってことになるんですね。まぁ、流石にそこはキャストいじってくるか。

 アニメでしっかりとシーンを確認できたおかげで、「トーキングヘッド時の会話はなんか棒読み」というよくわからないサブ情報が得られたわけだが、まぁ、ミスタたちがナランチャの挙動に違和感を覚えてないようなので、棒読みなのはアニメ的な演出ってことでしょうね。多分アバッキオとかにはナランチャが真面目に話しているように聞こえている……んだと思う。それにしたって明らかに攻撃があったところからのヘンテコムーブなんだからもうちょい警戒してくれよ、とは思うのだが、流石にトーキングヘッドみたいな能力にまでは頭が回らないか。念能力と違ってスタンドはもうちょい直接的な「暴力」のイメージがあって、少なくとも精神操作なんてのはほとんどなかったからなぁ。案外近いのは3部のラバーズだと思うのだが、並べてみると「他人を操れるスタンドは単体だとめっちゃ貧弱」ってのが共通しているのは面白いね。さらに後の時代になればより遠回しなサバイバーという「最弱」スタンドも出てくるし。

 さて、ナランチャの奮闘は次週に続くわけだが……もうね、このあたりのお話は痛いのが苦手な人間にはかなりキツい展開が続くのでね……。ミスタがギアッチョ戦で穴だらけになるのなんかは現実味がなくて全然想像できないからいいんだけど、「舌だけ切り取られる」とか「喉にペンをぶっさす」とかはリアルにいたそうで見てられない。今回作画がへちょかったのはもしかしたらそういう痛いの苦手民への配慮だったのかもしれない。

 そうそう、横道の話題に触れておくと、今回でOPEDが変更になりましたね。ハセガワダイスケもこれで立派なジョジョシンガー認定だ。ほぼネタバレみたいな映像も混じっていたわけだが、まぁ、ここまできたらあとは最後まで一気に行くだけだろう。オープニングはこれまでのバトルのダイジェスト的な側面もあり、個人的には(何故か)イルーゾォの勇姿がもう一回見られたのがちょっと嬉しい。そしてエンディングの柱彫刻は、なんと既出のスタンドが全部彫り込まれているという贅沢品。すげぇセンスである。未登場の連中はまだ描かれてないっぽいんだけど、今後は登場後に余ってるスペースに順次彫り込まれていくんでしょうか。でないと物足りないよね。まぁ、最後の最後に登場する某スタンドはすでにあそこに登場してるわけですが……。

 

<以下ちょっとネタバレ含みなので一応折り返し>

 


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 うあー、やっぱりいい話だー、第21話! 今週末は忙しかったから記事立てせずにスルーしようかと思ってたけど、やっぱこの話は無視できないよなぁ。次回が総集編っぽいので、名実ともに節目となるエピソードである。

 キングクリムゾンの能力云々についてはここではもう触れなくていいだろう。ブチャラティとのタイマンを通して能力の概要を説明し、その能力の強みと弱点を確認する。何が起こってるのかわからないのはもうどうしようもないことなので、そういうもんだと思って受け入れるが吉。どさくさに紛れてジョルノのG・Eの能力もどんどんアップグレードされており、一体どうやって部品を作り出したのかもよくわからないし、血液だろうがなんだろうが作れたり、「亀の細胞を植えつけて生命を誕生させたらスタンド能力もコピーできた」なんて訳のわからない展開も。あの亀(2世)下水に流されちゃったわけなんだけど、ジョルノが解除しなかったらずっとどこかでスタンド亀のクローンが生き続けることになるんでしょうか。将来的にベネツィア界隈で謎の人間消失事件とか起こしてるんじゃなかろうか。

 さておき、そんなことよりもBパート以降の決断と決別のシーンである。原作時点でその重要性は認識していたつもりだが、改めて大々的なドラマとして描かれるとそのインパクトもひとしおである。荒木先生の性格からしてこれを全て計算尽くで描いていたはずもないのだが、結果的にこれだけ収まりの良いドラマが作り上げられているあたり、まさに天の配剤ともいうべき奇跡であろう。

 注目すべきは、それぞれのメンバーの動機と決断である。まず、ブチャラティは組織の幹部にこそなったものの、生い立ち全てが「正義の人」である。麻薬というわかりやすい表層はあるが、その精神を考えれば、麻薬取引が絡まずとも、いつしか組織とは袂を分かつことになったのではなかろうか。今回はそんな積もりに積もった組織との齟齬が、トリッシュをきっかけに爆発した形。損得感情ではなく、あくまでも自らの正義に則り、正しいと思う方へ、光さす方へ進み続けるのがブチャラティだ。そしてその陰には、彼の背中を押した……というか思い切り蹴り上げたような格好のジョルノというフィクサーがいる。ブチャラティと並んで「黄金の精神」の代表とも言えるジョルノだが、今回の顛末だけをみれば、ブチャラティの決死の覚悟と比べると、ジョルノの場合は「野心」という要素も加わってくる。最初から「ボスを倒す」ことをモチベーションにして活動していた人間なので、今回の裏切り劇についても一切迷う必要もなく、それゆえに一番冷静に現場を観察できているあたりもなかなか興味深い。

