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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<サブタイトル部門>

 1つ1つのエピソードを取り上げる、サブタイトル部門。一応、この部門を決める上での自分ルールとして、「第1話と最終回は対象外とする」というルールを(いつの間にか)決めている。理由は、昨年度の記事を参照されたし。簡単に言えば、特異な立ち位置になるので、他と並行して評価するのがフェアでないと考えるからだ。

 さて、今年も様々なアニメがあの手この手で30分一本勝負を繰り広げてきたわけだが、そんな中で、単体としての破壊力に優れたエピソードといったら、どんなものがあっただろうか。

 まず、一本は一本でもごくごく短い一本ならば、「パンスト」の中のキワモノエピソードが思いつく。個人的にお気に入りだったのは第7話「ダイエット・シンドローム」。この作品らしい無体な遊び心が、小気味よいコンテワークで次々と連鎖していくのが本当に癖になる。他にもパンストは「チャック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ(第10回)や「ナッシング・トゥ・ルーム」(24話)など、挑戦的な構成のおかげで全てのサブタイトルが刺激に溢れていた。こうして取り出せるのはやっぱり傑作だった証だろう。

 同じギャグでも、どこか懐かしい日本の良きコメディを地道に体現させたのは、「世紀末オカルト学院」第6話「文明の道程」。こずえの臨死体験帰還のエピソードだが、やっぱりこの作品はこずえが頑張ってナンボ。無体なネタ回しと最大のセールスポイントである顔芸が存分に楽しめる良い話数。さらにギャグが突き抜けて伝統芸能レベルになったのは「ストライクウィッチーズ2」第7話「モゾモゾするの」。本当に、日本は元気な国だと確信できる良いアニメだと思いますよ。

 ギャグを少しずつ離れて、個人的に忘れられないシーンが飛び出てきたのは、「けいおん!!」第3話「ドラマー!」。このアニメでは珍しく特定のキャラクターにだけスポットが当たるエピソードだが、おかげで律ちゃんの普段は見えない部分がよく見えた眼福なお話。自宅で楽しげに練習を始める律ちゃんは、作中で最も良い笑顔をしておられた。好きなキャラクターのお話、といえば、異質な構成も印象深い「刀語」4話「薄刀・針」。製作側が全力で釣りに回った錆白兵によるちゃぶ台返しもものすごかったが、そんな中で描かれた七実姉ちゃんのマジキチっぷりが背筋にビンビンくる。虫組の3人のキャラも立ちまくり、下手したら一番素直に盛り上がった「バトル回」といえるかもしれない。他にも「刀語」には独特な画面が不気味さを煽る7話「悪刀・鐚」もある。やっぱり七実絡みのエピソードはどれも破壊力が大きいな。

 異質さだけを取り出すなら、「あそびにいくヨ!」第9話「いだいなるさいしょのあしすとろいど?」は、未だもって何か気になる存在感が漂う話数。他のシナリオラインから完全に浮いてしまっていたのが難点だが、たった1つの歌を中心に構成された「人と機械のあり方」に対する問いかけは、このアニメの中に埋没させておくのは勿体ないと思える、不思議な吸引力があった。また、ホラーテイストがそれまでの作品構成とはちょっと違ったニュアンスで薄ら寒い印象を与えるのは、「STAR DRIVER」第15話「封印の巫女」。皆水の巫女編のクライマックスとなる回だが、それまで構築してきたミズノの世界がボロボロと崩れていく様が何とも恐ろしく、繰り返されるアラーム音が夕方5時だというのに妙に不安な気持ちをかき立ててくれた。アクセントとしては強烈過ぎる変化球のような扱いか。

 理屈抜きで盛り上がることが出来たエピソードとしては、「そらのおとしものf」第8話「空に響く天使達(ウタヒメ)の声」が記憶に残っている。圧倒的な力と無垢な魂を持つ、ラスボスカオスのお披露目回だが、ニンフのトラウマやイカロスの愛情などが前面に現れ、さらにアストレアの覚醒シーンが鮮烈に重なり合う。普段から作画の質は飛び抜けていた作品なだけに、このエピソードのクライマックスと戦闘シーンは、本当に手に汗握るものに仕上がっていた。他にも、余りに物語の転機が多すぎて選ぶことが難しい「魔法少女まどか☆マギカ」からは8話「あたしって、ほんとバカ」を選びたい。少しずつ追い詰められてきた魔法少女さやかが、畳みかけるように押し寄せるどうしようもない現状に屈し、最後には「親友」となり得た杏子の前で涙し、魔女へと変質してしまう。そこに至るまでのさやかの心理描写はこの作品ならではの徹底したデザイン性を体現しており、ジェムから発芽した新たな魔女に代表される怒濤の展開が、綺麗に物語にかみ合っている。さやかが最後にみせた張り付いた笑顔を見て涙した視聴者も多いことだろう。もちろん、ほむらの正体が判明し、この作品で最大の友情物語が打ち砕かれた10話「もう誰にも頼らない」も忘れることは出来ない。結局、1人のキャラクターに1つずつのクライマックスがあるから、選ぶのが難しすぎるんだ。

 本当に、上位3つとか選べないですわ。

 

第3位

‘05 「魔法少女リリカルなのはA’s」第4話「新たなる力、起動なの!」

‘06 「×××HOLiC」 17話「ジショウ」

‘07 「ARIA The ORIGINATION」 第9話「そのオレンジの風につつまれて…」

‘08 「かんなぎ」 第七幕「キューティー大ピンチ! 激辛ひつまぶしの逆襲(後篇)」 

09 「獣の奏者エリン」 第48話「リョザの夜明け」

‘10「侵略!イカ娘」 第5話Cパート「飼わなイカ?

