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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ブブキ・ブランキ」 5→5

 変な作品でした。いや、「でした」っつうかさっぱり終わってないんだけども。まさか続編が妹パートとは……確かに1話以来全く出てきてなかったもんな。そういう構成も面白いかもしれない。

 良い部分も悪い部分も非常にとんがっていたのでなかなか評価の難しい作品。視点次第ではかなり意見が割れるだろうが、そういう意味で面白い作品なのは間違いない。個人的には「新しいチャレンジをしている」作品は好意的に受け入れる(受け入れたい)タイプの人間なので、本作については特に、良かった部分をフィーチャーしていきたい。

 先んじて駄目だった部分をあげるなら、それはもう、シナリオ構成全般ですよ。そこが何がしたいのかがよく分からなかったからね。普通に考えたらアズマたち少年少女の成長物語が骨子になると思っていた作品だったのに、いざ蓋を開けてみたら主人公チームとは名ばかりで彼らの成長はなおざりな展開でしかないし、彼らのバックグラウンドを掘り下げるのかと思われた礼央子チームとのブブキ戦での回想は、むしろチーム炎帝の四天王のバックグラウンドばかりを掘り下げ、どんどん敵チームの方が魅力的に。シナリオが進むとさらに礼央子チームにばかりスポットが当たるし、終盤の格好良いシーンは全部大人たちが持っていってしまった。子供たちのチームは「はーい、お子様はお外で適当に遊んできてねー」みたいな感じでディテールも分からないまま放置だったし。世界の背景を描くためにはどうしたって礼央子の物語を描く必要があったので、そちらに筆を割く傾向になるのはしょうがないとしても、それだったらいっそこの第一シリーズは礼央子VS汀編に焦点を絞ってしまえば良かったと思うんだが。アズマたちが可哀相だったよ。挙げ句、ブブキ戦を終えた後にはアメリカチームとロシアチームまで乱入してますますアズマたちの影が薄くなるし、それぞれのキャラがどういう風に絡んでいるか分からないから勢いだけで筋を追わなきゃいけなくなるし……。いくらなんでももう少しのめり込みやすいシナリオの作り方はあったと思うよ。

 ただ、それでも何となくパーツパーツが楽しそうだったのは事実。訳の分からん設定で割と早々に意味をなさなくなったブブキ戦の設定だっていかにも少年漫画らしいアツい設定だし、ブブキは全て性格が全然違うので、バトルシーンを面白く描こうと思えばいくらでも要素は盛り込めただろう。「全てのブランキを殺した女」汀の物語だって謎解きとしては気になるだろうし、礼央子と汀の物語も百合っ百合に盛り込めばかなり食い尽く層もあったはず。実際、四天王連中のヘンテコ物語は色々と突っ込みつつも面白かったのだし、途中参加のアメリカチームの訳のわからなさなんかも、それを単体で切り取れば強烈で楽しいものだった。ホント、「なんでこれとこれをここで繋げてしまったのか」っていう疑問ばかりなんだよな。

 また、今作で最も見るべき点である映像面については純粋に楽しませてもらった。サンジゲンによるCGチャレンジは相変わらず尖っており、アルペジオのときとは違ってコミカルなテイストも全てCGに落とし込んだ画面は、他の作品では味わえないオリジナルなもの。以前感想も書いたが、アメリカチーム登場のときの完全に悪ふざけとしか思えない安っぽさのあるCG遊びは、ようやくこういうCGアニメが日本の「コミック」要素と融合を始めたことを示す1つの手掛かりになりうるものだ。右手ちゃんみたいなキモ可愛いギミックもこういう映像だからこその独特の存在感がある。小松田大全による画面作りはそうした「新しさ」をしっかりと意識して前面に押し出すものになっており、これがさらに前に進んだときにどんな姿が現れるのかと興味は尽きない。

 トータルで見れば、「なんか雑だけどとにかく目新しさが楽しかった」という感想。出来れば四天王メインでのお話の続きがもう少し見てみたいんだけどね。次のシリーズが妹編になるってことは、今回の炎帝四天王は出てこないかなぁ。

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