 そして残りの4人。ブチャラティの告白を受けて、主に発言をしていたのはフーゴとアバッキオの2人だ。フーゴはここでは「理屈」の象徴として機能している。台所事情をみれば「強すぎるフーゴを退場させるための口実」なんて側面も当然あるが、それを不自然な物語にするのではなく、むしろ必然にまで昇華し、さらに個々のキャラクター性の違いから、それぞれの正義の構図を作り上げる作劇には舌を巻く。フーゴが「どんだけ正義っつっても、今まで俺たちだってギャング団やってたんだから五十歩百歩じゃないか!」と訴えているのはまさに正論なのである。人間賛歌を謳うジョジョシリーズにおいて、はっきりと「社会悪」の方向から主人公を描いているのはこの5部の最大の特徴であり、他のジョースターの血統とは明らかに異なるテーマ性を持っている。ここでフーゴを通して描く「正義という矛盾」は、荒木先生が単純な二元論に逃げることなく、「悪い奴なんだけど、彼らにも正義はあるし、愛も希望もあるのだ」という部分を伝える重要なファクターであろう。フーゴの信念も、他の誰にも否定できない、立派な生き様なのである。

 アバッキオの動機は「ブチャラティ」だった。最年長の彼は、フーゴと同様に最初は「理屈」を説いた。ブチャラティの選択がどれだけ愚かなもので、理屈に合わぬ愚策であるか、それを示して見せた。「俺が忠誠を誓ったのは組織に対してであって、あんたに対してじゃねぇ」というのも理屈だ。常に組織の命令を優先し、理知的に振る舞ってきたアバッキオであるからこそ、最上位権限を持つのは一体なんなのかを明示することは欠かすことができないだろう。そうして理屈を提示した上で、「しかしよぉ」となる。組織の一員としてならブチャラティについていくことはできない。しかし、アバッキオという1人の人間にとっては、今や組織よりもブチャラティの方が重要になっている。そんなことを、恥ずかしげもなく本人に言えちゃうあたりがアバッキオの恰好よさなのだろう。「理屈」を超えた友情が、そこにはある。

 ミスタの動機は「自分」だ。どこまでもわかりやすく本能に従って動く男。普通に考えたら、自分の身を守るためには組織を裏切るよりもおとなしく長いものに巻かれた方が安全なわけで、本当に命だけを最優先させるなら、ミスタはフーゴと同じ判断をしただろう。しかし、ミスタの場合はそうして易きに流れてつまらない選択をすることは「自分らしくない」のである。また、ブチャラティに対して絶対的な信頼があるため、彼についていくことの方が利益が大きいという判断になったのも面白い。アバッキオが「ブチャラティについていくこと」そのものを理由にしたのに対し、ミスタは「ブチャラティについていくことで得られる利益」を理由にしたのである。もちろん、ブチャラティがこのタイミングで裏切ることになってしまったのは不慮の事故であり、計算の上で成り立ったものでないことはミスタだってわかっちゃいるだろうが、それでもなお、「ブチャラティ側の方が最終的に自分に向いた面白い結果が出る」という判断を下したわけだ。ちなみに、完全にネタバレになるが、ミスタはぶっちゃけこの時点で「まぁ、自分はまだ死ぬ運命じゃないんだけど」ということをなんとなく知っているはずなので、多少リスキーな判断を下しても大丈夫、という安易な判断もあったのかもしれない。その上であえて危険な方に踏み込めるあたりがミスタらしいのだが。

 そして、ナランチャの動機は「トリッシュ」だった。まぁ、トリッシュを通して自分自身を見ているのでトリッシュという女性そのものが動機というわけではないが、ブチャラティが彼女を救う選択をしたことで、ナランチャはブチャラティの方に「自分が生きる道」を見出したわけだ。彼だけがおびえながら悩みに悩み、最後にはブチャラティに命令まで懇願することでそれぞれの「魂の強さ」が見え隠れするのも面白い部分だ。結局ナランチャは、これまでの人生で「自分で決断する」という行為を経験したことがなかったのである。そこでこんな生死を分ける判断を迫られ、唯一信頼の置ける判断基準にも突き放され、ただ立ち尽くすだけだった少年を突き動かしたのが、自分の身の上を思い起こさせる女性だったというのは、本当ならそこからラブロマンスに発展してもいいようなシチュエーションではある。まぁ、残念ながらナランチャとトリッシュにそういう展開はないのだけれど……。

 こうして、新たな目的のために動き出したブチャラティチーム。さぁ、まずはベネツィア脱出ミッションから。一週間空いてしまうが、予告がわりに謎の電話がスクアーロを呼んでましたね……ティッツァーノはCV斉藤壮馬。スクアーロは誰になるんでしょう。好きなだけイチャイチャするがよい。

 

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