 1エピソードあたりのパフォーマンスという意味では、今期これに勝るものはないかもしれない。わずか7,8分の無声劇の中に、この作品の存在意義すべてを飲み込んでしまった異色作、「飼わなイカ?」。原作ではコミックスのおまけでしかなかった存在であるミニイカ娘をわざわざ1つのシナリオとして引っ張り出してきて、それを作中の他のシナリオと同レベルに扱うという英断も感心するが、それをやりきってしまったスタッフの地力にはただただ感服する。こんなにしょうもない話だというのに、何故か見終わった後には涙ぐんでしまうだけの没入度があるというのだから、原作の適当さを考えれば恐ろしくすらある。

 「トムとジェリー」などを彷彿させる無声劇のスタイルはそもそも言葉を解さないミニイカ娘を扱うのにぴったりのスタイルであったし、ひたすらちょこまか暴れるミニイカ娘の様子を描画し続けるという内容も、「ただただイカちゃんのかわいらしさだけを追求する」というこの作品のレゾンデートルが予想外の方向から結晶化したものとなっている。これさえ見ていればもう何も要らないとすら思える、現代「萌えアニメ」の1つの粋といえる1本。結局、人間が愛でるものなど時代を通じて大きく変わったりはしない。小動物は可愛いし、幼女は可愛い。それを足し合わせたミニイカ娘が愛らしいのは当然のことなのだ。あれ? この結論ってちょっと前にも似たようなことを書いた気が……

 

第2位

‘05 「かみちゅ!」 第11回「夢色のメッセージ」

‘06 「BLACK LAGOON」 #15「Swan Song at Dawn

‘07 「らき☆すた」 22話「ここにある彼方」

‘08 「とらドラ!」 16話「踏み出す一歩」

09 「とある科学の超電磁砲」23話「いま、あなたの目には何が見えていますか?

‘10「けいおん!!」 #20「またまた学園祭!

 選出基準の抜け穴ですね。第1話と最終回は選ばないようにしているが、クライマックスが最終回でなければ、ここで選ばれるわけです。「けいおん!!」をグランプリに選んでおいて、このエピソードを引っ張ってこないのは嘘だろう。今期最も泣かせてもらった、想い出一杯の1本です。

 感想の全ては個別記事で勢いに任せて書いてしまったので、そちらを参照して頂きたい。上のグランプリ部分で触れた「ドラマ性」という意味では、やはり軽音部の面々にとって最大のドラマはライブであり、その後に訪れる「別れ」であったのだ。何度見ても涙が止まらないのは、もう帰ってこない高校時代のあの日を思い出してのことなのかもしれない。部活の引退とか、本当にいい想い出だなぁ……

 

第1位

‘05 「フタコイオルタナティブ」1話「コロッケとヘリと地下ボクシングと私」

‘06 「涼宮ハルヒの憂鬱」 12話「ライブアライブ」

‘07 「CLANNAD」 第9回「夢の最後まで」

‘08 「喰霊--」 第9話「罪螺旋-つみのらせん-

09 「CANAAN」 第11話 「彼女添

‘10 「探偵オペラミルキィホームズ」 第4話「バリツの秘密

 あえて大感動作品を蹴落として、1位に選んでみたのがこれ、「大困惑」の1本である。これについては説明不要だろう。とにかく、絶大なインパクトは他のどの作品にもない、異次元の領域である。

 いや、パロネタをメインとしたエピソードなんてものは、昨今のアニメでは別に珍しくない。特にシャフト関係作品ではコラボ企画なんかも多いし、「ぱにぽに」とかなら卑怯ともいえるパロディがてんこ盛りの回もあったはずだ。

 しかし、この作品の場合、なんか違う。パロであることは、表層的な問題な気がする。パロディの場合は、有名なシーンを真似たり、台詞を真似たり、またはいじってみたりするのが普通だが、「パロディをやりましょう」と決まって、最終的に「縄は切ったよ」を元ネタにしたいからって、「縄は食ったよ」にするっていう発想が浮かぶか? 普通は浮かばない。何故なら、縄は食えないからだ。食うために説明を要するからだ。でも、この作品は説明無しでそれをやってしまう。そして、特に大々的にその蛮行を拾うでもなく、さらりと「食ったよ」と言うだけなのである。実際に食うシーンと「食ったよ」の台詞がやたら離れているのもおかしくて、初見でパロディであることに気づかれなくても構わないという覚悟があるのだ。

 更に病状は深刻になり、この作品最大の爆弾、「空気読め」が登場。もう、それまでの脚本構成の時点でさっぱり分からなくなっていた流れが、ここで完全に停止する。パロディ回なら仕方あるまいと思っていた流れを、完全に支配するのがパロディでも何でもないたった1つの不条理ネタなのだ。訳が分からないよ。

 「パンスト」は前人未踏の地で、新しい大地を踏んで伝説となった。そしてこの作品は、誰もが歩くその道に、穴を掘って他人をたたき落とすことで伝説となった。もう、この道は誰も歩けないよ。

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